11 / 170
第一部一章 生まれ変わる
貴方との食事
しおりを挟む
そう思っていると、彼が「食べろ」と爽やかに言った。
その顔は何処か遠くを見ていて、昔の恋人を眺めている様だった。
プランスの心を落とした人物がこの世にいるなんてと驚いた、同時にその恋人への嫉妬心に火がついた。
「うん」
プランスがテーブルに料理と白米を並べてくれた。
そして、薄切りのリトルドラゴンのスネ肉をフォークで、口に運んだ。
「どうだ。やっぱりリトルドラゴンは美味しいだろ?」
彼は恋人の話を忘れたように水に流す。
それほど嫌な過去があったのかもしれない。だから、恋人の話は水に流す。もう、一生水に流す。
私自身も、プランスの恋人の話は聞きたくない。
天井の窓トップライトから差し込む、茜色が私の食欲を止める。彼の顔が茜色になってシーンと音がしなくなるからだ。
「うん美味しいよ」
静かなところだと、妙に心が落ち着いて食欲がなくなってしまう。
屋敷に居た時も食事中ずっと静かで食欲がなくなってしまい、体重がすごく落ちた。
「良かったじゃあ、僕レコードで歌流していい?」
笑顔で訪ねられたから、この静けさを治せると思い、
「うん! 流して!」
と子供のように良いよと言った。歌を流すと多分食欲もそそられるだろう。
「この歌、俺のお母様がプレゼントでくれたんだ」
そう言って歌を流すプランスは、微笑んでいた。
そしてプランスは椅子に座り、食事をし始める。
私も食事を再開して、歌を耳に流し入れる。
良い歌。
咄嗟に言葉に出てしまいそうだったけど、口の中にお米が入っていたので、言葉が出なかった。
でも、本当に良い歌で、王子が姫を助けるという、物語が歌詞に埋め込まれている。
まるで、私とプランスのような物語だ。
それに、やっぱり食欲も上がり、どんどん料理が食べれる。プランスも同様に食欲が上がったのか、お米をゆっくりだが、どんどん食べていく。
そんな彼の姿は丁寧で清楚な人と分かった。
「プランスは、魔力のこと誰かに教わったの?」
フォークでスネ肉を刺す。そのまま、お米の上に置き、お米と共に頬張る。美味しい料理を食べるというのは、芸術と本に書いてあった。
「全部独学さ、製造魔力はまた別だけど。後他のユニークスキルとかは全部独学で、毎日魔力を磨いた」
彼は何故か、哀しそうに呟く。
歌が私の耳に中を入ったり出たりを繰り返す。彼の哀しい顔とマッチしていてなんだか心地悪さを感じてしまった。
「全部独学・・・・・・じゃあ聖騎士じゃなかったのね・・・・・・すっかり聖騎士だと思ってました」
その顔は何処か遠くを見ていて、昔の恋人を眺めている様だった。
プランスの心を落とした人物がこの世にいるなんてと驚いた、同時にその恋人への嫉妬心に火がついた。
「うん」
プランスがテーブルに料理と白米を並べてくれた。
そして、薄切りのリトルドラゴンのスネ肉をフォークで、口に運んだ。
「どうだ。やっぱりリトルドラゴンは美味しいだろ?」
彼は恋人の話を忘れたように水に流す。
それほど嫌な過去があったのかもしれない。だから、恋人の話は水に流す。もう、一生水に流す。
私自身も、プランスの恋人の話は聞きたくない。
天井の窓トップライトから差し込む、茜色が私の食欲を止める。彼の顔が茜色になってシーンと音がしなくなるからだ。
「うん美味しいよ」
静かなところだと、妙に心が落ち着いて食欲がなくなってしまう。
屋敷に居た時も食事中ずっと静かで食欲がなくなってしまい、体重がすごく落ちた。
「良かったじゃあ、僕レコードで歌流していい?」
笑顔で訪ねられたから、この静けさを治せると思い、
「うん! 流して!」
と子供のように良いよと言った。歌を流すと多分食欲もそそられるだろう。
「この歌、俺のお母様がプレゼントでくれたんだ」
そう言って歌を流すプランスは、微笑んでいた。
そしてプランスは椅子に座り、食事をし始める。
私も食事を再開して、歌を耳に流し入れる。
良い歌。
咄嗟に言葉に出てしまいそうだったけど、口の中にお米が入っていたので、言葉が出なかった。
でも、本当に良い歌で、王子が姫を助けるという、物語が歌詞に埋め込まれている。
まるで、私とプランスのような物語だ。
それに、やっぱり食欲も上がり、どんどん料理が食べれる。プランスも同様に食欲が上がったのか、お米をゆっくりだが、どんどん食べていく。
そんな彼の姿は丁寧で清楚な人と分かった。
「プランスは、魔力のこと誰かに教わったの?」
フォークでスネ肉を刺す。そのまま、お米の上に置き、お米と共に頬張る。美味しい料理を食べるというのは、芸術と本に書いてあった。
「全部独学さ、製造魔力はまた別だけど。後他のユニークスキルとかは全部独学で、毎日魔力を磨いた」
彼は何故か、哀しそうに呟く。
歌が私の耳に中を入ったり出たりを繰り返す。彼の哀しい顔とマッチしていてなんだか心地悪さを感じてしまった。
「全部独学・・・・・・じゃあ聖騎士じゃなかったのね・・・・・・すっかり聖騎士だと思ってました」
28
あなたにおすすめの小説
『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』
夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」
教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。
ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。
王命による“形式結婚”。
夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。
だから、はい、離婚。勝手に。
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。
何か問題あります?
三年の想いは小瓶の中に
月山 歩
恋愛
結婚三周年の記念日だと、邸の者達がお膳立てしてくれた二人だけのお祝いなのに、その中心で一人夫が帰らない現実を受け入れる。もう彼を諦める潮時かもしれない。だったらこれからは自分の人生を大切にしよう。アレシアは離縁も覚悟し、邸を出る。
※こちらの作品は契約上、内容の変更は不可であることを、ご理解ください。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
〈完結〉【書籍化&コミカライズ・取り下げ予定】毒を飲めと言われたので飲みました。
ごろごろみかん。
恋愛
王妃シャリゼは、稀代の毒婦、と呼ばれている。
国中から批判された嫌われ者の王妃が、やっと処刑された。
悪は倒れ、国には平和が戻る……はずだった。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる