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第四章『魔王城で婚活を!?」
第85話 初めてを捧げる ★
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「はっ……!?」
目が覚めると、豪華賢覧な天蓋つきベッドの天井が目に入った。
「ここは……? ホテル? それとも貴族の別荘?」
夢に見たような、身の丈に合わない贅沢でラグジュアリーな空間にヒミカは戸惑う。
大理石の床には鮮やかな刺繍の編まれたラグが敷かれ、視線を上げると宝石を散りばめたシャンデリアに目を奪われる。
成金が自慢するためのインテリアではなく、招かれた者に特別な時間を過ごしてほしいという粋が感じられた。
(そういえば、ユミカが言ってたっけ)
ヒミカがセントエルディアの騎士によって城へ連れ去られた前夜のことだ。
『ユミカね、冒険者になってお金をたくさん稼いだら、お姉ちゃんに恩返しするんだ。大きな街でホテルみたいな家を建てて、毎日ごちそうを食べられるの』
ごちそう、という言葉に釣られたのか、鼻がひくつく。
二人分の椅子が囲むテーブルの上で、まだ温かいパンとシチューがことこと湯気を立てている。
普段夜遅くに帰ってくるヒミカの為に、ユミカが作ってくれる手料理と同じ。
「もしかして、本当にユミカが? ううん、そんなはずはない! だってユミカはユーマのお姉さんのところにいるはず。これは夢……!」
「うん、そろそろ寝ぼけてないで、目覚めてほしいかな」
「ぶ、ぶぶブレド!?」
魔王ブレドがシーツから裸の胸を覗かせてこちらを覗き見ていた。
「あは、カワイイ寝癖が立ってるね」
「ユミカは!?」
「君の妹のことは知らないね。残念だけど、ココは我とヒミカの愛の巣だよ」
つんつん、と胸を突かれた。
一糸纏わぬ生まれたままの姿な、ヒミカの大きなおっぱいを。
「きゃあああああああああああなんで、なんで裸!?」
「驚くのが遅すぎないかい?」
本当に夢であってほしかった。
「うそ、私、アンタと……?」
「夕べはお楽しみでしたね」
「お楽しみ!?」
絶句。
「なーんてね。拷問部屋でヒミカは気絶したんだ。覚えてないかな? 何時間もずーっとイきっぱなしで、身体もドロドロだったんだ。我の妻にふさわしくキレイにしてあげようってドレスは脱がしちゃったけど、これは不可抗力だよね?」
ブレドが親指で背後を示すと、真紅のベラが窓際のフックにかけられていた。
魔力でコーティングされたドレスは、あれだけヒミカや魔物の体液を浴びたにも関わらず、自動修復機能によって卸したての状態に戻っていた。
「そう、それじゃ」
「待ちなよ」
ドレスを取り返すためにベッドを出ようとするも、ブレドに腕を掴まれた。
「出ていくつもりなのかい? こんな素敵な部屋と、温かい食事があるのに」
「当たり前じゃない。貧乏人だからって、こんなもので私を釣ろうって? 安くみられたものね」
「いいのかな? 対魔王決戦武具ってヤツがここにあるけど」
気絶した時に奪われたのか、ブレドは【剣扇】でパタパタと風を送っていた。
「っ返して!」
「重いね、コレ。さすがに疲れるや」
ぽい、と床に向けて放り投げられる。
拾いに行こうとするも、ブレドに腕を掴まれたままだ。
「ちょっと、なにするつもり!?」
「強情だね、ヒミカも。乙女らしく、素直に抱かれなよ」
「それ以上顔を近づけたら、舌を噛むわ」
「やってみなよ」
「このっ────っ、んっ、んんむっ!?」
激昂するヒミカの口を、ブレドの口が塞いだ。
(ああ、これだけはずっと守ってきたのに……!)
異性に対して唯一、誰にも捧げたことのない純潔が、憎むべき魔王に捧げられてしまった。
(私、初めてのキス、しちゃってる……っ!)
「ん……うむっ……んぐっ……ふ、ぅ」
舌でなぞられると、きつく閉じた唇は魔法のようにするりと緩んでしまう。
(悔しい……!)
好きでもない相手に、口づけを許したこと。
妹が住む世界を滅ぼさんとする、巨悪の存在に組み敷かれていること。
なにより──。
(感じてるのが、悔しい!)
じゅんっ!
思い出したかのように子宮が疼いて、頸管粘液が膣を潤していくのが分かってしまう。
まるで、なんでもいいから穴を満たすモノが欲しいと叫んでいるようで。
(キスって、こんな……)
魔王の舌がヒミカの口内に侵入した。
頭の奥がじわりと温かくなって、絡まった糸が解けるように思考がぼやけていく。
歯茎をなぞり、頬粘膜を舐り、舌の裏さえ吸い取られる。
濡れた舌と舌が絡み合わせ、唾液を交換する行為は、ある意味セックスよりも卑猥で。
(気持ち、いい……っ!)
瞬く間に口の中全てをマーキングされてしまった。
ようやく唇が離れると、勇者と魔王、互いの唾液が溶け合った雫がつつーっと糸を引く。
「逃げないのかい? 腕、もう離してるけど」
「あっ……!」
ヒミカは赤面して、慌ててベッドから這い出ようとする。
(身体が、動かない……っ)
「僕は何もしてないよ?」
「そんな……なら、どうして」
「分かってるんだろう? ヒミカの身体は今、我とセックスしたくてたまらないんだ」
目が覚めると、豪華賢覧な天蓋つきベッドの天井が目に入った。
「ここは……? ホテル? それとも貴族の別荘?」
夢に見たような、身の丈に合わない贅沢でラグジュアリーな空間にヒミカは戸惑う。
大理石の床には鮮やかな刺繍の編まれたラグが敷かれ、視線を上げると宝石を散りばめたシャンデリアに目を奪われる。
成金が自慢するためのインテリアではなく、招かれた者に特別な時間を過ごしてほしいという粋が感じられた。
(そういえば、ユミカが言ってたっけ)
ヒミカがセントエルディアの騎士によって城へ連れ去られた前夜のことだ。
『ユミカね、冒険者になってお金をたくさん稼いだら、お姉ちゃんに恩返しするんだ。大きな街でホテルみたいな家を建てて、毎日ごちそうを食べられるの』
ごちそう、という言葉に釣られたのか、鼻がひくつく。
二人分の椅子が囲むテーブルの上で、まだ温かいパンとシチューがことこと湯気を立てている。
普段夜遅くに帰ってくるヒミカの為に、ユミカが作ってくれる手料理と同じ。
「もしかして、本当にユミカが? ううん、そんなはずはない! だってユミカはユーマのお姉さんのところにいるはず。これは夢……!」
「うん、そろそろ寝ぼけてないで、目覚めてほしいかな」
「ぶ、ぶぶブレド!?」
魔王ブレドがシーツから裸の胸を覗かせてこちらを覗き見ていた。
「あは、カワイイ寝癖が立ってるね」
「ユミカは!?」
「君の妹のことは知らないね。残念だけど、ココは我とヒミカの愛の巣だよ」
つんつん、と胸を突かれた。
一糸纏わぬ生まれたままの姿な、ヒミカの大きなおっぱいを。
「きゃあああああああああああなんで、なんで裸!?」
「驚くのが遅すぎないかい?」
本当に夢であってほしかった。
「うそ、私、アンタと……?」
「夕べはお楽しみでしたね」
「お楽しみ!?」
絶句。
「なーんてね。拷問部屋でヒミカは気絶したんだ。覚えてないかな? 何時間もずーっとイきっぱなしで、身体もドロドロだったんだ。我の妻にふさわしくキレイにしてあげようってドレスは脱がしちゃったけど、これは不可抗力だよね?」
ブレドが親指で背後を示すと、真紅のベラが窓際のフックにかけられていた。
魔力でコーティングされたドレスは、あれだけヒミカや魔物の体液を浴びたにも関わらず、自動修復機能によって卸したての状態に戻っていた。
「そう、それじゃ」
「待ちなよ」
ドレスを取り返すためにベッドを出ようとするも、ブレドに腕を掴まれた。
「出ていくつもりなのかい? こんな素敵な部屋と、温かい食事があるのに」
「当たり前じゃない。貧乏人だからって、こんなもので私を釣ろうって? 安くみられたものね」
「いいのかな? 対魔王決戦武具ってヤツがここにあるけど」
気絶した時に奪われたのか、ブレドは【剣扇】でパタパタと風を送っていた。
「っ返して!」
「重いね、コレ。さすがに疲れるや」
ぽい、と床に向けて放り投げられる。
拾いに行こうとするも、ブレドに腕を掴まれたままだ。
「ちょっと、なにするつもり!?」
「強情だね、ヒミカも。乙女らしく、素直に抱かれなよ」
「それ以上顔を近づけたら、舌を噛むわ」
「やってみなよ」
「このっ────っ、んっ、んんむっ!?」
激昂するヒミカの口を、ブレドの口が塞いだ。
(ああ、これだけはずっと守ってきたのに……!)
異性に対して唯一、誰にも捧げたことのない純潔が、憎むべき魔王に捧げられてしまった。
(私、初めてのキス、しちゃってる……っ!)
「ん……うむっ……んぐっ……ふ、ぅ」
舌でなぞられると、きつく閉じた唇は魔法のようにするりと緩んでしまう。
(悔しい……!)
好きでもない相手に、口づけを許したこと。
妹が住む世界を滅ぼさんとする、巨悪の存在に組み敷かれていること。
なにより──。
(感じてるのが、悔しい!)
じゅんっ!
思い出したかのように子宮が疼いて、頸管粘液が膣を潤していくのが分かってしまう。
まるで、なんでもいいから穴を満たすモノが欲しいと叫んでいるようで。
(キスって、こんな……)
魔王の舌がヒミカの口内に侵入した。
頭の奥がじわりと温かくなって、絡まった糸が解けるように思考がぼやけていく。
歯茎をなぞり、頬粘膜を舐り、舌の裏さえ吸い取られる。
濡れた舌と舌が絡み合わせ、唾液を交換する行為は、ある意味セックスよりも卑猥で。
(気持ち、いい……っ!)
瞬く間に口の中全てをマーキングされてしまった。
ようやく唇が離れると、勇者と魔王、互いの唾液が溶け合った雫がつつーっと糸を引く。
「逃げないのかい? 腕、もう離してるけど」
「あっ……!」
ヒミカは赤面して、慌ててベッドから這い出ようとする。
(身体が、動かない……っ)
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