39 / 113
第一章 異世界
第三十九話 借金返済
しおりを挟む
「ただいま~」
「ただいま~ルキアちゃん」
オッズとアイサが帰ってきた。ホワイトラビットの着ぐるみにエプロンを着ているルキアをアイサがギュッと抱きしめた。何故かアイサは疲れているようだ。そういえば、金を返すだけでこんなに時間がかかるわけないよな。
「タツミさん、ちょっと」
「ん?どうした?」
オッズに呼ばれて宿屋の外へとついていく、みんなに聞かれたくない事なのか?
「どうしたんだオッズ。みんなに聞かれたくない話か?」
「聞かれたくないというか、タツミさんだけに関係しているというか」
宿屋の前のサンとトラの寝る小屋の中へオッズに促されてやってきた。サンとトラを撫でながら俺はオッズに理由を聞いたのだが、オッズは俯いて申し訳なさそうに応えている。
そして、オッズは重そうな口を開いた。
「タツミさんに明日、顔を出すようにって言われちゃって」
「やっぱり・・」
「何回か断ったんだけど・・」
「ああ、大丈夫だよ。オッズを見送った時にそんな気はしてたんだよ」
元々サゲスの興味は俺に固執していたしな。オッズの借金というので繋がりを求めていたといった感じだった。
今日で一気に俺のモテ気が来た感じだ、って男に好かれても嬉しくないけどな。
「それで借金は大丈夫なのか?」
「それは大丈夫です。借金は終わりました。タツミさんには本当に感謝しかありません」
「大げさだな。だけど、これを教訓に善意でもそれを利用してくるものがいるっていうのは覚えておいた方がいいぞ」
「はい、すいませんでした」
まあ、オッズじゃなくてアイサの親父さんだから、オッズのせいじゃないのかもしれないけどな。
「じゃあ晩飯を食べようぜ、二人を待ってたんだよ」
「はい」
オッズの肩を掴んで一緒に宿屋へと帰る。
「も~二人とも遅いよ~」
「早く食べよ~」
アリッサさんとポロロちゃんが料理を取り出して机に乗せていく、雑魚寝の部屋はすでに人が入っているので厨房で食べることになった。椅子なんかは雑魚寝する部屋を食堂に変える時に使った椅子なんかを使っている。
全員が席に着いたのを確認して。
「いただきます」
『いただきます!』
全員でいただきますをして料理を食べていく、俺達の取ってきたウルフの肉はギルドに売ったので今回は全部宿屋に集められた食材だ。
この間よりもいっぱいあったのだが、それは俺の事が知られていたからだそうだ。みんな旨い物が食べたいんだな。
異世界魔物で有名所のオークの肉なんかもあって食べるのが楽しみだ。
「モグモグ・・・旨いな」
「ほんと美味しい、これはオークの肉?」
オッズとアイサは食べたことがあるようだ。それでも今まで食べたオークの肉よりもおいしいみたいで驚いている。
「カイネンさん、こんなに冒険者達は食料を置いていくのか?」
「ひっひっひ、そうさ。あんたの話をしたらさらに増えたけどね」
カイネンさんは相変わらずの魔女笑いで応える。それにしても食料が多いような気がする。
「宿代がないからと言って後払いにする輩を締め上げたりなんかしていないさね。ヒッヒッヒ、荷物が軽くなっただろうけどね~」
なるほど、宿代代わりに食料をふんだくってたりもするのか。
「回復アイテムなんかも置いていく奴らもいるけどね。いい奴なんかは後続の冒険者達にあげてほしいとか言って武器なんかも置いていくんだよ。そのいくつかは形見になっちまってるけどね~」
「・・・」
冒険者達の拠り所だったのか。もう一つのギルドのような物なのかもしれないな。後輩の為にアイテムを残して死んでいってしまったり、夢半ばで帰らぬ人になったりしている。この世界はとても厳しいんだな。
「は~美味しかった~」
「タツミさんは店をもてば大金持ちになれそうだな」
「ははは、あんまりもてはやすなよ。俺は旅がしたいんだからさ」
アイサとオッズが食い終わったようで俺の料理をほめてくれた。
今回の料理は塩振って焼いただけだったのでそれほど変わらないはずだが、相変わらずの料理チートで味にブーストがかかっている。
作った本人も驚きの味だったんだよな。初めてのオーク肉は豚のバラに牛の赤身がついたような旨味のある赤身肉といった感じの味だった。豚バラの油が牛肉のさし代わりに旨味を届けている。
今度オークの討伐とかないかな?積極的に狩っていきたい。豚型の魔物であるオークを解体するのは大変だろうが、それはちゃんと準備が完了している。今回の宿屋での料理お披露目会もちゃんと職業入手させてもらったのだ。それはこの世界特有の職業だった。
ちなみに今回の収入はちゃんと取り分をもらった。売り上げのなんと半分をくれたので金貨四枚だ。いきなりリッチになってしまったよ。
食事も終わり。サンとトラにも作った食べ物を渡すとムシャムシャと食べていた。一撫でして俺は二階の部屋にもどり。今回の収穫を見て笑みを浮かべる。
「ただいま~ルキアちゃん」
オッズとアイサが帰ってきた。ホワイトラビットの着ぐるみにエプロンを着ているルキアをアイサがギュッと抱きしめた。何故かアイサは疲れているようだ。そういえば、金を返すだけでこんなに時間がかかるわけないよな。
「タツミさん、ちょっと」
「ん?どうした?」
オッズに呼ばれて宿屋の外へとついていく、みんなに聞かれたくない事なのか?
「どうしたんだオッズ。みんなに聞かれたくない話か?」
「聞かれたくないというか、タツミさんだけに関係しているというか」
宿屋の前のサンとトラの寝る小屋の中へオッズに促されてやってきた。サンとトラを撫でながら俺はオッズに理由を聞いたのだが、オッズは俯いて申し訳なさそうに応えている。
そして、オッズは重そうな口を開いた。
「タツミさんに明日、顔を出すようにって言われちゃって」
「やっぱり・・」
「何回か断ったんだけど・・」
「ああ、大丈夫だよ。オッズを見送った時にそんな気はしてたんだよ」
元々サゲスの興味は俺に固執していたしな。オッズの借金というので繋がりを求めていたといった感じだった。
今日で一気に俺のモテ気が来た感じだ、って男に好かれても嬉しくないけどな。
「それで借金は大丈夫なのか?」
「それは大丈夫です。借金は終わりました。タツミさんには本当に感謝しかありません」
「大げさだな。だけど、これを教訓に善意でもそれを利用してくるものがいるっていうのは覚えておいた方がいいぞ」
「はい、すいませんでした」
まあ、オッズじゃなくてアイサの親父さんだから、オッズのせいじゃないのかもしれないけどな。
「じゃあ晩飯を食べようぜ、二人を待ってたんだよ」
「はい」
オッズの肩を掴んで一緒に宿屋へと帰る。
「も~二人とも遅いよ~」
「早く食べよ~」
アリッサさんとポロロちゃんが料理を取り出して机に乗せていく、雑魚寝の部屋はすでに人が入っているので厨房で食べることになった。椅子なんかは雑魚寝する部屋を食堂に変える時に使った椅子なんかを使っている。
全員が席に着いたのを確認して。
「いただきます」
『いただきます!』
全員でいただきますをして料理を食べていく、俺達の取ってきたウルフの肉はギルドに売ったので今回は全部宿屋に集められた食材だ。
この間よりもいっぱいあったのだが、それは俺の事が知られていたからだそうだ。みんな旨い物が食べたいんだな。
異世界魔物で有名所のオークの肉なんかもあって食べるのが楽しみだ。
「モグモグ・・・旨いな」
「ほんと美味しい、これはオークの肉?」
オッズとアイサは食べたことがあるようだ。それでも今まで食べたオークの肉よりもおいしいみたいで驚いている。
「カイネンさん、こんなに冒険者達は食料を置いていくのか?」
「ひっひっひ、そうさ。あんたの話をしたらさらに増えたけどね」
カイネンさんは相変わらずの魔女笑いで応える。それにしても食料が多いような気がする。
「宿代がないからと言って後払いにする輩を締め上げたりなんかしていないさね。ヒッヒッヒ、荷物が軽くなっただろうけどね~」
なるほど、宿代代わりに食料をふんだくってたりもするのか。
「回復アイテムなんかも置いていく奴らもいるけどね。いい奴なんかは後続の冒険者達にあげてほしいとか言って武器なんかも置いていくんだよ。そのいくつかは形見になっちまってるけどね~」
「・・・」
冒険者達の拠り所だったのか。もう一つのギルドのような物なのかもしれないな。後輩の為にアイテムを残して死んでいってしまったり、夢半ばで帰らぬ人になったりしている。この世界はとても厳しいんだな。
「は~美味しかった~」
「タツミさんは店をもてば大金持ちになれそうだな」
「ははは、あんまりもてはやすなよ。俺は旅がしたいんだからさ」
アイサとオッズが食い終わったようで俺の料理をほめてくれた。
今回の料理は塩振って焼いただけだったのでそれほど変わらないはずだが、相変わらずの料理チートで味にブーストがかかっている。
作った本人も驚きの味だったんだよな。初めてのオーク肉は豚のバラに牛の赤身がついたような旨味のある赤身肉といった感じの味だった。豚バラの油が牛肉のさし代わりに旨味を届けている。
今度オークの討伐とかないかな?積極的に狩っていきたい。豚型の魔物であるオークを解体するのは大変だろうが、それはちゃんと準備が完了している。今回の宿屋での料理お披露目会もちゃんと職業入手させてもらったのだ。それはこの世界特有の職業だった。
ちなみに今回の収入はちゃんと取り分をもらった。売り上げのなんと半分をくれたので金貨四枚だ。いきなりリッチになってしまったよ。
食事も終わり。サンとトラにも作った食べ物を渡すとムシャムシャと食べていた。一撫でして俺は二階の部屋にもどり。今回の収穫を見て笑みを浮かべる。
55
あなたにおすすめの小説
ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。
【完結】発明家アレンの異世界工房 ~元・商品開発部員の知識で村おこし始めました~
シマセイ
ファンタジー
過労死した元商品開発部員の田中浩介は、女神の計らいで異世界の少年アレンに転生。
前世の知識と物作りの才能を活かし、村の道具を次々と改良。
その発明は村の生活を豊かにし、アレンは周囲の信頼と期待を集め始める。
異世界に転生したけど、頭打って記憶が・・・え?これってチート?
よっしぃ
ファンタジー
よう!俺の名はルドメロ・ララインサルって言うんだぜ!
こう見えて高名な冒険者・・・・・になりたいんだが、何故か何やっても俺様の思うようにはいかないんだ!
これもみんな小さい時に頭打って、記憶を無くしちまったからだぜ、きっと・・・・
どうやら俺は、転生?って言うので、神によって異世界に送られてきたらしいんだが、俺様にはその記憶がねえんだ。
周りの奴に聞くと、俺と一緒にやってきた連中もいるって話だし、スキルやらステータスたら、アイテムやら、色んなものをポイントと交換して、15の時にその、特別なポイントを取得し、冒険者として成功してるらしい。ポイントって何だ?
俺もあるのか?取得の仕方がわかんねえから、何にもないぜ?あ、そう言えば、消えないナイフとか持ってるが、あれがそうなのか?おい、記憶をなくす前の俺、何取得してたんだ?
それに、俺様いつの間にかペット(フェンリルとドラゴン)2匹がいるんだぜ!
よく分からんが何時の間にやら婚約者ができたんだよな・・・・
え?俺様チート持ちだって?チートって何だ?
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
話を進めるうちに、少し内容を変えさせて頂きました。
【村スキル】で始まる異世界ファンタジー 目指せスローライフ!
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕の名前は村田 歩(ムラタアユム)
目を覚ますとそこは石畳の町だった
異世界の中世ヨーロッパの街並み
僕はすぐにステータスを確認できるか声を上げた
案の定この世界はステータスのある世界
村スキルというもの以外は平凡なステータス
終わったと思ったら村スキルがスタートする
うっかり女神さまからもらった『レベル9999』は使い切れないので、『譲渡』スキルで仲間を強化して最強パーティーを作ることにしました
akairo
ファンタジー
「ごめんなさい!貴方が死んだのは私のクシャミのせいなんです!」
帰宅途中に工事現場の足台が直撃して死んだ、早良 悠月(さわら ゆずき)が目覚めた目の前には女神さまが土下座待機をして待っていた。
謝る女神さまの手によって『ユズキ』として転生することになったが、その直後またもや女神さまの手違いによって、『レベル9999』と職業『譲渡士』という謎の職業を付与されてしまう。
しかし、女神さまの世界の最大レベルは99。
勇者や魔王よりも強いレベルのまま転生することになったユズキの、使い切ることもできないレベルの使い道は仲間に譲渡することだった──!?
転生先で出会ったエルフと魔族の少女。スローライフを掲げるユズキだったが、二人と共に世界を回ることで国を巻き込む争いへと巻き込まれていく。
※9月16日
タイトル変更致しました。
前タイトルは『レベル9999は転生した世界で使い切れないので、仲間にあげることにしました』になります。
仲間を強くして無双していく話です。
『小説家になろう』様でも公開しています。
【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~
きゅちゃん
ファンタジー
過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。
前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。
余命半年のはずが?異世界生活始めます
ゆぃ♫
ファンタジー
静波杏花、本日病院で健康診断の結果を聞きに行き半年の余命と判明…
不運が重なり、途方に暮れていると…
確認はしていますが、拙い文章で誤字脱字もありますが読んでいただけると嬉しいです。
外れスキル?だが最強だ ~不人気な土属性でも地球の知識で無双する~
海道一人
ファンタジー
俺は地球という異世界に転移し、六年後に元の世界へと戻ってきた。
地球は魔法が使えないかわりに科学という知識が発展していた。
俺が元の世界に戻ってきた時に身につけた特殊スキルはよりにもよって一番不人気の土属性だった。
だけど悔しくはない。
何故なら地球にいた六年間の間に身につけた知識がある。
そしてあらゆる物質を操れる土属性こそが最強だと知っているからだ。
ひょんなことから小さな村を襲ってきた山賊を土属性の力と地球の知識で討伐した俺はフィルド王国の調査隊長をしているアマーリアという女騎士と知り合うことになった。
アマーリアの協力もあってフィルド王国の首都ゴルドで暮らせるようになった俺は王国の陰で蠢く陰謀に巻き込まれていく。
フィルド王国を守るための俺の戦いが始まろうとしていた。
※この小説は小説家になろうとカクヨムにも投稿しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる