ずっと二人で。ー俺と大好きな幼なじみとの20年間の恋の物語ー

紗々

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「…………んっ、……んん……っ」

 初めこそ抵抗していたが、だんだんと颯太の体から力が抜けてきた。今がチャンスとばかりに俺は颯太に熱烈なキスを重ねる。何度も角度を変えて貪りながら、両手をまわして体中を優しく撫で、その体温を感じる。舌を差し入れると、颯太はビクッと体を跳ねさせた。俺はお構いなしに颯太の舌を引き出して絡め、くちゅ…、と音を立てながら愛撫する。

「ふ……っ、……ん、……ぅう…ん…」
「…………は……っ、……」

 気持ちよさに無我夢中になっている間に、下がガチガチに固くなった。真上に体をピッタリと重ねて、颯太にその熱を押し付ける。俺がどんなに強く求めているか、颯太に知ってほしかった。

(…………っ!)

 そ、颯太……っ。

 グリ、と俺のモノが固いモノに触れ、颯太も同じように興奮しているのだと分かった。その瞬間、脳みそが沸騰するようなたまらない衝動が体を貫き、俺は考えるより先に颯太の下半身に手を伸ばした。

「!!……あ、い、……いつき……っ!待っ……」
「少しだけ……、お願い、颯太、…さ、触らせて……」
「……で、…で、も……」

 戸惑う颯太を勢いで説き伏せるように、俺は颯太のズボンのファスナーを下げ素早く中に手を差し込んだ。

「んあぁっ!」

 颯太が眉間に皺を寄せて喉を反らせる。たまらずゴクリと喉が鳴った。……すっげぇ可愛い。……もっともっと気持ちよくしてやりたい……。俺は固くなったソレを下着の上から夢中で擦った。

「ひ……っ!……んんっ、……あ、待っ、」
「はぁっ……、そうた……、そう……」
 
 悶える颯太を見ているだけで俺のモノももうズボンの中で破裂しそうなほどに膨み、岩のようにガチガチになっていた。ハァハァと荒い呼吸を繰り返しながら、滅多に見られない颯太の表情に釘付けになる。その可愛い姿をしっかりと目に焼き付ける。
 手の動きを繰り返しているうちに颯太から抵抗がまったく感じられなくなってきた。気持ちよさに理性が飛んでいる。今がチャンスだ。俺は颯太のズボンと下着をずり下げ、その部分を露わにすると、間を置かずに手を伸ばし直接触る。…もう先端からヌルヌルした液がにじみ出している。その滑りを利用して俺は颯太のモノを握り上下にくちゅくちゅと擦り始めた。

「ひあぁっ!……ん、んあぁっ!」

 颯太が仰け反って俺の腕をギュッと掴む。互いにはぁはぁと荒い呼吸を繰り返しながらその行為に夢中になっていった。

「いっ、いつ、き……!…あ、……あぁっ、……」
「はぁっ、はぁっ、……そう、た……っ」

 俺はたまらず自分のズボンの前を開け、颯太と同じように下着ごとずり下げバキバキのモノを解放する。俺のもダラダラと涎を流して快楽を待ち望んでいた。

「颯太……、お、お願い……、触って……」

 これ以上我慢できず、颯太に懇願する。うつろな目をして頬を上気させ喘ぎながら、与えられる快楽に夢中になっていた颯太は、とろんとした目で俺を見る。

「はぁっ、はぁっ、…………っ、」

 おそるおそる、颯太が俺の下に手を伸ばす。指先が触れた瞬間、電気が流れたように快感が背中を貫き、思わず体がビクンッ!と大きく跳ねた。

「うっ……!あぁっ」
「……っ、はぁ……」

 俺の反応を確かめるように、颯太が熱のこもった潤んだ瞳でこちらを見つめながら徐々に手を動かす。

「……っ!…………く、…ぅぅっ……」

 そんなに激しい刺激じゃないのに、たまらなく気持ちいい。す、好きなヤツに触ってもらうのって、こんなに興奮するものなのか……。頭の隅っこでそんなことを思いながら、俺は颯太の指の感触に意識を集中し、快楽を貪る。その動きに呼応するかのように、俺もまた颯太のモノを握った手を動かす。

「あっ……、……はぁっ…、はぁっ…」
「ふ……っ、はぁっ!……はぁ、はぁ、はぁ…」

 ここが俺の部屋であることも、そのうち親が帰ってくることもすっかり忘れて互いに夢中で扱きあう。荒い呼吸の合間に舌を絡め合いながら、上と下の両方から与えられる快感に二人して夢中になっていった。どんどん追い立てられ、あっという間に限界が来てしまう。

「そ、そう、た……っ、お、俺……もう……っ!」
「う、うん……っ、うん……っ!!」

 颯太ももう限界なのか、そこが一気に硬度を増す。あぁ、もうダメだ、出るっ……、出る……っ!
 慌てて傍にあったティッシュの箱を掴んで中身を大量に引き抜きあてがうが、興奮し過ぎて手元がおぼつかない。

「あっ、……はぁぁぁっ……!!」
「……っ!……くっ……!!」

 互いに体をビクンビクンと大きく痙攣させながら、二人ほぼ同時に放つ。その瞬間凄い快感が脳を貫き、頭が真っ白になった。

 き、気持ちよすぎて……、もうワケが分からない……。
 しばらく激しい呼吸を繰り返し、ふと我に返る。俺は颯太のモノを握ったまま颯太の上に重なるように乗っかっていて、……なんだか下腹部からひんやりとした感触がした。

「はぁっ、はぁっ、はぁっ……、……。…………っ?!」

 ガバッ!と体を起こすと、俺と同じように激しい呼吸を繰り返していた颯太が焦点の定まらない目でとろんとこちらを見る。し、しまった……!ティッシュで受け止めきれなかった精液が颯太の腹の辺りと服を汚してしまっていた。

「~~~~~っ!!ごっ!ごめ…………っ!」

 慌てて拭き取ろうとした途端、


 ガチャガチャ…。ドサッ。


「ふ~、よいしょ……っと、ただいまー!おやつ買ってきたわよー」
「!!!」
「っ?!!」

 お、おかん帰ってきたぁぁ!!

「お、おぅ!おかえりー、あああとで取りに行く!から!」

 颯太があたふたとズボンを上げ始めた横で倍のスピードでシュバッ!と下着とズボンを履いた俺は目にも止まらぬ速さでゴミ箱をたぐり寄せ光の速さでティッシュを大量に引き抜き颯太の腹や服を拭き取るやいなや、驚異のジャンプ力で窓に飛びつきバーンと開け放つと、その勢いまま跳躍し今度はドアに張りつき開けられないようにさっと両手を広げてガードした。

 颯太はポカーンと口を開けて俺を見つめていた。



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