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第一章『性なる力に目覚めた勇者!?』
第6話 火照った熱はくすぶり続ける
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「ち、違うんだ。オイラは」
一瞬で全てを理解したトーマはわなわなと震え、全身から脂ぎった汗を流して口をもごもごと動かしている。
顔面は死人のように蒼白し、いきり立っていた筈のペニスは枯れた植物のように萎びてしまう。
「毎度忠告している筈です。当店ではいかなる理由があろうとキャストへ性行為の要求は禁止していますと」
低くドスの利いた声を出すのは、ミルキィフラワーの店長だった。
「で、でも! 他の店では普通だし、それに、他の女の子だとヤらせてくれることだって」
「ほう、詳しくお聞かせいただけますかな。奥の事務所で」
店長の前でその発言は軽率だったと後悔するも、もう遅い。
ミルキィフラワーは、ヒミカのようにストリップ紛いのことは行っているが、性行為は禁止している。
街に堂々と店を構えている以上、それぞれの店で秩序が存在する。だからこそ、ヒミカは娼館の中でもこの店を選んでいる。
噂ではキャストからトップレスになったり、男性客に奉仕することもあるらしいが、あくまでキャストからのサービスであり、客は胸の中にこっそりと仕舞っておくべきなのだ。
「連れて行きなさい」
パチンと指が鳴る音と同時に、ガタイのいい従業員が奥から現れる。
トーマが何か叫ぶ前に、だらしない腹にハンマーのような拳がめり込んだ。
一瞬で気絶してしまい、下半身を露出したまま店の奥へと引きずられていった。
この後どうなるのか分からない。少なくとも出禁は確実だろう。
間一髪、ギリギリで処女を散らすことは免れた。
ヒミカはふらふらになってその場に倒れ込んでしまう。
「大丈夫かい、ヒミカ君?」
「あ、ありがとうございます」
床に座り込んだまま、店長が差し出した手を掴んで立ち上がる。
「ぅあんっ!?」
「どうした?」
「なんでもありません! 大丈夫です」
「足が震えているな。無理もない。怖かったろうに」
「はい、ご迷惑をおかけしました……んっ。はぁっ」
息が荒い。身体もふらついている。
だが、それはトーマに犯されるかもしれないといった恐怖だけが原因ではない。
感じているのだ。全身が、異常なまでに。
がっしりとした、それでいて贅肉の無い綺麗な店長の手を取った瞬間、指先から股間にかけて、電流のような刺激が駆け巡った。
動悸が激しい胸に手をあてると、乳首が硬く尖って薄いビキニを持ち上げているのがわかる。
(ちょっと動くだけで乳首が擦れて……っ。どうしよう、直接触りたい。触りたくて、仕方ない)
「どうした? 耳まで顔が赤いぞ。もしかして熱でも出たんじゃないか」
「だ、大丈夫です」
顎髭を蓄えた三十代後半の店長はとてもいい人だ。
店に来る客のような下心は無く、常に物腰柔らかで、誰に対しても紳士的な対応をしてくれる。
未成年の頃から年齢偽って働いていたヒミカを責めることなく、接客を丁寧に教えてくれた。
正直、どうしてこのような所で店長などやっているのかわからない。
「店長……」
「なんだい。言いたいことがあったら言ってごらん」
ふらついた身体を支えるために腰に手を当ててくれたのだが、それだけで声が出そうになった。
こちらの顔を覗き込むように見上げる店長の顔がいつもより男らしく、色気のようなものが漂っている。
渋めな面持ちにキリっとした目。分厚い唇は女性のように艶やかで。
(嘘……。私、見境なくなってる……?)
一瞬で全てを理解したトーマはわなわなと震え、全身から脂ぎった汗を流して口をもごもごと動かしている。
顔面は死人のように蒼白し、いきり立っていた筈のペニスは枯れた植物のように萎びてしまう。
「毎度忠告している筈です。当店ではいかなる理由があろうとキャストへ性行為の要求は禁止していますと」
低くドスの利いた声を出すのは、ミルキィフラワーの店長だった。
「で、でも! 他の店では普通だし、それに、他の女の子だとヤらせてくれることだって」
「ほう、詳しくお聞かせいただけますかな。奥の事務所で」
店長の前でその発言は軽率だったと後悔するも、もう遅い。
ミルキィフラワーは、ヒミカのようにストリップ紛いのことは行っているが、性行為は禁止している。
街に堂々と店を構えている以上、それぞれの店で秩序が存在する。だからこそ、ヒミカは娼館の中でもこの店を選んでいる。
噂ではキャストからトップレスになったり、男性客に奉仕することもあるらしいが、あくまでキャストからのサービスであり、客は胸の中にこっそりと仕舞っておくべきなのだ。
「連れて行きなさい」
パチンと指が鳴る音と同時に、ガタイのいい従業員が奥から現れる。
トーマが何か叫ぶ前に、だらしない腹にハンマーのような拳がめり込んだ。
一瞬で気絶してしまい、下半身を露出したまま店の奥へと引きずられていった。
この後どうなるのか分からない。少なくとも出禁は確実だろう。
間一髪、ギリギリで処女を散らすことは免れた。
ヒミカはふらふらになってその場に倒れ込んでしまう。
「大丈夫かい、ヒミカ君?」
「あ、ありがとうございます」
床に座り込んだまま、店長が差し出した手を掴んで立ち上がる。
「ぅあんっ!?」
「どうした?」
「なんでもありません! 大丈夫です」
「足が震えているな。無理もない。怖かったろうに」
「はい、ご迷惑をおかけしました……んっ。はぁっ」
息が荒い。身体もふらついている。
だが、それはトーマに犯されるかもしれないといった恐怖だけが原因ではない。
感じているのだ。全身が、異常なまでに。
がっしりとした、それでいて贅肉の無い綺麗な店長の手を取った瞬間、指先から股間にかけて、電流のような刺激が駆け巡った。
動悸が激しい胸に手をあてると、乳首が硬く尖って薄いビキニを持ち上げているのがわかる。
(ちょっと動くだけで乳首が擦れて……っ。どうしよう、直接触りたい。触りたくて、仕方ない)
「どうした? 耳まで顔が赤いぞ。もしかして熱でも出たんじゃないか」
「だ、大丈夫です」
顎髭を蓄えた三十代後半の店長はとてもいい人だ。
店に来る客のような下心は無く、常に物腰柔らかで、誰に対しても紳士的な対応をしてくれる。
未成年の頃から年齢偽って働いていたヒミカを責めることなく、接客を丁寧に教えてくれた。
正直、どうしてこのような所で店長などやっているのかわからない。
「店長……」
「なんだい。言いたいことがあったら言ってごらん」
ふらついた身体を支えるために腰に手を当ててくれたのだが、それだけで声が出そうになった。
こちらの顔を覗き込むように見上げる店長の顔がいつもより男らしく、色気のようなものが漂っている。
渋めな面持ちにキリっとした目。分厚い唇は女性のように艶やかで。
(嘘……。私、見境なくなってる……?)
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