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第一部一章 生まれ変わる
ルナ氏
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ここの村には何か掟がある。プランスは知っているらしいけど、私には教えてくれなくてずっと隠している。
だから、今日はリーナとプランスの影を追う。
そして、プランスの秘密を暴くことにした。
「いいリーナ? 絶対にプランスに話しかけたりしちゃ駄目だからね?」
リーナは純粋でいい子だから、私の言葉を理解してくれるはず。
そう思ってリーナに目線を落とす。
するとそこには、可愛いドレスを身につけたリーナが居た。村育つというのに、豪華な服だと私は疑問に思う。
大体の村育ちの人は、男女問わずワイルドな服装をしているイメージなので、こんな服装をしているリーナを見ると関心した。
「はい。何かスパイごっこみたいね」
綺麗な振る舞いをする、リーナは本当に王女様のように見えて、屋敷に居た頃を思い出す。
早朝七時には起き、朝食を美味しく味わう。朝食だけは毎日同じでパン一枚とサラダ。
確かにパンもサラダも美味しい。
だからといって私が屋敷を出ないわけにはいかなかった。
そして、昼食はいつも変わり、シェフの特性料理なんかも出してもらい、正直に認める、プランスの料理と張り合えるほど美味しかった。
午後二時にようやくと思える、自由時間がやってきた。だいたい私はこの時間を読書で過ごした。けれど、たまには王国を抜け出して、人々と遊んだりした。
午後五時には、旦那様のお仕事を手伝う。まあもちろん、私の解読魔力を使いたいから旦那様がそうやって、私を横に置いて仕事をするのだろうけど・・・・・・・。
「ねえねえ、ミアミアどうしたの?」
ここでようやく意識が戻ったようで、リーナの声が耳に入ってきた。
「なんでもないわ。どうした?」
「あのね、プランスはね、いつもこの道を通るのね、そしたらね、ルナっていう神父と言葉を交わすの」
リーナが、有力な情報を与えてくれて、私の目的に辿り着けそうになる。
必ず神父と話すということは、掟に関連している可能性が極めて高いから、どうにか盗み聞きたい。どんな些細なことでもいいから盗み聞かなければ。
「そなの? じゃあその話を盗み聞こう?」
神父と話すということはつまり、宗教に関することか。
まあひちまずどうやって聞くかを考えた方がいいな。何かに変装するのも上手くいかない気がするんだよなあ~。それともダイレクトに話を聞く? それじゃあ駄目だもんな。
路地もないこの一本道でどうやって話を盗み聞くんだ? やっぱり魔力を使わないと駄目かな?
でも、私の魔力にスパイ魔力はないからなあ~。
そこで私は思い出した。
ある巻き物を解読魔力で読み上げると、精霊が現れて少しの間、言う通りにしてくれるという、巻き物を。
その巻き物は確か部屋に飾ってあった気がする。
「うん! でもどうやって盗み聞きの?」
「ちょっと待てねすぐに戻るから」
そう言って目の前の家目掛けて走った。まだこの時間はプランスもシルバーのお世話だ。だから家にはいない。
そう思って、ドアノブを握る。
そしたら後ろから、プランスの暖かい手で肩を握られてしまった。
ドキドキと鼓動が早くなるのを感じつつ、プランスの手を振り返り握った。やっぱり職人ということもあるのか、がっしりとした手で手マメも出来ていた。
まるで鉄棒をしてきた後のようだった。
「何をしているんだい? そんなに急いで・・・・・」
彼は眉を顰める。私は眉をハの字にして彼を見つめる。
「ただトイレに行くだよ、部屋の巻き物を取って、読み上げて精霊を呼び出して貴方と神父の話を盗み聞こうなんてしてないから」
焦りで自分の計画を手取り足取り説明してしまい、自分に呆れながらリーナを遠目で見た。
あの子には非はない。だから責め立てる必要がなくて、私が責め立てられるべき・・・・・・・。
「・・・・・・・。そうか、どうして知りたいだ? 特に面白い話じゃないぞ?」
そうプランスが言うほど知りたくなってしまうのが、私たち人間の本能。
「・・・・・・・・・、べ、別に私知りたいなんて言ってないじゃん・・」
ここまで言っておいて隠すことはできないのは知っているけど、私自身もスパイの真似をするのは楽しいので、今も口の固いスパイを演じる。
まあ、演技は人並み以下だったことがこの時初めて、分かった。
「言ってるも同然。そんなに聞きたいなら一緒に散歩でもする?」
「でも、それじゃあプランスも嫌でしょ?」
「別に嫌じゃないけど」
私を除け者にする人は数多く存在した。特に旦那様は。『プリンセス、お前は女だ戦場に来るべきではない』そう旦那様は優しい言い方で言ってくれたけど、それなら尚の事戦場に行き、国のために尽くすまで。
なのに止めてきた。理由は風の噂では不倫をするためだったらしい。少し考えただけでもゾワゾワして決して心地い気分には到底なれなかった。
「ミア、自分の事を悪く見過ぎなんじゃないか?」
この一言で私の未来が左右されることが、意識しなくてもよーく分かった。
プランスのこんな少しの言葉で私は少し希望を持てた。
だから、今日はリーナとプランスの影を追う。
そして、プランスの秘密を暴くことにした。
「いいリーナ? 絶対にプランスに話しかけたりしちゃ駄目だからね?」
リーナは純粋でいい子だから、私の言葉を理解してくれるはず。
そう思ってリーナに目線を落とす。
するとそこには、可愛いドレスを身につけたリーナが居た。村育つというのに、豪華な服だと私は疑問に思う。
大体の村育ちの人は、男女問わずワイルドな服装をしているイメージなので、こんな服装をしているリーナを見ると関心した。
「はい。何かスパイごっこみたいね」
綺麗な振る舞いをする、リーナは本当に王女様のように見えて、屋敷に居た頃を思い出す。
早朝七時には起き、朝食を美味しく味わう。朝食だけは毎日同じでパン一枚とサラダ。
確かにパンもサラダも美味しい。
だからといって私が屋敷を出ないわけにはいかなかった。
そして、昼食はいつも変わり、シェフの特性料理なんかも出してもらい、正直に認める、プランスの料理と張り合えるほど美味しかった。
午後二時にようやくと思える、自由時間がやってきた。だいたい私はこの時間を読書で過ごした。けれど、たまには王国を抜け出して、人々と遊んだりした。
午後五時には、旦那様のお仕事を手伝う。まあもちろん、私の解読魔力を使いたいから旦那様がそうやって、私を横に置いて仕事をするのだろうけど・・・・・・・。
「ねえねえ、ミアミアどうしたの?」
ここでようやく意識が戻ったようで、リーナの声が耳に入ってきた。
「なんでもないわ。どうした?」
「あのね、プランスはね、いつもこの道を通るのね、そしたらね、ルナっていう神父と言葉を交わすの」
リーナが、有力な情報を与えてくれて、私の目的に辿り着けそうになる。
必ず神父と話すということは、掟に関連している可能性が極めて高いから、どうにか盗み聞きたい。どんな些細なことでもいいから盗み聞かなければ。
「そなの? じゃあその話を盗み聞こう?」
神父と話すということはつまり、宗教に関することか。
まあひちまずどうやって聞くかを考えた方がいいな。何かに変装するのも上手くいかない気がするんだよなあ~。それともダイレクトに話を聞く? それじゃあ駄目だもんな。
路地もないこの一本道でどうやって話を盗み聞くんだ? やっぱり魔力を使わないと駄目かな?
でも、私の魔力にスパイ魔力はないからなあ~。
そこで私は思い出した。
ある巻き物を解読魔力で読み上げると、精霊が現れて少しの間、言う通りにしてくれるという、巻き物を。
その巻き物は確か部屋に飾ってあった気がする。
「うん! でもどうやって盗み聞きの?」
「ちょっと待てねすぐに戻るから」
そう言って目の前の家目掛けて走った。まだこの時間はプランスもシルバーのお世話だ。だから家にはいない。
そう思って、ドアノブを握る。
そしたら後ろから、プランスの暖かい手で肩を握られてしまった。
ドキドキと鼓動が早くなるのを感じつつ、プランスの手を振り返り握った。やっぱり職人ということもあるのか、がっしりとした手で手マメも出来ていた。
まるで鉄棒をしてきた後のようだった。
「何をしているんだい? そんなに急いで・・・・・」
彼は眉を顰める。私は眉をハの字にして彼を見つめる。
「ただトイレに行くだよ、部屋の巻き物を取って、読み上げて精霊を呼び出して貴方と神父の話を盗み聞こうなんてしてないから」
焦りで自分の計画を手取り足取り説明してしまい、自分に呆れながらリーナを遠目で見た。
あの子には非はない。だから責め立てる必要がなくて、私が責め立てられるべき・・・・・・・。
「・・・・・・・。そうか、どうして知りたいだ? 特に面白い話じゃないぞ?」
そうプランスが言うほど知りたくなってしまうのが、私たち人間の本能。
「・・・・・・・・・、べ、別に私知りたいなんて言ってないじゃん・・」
ここまで言っておいて隠すことはできないのは知っているけど、私自身もスパイの真似をするのは楽しいので、今も口の固いスパイを演じる。
まあ、演技は人並み以下だったことがこの時初めて、分かった。
「言ってるも同然。そんなに聞きたいなら一緒に散歩でもする?」
「でも、それじゃあプランスも嫌でしょ?」
「別に嫌じゃないけど」
私を除け者にする人は数多く存在した。特に旦那様は。『プリンセス、お前は女だ戦場に来るべきではない』そう旦那様は優しい言い方で言ってくれたけど、それなら尚の事戦場に行き、国のために尽くすまで。
なのに止めてきた。理由は風の噂では不倫をするためだったらしい。少し考えただけでもゾワゾワして決して心地い気分には到底なれなかった。
「ミア、自分の事を悪く見過ぎなんじゃないか?」
この一言で私の未来が左右されることが、意識しなくてもよーく分かった。
プランスのこんな少しの言葉で私は少し希望を持てた。
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