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第21話 炎の中の救出
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村を襲った騒動が収まり、わずかに日常が戻り始めたのは、あの決闘から三日後のことだった。
空気は春の匂いを帯び、遠くの山肌には雪解けの流れが光を反射していた。
けれど――その穏やかな景色の裏で、静かに新たな火種が生まれていることを、誰も知らなかった。
午後。風見亭の食堂では、村人たちが小声で話し合っていた。
「やっぱり、王都の連中がこのまま引き下がるとは思えん。」
「そうだな。上の人間に反抗したやつを放っておくほど甘くない。」
その会話を耳にしながら、レティシアは湯を運ぶ手を止めた。
背筋が冷たくなる。
あの朝、アランが去る時のあの笑み――ただ負けを認めた顔ではなかった。何かを企んでいたに違いない。
エドガーは村の外れで見回りをしていた。
いつも通りだが、その後ろ姿はどこか遠い。
「……考えすぎね」と呟いても、胸の不安は拭いきれなかった。
夜が訪れようとしていた。
薄闇の中、風は西から強く吹き、乾いた草がざわめいた。
マーサ女将が薪を運ぼうとしたその時、宿の裏側から焦げたような匂いが漂ってきた。
「……煙?」
次の瞬間、誰かの叫び声が夜気を切り裂いた。
「火事だ! 風見亭の裏倉庫が燃えてるぞ!」
人々が駆け出す。
レティシアも反射的に走った。
裏倉庫からは、すでに炎が噴き出していた。乾いた木材に火が回るのは早い。
「水を! 誰か、桶を回して!」
必死に声を上げるレティシアの耳に、聞き覚えのあるひずんだ笑い声が届いた。
「こうでもしなきゃ、懲りねぇと思ってな。」
振り向いた瞬間、炎の影の中にアランの姿が見えた。
瞳に宿る狂気が、夜の赤に染まっている。
「アラン……何をしているの!」
「何を、だと? あの騎士のために俺を辱めた女が、まだのうのうと生きているのが許せなかったんだ!」
アランの背後で、倉庫の扉が軋む音がする。
見れば、中には子供たちが二人、閉じ込められていた。――村の子だ。遊んでいたところを巻き込まれたのだろう。
「やめて! 中に人がいるわ!」
「そんなの、知ったことか!」
レティシアの胸に怒りが込み上げた。
その瞬間、後方から風を切る音がして、アランの足元に剣が突き立った。
「貴様――この期に及んでまだ人の命を弄ぶか。」
エドガーだった。
炎の光に照らされ、顔に落ちる影の奥で瞳が静かに燃えている。
アランが後ずさる。
「来るな、化け物め!」
「化け物で構わん。お前が今した仕打ちを目にした時点で、俺は人間をやめてもいいと思った。」
一歩、また一歩とエドガーが近づく。
剣を抜く動きが静かすぎて、恐ろしく美しかった。
「アラン、今すぐ火を止めろ! 命だけは保証してやる!」
「はっ、王都に反逆した犯罪者が偉そうに!」
「命を捨ててまで英雄ごっこがしたいのか、レティシアの目の前でか?」
刃が閃いた。
だが、エドガーの動きは速かった。
弾かれたように踏み込み、相手の腕を半ばねじ伏せる。次の瞬間、アランの持っていた火の桶が地面に転がった。
「お前に剣を振るう資格はない。」
エドガーの声が低く響く。
アランは苦悶の声を上げたが、なおも憎悪に満ちた目でレティシアを睨んだ。
「お前が悪いんだ、あんな男に惹かれるから……!」
その言葉が終わるより早く、火の粉が爆ぜて倉庫の壁が崩れた。
中から子供たちの泣き声が聞こえる。レティシアは走り出した。
「レティシア!」
エドガーが叫ぶ。
「子供たちが!」
ためらいなく炎の中へ飛び込む。
熱気が肌を刺し、息が詰まりそうになる。
それでもレティシアは床を這い、泣き声の方へ手を伸ばした。
「怖くないわ、手を出して!」
小さな手が震えながら彼女の袖を掴む。
「よし、いい子。もう大丈夫。」
外では、エドガーが兵と村人に指示を飛ばしていた。
「北側を壊せ! 風下に抜け口を作るんだ!」
剣で壁を斬る音が響く。熱風が吹き出し、あたりに火の粉が舞った。
レティシアが二人の子供を抱えて戻ろうとした時、背後で梁が崩れた。
咄嗟に子供を庇うようにして覆いかぶさる。
「レティシア!」
エドガーが炎を割るように飛び込んだ。
彼の腕が彼女の肩を掴み、強引に引き上げる。
「離すな、目を閉じろ!」
その声を聞くや否や、彼は片腕で彼女と子供二人を抱え込み、残った腕で剣を振り抜いた。
梁を打った衝撃で煙が爆ぜ、視界が一瞬真白に染まる。
次に見た時には、夜気の冷たさとともに外の空気が流れ込んでいた。
彼が押し倒した壁から、外の光が差し込んでいた。
「――出られた……」
レティシアの声がかすれる。
子供たちは無事だった。泣いているが、しっかり息をしている。
村人が駆け寄り、水をかけて火を鎮める。
アランは拘束され、倒れ伏したまま抵抗できなくなっていた。
エドガーは肩で息をしながら、まだ彼を見下ろしていた。
「……最後に言っておく。お前の罪は、俺の罪でもある。弱き者を守れなかった俺たちの。」
アランが睨み返すが、もう言葉は出なかった。
やがて村人たちが彼を兵舎へと運んでいった。
燃え跡に立ち尽くしたレティシアの肩に、エドガーがそっと外套をかける。
「……危ない真似をするな。命がいくつあっても足りん。」
「ごめんなさい。でも、止められませんでした。」
「そこが、お前らしい。」
そう言って、彼は微笑んだ。
頬に煤がついていて、滅多に見せない笑い顔がひどく優しく見えた。
レティシアの目にまた涙が浮かぶ。
「あなたがいなかったら、私はきっと――」
「違う。お前がいたから、助けられた。」
沈黙。
夜明けの風が、炭の匂いを運び去る。
遠くで、ほの白い光が東の空を染めていく。
マイラが歩み寄ってきた。
「……奇跡でした。これで王都の連中も、彼をただの“反逆者”とは言えないわ。」
「どういう意味だ?」エドガーが問う。
「元侯爵家の者が村を襲い、王都の管理下の兵が村を救った。しかもあなたが民を守った。それを罪として報告する者などいません。」
レティシアが息をのむ。
「じゃあ、あなたが……」
マイラは微笑んだ。
「ええ、報告書を書き直します。死を呼ぶ剣ではなく、民を守った騎士の話として。」
エドガーは黙って頷き、空を見上げた。
「……これが償いと言えるのかは分からんが、ようやく何かを取り戻せた気がする。」
レティシアが静かに寄り添う。
「あなたの誓いが、ちゃんと形になったんです。あなたが守ろうとしたもの、全部。」
火の粉が風に舞い、夜明けの光がそれを金色に染める。
炎が生んだ悲しみの中に、確かな再生の兆しが見えた。
エドガーは彼女の手を握り、そっと囁いた。
「この命が赦されるなら、次は自分のために生きてもいいか。」
「もちろんです。」
レティシアの微笑みに、彼もまた力なく笑った。
「じゃあ、そうさせてもらおう――お前と共に。」
燃えた倉庫の跡から新しい風が吹いた。
それはまるで、失われたものの代わりに希望を運んでくるような、やわらかな風だった。
続く
空気は春の匂いを帯び、遠くの山肌には雪解けの流れが光を反射していた。
けれど――その穏やかな景色の裏で、静かに新たな火種が生まれていることを、誰も知らなかった。
午後。風見亭の食堂では、村人たちが小声で話し合っていた。
「やっぱり、王都の連中がこのまま引き下がるとは思えん。」
「そうだな。上の人間に反抗したやつを放っておくほど甘くない。」
その会話を耳にしながら、レティシアは湯を運ぶ手を止めた。
背筋が冷たくなる。
あの朝、アランが去る時のあの笑み――ただ負けを認めた顔ではなかった。何かを企んでいたに違いない。
エドガーは村の外れで見回りをしていた。
いつも通りだが、その後ろ姿はどこか遠い。
「……考えすぎね」と呟いても、胸の不安は拭いきれなかった。
夜が訪れようとしていた。
薄闇の中、風は西から強く吹き、乾いた草がざわめいた。
マーサ女将が薪を運ぼうとしたその時、宿の裏側から焦げたような匂いが漂ってきた。
「……煙?」
次の瞬間、誰かの叫び声が夜気を切り裂いた。
「火事だ! 風見亭の裏倉庫が燃えてるぞ!」
人々が駆け出す。
レティシアも反射的に走った。
裏倉庫からは、すでに炎が噴き出していた。乾いた木材に火が回るのは早い。
「水を! 誰か、桶を回して!」
必死に声を上げるレティシアの耳に、聞き覚えのあるひずんだ笑い声が届いた。
「こうでもしなきゃ、懲りねぇと思ってな。」
振り向いた瞬間、炎の影の中にアランの姿が見えた。
瞳に宿る狂気が、夜の赤に染まっている。
「アラン……何をしているの!」
「何を、だと? あの騎士のために俺を辱めた女が、まだのうのうと生きているのが許せなかったんだ!」
アランの背後で、倉庫の扉が軋む音がする。
見れば、中には子供たちが二人、閉じ込められていた。――村の子だ。遊んでいたところを巻き込まれたのだろう。
「やめて! 中に人がいるわ!」
「そんなの、知ったことか!」
レティシアの胸に怒りが込み上げた。
その瞬間、後方から風を切る音がして、アランの足元に剣が突き立った。
「貴様――この期に及んでまだ人の命を弄ぶか。」
エドガーだった。
炎の光に照らされ、顔に落ちる影の奥で瞳が静かに燃えている。
アランが後ずさる。
「来るな、化け物め!」
「化け物で構わん。お前が今した仕打ちを目にした時点で、俺は人間をやめてもいいと思った。」
一歩、また一歩とエドガーが近づく。
剣を抜く動きが静かすぎて、恐ろしく美しかった。
「アラン、今すぐ火を止めろ! 命だけは保証してやる!」
「はっ、王都に反逆した犯罪者が偉そうに!」
「命を捨ててまで英雄ごっこがしたいのか、レティシアの目の前でか?」
刃が閃いた。
だが、エドガーの動きは速かった。
弾かれたように踏み込み、相手の腕を半ばねじ伏せる。次の瞬間、アランの持っていた火の桶が地面に転がった。
「お前に剣を振るう資格はない。」
エドガーの声が低く響く。
アランは苦悶の声を上げたが、なおも憎悪に満ちた目でレティシアを睨んだ。
「お前が悪いんだ、あんな男に惹かれるから……!」
その言葉が終わるより早く、火の粉が爆ぜて倉庫の壁が崩れた。
中から子供たちの泣き声が聞こえる。レティシアは走り出した。
「レティシア!」
エドガーが叫ぶ。
「子供たちが!」
ためらいなく炎の中へ飛び込む。
熱気が肌を刺し、息が詰まりそうになる。
それでもレティシアは床を這い、泣き声の方へ手を伸ばした。
「怖くないわ、手を出して!」
小さな手が震えながら彼女の袖を掴む。
「よし、いい子。もう大丈夫。」
外では、エドガーが兵と村人に指示を飛ばしていた。
「北側を壊せ! 風下に抜け口を作るんだ!」
剣で壁を斬る音が響く。熱風が吹き出し、あたりに火の粉が舞った。
レティシアが二人の子供を抱えて戻ろうとした時、背後で梁が崩れた。
咄嗟に子供を庇うようにして覆いかぶさる。
「レティシア!」
エドガーが炎を割るように飛び込んだ。
彼の腕が彼女の肩を掴み、強引に引き上げる。
「離すな、目を閉じろ!」
その声を聞くや否や、彼は片腕で彼女と子供二人を抱え込み、残った腕で剣を振り抜いた。
梁を打った衝撃で煙が爆ぜ、視界が一瞬真白に染まる。
次に見た時には、夜気の冷たさとともに外の空気が流れ込んでいた。
彼が押し倒した壁から、外の光が差し込んでいた。
「――出られた……」
レティシアの声がかすれる。
子供たちは無事だった。泣いているが、しっかり息をしている。
村人が駆け寄り、水をかけて火を鎮める。
アランは拘束され、倒れ伏したまま抵抗できなくなっていた。
エドガーは肩で息をしながら、まだ彼を見下ろしていた。
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アランが睨み返すが、もう言葉は出なかった。
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「……危ない真似をするな。命がいくつあっても足りん。」
「ごめんなさい。でも、止められませんでした。」
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そう言って、彼は微笑んだ。
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沈黙。
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「……これが償いと言えるのかは分からんが、ようやく何かを取り戻せた気がする。」
レティシアが静かに寄り添う。
「あなたの誓いが、ちゃんと形になったんです。あなたが守ろうとしたもの、全部。」
火の粉が風に舞い、夜明けの光がそれを金色に染める。
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エドガーは彼女の手を握り、そっと囁いた。
「この命が赦されるなら、次は自分のために生きてもいいか。」
「もちろんです。」
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続く
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