53 / 165
第二章 黒煙
第九話 凄い作物?
しおりを挟む
にょきにょきにょき
夜も深まる丑三つ時、畑に異変が起き始めていた。
そして、朝が来てダリルとカルロが目覚めて井戸で顔を洗っていると何かに気付いた。
「なんじゃ、ありゃ!」
「ルークさんに貸した畑?」
ダリルとカルロが畑の方向を見て驚きの声をあげた。すぐに二人はルークの元へと走っていった。
「ルーク君、君に貸した畑が」
「う~ん、畑がどうしたんですか?」
眠い目を擦りながら僕は驚く二人をみて話した。すぐに動かない僕にもどかしさを感じたのかダリルさんが僕を抱き上げて外へと走った。楽ちんだけどせっかちだな~。
「ほら、あれ!」
「ええ~」
ダリルさんに降ろされて僕は指さす方向を見ると僕は驚きの声をあげてしまう。
「一日で何で木がなってるの・・・」
ブドウ畑の影になってるので種の方は見えないけど木は大きく育って遠くからでも見えるようになってます。どれも木材としても十分使えそうなほど大きくて立派に見えます。
「えっと、ダリルさん、この事は内密に」
「ああ、どうせ言っても誰も信じないだろう」
ダリルさんにあまり言いふらさないで欲しいと伝えて畑を見に行く、種の方も気になるよね。
「思った通り実がなってる」
木が数時間で育ったんだからそりゃ実も出来るよね。
「ヒマワリは花だったんだね。全部収穫できそう」
早速収穫できるのはいいんだけどこりゃ朝から大変だ。太陽のような花のヒマワリは種が回収できるみたい、採取スキルのおかげで三倍の収穫量になってしまいました、アイテムバッグに入れると取った数量の3倍になるんです、何だかでたらめだよね。
僕の常識がないおかげでどれがどんなものなのか想像もつかないので何だか楽しい。
サクランボとサツマイモそれにメロンも収穫していくんだけど、このサイズが普通なのかな?サクランボは拳位の粒が二つ、サツマイモは人の顔位、メロンなんか半径20㎝位で凄いデカいです。採取スキルのおかげでこれも三倍で取れます。
木の方はどうしようかと思ったんだけどまだ伐採しないで、種を植えていきます。アイテムバッグはまだ余裕があるので持てるだけ育てようとおもうんだ。
「ルークどうしたの?」
種を植えているとモナーナが宿屋の方から歩いてきた。植えた話をすると驚いていた。
「サクランボは知っているけどそんなに大きくなかったような」
モナーナは昔お父さんと旅をしていたのでサクランボを知っているようだった。その知識によるとサクランボって銅貨と同じくらいの大きさらしいです。売ったらダメかな?
「モナーナ食べてみてよ」
「えっいいの?じゃあいただきます」
モナーナはサクランボを喜んで口に運んだ。
モナーナは頬が落ちそうなくらい微笑んで美味しそうに食べている。
「とっても美味しい、こんな美味しい果物食べたことないよ」
そんなに美味しいのか、そう言われると僕も食べてみたくなる。
「じゃあ僕も、・・・美味しい、なにこれ」
食べてみると今まで食べた甘味が何だったのかという疑問がうかぶほどの美味さ、これは市場に出してはいけないような気がする。
「じゃあ、他のサツマイモとメロンも?」
ゴクッと生唾を飲み込んだ。他の二つの食べ物もそれ相応の味になっているはずなのだ。これから食事が楽しみでしょうがない。ヒマワリのタネはどうしようかと思ったのでクコに聞いてみようと思って保留です。
「お~やはり作物がなっておるの~。一つはヒマワリではないか~」
噂をすれば、クコが現れて畑に驚いています。モナーナは怖がって宿屋に入っていっちゃった、入口に体半分隠して覗いています、何だか可愛い。
クコがヒマワリの事を知っているようなので用途を知っているか聞いてみよう。
「ヒマワリって何かに使える?」
「ふっふっふ、それは質問かの?ならばわかるじゃろ?」
「・・・ミスリーはまだ寝てると思うから今回はこのメロンじゃダメ?」
「こんなでかいメロンまで・・・ほんとにお前はなんなんじゃ?」
黒煙龍に呆れられる僕って本当に何なんでしょ。でもメロンの事も知っているみたい、美味しいのかな?
「メロンは普通でも相当美味しくて高価な物じゃ。ハッキリ言ってヒマワリの用途を教える事と価値としては同等ではないのじゃが、いいのかの?」
「メロンもいっぱいあるし大丈夫」
「大丈夫とかそういう話ではないのじゃが、まあそちらがいいのならいいんじゃが」
クコは呆れたようにヒマワリの用途を話し始めた。
とても簡単な事で家畜のえさが主な用途のようだ。本当に価値にみあっていなかったけどようは牛とか鶏のエサって事だよね。という事は毎日消費するものって事です、これはねらい目だよね。
「ワティスさんに売れないかな」
「ふむ、それもメロンの代金にしてやろうかの。恵んでもらっているようで性に会わんからの」
僕のお願いにクコは了承してくれた。何だかドンドン、クコを助けたくなってくるけどどうしよう。
夜も深まる丑三つ時、畑に異変が起き始めていた。
そして、朝が来てダリルとカルロが目覚めて井戸で顔を洗っていると何かに気付いた。
「なんじゃ、ありゃ!」
「ルークさんに貸した畑?」
ダリルとカルロが畑の方向を見て驚きの声をあげた。すぐに二人はルークの元へと走っていった。
「ルーク君、君に貸した畑が」
「う~ん、畑がどうしたんですか?」
眠い目を擦りながら僕は驚く二人をみて話した。すぐに動かない僕にもどかしさを感じたのかダリルさんが僕を抱き上げて外へと走った。楽ちんだけどせっかちだな~。
「ほら、あれ!」
「ええ~」
ダリルさんに降ろされて僕は指さす方向を見ると僕は驚きの声をあげてしまう。
「一日で何で木がなってるの・・・」
ブドウ畑の影になってるので種の方は見えないけど木は大きく育って遠くからでも見えるようになってます。どれも木材としても十分使えそうなほど大きくて立派に見えます。
「えっと、ダリルさん、この事は内密に」
「ああ、どうせ言っても誰も信じないだろう」
ダリルさんにあまり言いふらさないで欲しいと伝えて畑を見に行く、種の方も気になるよね。
「思った通り実がなってる」
木が数時間で育ったんだからそりゃ実も出来るよね。
「ヒマワリは花だったんだね。全部収穫できそう」
早速収穫できるのはいいんだけどこりゃ朝から大変だ。太陽のような花のヒマワリは種が回収できるみたい、採取スキルのおかげで三倍の収穫量になってしまいました、アイテムバッグに入れると取った数量の3倍になるんです、何だかでたらめだよね。
僕の常識がないおかげでどれがどんなものなのか想像もつかないので何だか楽しい。
サクランボとサツマイモそれにメロンも収穫していくんだけど、このサイズが普通なのかな?サクランボは拳位の粒が二つ、サツマイモは人の顔位、メロンなんか半径20㎝位で凄いデカいです。採取スキルのおかげでこれも三倍で取れます。
木の方はどうしようかと思ったんだけどまだ伐採しないで、種を植えていきます。アイテムバッグはまだ余裕があるので持てるだけ育てようとおもうんだ。
「ルークどうしたの?」
種を植えているとモナーナが宿屋の方から歩いてきた。植えた話をすると驚いていた。
「サクランボは知っているけどそんなに大きくなかったような」
モナーナは昔お父さんと旅をしていたのでサクランボを知っているようだった。その知識によるとサクランボって銅貨と同じくらいの大きさらしいです。売ったらダメかな?
「モナーナ食べてみてよ」
「えっいいの?じゃあいただきます」
モナーナはサクランボを喜んで口に運んだ。
モナーナは頬が落ちそうなくらい微笑んで美味しそうに食べている。
「とっても美味しい、こんな美味しい果物食べたことないよ」
そんなに美味しいのか、そう言われると僕も食べてみたくなる。
「じゃあ僕も、・・・美味しい、なにこれ」
食べてみると今まで食べた甘味が何だったのかという疑問がうかぶほどの美味さ、これは市場に出してはいけないような気がする。
「じゃあ、他のサツマイモとメロンも?」
ゴクッと生唾を飲み込んだ。他の二つの食べ物もそれ相応の味になっているはずなのだ。これから食事が楽しみでしょうがない。ヒマワリのタネはどうしようかと思ったのでクコに聞いてみようと思って保留です。
「お~やはり作物がなっておるの~。一つはヒマワリではないか~」
噂をすれば、クコが現れて畑に驚いています。モナーナは怖がって宿屋に入っていっちゃった、入口に体半分隠して覗いています、何だか可愛い。
クコがヒマワリの事を知っているようなので用途を知っているか聞いてみよう。
「ヒマワリって何かに使える?」
「ふっふっふ、それは質問かの?ならばわかるじゃろ?」
「・・・ミスリーはまだ寝てると思うから今回はこのメロンじゃダメ?」
「こんなでかいメロンまで・・・ほんとにお前はなんなんじゃ?」
黒煙龍に呆れられる僕って本当に何なんでしょ。でもメロンの事も知っているみたい、美味しいのかな?
「メロンは普通でも相当美味しくて高価な物じゃ。ハッキリ言ってヒマワリの用途を教える事と価値としては同等ではないのじゃが、いいのかの?」
「メロンもいっぱいあるし大丈夫」
「大丈夫とかそういう話ではないのじゃが、まあそちらがいいのならいいんじゃが」
クコは呆れたようにヒマワリの用途を話し始めた。
とても簡単な事で家畜のえさが主な用途のようだ。本当に価値にみあっていなかったけどようは牛とか鶏のエサって事だよね。という事は毎日消費するものって事です、これはねらい目だよね。
「ワティスさんに売れないかな」
「ふむ、それもメロンの代金にしてやろうかの。恵んでもらっているようで性に会わんからの」
僕のお願いにクコは了承してくれた。何だかドンドン、クコを助けたくなってくるけどどうしよう。
132
あなたにおすすめの小説
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
A級パーティから追放された俺はギルド職員になって安定した生活を手に入れる
国光
ファンタジー
A級パーティの裏方として全てを支えてきたリオン・アルディス。しかし、リーダーで幼馴染のカイルに「お荷物」として追放されてしまう。失意の中で再会したギルド受付嬢・エリナ・ランフォードに導かれ、リオンはギルド職員として新たな道を歩み始める。
持ち前の数字感覚と管理能力で次々と問題を解決し、ギルド内で頭角を現していくリオン。一方、彼を失った元パーティは内部崩壊の道を辿っていく――。
これは、支えることに誇りを持った男が、自らの価値を証明し、安定した未来を掴み取る物語。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。
異世界に召喚されたが勇者ではなかったために放り出された夫婦は拾った赤ちゃんを守り育てる。そして3人の孤児を弟子にする。
お小遣い月3万
ファンタジー
異世界に召喚された夫婦。だけど2人は勇者の資質を持っていなかった。ステータス画面を出現させることはできなかったのだ。ステータス画面が出現できない2人はレベルが上がらなかった。
夫の淳は初級魔法は使えるけど、それ以上の魔法は使えなかった。
妻の美子は魔法すら使えなかった。だけど、のちにユニークスキルを持っていることがわかる。彼女が作った料理を食べるとHPが回復するというユニークスキルである。
勇者になれなかった夫婦は城から放り出され、見知らぬ土地である異世界で暮らし始めた。
ある日、妻は川に洗濯に、夫はゴブリンの討伐に森に出かけた。
夫は竹のような植物が光っているのを見つける。光の正体を確認するために植物を切ると、そこに現れたのは赤ちゃんだった。
夫婦は赤ちゃんを育てることになった。赤ちゃんは女の子だった。
その子を大切に育てる。
女の子が5歳の時に、彼女がステータス画面を発現させることができるのに気づいてしまう。
2人は王様に子どもが奪われないようにステータス画面が発現することを隠した。
だけど子どもはどんどんと強くなって行く。
大切な我が子が魔王討伐に向かうまでの物語。世界で一番大切なモノを守るために夫婦は奮闘する。世界で一番愛しているモノの幸せのために夫婦は奮闘する。
赤ん坊なのに【試練】がいっぱい! 僕は【試練】で大きくなれました
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕の名前はジーニアス
優しい両親のもとで生まれた僕は小さな村で暮らすこととなりました
お父さんは村の村長みたいな立場みたい
お母さんは病弱で家から出れないほど
二人を助けるとともに僕は異世界を楽しんでいきます
ーーーーー
この作品は大変楽しく書けていましたが
49話で終わりとすることにいたしました
完結はさせようと思いましたが次をすぐに書きたい
そんな欲求に屈してしまいましたすみません
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる