婚約者から婚約破棄されたら、王弟殿下に捕まった件

みおな

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どこにいても馬鹿はいる件

「ちょっと!貴女みたいな元平民が、ランスロット殿下の隣に相応しいとでも思っているの?」

「ええ!ええ!それにクォーツ公爵令嬢も尻軽ですわよね!ランスロット殿下が第一王子になられたと思ったら、王弟殿下の婚約者になるだなんて。結局、王太子妃という座にしがみついているということかしら」

 聞こえて来た会話の内容に、ランスロット殿下とキッド様の纏う空気か変わったのが分かった。

 あら、まぁ。
馬鹿はいないと思っていたけど、いるものなのねぇ。

 いくら会場ないではないといっても、ここは王宮内。

 婚約者の姿が見えなければ、殿下が探しに来ることくらい思いつかなかったのかしら?

 しかし、チェリー様の身分に文句を言う人間はいるとは思っていたけど、私の婚約に関してまで口を出す人間がいるとは思わなかったわ。

 あの人たち、理解っているのかしら?

 私とキッド様の婚約もそうだけど、ランスロット殿下とチェリー様の婚約も国王陛下がお認めになったことなのよ?

 貴女たち、国王陛下の決定に異を唱えたことになるのよ?

 それに・・・

 ランスロット殿下もだけど、キッド様も婚約者のことをご自身が望まれたの。

 つまりは、貴女たちはこの二人の地雷を踏んだことになるのよ。

 チラリとキッド様とランスロット殿下のお顔を見上げる。

 あー。
笑顔だけど、その笑顔が怖いのよ。

 背後にブリザードが吹き荒れて落雷してる気がするのは、私の気のせい?

「貴女方!今、私のお姉様のことを馬鹿にしましたのっ!許せませんわっ!」

 キッド様とランスロット殿下が一歩前に進もうとした時、可憐な声が廊下に響いた。

 え?ローズ?
ローズがどうしてここに?

「お姉様?貴女、クォーツ公爵家の?」

「そうですわ。私はクォーツ公爵家が娘、ローズ・クォーツです。そんなことより、貴女方、公爵令嬢である姉を尻軽と言いまして?どちらのご令嬢ですの?絶対に抗議させていただきますわ!」

「・・・クォーツ公爵家のお嬢様は、年上への口の利き方も習ってないのかしら?」

「ご自分たちこそ、誰にそんな口を利いているのか、よくお考えになったら?」

「お姉様っ!」

 うちの可愛いローズに、なんてことを言ってくれてるのかしら。

 私とチェリー様のことだけなら、キッド様とランスロット殿下にお任せしてもいいと思っていたけど・・・

 私の可愛い可愛い妹を馬鹿にしたわね?

「クォーツ公爵令嬢・・・えっ?お、王太子殿下にランスロット殿下・・・?」

 歩み出た私の後ろに、キッド様とランスロット殿下の姿を見つけ、令嬢たちはガタガタと震え出した。

 さぁ、断罪といきましょうか。
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