赤ん坊なのに【試練】がいっぱい! 僕は【試練】で大きくなれました

カムイイムカ(神威異夢華)

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第一章 ジーニアスベル

第23話 ゴーレム君

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「タッタッタ~!」

 洞窟を爆走、目に入った魔物の胴体を貫いていく。ゴブリン、蜘蛛、ゴーレム、いろんな魔物が転がっては魔石を残して消えていく。
 マジックバッグにしまうとまた走り出す。

『試練を達成しました。試練を達成しました』

 魔物を倒せと言う試練を二つ達成。更に試練が舞い降りてくる。

 ーーーーーーー

  試練

 Dランク以上の魔物を倒せ 0/100 

 報酬 精神力の秘薬

 ーーーーーーー

  試練

 魔物の魔石を納めろ 0/100 

 報酬 経験値 ヒールポーション

 ーーーーーーー

 納品の試練はアイテムもくれる。武器防具もいっぱい手に入ってるし、もういらないんだよな~。秘薬の方がエリカちゃんに上げられるしね。
 さて、

「タッタッタ~!」

 洞窟探検を再開。相変わらず僕の突進を躱せる魔物はいない。見事に魔石に変わっていくのみ。
 やっぱりヤゾとかいうヴァンパイアは強かったんだな~。それでも僕には勝てなかったけどね。

「バブ?」

 しばらく進んでくると大きな扉が見えてきた。前に来た時はなかったと思うけどな。
 扉はなくて、下へ下る坂になってたはず。もしかして魔物を倒した数で扉になるのかな? ずっと倒してたからかなりの数倒してるはずだもんな。
 ではでは、扉が現れたということは中に何かいるはずだ。

「バブバブ!」

 ワクワク、ドキドキ。扉に手をかける。扉が光って勝手に開いていく。中が見えて坂じゃなくて大きな部屋になってるのが分かる。

「バブ?」

 大きな部屋の中央にゴーレムがいるのが見える。岩のゴーレムって感じじゃなくて木みたいだ。身長は4メートルか、5メートル程の大きさだな。

『緊急試練発生』

「バブバ!?」

 脳内に流れてくる声が急に鳴り響く。眼前に指令内容が描かれていく。

 ーーーーーーー

  緊急試練

 エンシェントゴーレムを倒せ 0/1 

 報酬 ゴーレムの核

 ーーーーーーー

 他の試練とは別に試練が発生した? 緊急試練だと別枠なのか。
 それもエンシェントゴーレム!? これはあれだよね。Aランク以上の魔物だよね? たぶん。じゃあ、試練変更!

 ーーーーーーー

  試練

 Aランク以上の魔物を倒せ 0/1 

 報酬 結界石

 ーーーーーーー

 変更はこれまでも何回かやってきたけど、狙ってやったのはこれが初めて。見事に狙った試練を引き当てたぞ。Dランク以上の魔物を倒せの試練を変更して準備万端!

「バブ!」

「ゴゴゴ!」

 所々新芽が生えているようなゴーレムの前に進む。すると、ゴーレムが僕に気が付いて目を光らせた。

「ゴ~!」

 大きく両手を掲げたゴーレム。その両手が一瞬で振り下ろされて衝撃波が僕を襲う。

「プギャ! ブ~!」

 なかなかの衝撃波に壁に叩きつけられる。体重がないから簡単に飛ばされちゃうな。地面を掴めば耐えれるだろうけど、飛ばされて壁に叩きつけられた方が間合いをかせげるからいいかも。

「タッタッタ! ダ~!」

「ゴゴ!?」

 次は僕の番、壁から流れるようにハイハイで走り出してゴーレムに突撃。頭突きに耐えるゴーレムだけど、流石に仰向けに倒れこむ。
 ズズンと音を立てるゴーレムに追い打ち!

「ダダダ~!」

 天井へと飛び上がって天井からゴーレムへと跳躍。ものすごい衝撃と共に地面が陥没する。

「ゴ~!」

「ダブ? バブ~!」

 それにも耐えたゴーレムが僕を掴んで投げ放った。くるっと一回転して着地する。突撃だけじゃ仕留めきれないかな?

「ゴッ……」

「バブ!?」
 
 どうしようかと考えているとゴーレムの体が緑色に輝き始める。あの光は回復魔法の光だ。
 
「タタタ!」

 急いで攻撃をしようとハイハイして近づく、するとやつは自分の周りに青い結界を張り出した。

「ダッ! ダっ! ダッ!」

 結界に突進をかける。三度突進すると結界にひびが割れる。だけど、その時間だけあればよかったみたい。

「ゴォォォ~!」

 ゴーレムが回復したみたいで雄たけびを上げて結界を解いた。それと同時に僕へと走りこんでくる。
 受けて立とうじゃないか!

「タッタッタ~!」

「ゴ~~!」

 鋭く走る僕と重厚な音を立てて走るゴーレム。ただただ衝突する僕じゃない。
 背中に背負ってるマジックバッグからアイテムを取り出す。鋭い剣を取り出して掲げる。更に!

「【ダブア】」

 ファイアを纏ってつっこむ。炎に包まれた僕を見たゴーレムは攻撃を防御に変えて両手を交差させた。

「「!?」」

 僕らは衝突。ゴーレムの両手、胴体に風穴が空き。僕の剣は砕けて散った。

『エンシェントゴーレムの撃破を確認』

 脳内に直接、試練の達成が告げられる。どうやら僕の勝ちみたい。エンシェントゴーレムと言うだけあってSランクの魔物だったみたい。その証拠に称号も手に入った。

【0歳児でエンシェントゴーレムを狩る】効果 体力+1000 筋力+350 生命力+350
【0歳児でSランクの魔物を狩る】効果 体力+1000 筋力+350 生命力+350

 0歳で倒せるはずないからもっとおまけ欲しいところだけど、贅沢は言えないな。正式に僕は最強の赤子になっただろうな、こりゃ。

「バブバブ」

 報酬でもらったゴーレムの核。何に使うんだろうと思いつつ持ち上げる。ゴーレムの核は大人の掌くらいの大きさだ。今の僕じゃ握れない。
 あんな大物を倒した報酬だからいいもののはずだけどな~。
 ゴーレムの核を持ち上げて全面を見回す。何も変化はないな。まさかのゴミ? 冒険者ギルドで換金するようなアイテムなのかな?

「ブ~……、!?」

 ダメなアイテムだと思って、ため息をついた。ゴーレムの核を地面に置いたんだけど、変化があった。まるで磁石を砂に入れた時の砂鉄のようにゴーレムの核に土がついていく。見る間に大きくなってエンシェントゴーレムと同じサイズになって行く。

「ゴッ!」

「バブ?」

 僕に手のひらを向けてくるゴーレム。手のひらに触れるとポアッとゴーレムの手が薄っすら光る。

『ゴーレムとの契約が済みました』

「バブ?」

 脳内に直接声が聞こえてくる。どうやら、契約したみたいだ。ゴーレムの核はゴーレムを作れるアイテムだったのか。これはレアアイテムだな。
 だけど、この子をそのまま村に連れて行ったら討伐されちゃうよな~。従魔っぽく装備でもさせてみようかな。
 ということで今まで手に入った装備を持たせる。大剣に手につけるタイプの大盾、兜も装備できそうなのがあったからつけた。うん、カッコイイ。
 とりあえず、これでいいだろう。いきなり攻撃されることはないと思う。だってカッコいいもの。

 この後、村に一緒に帰るとミルファさんに矢で射かけられたのは必然でした。カッコいいのにな。
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