結婚してるのに、屋敷を出たら幸せでした。

恋愛系

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第六部二章 旅に出る

二話

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 リーナは驚くような顔をしたけど喜んだように涙を流して、ミアを抱きしめた。まるでプランスのことを見えないようにミアしかリーナは見ていない。
 
 やはり、リーナはミアに好いていたのだろう。それだけど何故、魔族と聞いて何も思っていないのだろうと、今だにミアは驚いている。
 
 プランスはちょっと警戒して、周囲に眼をやり、何処に敵がいるか探す。けれど敵はいないものの、何処からかプランス達を見ている者がいると、プランスは感知していた。
 なかなかの手練れだろうとプランス派思っていたが、創造の魔法で一緒で身動きが取れないようにした。別に敵対していないようだから一旦身動きが取れないようにしておいた。
 でもまあ、ただ観察しているだけだろう。

「ミアお姉ちゃんーー。なんで今まで、現れなかったの?」

 唐突な問いだったが、これにはちゃんとした理由があった。それは今まで、創造の母ということを、ミアやプランスが忘れていたからだ。
 忘れていなければ、いつでも迎えにこれたし、ルカさえいなければ、何時でも迎えに来れたが、それ以前に魔族が突然目の前に現れたらどんな反応するのか、予想がつかなかったから敢えてこなかったというところもあり、全てが合わさることで、会いに行かない方がいいという選択にミアの心の中ではなっていたのだ。

「それはまあ、人間界の王がいるじゃない? ルカって人。あの人がいたから迎えに来れんかったの。まあ今もあの人は、この世にいるのだけど私の方が強いから何も考えずに、リーナに会えるようになったのよ」

 そうミアが言ったと思ったら、リーナの機嫌が変わり、憎しみのオーラを放つ。このオーラは凄まじく、もはや殺気に感じることもあり、恐ろしいと、ミアは思った。
 どうしてこんなにも、リーナが機嫌を損ねたかというと、ミアがルカを悪く言ったからだ。リーナでさえも、ルカの奴隷と化している。

「ミアぁ・・・・・・。流石にルカ陛下のことを呼び捨てにするのはどうかと思うよ。魔族の王はルカの奴隷になってるんだから」

 どうやらルカのせいでプランス達は、奴隷と言われているらしい。そのため、ミアが魔族と言っても全く驚かなかったのだ。
 
「何言ってるの? 私達がルカを倒したのよ」

 平然とした顔だけど、ちょっと焦っているような、声でミアはリーナの肩を掴む。

「いやいや、そんなわけないじゃん、陛下が負けるわけないし、ルカ様は勝ったって言ってたじゃん?」

 もしかしたら下民とかには、真実とは違うことを伝えているのかもしれない。ミアは少々頭を抱えた。

 リーナはルカを疑うということをやめているようだ。
 それは奴隷だからという理由で間違いないだろう。
 
 そのためリーナは鬼の形相でミアを見ているのだろう。
 けれどそれは全て誤情報であるため、ミアは動揺しているのだ。

「何を言っているの? ならばなぜ、魔族の王がここにいるの?」

 リーナは過呼吸気味になりながら、倒れそうになるように座り込む。リーナから見る景色は真っ白で全てが嘘だったのか、それともミアが嘘をついているのか、と、こんがらがっている。
 それにもしもミアが嘘をついているとしたら、ミアは殺されてしまうのでは? という思いまで、発生してリーナは悲しみも入り混じっていた。けれどそんな思いまでもが馳せるように、ミアは創造の力の持ち主ということを教える。

「それに私達魔族は創造の神と呼ばれるすべてを製造した者達なのよ?」

 ミアがそう語り出すと、リーナは遮るようにして言葉を吐いた。「創造神はこの世には居ないんじゃないの?」その言葉は真の言葉でみなからすれば、創造神はこの世には居ない存在なのだろう。

 それは真っ当なことで、創造神は神話にしか出てこない者とされている。それなのにミアの言葉を鵜呑みにできるわけない。
 そのため、リーナは驚きながらも信じないまま、ただ地面に座り込むだけだった。近くにいる、村人は家の窓からミア達を見ていた。

「それは作り話なんでしょ?」

 リーナはルカの奴隷ということもあり、ルカの言うこと以外は鵜呑みにはできないと言うことらしい。だからミアは何も言い返さず、ただ黙っているだけだった。
 ここで口論になれば、信用を損ねる結果になるだろう。
 リーナも今は衝撃的なことが、一気に押し寄せてきたから、頭がこんがらがっているので、何も考えれないだろう。
 そのため、今真実を突きつけてもなんの意味もない。
 そう思ったミアは、目線を合わせて、ニッコリ笑って頭を撫でてやった。これで少し、気持ちが安定するといいなってミアは思いながら頭を撫でると、気持ちよさそうに、眼を細めた。
 何も言わないけど、リーナはだんだんと気持ちが安定してきて、状況を判断できるようになった。今のままで驚愕していたのだが、今じゃただ黙っているだけになった。

「はぁ・・・・・・ハァ・・・・・。こめんね、ミアのことを詰めちゃって・・・・・。でも陛下のことを信じないわけには行かないの・・・・・」

 リーナは深刻なことがあるように語った。もしかしたら、ルカの奴隷になったことにより、何かされているのかもしれない。ミアはそう考えると、今からでも、ルカを殺そうと、思ってしまった。
 ミアならば今この瞬間でも殺すことなど容易なのだが、気分で殺すなんてことはしない。
 けれど、これは気分なんてものではないくらいに、ミアは鬼の形相のように怒っていた。今にも手を下しそうになってしまいそうだ。

「ルカに何かやられたんか?」

 プランスが突如話に割入ってきた。プランス顔は完全に憤慨していて、今にもルカ殺してしまいそうだった。ここにルカを連れて来ることまでもできる。

 だが、どんなことをされたかを、今訊かなければ、勘違いかもしれないから、一旦話を聞く。

「い、いや、何もやられてないよぉ・・・・・・」

 リーナは裏があるように応えると、さらにプランスは憤慨してしまう。
 
 後ろでは、憤りを覚えていた。魔力は抑えているものの、憎悪は隠しきれているわけではないようだ。

「本当に?」

 ミアがそう訊くとリーナは眼を背けた。だからもう怒りが爆発した、ミアは瞬間移動を使い、ルカの元へと行き、ルカの服をつまみ、再びリーナの元へと向かう。

 すると、ルカは何が起きたと、眼を丸くした。ここは何処なのか、なんなのか、意味が分からないと思っていた。

 それよりもリーナは急に土下座をして、ごめんなさい、ごめんなさい、と言わんんばかりに、地面に額をつけている。

「おい、ここは何処だ?」

 ルカは依然と平然としているが、内心何がなんだか分からないでいた。

「私の親友に何をしたか言いなさい?」ミアはすべてを焼き払うような形相で問うとルカは不敵な笑みを浮かべて、知らねえよと、笑った。

 リーナは体をビクビクと振動させて恐怖を感じていた。けれどミアはルカのことを連れて来ることによって、真実をリーナに伝えれると、ミアは信じていた。

「まあいい、今ここで殺してあげるよ・・・・・・」

 ミアはそう言うと、ルカは殺れよと言わんばかりに立ち上がり、魔力を完全に薙ぎ払った。そのため、ミアは無心にルカの首を刎ねた。
 流石のミアも親友であった、リーナを傷つけたと思うと殺さなければならないと考えたのだ。

「え・・・・・・・・なに・・・・・・・・・・」

 リーナは驚きを隠せないように、顔を上げる。ミアは平然とした顔をしていて、ルカの死体を上から眺めていた。
 ルカの死体は全く動かないどころか、怨念も感じられない。つまり星になったのだ。
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