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第一章 愛
第13話 甘い物は簡単に作れないの!
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「お帰りなさいなの」
「アイ..ごめんね。ただいま」
「なんで謝るの? 大丈夫なの。お母さんに甘えたいのはみんな一緒なの」
ルナちゃんはなんでか謝ってきたの。子供ならしょうがないの、アイも子供だから早くお母さんに甘えたいの。
「ありがと」
「ルナちゃんは甘えん坊さんなの」
ルナちゃんは潤んだ瞳で抱き着いてきたの。アイも抱き返してあげると抱きしめる力が強くなったの。とっても温かいの。
「ふふ、可愛い姉妹ね。それにアイちゃんの新しいお洋服、可愛いわね」
「私も見間違えちゃった。アイってやっぱり可愛いわ」
「えへへなの」
ルナちゃんとウテナさんが褒めてくれたの。オーグナーさんが頼りにならないから自分で選んだの。ピンクのスカートなの。可愛いの。
「じゃあ、買い物も済んだことだし、お料理でもしましょうか?」
「食べてきたばっかなの」
「ふふ、おやつは別腹よ」
ウテナさんがお母さんと同じことを言っているの。いっぱい食べた後にプリンを食べてて、お父さんに「食べすぎ」って言われていたの。でも、アイも一緒なの。女の子の特権なの!
「甘い物と言っても果物とかよね」
「パンケーキがいいの!」
「パンケーキ?」
ウテナさんが甘い物って言ってブドウを取り出しているの。アイはパンケーキが食べたかったから言ってみたんだけど、二人は知らないみたいなの。
「小麦粉で作れるの! おかあさんに教わったから作れるの...たぶんなの」
「手伝うから作りましょう! 別世界の甘い物に興味あるわ!」
ウテナさんの目が輝いているの。やっぱり、甘い物は女性を虜にするの!
「小麦粉に砂糖をまぶすの」
「ええ、そんなにいっぱい! 贅沢だわ」
木のボールにいっぱいの小麦粉を入れて砂糖を入れてみたの。ホットケーキミックスは邪道なのってお母さんが言っていたの。一から作るのがお母さん流なの!
「ベーキングパウダーはないの?」
「ベ? 何それ?」
少し素材が足りないの。でも、大丈夫なの。フワフワじゃなくても薄く作ればパリパリの美味しいのが作れるの。お母さんはそれも好きで作ってくれてたの。
「あとは卵とミルクを入れるの!
「それだけでいいの?」
「そうなの!」
材料は揃ったの。これであとは混ぜて焼いていくだけなの!
「混ぜ混ぜ~なの」
「あら~、パンと似ているのね。それなら酵母を入れて3時間待てばいいのね」
「酵母ってなんなの?」
「あら、知らないのね。パンを膨らませる物よ」
「それ! ベーキングパウダーさんなの~」
「あら、そうだったのね」
ペーキングパウダーさんがあったの!
「でもできるまでに時間がかかるね」
「そうね~。甘い物を手に入れるには時間がかかるのよね」
「じゃあ、みんなでお風呂に入りましょうか」
甘い物への道はとても険しいの! お母さんがお腹をつまみながらいつも言っているの。
みんなでお風呂に入りに行くことになったの。二人はお風呂が大好きになったみたいなの!
「ウテナ、ルナ、ちょっと話がある。アイちゃんだけ先にお風呂に入ってもらってくれ」
「どうしたのあなた?」
ルナちゃんとウテナさんはアイゼンさんに呼ばれて二階に上がっていったの。アイはメイドさんに連れられてお風呂場に行くの。また、メイドさんに脱がされるの? 自分で脱げるの! 子供じゃないの!
私はルナのお母さんのウテナ、今私とルナはアイちゃんと一緒にお風呂に入ろうとしていたのだけど、アイゼン様に呼ばれて二階の書斎に来ているの。
「二人共聞いてくれ、アイは女神かもしれない」
「「女神?」」
アイゼン様は凄い事を言っているわ。アイちゃんが女神? それは凄いわね。
「肌がきれいになって傷がなくなる水をつくり、精霊が見える。それが女神である証拠だ」
「女神が入った水は聖水になるって言うお話ね」
ルナが顎に手を当ててアイゼン様の言葉に頷いているわ。女神が沐浴をした泉が北の国にあると言われているわ。そこでは聖水が取れて、それを売買して、利益を生んでいるらしいわ。
「あのお風呂は聖水になってしまったって事?」
「ああ、それ以上のエリクサーになっているらしい」
「エリクサーって欠損も治る?」
アイゼン様は私の指摘に頷いて答えてる。まさかそんな事って...
「私は王に言わなくてはいけない。アイがいれば多くの国民が救われるんだ」
「...だめ、だめよ。お父様! それじゃアイを...アイーラを守れない」
「ルナ..」
ルナはアイゼン様が王に報告すると言うと声を荒らげたわ。
そうよ、アイちゃんはルナの友達よ。それにルナは私の無くしたアイーラをアイちゃんに感じて守りたいと思っているの、また失われるなんて悲しすぎるわ。私もアイを守ってあげたいわ。
ウルズ王はやらないと思うけれど、王に知らせたら大臣たちや貴族たちが騒ぎ出すわ。アイちゃんを聖水を生む便利な何かだと思うはずよ。
「しかし、私は宰相。この国を守る為にもアイの力が欲しい」
「ダメ! ダメよ!」
「ルナ。私も全力で守る。王だけに伝えるつもりだ。他の者に言わないように王に直接伝える」
秘密はいずれ漏れるわ。私達の髪や肌を見たらそれこそ怪しまれる。どうしたらいいのかしら...
「そうよ! 聖水が生まれたと言ってこの屋敷を渡して! それで私たちはアイを連れて北国の国境に行くのよ」
「なるほど、北国の聖水を仕入れたと思わせるのか。辺境ならばそれほど聖水も高くはない」
ルナはずっと何かを考えていたの。頭がいいルナは屋敷を囮にして私達で国境付近に行こうと伝えているわ。アイゼン様も考え込んでいる。確かにいい案だわ。私達の肌の綺麗さも説明がつくしね。
「流石は、私の娘だ! それを王に伝えよう」
「いつ出発しようかしら?」
「そうだな。準備に三日といった所か」
「わかりました。準備いたします」
アイゼン様の合図でオーグナーがメイド達に指示をし始めたわ。私達も準備しなくちゃね。
「私はこの場を離れる事ができない。しばらく、私はいけないだろう。いけても少しの時間だけだ。こういう時、宰相であるのが嫌になる」
アイゼン様は頭を抱えているわ。家族を守れないなんてあんまりよね。
「大丈夫! 私がアイを守るわ!」
「はは、頼んだぞ。ついでにウテナも守っておくれ」
ルナの言葉にアイゼン様は喜んで抱きしめているわ。
「あら? 私はついでなの?」
「ううん! 私は二人共全力で守るわ! 今度こそ家族を失うなんて嫌だもの!」
流れてしまった私のアイーラはルナをとても強くしてくれたみたいね。ルナの力強い言葉が私の傷ついた心を少しだけ和らげてくれる。私もあなた達を守るわ。
「口の堅い冒険者も必要だな」
「大丈夫よ! 私が守るもの」
「ルナの魔法は確かに優秀だが、魔法使いに慣れた盗賊もいるやもしれん。前衛職の冒険者を探させよう」
「了解しました」
アイゼン様の言葉にオーグナーが頷いてメイドに指示を出してるわ。
「もう! 大丈夫なのに」
「少しでも安心したいんだよルナ。お前達は私の大切な家族なのだから」
アイゼン様はそう言って私もルナと一緒に抱きしめてくれた。とても温かいわ。
「アイ..ごめんね。ただいま」
「なんで謝るの? 大丈夫なの。お母さんに甘えたいのはみんな一緒なの」
ルナちゃんはなんでか謝ってきたの。子供ならしょうがないの、アイも子供だから早くお母さんに甘えたいの。
「ありがと」
「ルナちゃんは甘えん坊さんなの」
ルナちゃんは潤んだ瞳で抱き着いてきたの。アイも抱き返してあげると抱きしめる力が強くなったの。とっても温かいの。
「ふふ、可愛い姉妹ね。それにアイちゃんの新しいお洋服、可愛いわね」
「私も見間違えちゃった。アイってやっぱり可愛いわ」
「えへへなの」
ルナちゃんとウテナさんが褒めてくれたの。オーグナーさんが頼りにならないから自分で選んだの。ピンクのスカートなの。可愛いの。
「じゃあ、買い物も済んだことだし、お料理でもしましょうか?」
「食べてきたばっかなの」
「ふふ、おやつは別腹よ」
ウテナさんがお母さんと同じことを言っているの。いっぱい食べた後にプリンを食べてて、お父さんに「食べすぎ」って言われていたの。でも、アイも一緒なの。女の子の特権なの!
「甘い物と言っても果物とかよね」
「パンケーキがいいの!」
「パンケーキ?」
ウテナさんが甘い物って言ってブドウを取り出しているの。アイはパンケーキが食べたかったから言ってみたんだけど、二人は知らないみたいなの。
「小麦粉で作れるの! おかあさんに教わったから作れるの...たぶんなの」
「手伝うから作りましょう! 別世界の甘い物に興味あるわ!」
ウテナさんの目が輝いているの。やっぱり、甘い物は女性を虜にするの!
「小麦粉に砂糖をまぶすの」
「ええ、そんなにいっぱい! 贅沢だわ」
木のボールにいっぱいの小麦粉を入れて砂糖を入れてみたの。ホットケーキミックスは邪道なのってお母さんが言っていたの。一から作るのがお母さん流なの!
「ベーキングパウダーはないの?」
「ベ? 何それ?」
少し素材が足りないの。でも、大丈夫なの。フワフワじゃなくても薄く作ればパリパリの美味しいのが作れるの。お母さんはそれも好きで作ってくれてたの。
「あとは卵とミルクを入れるの!
「それだけでいいの?」
「そうなの!」
材料は揃ったの。これであとは混ぜて焼いていくだけなの!
「混ぜ混ぜ~なの」
「あら~、パンと似ているのね。それなら酵母を入れて3時間待てばいいのね」
「酵母ってなんなの?」
「あら、知らないのね。パンを膨らませる物よ」
「それ! ベーキングパウダーさんなの~」
「あら、そうだったのね」
ペーキングパウダーさんがあったの!
「でもできるまでに時間がかかるね」
「そうね~。甘い物を手に入れるには時間がかかるのよね」
「じゃあ、みんなでお風呂に入りましょうか」
甘い物への道はとても険しいの! お母さんがお腹をつまみながらいつも言っているの。
みんなでお風呂に入りに行くことになったの。二人はお風呂が大好きになったみたいなの!
「ウテナ、ルナ、ちょっと話がある。アイちゃんだけ先にお風呂に入ってもらってくれ」
「どうしたのあなた?」
ルナちゃんとウテナさんはアイゼンさんに呼ばれて二階に上がっていったの。アイはメイドさんに連れられてお風呂場に行くの。また、メイドさんに脱がされるの? 自分で脱げるの! 子供じゃないの!
私はルナのお母さんのウテナ、今私とルナはアイちゃんと一緒にお風呂に入ろうとしていたのだけど、アイゼン様に呼ばれて二階の書斎に来ているの。
「二人共聞いてくれ、アイは女神かもしれない」
「「女神?」」
アイゼン様は凄い事を言っているわ。アイちゃんが女神? それは凄いわね。
「肌がきれいになって傷がなくなる水をつくり、精霊が見える。それが女神である証拠だ」
「女神が入った水は聖水になるって言うお話ね」
ルナが顎に手を当ててアイゼン様の言葉に頷いているわ。女神が沐浴をした泉が北の国にあると言われているわ。そこでは聖水が取れて、それを売買して、利益を生んでいるらしいわ。
「あのお風呂は聖水になってしまったって事?」
「ああ、それ以上のエリクサーになっているらしい」
「エリクサーって欠損も治る?」
アイゼン様は私の指摘に頷いて答えてる。まさかそんな事って...
「私は王に言わなくてはいけない。アイがいれば多くの国民が救われるんだ」
「...だめ、だめよ。お父様! それじゃアイを...アイーラを守れない」
「ルナ..」
ルナはアイゼン様が王に報告すると言うと声を荒らげたわ。
そうよ、アイちゃんはルナの友達よ。それにルナは私の無くしたアイーラをアイちゃんに感じて守りたいと思っているの、また失われるなんて悲しすぎるわ。私もアイを守ってあげたいわ。
ウルズ王はやらないと思うけれど、王に知らせたら大臣たちや貴族たちが騒ぎ出すわ。アイちゃんを聖水を生む便利な何かだと思うはずよ。
「しかし、私は宰相。この国を守る為にもアイの力が欲しい」
「ダメ! ダメよ!」
「ルナ。私も全力で守る。王だけに伝えるつもりだ。他の者に言わないように王に直接伝える」
秘密はいずれ漏れるわ。私達の髪や肌を見たらそれこそ怪しまれる。どうしたらいいのかしら...
「そうよ! 聖水が生まれたと言ってこの屋敷を渡して! それで私たちはアイを連れて北国の国境に行くのよ」
「なるほど、北国の聖水を仕入れたと思わせるのか。辺境ならばそれほど聖水も高くはない」
ルナはずっと何かを考えていたの。頭がいいルナは屋敷を囮にして私達で国境付近に行こうと伝えているわ。アイゼン様も考え込んでいる。確かにいい案だわ。私達の肌の綺麗さも説明がつくしね。
「流石は、私の娘だ! それを王に伝えよう」
「いつ出発しようかしら?」
「そうだな。準備に三日といった所か」
「わかりました。準備いたします」
アイゼン様の合図でオーグナーがメイド達に指示をし始めたわ。私達も準備しなくちゃね。
「私はこの場を離れる事ができない。しばらく、私はいけないだろう。いけても少しの時間だけだ。こういう時、宰相であるのが嫌になる」
アイゼン様は頭を抱えているわ。家族を守れないなんてあんまりよね。
「大丈夫! 私がアイを守るわ!」
「はは、頼んだぞ。ついでにウテナも守っておくれ」
ルナの言葉にアイゼン様は喜んで抱きしめているわ。
「あら? 私はついでなの?」
「ううん! 私は二人共全力で守るわ! 今度こそ家族を失うなんて嫌だもの!」
流れてしまった私のアイーラはルナをとても強くしてくれたみたいね。ルナの力強い言葉が私の傷ついた心を少しだけ和らげてくれる。私もあなた達を守るわ。
「口の堅い冒険者も必要だな」
「大丈夫よ! 私が守るもの」
「ルナの魔法は確かに優秀だが、魔法使いに慣れた盗賊もいるやもしれん。前衛職の冒険者を探させよう」
「了解しました」
アイゼン様の言葉にオーグナーが頷いてメイドに指示を出してるわ。
「もう! 大丈夫なのに」
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