2 / 13
02:個人ダンジョン2
しおりを挟む
『はい。あとは実践するだけです』
「……実践?」
これで帰れると思ったのにとんでもない文字が目の前に出てきた。
『その通りです。ダンジョンはクリアされることを目的としています。なのでクリアできるかどうかを判断しなければダンジョンは完成せず、出入口も出てきません』
「……待て、俺は才能がなくて弱いんだぞ。それなのにこんなことできるわけないだろ」
死んだ両親が冒険者だったのに俺が冒険者にならない理由の一つ。俺に冒険者としての才能がなかったから冒険者にならなかった。
『問題ありません。この実践ではオウマさまが死ぬことはありません。さらに想定ダメージ値を0にすればダメージを受けた時点で最初からになります。想定ダメージ値を0に設定しますか?』
「作成者特権というわけか……0にする」
『了承しました……設定完了しました。実践を行いますか?』
「待て、武器がない」
冒険者じゃないからそもそも武器を持っているわけがないが、使っていない部屋に父親の武器は置いてある。使いこなせはしないけど。
『初期冒険者の装備を付与します』
ズシリと体が重くなるのを感じる。いつの間にか剣と盾を腰に携えて鉄の鎧を纏っていた。
『準備はよろしいですか?』
「……あぁ」
どうせここから実践をする以外にどうすることもできないんだ。やるしかない。
『転送します』
ソファの上にいた俺がいつの間にか俺が作ったダンジョンの出入り口部分に来ていた。
だが後ろを振り返っても出入り口はない。もう進むしかない。
「マップはあるのか……」
俺の視界にはサカキダンジョンのマップが出ている。しかもそれだけじゃなくてチンアントがどこにいるのかも映し出されている。
チンアントを避けて行こうか……いや、キングチンアントを追加しているんだった。そもそもこの実践での経験値はどうなるんだ?
「トキ、ここでチンアントを倒したら経験値は入るのか?」
死ぬことがないここで経験値が入るかどうか分からないからトキに聞く。
『はい、入ります』
「入るのか……」
でも才能がない俺がキングチンアントに勝てるのか? チンアントの戦闘力は10に対してキングチンアントの戦闘力は100だ。
戦闘力がポイントにそのまま換算されているらしいから分かりやすい。
そんなキングチンアントに勝てるわけがない。
「トキ、これはダンジョンの設定をまた変えれるのか?」
『できます。ですがこの実践を一度終わらせなければできません』
「今終われないのか?」
『クリア、もしくは失敗しなければできません』
マジかよ。無駄に一回やらないといけないのか……でもやるのなら少しはチンアントを倒そう。
不覚にもこの武器と防具を付与されてワクワクしてしまっている。まあ危ないのは嫌だけど。
マップからチンアントがどこにいるのか確認して魔鉄の採掘ルートを加味して走り始める。
最初の三体のチンアントを見つけたことで剣と盾を装備してゆっくりと近づいていく。
奇襲をかけれたのなら良かったが俺にそんな度胸はない。こうして戦っていることもかなり緊張しているのが分かる。
チンアントが俺に気がつくとすぐに俺に飛びかかってきた。
一体目を盾で押さえてから剣で頭を斬った。その直後、剣を持っている側から一体のチンアントが覆い被さってきた。
『想定ダメージ値をオーバー。実践を終了します』
すぐに元いたソファに戻っていた俺。
「ふぅ……」
俺には魔法やスキルはない。それにモンスターを怖がっているから冒険者に向いていないんだ。
チンアントなら冒険者なら誰でも倒せるはずなのにな。俺は成り立ての冒険者よりも弱い。とっととキングチンアントを消してクリアしよう。
『実践解析……クリアするためにスキルを付与します』
「ん?」
設定を変える前にその文字が出てきた。
「スキル……?」
どういうことだと思ってステータスを確認する。
『岩倉王間
Lv:1
HP:(3/3)
MP:(0/0)
STR:3
VIT:2
AGI:4
DEX:1
INT:1
RES:1
LUK:1
魔法
スキル
ダンジョン作成/猛火の剣士』
「スキルが増えてる……」
さっきトキが付与したスキルは剣士の方だな。ダンジョン作成はサカキダンジョンに入った時に獲得したのだろうか。
付与されたのは本当に嬉しいけれど、この付与された『猛火の剣士』は返さないといけないのだろうか。この武器と防具も返す必要があるのか。
「トキ、このスキルと道具は返さないといけないのか?」
『いいえ、付与されたものはすべてオウマさまのものです。お返しになる必要はありません』
「スキルもか?」
『その通りです』
「……それならこれをクリアするまでずっと実践解析して俺に何か与えられるのか?」
『いいえ、それは三回までです。四回目以降はダンジョン設定をこちらで変えさせていただきます』
「まあ、そうだよな……」
そんな上手い話があるわけがない。でも三回失敗してもスキルはそのままなわけだ。
……いや、冒険者を目指すとか考えるな。ダンジョンはいともたやすく人を殺し、大事な物を持っていく。そんな怖い場所なのだから。
「再実践だ」
でもここは違う。ここは俺の世界で俺が危険になることはない。大丈夫だ、落ち着け。
『再実践の前にスキルのラーニングをしますか?』
「ラーニング?」
『スキルの使い方を学ぶことができます。行いますか?』
「……あぁ、やる」
『ラーニング開始します』
また光景が変わり真っ白な空間に俺とかかしがいるだけだった。
というか至れり尽くせりだな。こんなにやってくれるのなら少しだけダンジョンを作ろうとは思ってしまう。
『猛火の剣士のスキル情報を開示します』
『猛火の剣士
・燃え盛る猛々しい剣技を得意とする剣士の魂を引き継ぐ。
・魔力を消費することで猛火を剣に纏わせる。
・感情が昂れば昂るほど攻撃力が上がる。』
えっ、すごいいいスキルだよな……? こんなものタダで貰ってもいいのか。いや労働はしているな。
『今より動きをオウマさまの体で再現します』
「おっ、お、お、お、おっ!?」
体が勝手に動き始めて鋭い剣でかかしを切り裂いた。俺が動いたとは思えないほどの綺麗な動きだ。
『様々なパターンを実行』
次々とシチュエーションが変わり俺の体が勝手に動いて行く。そのすべてを俺はラーニングしていく。
『ラーニング完了。ラーニング終了します』
すべてのパターンをラーニングし終えてソファの上に戻って来た。
「再実践だ」
『転送します』
再びダンジョンの出入り口にあたる場所に転送される。
「ふぅぅぅぅぅぅ……」
今まではどう戦っていいのか分からなかったがラーニングのおかげで戦い方を理解した。後は俺が怖気ずにそのまま行動するだけだ。
「大丈夫……大丈夫だ……」
戦おうと思えば思うほどあの人の無残な死体が思い浮かぶが大丈夫だ。ここは俺が作った、そう、俺の妄想の世界だ。
妄想の中で怖気ついてどうする。クリアしてさっさと帰ろう。
「……行くか」
さっきと同じルートで走り始めれば同じところで三体のチンアントと遭遇した。
今回は止まらずにチンアントに突撃しながら剣を抜く。猛火の剣士は盾を使う戦い方をしていないから盾は使わない。
さっきのラーニングではチンアントみたいな敵とも戦った。だから一太刀目は思い通りにチンアントを斬れた。
さらにチンアントが反応する前に二太刀目を放ち、さらに続けて三太刀目を流れるように決めた。
「ふぅぅぅぅぅ……できた……」
たかがチンアント。されどチンアント。何とか思い通りに戦うことができた。
「……よし」
一回できたから自信はついた。後はラーニングのようにやるだけだ。
「……実践?」
これで帰れると思ったのにとんでもない文字が目の前に出てきた。
『その通りです。ダンジョンはクリアされることを目的としています。なのでクリアできるかどうかを判断しなければダンジョンは完成せず、出入口も出てきません』
「……待て、俺は才能がなくて弱いんだぞ。それなのにこんなことできるわけないだろ」
死んだ両親が冒険者だったのに俺が冒険者にならない理由の一つ。俺に冒険者としての才能がなかったから冒険者にならなかった。
『問題ありません。この実践ではオウマさまが死ぬことはありません。さらに想定ダメージ値を0にすればダメージを受けた時点で最初からになります。想定ダメージ値を0に設定しますか?』
「作成者特権というわけか……0にする」
『了承しました……設定完了しました。実践を行いますか?』
「待て、武器がない」
冒険者じゃないからそもそも武器を持っているわけがないが、使っていない部屋に父親の武器は置いてある。使いこなせはしないけど。
『初期冒険者の装備を付与します』
ズシリと体が重くなるのを感じる。いつの間にか剣と盾を腰に携えて鉄の鎧を纏っていた。
『準備はよろしいですか?』
「……あぁ」
どうせここから実践をする以外にどうすることもできないんだ。やるしかない。
『転送します』
ソファの上にいた俺がいつの間にか俺が作ったダンジョンの出入り口部分に来ていた。
だが後ろを振り返っても出入り口はない。もう進むしかない。
「マップはあるのか……」
俺の視界にはサカキダンジョンのマップが出ている。しかもそれだけじゃなくてチンアントがどこにいるのかも映し出されている。
チンアントを避けて行こうか……いや、キングチンアントを追加しているんだった。そもそもこの実践での経験値はどうなるんだ?
「トキ、ここでチンアントを倒したら経験値は入るのか?」
死ぬことがないここで経験値が入るかどうか分からないからトキに聞く。
『はい、入ります』
「入るのか……」
でも才能がない俺がキングチンアントに勝てるのか? チンアントの戦闘力は10に対してキングチンアントの戦闘力は100だ。
戦闘力がポイントにそのまま換算されているらしいから分かりやすい。
そんなキングチンアントに勝てるわけがない。
「トキ、これはダンジョンの設定をまた変えれるのか?」
『できます。ですがこの実践を一度終わらせなければできません』
「今終われないのか?」
『クリア、もしくは失敗しなければできません』
マジかよ。無駄に一回やらないといけないのか……でもやるのなら少しはチンアントを倒そう。
不覚にもこの武器と防具を付与されてワクワクしてしまっている。まあ危ないのは嫌だけど。
マップからチンアントがどこにいるのか確認して魔鉄の採掘ルートを加味して走り始める。
最初の三体のチンアントを見つけたことで剣と盾を装備してゆっくりと近づいていく。
奇襲をかけれたのなら良かったが俺にそんな度胸はない。こうして戦っていることもかなり緊張しているのが分かる。
チンアントが俺に気がつくとすぐに俺に飛びかかってきた。
一体目を盾で押さえてから剣で頭を斬った。その直後、剣を持っている側から一体のチンアントが覆い被さってきた。
『想定ダメージ値をオーバー。実践を終了します』
すぐに元いたソファに戻っていた俺。
「ふぅ……」
俺には魔法やスキルはない。それにモンスターを怖がっているから冒険者に向いていないんだ。
チンアントなら冒険者なら誰でも倒せるはずなのにな。俺は成り立ての冒険者よりも弱い。とっととキングチンアントを消してクリアしよう。
『実践解析……クリアするためにスキルを付与します』
「ん?」
設定を変える前にその文字が出てきた。
「スキル……?」
どういうことだと思ってステータスを確認する。
『岩倉王間
Lv:1
HP:(3/3)
MP:(0/0)
STR:3
VIT:2
AGI:4
DEX:1
INT:1
RES:1
LUK:1
魔法
スキル
ダンジョン作成/猛火の剣士』
「スキルが増えてる……」
さっきトキが付与したスキルは剣士の方だな。ダンジョン作成はサカキダンジョンに入った時に獲得したのだろうか。
付与されたのは本当に嬉しいけれど、この付与された『猛火の剣士』は返さないといけないのだろうか。この武器と防具も返す必要があるのか。
「トキ、このスキルと道具は返さないといけないのか?」
『いいえ、付与されたものはすべてオウマさまのものです。お返しになる必要はありません』
「スキルもか?」
『その通りです』
「……それならこれをクリアするまでずっと実践解析して俺に何か与えられるのか?」
『いいえ、それは三回までです。四回目以降はダンジョン設定をこちらで変えさせていただきます』
「まあ、そうだよな……」
そんな上手い話があるわけがない。でも三回失敗してもスキルはそのままなわけだ。
……いや、冒険者を目指すとか考えるな。ダンジョンはいともたやすく人を殺し、大事な物を持っていく。そんな怖い場所なのだから。
「再実践だ」
でもここは違う。ここは俺の世界で俺が危険になることはない。大丈夫だ、落ち着け。
『再実践の前にスキルのラーニングをしますか?』
「ラーニング?」
『スキルの使い方を学ぶことができます。行いますか?』
「……あぁ、やる」
『ラーニング開始します』
また光景が変わり真っ白な空間に俺とかかしがいるだけだった。
というか至れり尽くせりだな。こんなにやってくれるのなら少しだけダンジョンを作ろうとは思ってしまう。
『猛火の剣士のスキル情報を開示します』
『猛火の剣士
・燃え盛る猛々しい剣技を得意とする剣士の魂を引き継ぐ。
・魔力を消費することで猛火を剣に纏わせる。
・感情が昂れば昂るほど攻撃力が上がる。』
えっ、すごいいいスキルだよな……? こんなものタダで貰ってもいいのか。いや労働はしているな。
『今より動きをオウマさまの体で再現します』
「おっ、お、お、お、おっ!?」
体が勝手に動き始めて鋭い剣でかかしを切り裂いた。俺が動いたとは思えないほどの綺麗な動きだ。
『様々なパターンを実行』
次々とシチュエーションが変わり俺の体が勝手に動いて行く。そのすべてを俺はラーニングしていく。
『ラーニング完了。ラーニング終了します』
すべてのパターンをラーニングし終えてソファの上に戻って来た。
「再実践だ」
『転送します』
再びダンジョンの出入り口にあたる場所に転送される。
「ふぅぅぅぅぅぅ……」
今まではどう戦っていいのか分からなかったがラーニングのおかげで戦い方を理解した。後は俺が怖気ずにそのまま行動するだけだ。
「大丈夫……大丈夫だ……」
戦おうと思えば思うほどあの人の無残な死体が思い浮かぶが大丈夫だ。ここは俺が作った、そう、俺の妄想の世界だ。
妄想の中で怖気ついてどうする。クリアしてさっさと帰ろう。
「……行くか」
さっきと同じルートで走り始めれば同じところで三体のチンアントと遭遇した。
今回は止まらずにチンアントに突撃しながら剣を抜く。猛火の剣士は盾を使う戦い方をしていないから盾は使わない。
さっきのラーニングではチンアントみたいな敵とも戦った。だから一太刀目は思い通りにチンアントを斬れた。
さらにチンアントが反応する前に二太刀目を放ち、さらに続けて三太刀目を流れるように決めた。
「ふぅぅぅぅぅ……できた……」
たかがチンアント。されどチンアント。何とか思い通りに戦うことができた。
「……よし」
一回できたから自信はついた。後はラーニングのようにやるだけだ。
12
あなたにおすすめの小説
第2の人生は、『男』が希少種の世界で
赤金武蔵
ファンタジー
日本の高校生、久我一颯(くがいぶき)は、気が付くと見知らぬ土地で、女山賊たちから貞操を奪われる危機に直面していた。
あと一歩で襲われかけた、その時。白銀の鎧を纏った女騎士・ミューレンに救われる。
ミューレンの話から、この世界は地球ではなく、別の世界だということを知る。
しかも──『男』という存在が、超希少な世界だった。
雑魚で貧乏な俺にゲームの悪役貴族が憑依した結果、ゲームヒロインのモデルとパーティーを組むことになった
ぐうのすけ
ファンタジー
無才・貧乏・底辺高校生の稲生アキラ(イナセアキラ)にゲームの悪役貴族が憑依した。
悪役貴族がアキラに話しかける。
「そうか、お前、魂の片割れだな? はははははは!喜べ!魂が1つになれば強さも、女も、名声も思うがままだ!」
アキラは悪役貴族を警戒するがあらゆる事件を通してお互いの境遇を知り、魂が融合し力を手に入れていく。
ある時はモンスターを無双し、ある時は配信で人気を得て、ヒロインとパーティーを組み、アキラの人生は好転し、自分の人生を切り開いていく。
チート魅了スキルで始まる、美少女たちとの異世界ハーレム生活
仙道
ファンタジー
ごく普通の会社員だった佐々木健太は、異世界へ転移してして、あらゆる女性を無条件に魅了するチート能力を手にする。
彼はこの能力で、女騎士セシリア、ギルド受付嬢リリア、幼女ルナ、踊り子エリスといった魅力的な女性たちと出会い、絆を深めていく。
俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
パワハラで会社を辞めた俺、スキル【万能造船】で自由な船旅に出る~現代知識とチート船で水上交易してたら、いつの間にか国家予算レベルの大金を稼い
☆ほしい
ファンタジー
過労とパワハラで心身ともに限界だった俺、佐伯湊(さえきみなと)は、ある日異世界に転移してしまった。神様から与えられたのは【万能造船】というユニークスキル。それは、設計図さえあれば、どんな船でも素材を消費して作り出せるという能力だった。
「もう誰にも縛られない、自由な生活を送るんだ」
そう決意した俺は、手始めに小さな川舟を作り、水上での生活をスタートさせる。前世の知識を活かして、この世界にはない調味料や保存食、便利な日用品を自作して港町で売ってみると、これがまさかの大当たり。
スキルで船をどんどん豪華客船並みに拡張し、快適な船上生活を送りながら、行く先々の港町で特産品を仕入れては別の町で売る。そんな気ままな水上交易を続けているうちに、俺の資産はいつの間にか小国の国家予算を軽く超えていた。
これは、社畜だった俺が、チートな船でのんびりスローライフを送りながら、世界一の商人になるまでの物語。
最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)
みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。
在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。
僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた
黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。
その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。
曖昧なのには理由があった。
『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。
どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。
※小説家になろうにも随時転載中。
レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。
それでも皆はレンが勇者だと思っていた。
突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。
はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。
ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。
※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる