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20.そうだと思ってた
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それからしばらく進むと、さっきみたいな奴らが多く出てきた。その度に眠らせたけど、そろそろ急いだ方がいい。
この先にある部屋の扉の鍵は、城の倉庫の奥にあるいくつか魔法の鍵がかかった部屋で見つけた。
その鍵は魔法で開いたし、順調にも思える。僕らを見つけた奴らは全員眠らせているけど、恐らくもう、貴族たちに報告されているだろう。特に、コレリイジャイン様には。
このまま急いで、探していたものを見つければ、後はなんとかなるだろう。
貴族たちが集まって来る前に、僕は出て行かないと。殿下の邪魔になる前に。
「………………あの…………殿下……」
「ん? どうしたの?」
振り向いて聞かれたら、また、言葉が出てこなくなる。
何してるんだ……さっき言えなかった、本当は殿下と再会できて嬉しくて、それでも戸惑って素直になれなかったこと、ちゃんと話そうと思っていたのに。
廊下の奥から声が聞こえてきた。
「お前たちっ……! この先は立ち入り禁止だぞっ……!!」
あーあ……またかぁ…………深夜だっていうのに、見張りは厳重だ。
だけど、もう辿り着きたかった部屋は目の前に見えている。
僕は、殿下にその部屋の鍵を押しつけて、自分だけで敵の方に振り向いた。
「先に行ってください」
「え?」
「早く、魔法の道具を見つけた方がいいです。その鍵には、すでに、鍵を開くための魔法をかけています。すぐに扉を開けることができるはずです。僕が適当に相手をして、時間を稼いでおきます」
「でも…………」
「本当に、大丈夫です。さっさと終わらせましょう。急がないと、援軍でも呼ばれたら、ますます動きにくくなります。このために僕らは、急いでここまで来たんです」
「分かった。でも……気をつけてね……」
「はい。あの…………」
「ん?」
殿下は、僕の前で首を傾げている。
こいつ…………
僕のことを好きとか言っておきながら……呑気そうな顔をして。
「あの………………」
「ダスフィレト?」
……バーカ。
羨ましいよ。そんな風にしていられるの。
だけど、そんな風だから、僕は殿下のそばにいたくなるんだ。
「覚えてないっていったの、嘘です……本当は、全部覚えています」
「…………え……?」
「殿下と……あの屋敷で会ったこと……全部。僕は、ちゃんと……覚えているんです」
くそ……こんなこと、今さら言うつもり、なかったのに。
今さら、こんな風に白状する羽目になってしまうとは。だったら早く言えばいいんだよ。
全然伝えられずにいるから、こうしてぎりぎりになって言う羽目になる。早く伝えておかないと、貴族たちに見つかったら、僕は出て行かなきゃならなくなるんだから。
「……あー……その…………僕が言ったことも…………すみません。忘れたふりなんかして。殿下が僕にしてくれたことも……全部ちゃんと覚えているんです」
「だと思った」
「…………へっ!!??」
びっくりして、顔を上げた。
そしたら、殿下は僕を見下ろして、微笑んでいる。
「だって、人一倍警戒心の強いダスフィレトが、昔のままだったから。多分俺に腹の奥の本心なんて簡単に話してくれないんだろうって思ってた」
「…………」
「今だって、俺が王子だからって、ひどく警戒してるだろ?」
「……っ…………そんなこと……」
「警戒して当たり前だから、そんなに焦らなくていいって。それに、ダスフィレトが俺と出会った時のこと、覚えていてくれてるのがどれだけ嬉しいことが、ダスフィレトには分かってないだろ?」
「…………」
………………じゃあ、僕が覚えてるのに知らないふりをしたこと、全部バレてたの??
なんだよ、それ……だったら早くそう言え。僕がひどく恥ずかしいだろ。
いや……違うか。さっさと覚えてますって言えばよかったんだ。
自分でもすでに真っ赤になっていることが分かる。恥ずかしい……何してるんだよ、僕。
この先にある部屋の扉の鍵は、城の倉庫の奥にあるいくつか魔法の鍵がかかった部屋で見つけた。
その鍵は魔法で開いたし、順調にも思える。僕らを見つけた奴らは全員眠らせているけど、恐らくもう、貴族たちに報告されているだろう。特に、コレリイジャイン様には。
このまま急いで、探していたものを見つければ、後はなんとかなるだろう。
貴族たちが集まって来る前に、僕は出て行かないと。殿下の邪魔になる前に。
「………………あの…………殿下……」
「ん? どうしたの?」
振り向いて聞かれたら、また、言葉が出てこなくなる。
何してるんだ……さっき言えなかった、本当は殿下と再会できて嬉しくて、それでも戸惑って素直になれなかったこと、ちゃんと話そうと思っていたのに。
廊下の奥から声が聞こえてきた。
「お前たちっ……! この先は立ち入り禁止だぞっ……!!」
あーあ……またかぁ…………深夜だっていうのに、見張りは厳重だ。
だけど、もう辿り着きたかった部屋は目の前に見えている。
僕は、殿下にその部屋の鍵を押しつけて、自分だけで敵の方に振り向いた。
「先に行ってください」
「え?」
「早く、魔法の道具を見つけた方がいいです。その鍵には、すでに、鍵を開くための魔法をかけています。すぐに扉を開けることができるはずです。僕が適当に相手をして、時間を稼いでおきます」
「でも…………」
「本当に、大丈夫です。さっさと終わらせましょう。急がないと、援軍でも呼ばれたら、ますます動きにくくなります。このために僕らは、急いでここまで来たんです」
「分かった。でも……気をつけてね……」
「はい。あの…………」
「ん?」
殿下は、僕の前で首を傾げている。
こいつ…………
僕のことを好きとか言っておきながら……呑気そうな顔をして。
「あの………………」
「ダスフィレト?」
……バーカ。
羨ましいよ。そんな風にしていられるの。
だけど、そんな風だから、僕は殿下のそばにいたくなるんだ。
「覚えてないっていったの、嘘です……本当は、全部覚えています」
「…………え……?」
「殿下と……あの屋敷で会ったこと……全部。僕は、ちゃんと……覚えているんです」
くそ……こんなこと、今さら言うつもり、なかったのに。
今さら、こんな風に白状する羽目になってしまうとは。だったら早く言えばいいんだよ。
全然伝えられずにいるから、こうしてぎりぎりになって言う羽目になる。早く伝えておかないと、貴族たちに見つかったら、僕は出て行かなきゃならなくなるんだから。
「……あー……その…………僕が言ったことも…………すみません。忘れたふりなんかして。殿下が僕にしてくれたことも……全部ちゃんと覚えているんです」
「だと思った」
「…………へっ!!??」
びっくりして、顔を上げた。
そしたら、殿下は僕を見下ろして、微笑んでいる。
「だって、人一倍警戒心の強いダスフィレトが、昔のままだったから。多分俺に腹の奥の本心なんて簡単に話してくれないんだろうって思ってた」
「…………」
「今だって、俺が王子だからって、ひどく警戒してるだろ?」
「……っ…………そんなこと……」
「警戒して当たり前だから、そんなに焦らなくていいって。それに、ダスフィレトが俺と出会った時のこと、覚えていてくれてるのがどれだけ嬉しいことが、ダスフィレトには分かってないだろ?」
「…………」
………………じゃあ、僕が覚えてるのに知らないふりをしたこと、全部バレてたの??
なんだよ、それ……だったら早くそう言え。僕がひどく恥ずかしいだろ。
いや……違うか。さっさと覚えてますって言えばよかったんだ。
自分でもすでに真っ赤になっていることが分かる。恥ずかしい……何してるんだよ、僕。
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