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第二章 フェイク
第41話 争い
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「フェイクはドワーフも操りジュスペンスへと進軍させた。操ったと言ってもジュスペンスに王がいないということを知らせただけらしいが」
契約したブーバ君が我が家で報告してくれる。契約すると僕のいうことは聞いてくれる。フェイクは色んなところに声をかけてるんだな。
「ぐっ。なぜ我がこのような子供に」
「まあまあ、ブーバさんミルクはいかが?」
「奥方。ありがとうございます」
ブーバ君は机を叩きながら憤りを声にするけど、お母さんがミルクを差し出すと紳士に答えてくれる。すっかり、僕の従魔になってくれたな。
「ということはその進軍するドワーフをオークが襲うってことか。ブランド様達が足早に去ったのはそのことだったのか?」
「でもなんでジークに言って行かなかったのかしら?」
お父さんが推測を口にするとお母さんが疑問に首をかしげる。
ブランド様はお父さんに助けを求めなかった。これ以上迷惑をかけたくなかったのかな?
「王も悩んでいたのでしょう」
「そうだねシャル兄さん。人間と言うのは恩を受けてばかりいられない生物ですからね」
シャルとソルが料理を運んでくる。この子達も執事みたいな感じになっちゃったな。昼間では畑仕事をして、夜はこんな感じに世話をしてくれる。デシウスさんと同じ感じだな。
「ジーニ様のお世話は私がするから大丈夫です。ね~ジーニ様~」
「バブ……」
そんなことを考えていると勢いよく家に入ってくるデシウスさん。双子を押しのけて僕のお口を拭ってくる。まだ食事してないし、母乳だから汚れないんだけどね。
「デシウスさん。ジーニに食事を与えたいんだけど」
「これは失礼しましたエリアス様。では抱き上げているのでお胸を」
お母さんと一緒に寝室に向かうデシウスさん。僕を抱き上げながらお母さんを抱き寄せる。あ~、早く固形物を普通に食べたいな。
「賑やかだ……」
お父さんの呟きが聞こえてくる。
「デシウスさん! ジーニ様に迷惑をかけていないですか!」
「ん、寝室!」
そういっている間にもシリカちゃんとララちゃんがやってきて二人で寝室の扉をノックしてる。賑やかなのは平和な印、とは言え賑やかすぎるのもどうかと思う。
「ふんっ、人間やはり礼儀がなってない」
「な、なんですこのオーク」
そういえば、シリカちゃんとララちゃんはブーバ君を知らないんだよな。ブーバ君はシリカちゃんとララちゃんを座らせるとクドクドと説教を始めた。
「赤子に授乳している間は静かにしろ。教育に悪い。我らに母はいないが森の囁き、川のせせらぎは静かじゃないと歌ってくれない」
「「は、はい」」
森も川も歌うか。ブーバ君が知性的なのはこういった教育の賜物かな。
「ブーバ、お前達オークはみんなお前みたいなのか?」
シャルが疑問を口にする。
「いいや、我はジェネラルの右腕。他のオークよりも優秀」
「そうか」
別のオークたちは普通に魔物なのかな。
「恥ずかしいことだが、契約によって更に強くなってしまったことが嬉しい。ジェネラルに会う顔がない」
「ブーバはドワーフと戦うことをどう思う?」
俯くブーバにお父さんが質問を投げかける。少し考えてブーバは口を開いた。
「強くなるには犠牲が伴う。それが戦友になったとしても我らは受け入れる。それほど我らにとって強さとは欲しいものなのだ」
「なるほどな。それでフェイクの甘い言葉に乗ってるのか」
「何が悪い? 簡単に強さが手に入る。レベルが上がるんだぞ? お前達も簡単に強くなれるならやるだろ?」
ブーバ君の言葉にお父さんが話すと彼は鼻息荒く声をあげる。僕は何も言えないな。【試練】で簡単に強くなっている身だからね。
「しかし、それなら俺達も王都に向かうべきか?」
「ダメだ! ジェネラルがドワーフを倒せなくなってしまうだろ。ドワーフ達はジュスペンスを攻めようとしているんだぞ。敵ではないか! なぜ助けようとする!」
お父さんが王都へと向かおうと立ち上がるとブーバ君が声をあげた。敵ではある、だけどね。
「……魔物は人の敵。ドワーフ達も確かに今は敵かもしれない。だが、話せば仲間になれるはずだ」
俯いて話すお父さん。人族はドワーフと仲が悪いみたいなんだよな。エルフさんや獣人さんはどうなんだろう?
王都の難民には二種族ともいなかった。城に入った時も王都にいなかったから仲は良くないと思うんだよな。デシウスさんはフルプレートの鎧を着ていたから王都でも珍しくなかったんだと思うけどね。
「ふん、夢を語るのは簡単だな」
「……」
ブーバ君の言葉にお父さんは無言になってしまう。僕もお父さんと一緒だ。みんな仲良くしてほしいもん。
「……ジェネラルと話してもらえないか?」
「ええ!? オークと?」
ブーバ君の言葉にお父さんが驚いて声をあげる。お母さんやみんなも驚いてる。
「ダメ! ジーニちゃんをそんな危険なところに」
「ん? 私も反対だよ。ジーニちゃん強いけど、危険なところに行くべきじゃない」
シリカちゃんとララちゃんが声をあげるとみんなも頷いてくれる。
「そうか……さっきも言ったが簡単に強くなれるなら友が死んでも受け入れるのだ。契約することで強くなれるならばジェネラルも受け入れる可能性があるのだが」
「!? オークを全部契約させるということか?」
ブーバ君の言葉にお父さんが再度驚く。なるほど、全部僕の従魔にしてしまえばいいのか。ってそれは魔力たりるのかな?
「すでに僕らを従魔にしているジーニ様がオークの群れを?」
「無理だろうな」
ソルとシャルが首を横に振って話す。
「全員でなくていい。ジェネラルだけでも従魔にすればまとめて支配下に出来る」
「……ブーバ。そんな罠には」
「……ドワーフと戦闘になったら同胞は少なくなる。それを狙って別の魔物が襲ってくるかもしれん。滅びるかもしれないのなら、簡単に強くしてもらい、この街の外で暮らさせてもらえれば一族も安泰だ」
ブーバ君の言葉にお父さんが答えると彼は説明してくれる。
ブーバ君も本当は一族を守りたいと思ってるんだな。無駄に戦闘せずに強くなれるならそっちの方がいいもんな。
「……俺とジーニだけで行こう」
「私も!」
「いや、デシウスさんにはここでみんなを守ってほしい」
お父さんが提案するとデシウスさんが声を荒らげた。デシウスさんはリュウさんを見ているけど、彼女は首を横に振ってる。リュウさんは僕らの町の一員と言うだけであって、守ってくれるわけじゃない。宿屋は人を観察したいだけで受け持ってくれてるだけだからね。
「バブ!」
「え? 俺もダメなのか?」
「バブバブ!」
僕が声をあげると察してくれるお父さん。お父さんも強いけれど、僕ほどではない。それにお父さんくらい強くないとフェイスには歯がたたない。ブーバ君がここに来たのも僕を引き付ける目的なのかもしれないしね。
「では、我々がジーニ様と一緒に向かいます」
「従魔としての役目を果たす」
シャルとソルが声をあげてくれる。ブーバ君は普通に連れて行くとして、ゴーレム君はジーニアスベルを守ってもらう。彼は足が遅いから仕方ない。
「ジーニ……本当にあなたが行かないとダメなの?」
お母さんが涙目で僕を抱きしめてくれる。
「エリアス。ジーニアスを困らせるのはやめよう」
「でも……」
みんな心配そうに僕らを見送ってくれる。シリカちゃんとララちゃんも涙目になってる。
「バブ! バブバブ!」
「ほら、ジーニアスも大丈夫だって言ってるだろ?」
「ん。危なくなったらすぐに帰ってくるのよ。シャル、ソル、ブーバ。ジーニをお願いね」
「「はい」」
さあ、オークさん達を従魔にしてしまおう。
契約したブーバ君が我が家で報告してくれる。契約すると僕のいうことは聞いてくれる。フェイクは色んなところに声をかけてるんだな。
「ぐっ。なぜ我がこのような子供に」
「まあまあ、ブーバさんミルクはいかが?」
「奥方。ありがとうございます」
ブーバ君は机を叩きながら憤りを声にするけど、お母さんがミルクを差し出すと紳士に答えてくれる。すっかり、僕の従魔になってくれたな。
「ということはその進軍するドワーフをオークが襲うってことか。ブランド様達が足早に去ったのはそのことだったのか?」
「でもなんでジークに言って行かなかったのかしら?」
お父さんが推測を口にするとお母さんが疑問に首をかしげる。
ブランド様はお父さんに助けを求めなかった。これ以上迷惑をかけたくなかったのかな?
「王も悩んでいたのでしょう」
「そうだねシャル兄さん。人間と言うのは恩を受けてばかりいられない生物ですからね」
シャルとソルが料理を運んでくる。この子達も執事みたいな感じになっちゃったな。昼間では畑仕事をして、夜はこんな感じに世話をしてくれる。デシウスさんと同じ感じだな。
「ジーニ様のお世話は私がするから大丈夫です。ね~ジーニ様~」
「バブ……」
そんなことを考えていると勢いよく家に入ってくるデシウスさん。双子を押しのけて僕のお口を拭ってくる。まだ食事してないし、母乳だから汚れないんだけどね。
「デシウスさん。ジーニに食事を与えたいんだけど」
「これは失礼しましたエリアス様。では抱き上げているのでお胸を」
お母さんと一緒に寝室に向かうデシウスさん。僕を抱き上げながらお母さんを抱き寄せる。あ~、早く固形物を普通に食べたいな。
「賑やかだ……」
お父さんの呟きが聞こえてくる。
「デシウスさん! ジーニ様に迷惑をかけていないですか!」
「ん、寝室!」
そういっている間にもシリカちゃんとララちゃんがやってきて二人で寝室の扉をノックしてる。賑やかなのは平和な印、とは言え賑やかすぎるのもどうかと思う。
「ふんっ、人間やはり礼儀がなってない」
「な、なんですこのオーク」
そういえば、シリカちゃんとララちゃんはブーバ君を知らないんだよな。ブーバ君はシリカちゃんとララちゃんを座らせるとクドクドと説教を始めた。
「赤子に授乳している間は静かにしろ。教育に悪い。我らに母はいないが森の囁き、川のせせらぎは静かじゃないと歌ってくれない」
「「は、はい」」
森も川も歌うか。ブーバ君が知性的なのはこういった教育の賜物かな。
「ブーバ、お前達オークはみんなお前みたいなのか?」
シャルが疑問を口にする。
「いいや、我はジェネラルの右腕。他のオークよりも優秀」
「そうか」
別のオークたちは普通に魔物なのかな。
「恥ずかしいことだが、契約によって更に強くなってしまったことが嬉しい。ジェネラルに会う顔がない」
「ブーバはドワーフと戦うことをどう思う?」
俯くブーバにお父さんが質問を投げかける。少し考えてブーバは口を開いた。
「強くなるには犠牲が伴う。それが戦友になったとしても我らは受け入れる。それほど我らにとって強さとは欲しいものなのだ」
「なるほどな。それでフェイクの甘い言葉に乗ってるのか」
「何が悪い? 簡単に強さが手に入る。レベルが上がるんだぞ? お前達も簡単に強くなれるならやるだろ?」
ブーバ君の言葉にお父さんが話すと彼は鼻息荒く声をあげる。僕は何も言えないな。【試練】で簡単に強くなっている身だからね。
「しかし、それなら俺達も王都に向かうべきか?」
「ダメだ! ジェネラルがドワーフを倒せなくなってしまうだろ。ドワーフ達はジュスペンスを攻めようとしているんだぞ。敵ではないか! なぜ助けようとする!」
お父さんが王都へと向かおうと立ち上がるとブーバ君が声をあげた。敵ではある、だけどね。
「……魔物は人の敵。ドワーフ達も確かに今は敵かもしれない。だが、話せば仲間になれるはずだ」
俯いて話すお父さん。人族はドワーフと仲が悪いみたいなんだよな。エルフさんや獣人さんはどうなんだろう?
王都の難民には二種族ともいなかった。城に入った時も王都にいなかったから仲は良くないと思うんだよな。デシウスさんはフルプレートの鎧を着ていたから王都でも珍しくなかったんだと思うけどね。
「ふん、夢を語るのは簡単だな」
「……」
ブーバ君の言葉にお父さんは無言になってしまう。僕もお父さんと一緒だ。みんな仲良くしてほしいもん。
「……ジェネラルと話してもらえないか?」
「ええ!? オークと?」
ブーバ君の言葉にお父さんが驚いて声をあげる。お母さんやみんなも驚いてる。
「ダメ! ジーニちゃんをそんな危険なところに」
「ん? 私も反対だよ。ジーニちゃん強いけど、危険なところに行くべきじゃない」
シリカちゃんとララちゃんが声をあげるとみんなも頷いてくれる。
「そうか……さっきも言ったが簡単に強くなれるなら友が死んでも受け入れるのだ。契約することで強くなれるならばジェネラルも受け入れる可能性があるのだが」
「!? オークを全部契約させるということか?」
ブーバ君の言葉にお父さんが再度驚く。なるほど、全部僕の従魔にしてしまえばいいのか。ってそれは魔力たりるのかな?
「すでに僕らを従魔にしているジーニ様がオークの群れを?」
「無理だろうな」
ソルとシャルが首を横に振って話す。
「全員でなくていい。ジェネラルだけでも従魔にすればまとめて支配下に出来る」
「……ブーバ。そんな罠には」
「……ドワーフと戦闘になったら同胞は少なくなる。それを狙って別の魔物が襲ってくるかもしれん。滅びるかもしれないのなら、簡単に強くしてもらい、この街の外で暮らさせてもらえれば一族も安泰だ」
ブーバ君の言葉にお父さんが答えると彼は説明してくれる。
ブーバ君も本当は一族を守りたいと思ってるんだな。無駄に戦闘せずに強くなれるならそっちの方がいいもんな。
「……俺とジーニだけで行こう」
「私も!」
「いや、デシウスさんにはここでみんなを守ってほしい」
お父さんが提案するとデシウスさんが声を荒らげた。デシウスさんはリュウさんを見ているけど、彼女は首を横に振ってる。リュウさんは僕らの町の一員と言うだけであって、守ってくれるわけじゃない。宿屋は人を観察したいだけで受け持ってくれてるだけだからね。
「バブ!」
「え? 俺もダメなのか?」
「バブバブ!」
僕が声をあげると察してくれるお父さん。お父さんも強いけれど、僕ほどではない。それにお父さんくらい強くないとフェイスには歯がたたない。ブーバ君がここに来たのも僕を引き付ける目的なのかもしれないしね。
「では、我々がジーニ様と一緒に向かいます」
「従魔としての役目を果たす」
シャルとソルが声をあげてくれる。ブーバ君は普通に連れて行くとして、ゴーレム君はジーニアスベルを守ってもらう。彼は足が遅いから仕方ない。
「ジーニ……本当にあなたが行かないとダメなの?」
お母さんが涙目で僕を抱きしめてくれる。
「エリアス。ジーニアスを困らせるのはやめよう」
「でも……」
みんな心配そうに僕らを見送ってくれる。シリカちゃんとララちゃんも涙目になってる。
「バブ! バブバブ!」
「ほら、ジーニアスも大丈夫だって言ってるだろ?」
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「「はい」」
さあ、オークさん達を従魔にしてしまおう。
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