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4 偶然とは
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雪久と陽菜が兄妹になっていたとは驚いたが、俺が女から男に変わったようにあり得ない事ではない。
それに、前世では兄や弟がいたが今の俺は一人っ子。関係性は、前世から引き継ぐわけではなさそうだ。
ーーー流石に兄妹って結婚できないよな。
思い描いていた計画の一つが崩れた。雪久と出逢う運命を避けられないように、雪久が陽菜を好きになる事は必ず。
だというのに、夫婦どころか兄妹になっていたとは……いや、前世を考えれば夫婦以上の関係なのかもしれない。
やはり、ここは相手に任せず自分から動いて変えないと。
そう思った翌日に、俺は再び彼奴らに出逢うのだった。
「あー! たぬきの着ぐるみだぁ。一緒に写真撮ってもらう?」
「いや……あれはアライグマだろ」
「狸だって、頭に葉っぱついてるし」
「尻尾がしましまだからアライグマだ」
「絶対、狸だってば」
着ぐるみの前で、狸か、アライグマか、で言い争いを始める雪久と陽菜。どっちでもいいから、早く行ってくれと着ぐるみの中身である俺は両手を横に振る。
なぜこの格好なのかというと、遊園地で着ぐるみのバイトをしているから。
親が突然倒れたから病院に行かなくてはならないと、友人にバイトを変わって欲しいと頼まれ。
別に予定は無いしバイト代が貰えるなら良いかと、変わったものの、何の運だが雪久御一行に出会ってしまった。
どうしても運命は、道を逸らす気はないらしい。
「もう、そんな事はどっちでもいいから、乗り物に行こうよ」
二人に文句を言ったのは陽菜の後ろにいた女子。
どこかで見たことがあるような、無いような。前世で陽菜の友人だったような気がする。
「そうだぜ、俺はハクビシンだと思う」
「海北もそっちなのね……」
「私、一人でまとめられるかな」とため息を吐く陽菜の友人。雪久の友人である海北もいるから、今日は友人達と遊園地で遊ぶようだ。
「えっ、写真……」
「この歳になって着ぐるみと写真は撮らないから」
陽菜の友人が、雪久を引っ張って連れて行ってくれる。
二度と来るなよ、の意味込めて俺は彼らに両手を振った。
バイトを始めて早々、巻き込まれそうになった。合わせていないのに日付が被るとか、運命どうこうより、もう恐怖でしか無い。
「くまさんだぁ!」
子供は手を上げて近づいてくると、突撃して来るように俺の腰に抱きつき、キラキラとしたまん丸の目で見上げてきた。
直ぐに「走らない」と直ぐに親が追いかけてくる。
「すいません」と頭を下げて親が謝り、「写真いいですか」と言われたので重たい頭を上下する。
そして、着ぐるみらしくポーズを取っての写真撮影。
最後には腰を下ろして子供とハイタッチで終わった。
「ありがとうございます」「またね、くまさんっ!」大きく手を振る子供。楽しく家族写真が撮れた親子は、手を繋ぎ仲良くアトラクションの方に歩いていく。
……子供か。
前世の時は、子供は出来なかったな。
もちろん、良いとされる事は色々試した。それでも、出来ないから身内にはそろそろ子供が欲しいと言われる始末で。
口にしなかったが後継者を産めないのなら用済み。もう奥方を変えたほうがいいのではという空気になっていた時に、彼奴と陽菜は会ってしまった。
そうなる前に子供が出来ていたなら、と薄暗い地下で何度地面を濡らした事か。
彼奴との関係は最初から足りたいばかり。言葉も、愛情も、何も補うこと出来ず、破綻する道しかなかったのだ。
そういや、一度として彼奴は子が欲しいとか言葉もなければ、素振りもなかったな。
まっ、本当に俺と結婚したくはなかったからと言えるが。
「お写真いいですか」
今はもう何も関係ないけれど。
次の親子に話しかけられ、いいですよとパッと手のひらを開いて見せて、着ぐるみのバイトを淡々とこなして行く。
*
やっと休憩だぁ。たった数時間動いただけで蒸し暑く、汗でTシャツがベッタリと肌に張り付いていた。
帰って、シャワー浴びたら気持ちいいだろうな。
着ぐるみの頭を取り、半分だけ脱いで椅子に座る俺は、そのまま背にもたれて青い空を見る。柔らかい風もあって、雲がゆっくりと流されていく。
この下半身だけ着ぐるみの状態を子供が見たら、泡を吹いて倒れるかもしれないな。
「あの、いいですか」
脳みそを空っぽにしていたら、横から声をかけられた。
「はっ、はい。なんですか」
何も考えず声の方に向いたが、ここは遊園地で働くスタッフしか入らない所。
両手に持ったペットボトルが先に見え、同じスタッフかな。椅子から立ち上がり相手をよく見れば、持っていた着ぐるみの頭を落とす。
「……お前、この前の」
「ヒッ」と喉が勝手に鳴る。ペットボトルを持っていたのは同じスタッフなんかではない、雪久である。
この男を目の前にすると、全身の毛が逆立ち危険だと体が知らせ、遠ざけようと勝手に足が後退りをする。
「あっ」
後ろに椅子があった事を忘れていた。椅子に足を取られて後ろ向きにバランスを崩す。
視界は再び青い空が見え、地面は何かが落ちては弾かれた。
跳ねながら転がっていく音。その音が合図かのように見えていた青は、一瞬にして黒になる。
「……」
俺の視界を埋め尽くすのは黒い服。
そして、くっ付く体。心臓の音が聞こえるほどの距離にお互い無言になる。
雪久の咄嗟の判断のおかげで、俺の体は倒れる事守られたが、雪久の手が俺の頭と腰周りを引き寄せたため抱き抱える形になってしまった。
「あの、えっと、ありがとうございます」
汗の匂いと混じって鼻をくすぶる甘い匂いが漂ってきては、頭がたった一言で埋め尽くされては焼かれていく。
駄目だ、近すぎる。このままだと、本当にどうにかなってしまいそうだったから突き放す様に雪久を軽く押す。
やっと、雪久は男を抱える異常な状態に気がつき手を離す。
「ごめん……えっと、ペットボトルがボコボコになってるから新しいのを買うよ」
数秒だというのに息が詰まる。気を紛らわせるために転がった2本のペットボトルを拾いに行くと、土埃をまとわりつかせ凸凹になっていた。
「いや、いい」
「そっ、そう。じゃあ、返す」
接点をできるだけ作りたくなくて、雪久にペットボトルを急いで返す。蓋は開いていないし中身は大丈夫だろう。
最初に雪久が尋ねきていたのを思い出し、
「それでどうしたんですか。ここはスタッフの休憩所になりますから、部外者は立ち入り禁止の場所ですよ」
「嗚呼、道に迷った。観覧車のある所まで戻りたい」
「紛れ込んだんですね。えっと、観覧車はここを出て左を真っ直ぐいってもらって、角を右に曲がってもらったら見えてくるので」
「……」
能面の表情のまま、無言で見つめてくる。
「近くまで一緒に行きましょうか」
雪久は何も言わずに頷いたため、観覧車近くまで俺は案内する事となった。もちろん、着ぐるみは脱いで。
観覧車近くに行けば無事、雪久は友人達を見つけることができ、
「暑いから、やる」
友人の合流する前に雪久は凸凹のペットボトルを一本、礼として渡してきた。
「この前の、菓子どうだった」
菓子? と頭を捻ったが陽菜が兄妹だった事を忘れていた。この前、礼として渡されたお菓子のことだろう。
「お菓子、美味しかったです。ラッ、ラッピングとか可愛かったですよ……」
あのラッピングとかハートの焼き菓子は可愛いが、男子高校生に送るにはセンスがなかった。そんなこと失礼だから言わないが。
「なら、良い。すすめた甲斐がある」
それだけ言って去っていく雪久。
ーーーーーーーあれ、お前かよ。
少しの間、思考が停止した。
ちなみに、気になって着ぐるみのキャラクターモデルをスタッフに訊けば、猫だった。
それに、前世では兄や弟がいたが今の俺は一人っ子。関係性は、前世から引き継ぐわけではなさそうだ。
ーーー流石に兄妹って結婚できないよな。
思い描いていた計画の一つが崩れた。雪久と出逢う運命を避けられないように、雪久が陽菜を好きになる事は必ず。
だというのに、夫婦どころか兄妹になっていたとは……いや、前世を考えれば夫婦以上の関係なのかもしれない。
やはり、ここは相手に任せず自分から動いて変えないと。
そう思った翌日に、俺は再び彼奴らに出逢うのだった。
「あー! たぬきの着ぐるみだぁ。一緒に写真撮ってもらう?」
「いや……あれはアライグマだろ」
「狸だって、頭に葉っぱついてるし」
「尻尾がしましまだからアライグマだ」
「絶対、狸だってば」
着ぐるみの前で、狸か、アライグマか、で言い争いを始める雪久と陽菜。どっちでもいいから、早く行ってくれと着ぐるみの中身である俺は両手を横に振る。
なぜこの格好なのかというと、遊園地で着ぐるみのバイトをしているから。
親が突然倒れたから病院に行かなくてはならないと、友人にバイトを変わって欲しいと頼まれ。
別に予定は無いしバイト代が貰えるなら良いかと、変わったものの、何の運だが雪久御一行に出会ってしまった。
どうしても運命は、道を逸らす気はないらしい。
「もう、そんな事はどっちでもいいから、乗り物に行こうよ」
二人に文句を言ったのは陽菜の後ろにいた女子。
どこかで見たことがあるような、無いような。前世で陽菜の友人だったような気がする。
「そうだぜ、俺はハクビシンだと思う」
「海北もそっちなのね……」
「私、一人でまとめられるかな」とため息を吐く陽菜の友人。雪久の友人である海北もいるから、今日は友人達と遊園地で遊ぶようだ。
「えっ、写真……」
「この歳になって着ぐるみと写真は撮らないから」
陽菜の友人が、雪久を引っ張って連れて行ってくれる。
二度と来るなよ、の意味込めて俺は彼らに両手を振った。
バイトを始めて早々、巻き込まれそうになった。合わせていないのに日付が被るとか、運命どうこうより、もう恐怖でしか無い。
「くまさんだぁ!」
子供は手を上げて近づいてくると、突撃して来るように俺の腰に抱きつき、キラキラとしたまん丸の目で見上げてきた。
直ぐに「走らない」と直ぐに親が追いかけてくる。
「すいません」と頭を下げて親が謝り、「写真いいですか」と言われたので重たい頭を上下する。
そして、着ぐるみらしくポーズを取っての写真撮影。
最後には腰を下ろして子供とハイタッチで終わった。
「ありがとうございます」「またね、くまさんっ!」大きく手を振る子供。楽しく家族写真が撮れた親子は、手を繋ぎ仲良くアトラクションの方に歩いていく。
……子供か。
前世の時は、子供は出来なかったな。
もちろん、良いとされる事は色々試した。それでも、出来ないから身内にはそろそろ子供が欲しいと言われる始末で。
口にしなかったが後継者を産めないのなら用済み。もう奥方を変えたほうがいいのではという空気になっていた時に、彼奴と陽菜は会ってしまった。
そうなる前に子供が出来ていたなら、と薄暗い地下で何度地面を濡らした事か。
彼奴との関係は最初から足りたいばかり。言葉も、愛情も、何も補うこと出来ず、破綻する道しかなかったのだ。
そういや、一度として彼奴は子が欲しいとか言葉もなければ、素振りもなかったな。
まっ、本当に俺と結婚したくはなかったからと言えるが。
「お写真いいですか」
今はもう何も関係ないけれど。
次の親子に話しかけられ、いいですよとパッと手のひらを開いて見せて、着ぐるみのバイトを淡々とこなして行く。
*
やっと休憩だぁ。たった数時間動いただけで蒸し暑く、汗でTシャツがベッタリと肌に張り付いていた。
帰って、シャワー浴びたら気持ちいいだろうな。
着ぐるみの頭を取り、半分だけ脱いで椅子に座る俺は、そのまま背にもたれて青い空を見る。柔らかい風もあって、雲がゆっくりと流されていく。
この下半身だけ着ぐるみの状態を子供が見たら、泡を吹いて倒れるかもしれないな。
「あの、いいですか」
脳みそを空っぽにしていたら、横から声をかけられた。
「はっ、はい。なんですか」
何も考えず声の方に向いたが、ここは遊園地で働くスタッフしか入らない所。
両手に持ったペットボトルが先に見え、同じスタッフかな。椅子から立ち上がり相手をよく見れば、持っていた着ぐるみの頭を落とす。
「……お前、この前の」
「ヒッ」と喉が勝手に鳴る。ペットボトルを持っていたのは同じスタッフなんかではない、雪久である。
この男を目の前にすると、全身の毛が逆立ち危険だと体が知らせ、遠ざけようと勝手に足が後退りをする。
「あっ」
後ろに椅子があった事を忘れていた。椅子に足を取られて後ろ向きにバランスを崩す。
視界は再び青い空が見え、地面は何かが落ちては弾かれた。
跳ねながら転がっていく音。その音が合図かのように見えていた青は、一瞬にして黒になる。
「……」
俺の視界を埋め尽くすのは黒い服。
そして、くっ付く体。心臓の音が聞こえるほどの距離にお互い無言になる。
雪久の咄嗟の判断のおかげで、俺の体は倒れる事守られたが、雪久の手が俺の頭と腰周りを引き寄せたため抱き抱える形になってしまった。
「あの、えっと、ありがとうございます」
汗の匂いと混じって鼻をくすぶる甘い匂いが漂ってきては、頭がたった一言で埋め尽くされては焼かれていく。
駄目だ、近すぎる。このままだと、本当にどうにかなってしまいそうだったから突き放す様に雪久を軽く押す。
やっと、雪久は男を抱える異常な状態に気がつき手を離す。
「ごめん……えっと、ペットボトルがボコボコになってるから新しいのを買うよ」
数秒だというのに息が詰まる。気を紛らわせるために転がった2本のペットボトルを拾いに行くと、土埃をまとわりつかせ凸凹になっていた。
「いや、いい」
「そっ、そう。じゃあ、返す」
接点をできるだけ作りたくなくて、雪久にペットボトルを急いで返す。蓋は開いていないし中身は大丈夫だろう。
最初に雪久が尋ねきていたのを思い出し、
「それでどうしたんですか。ここはスタッフの休憩所になりますから、部外者は立ち入り禁止の場所ですよ」
「嗚呼、道に迷った。観覧車のある所まで戻りたい」
「紛れ込んだんですね。えっと、観覧車はここを出て左を真っ直ぐいってもらって、角を右に曲がってもらったら見えてくるので」
「……」
能面の表情のまま、無言で見つめてくる。
「近くまで一緒に行きましょうか」
雪久は何も言わずに頷いたため、観覧車近くまで俺は案内する事となった。もちろん、着ぐるみは脱いで。
観覧車近くに行けば無事、雪久は友人達を見つけることができ、
「暑いから、やる」
友人の合流する前に雪久は凸凹のペットボトルを一本、礼として渡してきた。
「この前の、菓子どうだった」
菓子? と頭を捻ったが陽菜が兄妹だった事を忘れていた。この前、礼として渡されたお菓子のことだろう。
「お菓子、美味しかったです。ラッ、ラッピングとか可愛かったですよ……」
あのラッピングとかハートの焼き菓子は可愛いが、男子高校生に送るにはセンスがなかった。そんなこと失礼だから言わないが。
「なら、良い。すすめた甲斐がある」
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