双葉病院小児病棟

moa

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診察

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由来side





ここ最近熱が高くてキツい。



いつも行っている病院に通っていたけど、なかなか熱が下がらず、なんか詳しく検査した方がいいみたいで、お手紙書いてもらって今日は大きな病院に。



熱を下げるための痛い注射とか点滴とか、頑張ってたのに下がらなくて…



病院は嫌いだけどお母さんに連れてこられてしまった。






ー双葉病院 小児科 外来ー



看「橘由来ちゃん、どうぞ。」



看護師さんに案内され診察室の中へ入ると、少しぽっちゃりした男の先生がいた。



下「はーい、こちらにどうぞー^^」



ニコニコしていてとても優しそう。



良かった、怖い先生じゃなくて。



下「こんにちは^^
僕は下野と言います、よろしくね。
今日は、えっとなかなか熱が下がらないのかな?」



母「はい、もう5日ほど熱が高いまま下がらなくて。
詳しく検査した方がいいと言われたもので……」



下「そっかそっか。
……うん、分かりました。
とりあえず診察させてもらおうかな。」



下野先生は病院からの手紙を読みながら納得したように頷き、くるりとこちらを向き聴診器を構えた。



すると看護師さんにサッと私の服を捲られ聴診が始まった。



この数日間聴診は沢山されてきたからだいぶ慣れた。



このヒヤッと冷たい感じは慣れないけど…;;



下「よし、いいよ。
じゃあ次はあーんして?」



「おぇ……(涙)」



……この棒で舌を押さえられるのは苦手(涙)



下「ごめんごめん、いいよー。
じゃあもう1個頑張ろう。
採血して病気がないか確認するからね。」



え、採血……



採血って血をとるんだよね…?



昨日もいつもの小児科されて痛かったやつじゃん。



今日もなんて嫌だよ……



「昨日したもん……」



母「昨日とおんなじだよ。」



「痛いもん……やだよ…(泣)」



下「うーん……ここでは昨日より詳しく調べられるんだ。
ここまで頑張れたんだから先生出来ると思うけどなぁ?」



「……やだ。」



母「ワガママ言わないの。
もうしちゃってください。」



下「ははっ、分かりました(笑)
大丈夫すぐ終わるからね。
僕がするからスピッツ持ってきてくれる?」



看「分かりました。」



にこにこして優しいんだけど、看護師さんが準備してる間しっかりと腕を掴まれている。



私が逃げないように。



怖いけど逃げるに逃げれず採血の準備が整ってしまった。



下「はーい、チクッとしまーす。」



「ビクッ)んっ……(泣)」



看「動かないよー。」



針を刺された痛みでビクッと動いてしまった私を看護師さんは当然のように動かないよう押さえてきた。



うわ、針太い……



これ昨日のより太いんじゃない?



怖くなって目を逸らしていると終わったらしく私の腕から針が抜かれた。



針抜く時も痛いよ……(涙)



下「はーい、お利口さんでした♪
では30分くらいで結果が出ますので前で少しお待ちください。
結果が出ましたらまたお呼びしますね。」



私とお母さんは診察室を出て前の椅子で結果が出るのを待った。
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