薬師の名門ブレルスクに入学した私は、退学するまで暴れます。〜少年アレクの倫理で殴る学園ファンタジー〜

鮒捌ケコラ

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2章-2節.ヘルデス家の争続に巻き込まれた私は…

24.亡者の巣窟から脱出しました。

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「行くぞ。(ガチャッ)」

 そうして扉を開けると……

「「「「(ザワザワザワザワ)」」」」

 扉の前に、大勢が待ち構えていた。一族総出でお出迎えとは関心だな。

「おい、お前ら誰だ?」
「見ない顔だが、アイツの徒弟か?」

 だが、問題ない。

「否!我らは徒弟などではない!!」
「たった今、あるじに使える忠実なるしもべとなったのだ!!」
「「「「なっ…!?!?」」」」

 酷く動揺した様子だが、続ける。

「(バッ)我らはあるじより賜ったこのを元に探索を行い、マサール・ヘルデスの遺産を見つけた!」
「その功績を讃えられ、今しがた主従の契りを交わしたのだ!」
「「「「…っ?!……!???!」」」」

 よしよし、混乱しているな。まだ計画通りだ。あとは証拠としてを見せて道を開けさせ、お使いと称して外へ出れば脱出成功だ。

「(ゴソゴソ)これがその証である!(バッ)刮目かつもくせよ!」
「「「「っ!!!!」」」」
「しかとその目で……」

 しかし、ここで私はとんでもない誤算をしていた。

 さっきの連中が金塊に大して関心を示さないからといって、彼らも同じとは限らない。寧ろ、即物的な面が強い事は容易に想像が出来た。

 にも関わらず、私は易々とを目の前に出してしまった。その結果、混乱していた一同の思想は……

「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「
(バッ)寄越せェェェェェェェェェェェッ!!
」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」

 『金色の金属塊コイツを手に入れよ。』という、至ってシンプルな結論に集約されることとなった。

 皆が、理性のタガを外して我先にと押し寄せて来る。

 そこに居たのは、もはや貴族やそれに連なる者では無くだった。

「(バタンッバキッ!)作戦変更、(タタタッ)別ルートで強行突破する!」
「「えっ?!」」
「「「「(ゴンゴンゴンゴンゴンゴンゴンゴンッ)」」」」

 持ち手を折った。この扉は外開き。向こうの持ち手も取れたみたいだし、これで少しだけ時間が稼げる筈だ。

「お、おう!わかった!!」
「けど、どう…」
「オラァッ!!(ブンッ)」

〈ドゴォンッ!!〉

 というオルブの質問を聞く前に、天井を打ち抜いた。

「えっ…あ、なる…」
「(ガシガシッ)ちょっと飛ぶぞ!」
「おう。」
「へ?」
「(ドンッ)はっ!!」
「うぉっ!?」
「ゔぇあ゛っ!?」

 2人を小脇に抱えて2階に飛び移る。

「(ストッ)」

「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「
(バキャッ)よぉおこぉおせぇえぇぇえぇえっっっ!!!!!!(ドドドドドドドドドッ)
」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」

 2階に着いたと同時に、扉を蹴破って亡者が雪崩れ込んだ。

「間一髪……ふぅ。」

 こんな状況で言うのはアレだけど、こうして見るとゾンビ映画の一場面みたいで壮観だな。

「安心したとこ悪いが、早速…」
「上だ!!上に行ったぞ!!」
「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「
ゔぉぉぉぉぉおっ!!(ガチュッガチョッガチョッガチュッ)
」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」

 亡者達が塔を作って2階こちらへと迫って来ていた。

「逃げましょう、早く逃げましょう!!」
「わかった。それじゃあ、逃げやすい様にこのまま担いで行っていいか?」
「任せる。」
「良いから早く!!」
「わかった。(ガシガシッ)」

 2人を肩に担ぎ直し、扉へ……いや、もっと手っ取り早く……

「(ガンッ……ガラガラ………)」

 壁を打ち抜くか。

「(タタッ…ガンッ、タタッ…ガンッ、タタッ……)」
「……本当に、僕の仕事……無い………」
「どんまい。」

 そうして部屋の壁を打ち抜きながらへと向かった。


「(ドンッ)……よし、着いた!」

 奇しくも、当初考えていた脱出経路が功を奏したな。だいぶ時間も……

「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「
(バンッ)ヴォォォォォォォッ!!(ドドドドドドドッ)
」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」

 早いな。先回りしてたとかか?

「つーわけで、ここから飛び降りる。準備は…」
「「良いから早くっ!!」」
「はいよ!(バッ)」

 そうして私達は、2階から飛び降りた。

「(トスッ)」
「「(ズシッ)んぐっ………」」
「大丈夫か?」
「かは……何とか…」
「お……同じく…」

 膝のクッションを活かして衝撃はある程度緩められた筈だが……やっぱり少し残るか。一応、確認したんだがな……

「「「「「「「「
ヴォォォォォォォッ!!!!
」」」」」」」」

 見ると、さっきまで居た部屋から亡者達が顔を見せている。流石に2階から飛び降りるなんて真似は……いや、確証が無いな。

「(タッタッタッタッ)」

 そのまま、手近な路地へと駆け込んだ。このまま追手を巻こう。

 それにしても、何で私の人生ってこうも難易度跳ねあがっちゃうんだろうな?
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