最強のチート『不死』は理想とはかけ離れていました ~ 人と関わりたくないので史上最強の家族と引きこもりを目指したいと思います

涅夢 - くろむ

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254話 - かけっこ②

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瞬間転移ワープうううッ!!』

 ヒュンっ。

『「「あ!」」』

 はぁ。はぁ……
 とりあえず家の外には脱出できた……。

 でも100階層で用を足すのはない……。
 100階層は円形の出入り口が1つしかない洞窟だ。

 そして、僕等は行動範囲が広い。
 もし僕が出したあれこれを見られたら……
 絶対に嫌だッ!

 1階層1大陸分くらいは広さがあるんだけどなんか気分的に隣の階層も避けたいよね。

 持つか僕の腹……
 せめて98階層くらいまでは……

 バタンっ!!

 え、家のドアが勢いよく開いたんだけど……

「待ってくださいっ!付いて行きます~ッ!!」

『なんで追っかけて来ようとしてんのっ!?!?』

 ・
 ・
 ・

 ヨロヨロ……

 うぐ……うまく走れない……
 走り方わかんないんだもん……。

 ハイハイくらいならなんとかできるようになった。
 でも4足歩行とか赤ちゃん以来やったことないよ……。
 体長のデカさがあるから、一般人が普通に走ってるくらいの速度はでてるのかな……。

 腹痛いよぉ……

『パパつかまえた~』ヒュッ

瞬間転移ワープッ!』スカッ

『なんでにげるの~?』

『逆!なんで捕まえようとすんの!?僕ただのトイレだってば!!』

「……まだ体に慣れてないのに危ない」

『大丈夫だって!僕98階層くらいまで行ってくるから!ここから猛吹雪だから来なくていい!』

「1人はダメです!危ないですっ!」

『危なくないよっ!転移門ゲートッ』ボワンッ

「の、のぉクロム……」

『おばあちゃん付いてきちゃダメだよ!家で待っててっ!』

「いや、それは分かったのじゃが……」

『じゃあ行ってくるね!』シュンッ

 ・
 ・
 ・

【クロム視点】

 ビュオォオオオォォォォォ。

 おかしい。
 なんでこうなった。

『パパまって~ッ!!』
「待ってくださいクロムさんッ!」

 なんでそんな全力で追いかけてくるんだ……
 ここ絶対零度の猛吹雪階層だぞッ!

 更に最初はやんわり捕まえようとしてたはずなのに、
 僕が転移魔法で躱し続けてたら徐々にガチってきてる気がする……。

 転移門ゲートじゃダメだ。
 開いてる間に追いつかれるな……。

 ゲートは開くのに時間がかかる。
 そして開いてからゲートをくぐるまでにも少しタイムラグがあるんだ。
 MP消費激しいけど……

瞬間転移ワープっ!』シュンッ

 -----

【家族視点】

「……くっ。また瞬間転移……あれずるい……」

「瞬間転移はそれほど遠くへは飛べません!感知すれば探せるはずです!」

『いた~!パパあっち!』

「”瞬連飛刃”」バシュシュシュシュシュッ!!

 おわあああああああ!!
 なにすんだクラマああああああ!
 ワープッ!

「……くっ。外した」

「クラマくんッ!?攻撃はさすがに……」

「……冗談。……パパに当たるわけない。ただの足止め。刃も潰してる」

『そうだねー!パパにあたるわけないもんね~!じゃあクラムもやろっと~!』
 バチバチバチ……

 -----

【クロム視点】

 何だ今のッ!?
 懐かしのスラッシュの亜種か!?

 多分エステルの飛刃の改良版だな?
 スピードもスラッシュより全然早いしめちゃくちゃ連撃で飛んできたぞ……

 そして聴覚調整で全部聞こえてるって……
 刃も潰してるって!?
 あの高速の弾丸の刃潰してもタダの銃弾だからな!?

 そうだねー!パパにあたるわけないもんね~!じゃあクラムもやろっと~!

 僕、足動かないハンデ背負いながらこの子らから逃げんとだめなのか……
 ただトイレに行きたいだけなのに……

 んんんんん……
 バチバチバチ……

 雷と地の魔力……ってそれ!

『クラム電磁砲やめてえええええ』

 クラムちゃん、レールガンはやめた方が……
 そう~?パパにぜったいあたんないよ~?みててね~?れーるがあああん!

『変な信頼辞めてえええ!転移門《ゲート》おおおお』ボワンッ

 ボワンッ。シューーーーー

 はぁはぁ。
 レールガンは止められないんだって……
 くっ。

 僕のMPかなり多いし魔力自動回復すごく早くても空間魔法連発してると持たないぞ……
 何か別の方法を……

 -----

【家族視点】

 ゲートおおおおおお!

『あー!ゲートでとばされた~。ん~。れーるがんがいちばんはやいのになぁ~?』

「……魔力からの予測。魔力隠蔽して打たないと……」

『そっかー!かくれんぼだね~!クラムがんばる~!』

 がんばるなああああ!

「かくれんぼですか……。神眼を持っているクロムさんと勝負になるんでしょうか?」

「……勝負にならなくてもいい。いい訓練になる。……パパ相手が結局1番」

 とれーにんぐはじめるなあああああ!
 僕トイレ行きたいだけなんだってえええええ
 あとでやってあげるからあああぁぁ……

(……ねぇね。ママ)
(なに~?)
(はいはい?どうしました?)

(……パパが居なくて悲しかった。だからちょっとお返し)
(なるほど、そういうことでしたか。わかりました、ふふ♪)
(わかった~!まかせて~!)

「それもそうですね!ずっと閉じこもっていたので久しく体を動かしてませんでした!私も協力しますッ」

 エステルのあほおおおお!
 協力すんなあああああ!!

『どんどんいくよ~!びゃっかりょうら~……

 クラムやめろおおおおおおお!!
 ダメージカットしてないんだぞおおおおおおお!

『あ、そっか~へへ~』

 -----

【クロム視点】

 ってかなんで無視するの!?
 僕念話で話してんだぞ!?

 みんな聞こえてるよな!?
 ってか今クラム聞こえてたじゃんか!!

 絶対ちょっと遊び入ってきてるでしょ……くうぅ……

 みててくださいねクラマくん!

 バチバチバチバチ……

 うおっ!?
 エステルも雷系統!?

 雷属性入れると魔法の射出速度上がるんだよねぇ……
 雷光の速度の魔法とかヤバいでしょ……

 しかも魔力しっかり隠蔽しだしたな……
 一応気付けるけど結構寸前までわかんなくなっちゃった。
 もうすぐ発射する……

 瞬雷飛刃ッ!!

 バシュッ

『”避雷針”ッ』ドンドンドンドンドンッ

 バチバチバチバチッ……シュン……

 よし、雷系統ならこれで大丈夫だ。
 今の多分雷とエステルの闘気の斬撃でしょ?
 その技すげぇな……。
 単発だったけど威力とスピードが段違いだった……。
 しっかり溜めたバレットくらいの威力と速度出てたぞ。
 電磁砲と大差ないかも……。

 やっぱ闘気術の威力は凄いなぁ。
 飛刃系の技の威力はエステルが群を抜いてるな。
 でも、避雷針は切り裂かれたけど雷含んでるなら少しは曲がるよね?

 純水でもよかったけどちょっと魔力回復しないと……
 可能な限り少ない魔力の魔法で回避だ。

 そして、やっぱ転移系統で移動はダメだな。
 1階層持たないよ……
 なんだかんだ1大陸分くらいの距離あるんだよ?

 うーーーん。よし。

魔力足マジックフット』ドシンドシンッ

 -----

【家族視点】

「避けられちゃいましたね、ふふ♪さすがクロムさんです!それにしても、今の技は良かったと思ったのですが……」

「……技はよかった。すごいね。でも……金属の柱……?」

『かみなりまがったね~?』

「避雷針ですね。やはりクロムさんは頭脳戦が得意ですねぇ、ふふ♪」

 ドシンドシンッ

「クロムさんが飛んだ!?高い所は苦手だったはず……」

「……違う。……地面の雪に足跡がある。……これは……人の足?」

「さっきのおててのまほうであしつくったんじゃないかなぁ~?」

「なるほど!それなら怖くないですね?……あ!すごく早いですよ!私達が走るくらいスピードあります!置いて行かれてしまいます!」

「……急ごう。……さすがパパ。……やっぱり勝てない。……ふ」

『クラマたのしそうだね~?わらってるのひさしぶりにみた~!』

「……それはねぇねも。……楽しいね。ぼくも寂しかった」

「私達が意気消沈している間もクラマ君はおばあ様と作業してくれてましたもん……」

『ごめんね~クラマ~?』

「……大丈夫。もうパパ帰ってきた。これからはまた同じ……」

 ・
 ・
 ・

【クロム視点】

 くりすたるばれっとぉ~!!
 ……瞬連飛刃。
 瞬雷飛刃ッ!!

 うまいな。
 雷とそうじゃない魔法が混ざってる……
 これなら……

『”縮地”ッ』シュバッ!

 ……縮地?そんな使い方あるんだ。

 おお!出来たッ!
 魔法の足でも出来るじゃんッ!
 ってかむしろ体でやるよりめっちゃ簡単だぞ!?

 魔力足に魔力溜めて爆発的に上昇させればいいんでしょ?
 ってか今軽くやったよ?まだまだ速度出るよ??

 じゃあ……

『”天駆っ”』バシュシュシュ……

 ……パパ。本当にずるい。
 おそらずっととんでる~!パパすごい~!!
 すごいですが、もう全くフェンリルとは思えない動きをしていますね。
 ……狼って何?

 魔力足マジックフットの使い方にも慣れた。
 というよりこの魔法に関しては魔力手マジックハンドより全然楽。
 思い通りに走れる。

 この魔法を使えば以前の速度と変わらないで走れるね。
 というよりスライムの時よりむしろ足早いかも。

 魔力足すっげぇ使いこなしやすいなぁ。
 色消してたら飛んでる風にしか見えないしね。
 この調子で魔力足で動き回るのに慣れちゃうか……

 ・
 ・
 ・

 それから2時間……
 僕は魔力を節約しながら可能な限り逃げ続けた。

 そして99~98階層階段に辿りついた。

『ギブギブ。僕の負け~。はぁ~。疲れた!』

「……パパの勝ち。やっぱりパパは強い」

「久しぶりに沢山体動かしましたね!楽しかったです、ふふ♪」

『おっきなまほうつかったらつかまえられるとおもうんだけどなぁ~』

『クラムは爆撃すればって言ってるでしょ?そりゃ捕まるでしょ。ってか、それ僕黒焦げになるから!……まぁいいや。じゃ帰ろ?僕もいいリハビリになったよ。ありがとう』

『「「は~い!」」』

 ・
 ・
 ・

 ガチャ

『ただいま~!』

「皆おかえりなのじゃ。クロムは無事用を足せたのかぇ?」

『「『「え?」』」』

 え……。
 すっかり忘れてたしもう便意も尿意も引っ込んじゃってた……

「違う階層に行くなら転移魔石を使えばよいのではないのかぇ?クラムと訓練をしておった時の暗黒階層への魔石は余っておるのじゃが?」

『……う、うそでしょ』

「あと……。家の厠は皆魔法で処理しておるぞ?別階層に行かずとも近場で済ませて焼却すればよいのではないかのぉ?」

『さ、先に言ってよ……』

 僕トイレ使ったことないのにうちのトイレ事情なんて知らないよ……

 そうじゃん……
 僕等魔法使えるじゃんか……
 焼却でも埋め立てでも何でもできるじゃん……
 なんで僕は必死に逃げてたんだ……

「言おうとしたんじゃが皆楽しそうじゃったからのぉ~?うっふっふ。さて、皆風呂に入って寝るのじゃ?沸かして置いたぞ。もう深夜じゃぞ?」

『「『は~い!』」』スタスタスタ……

『…………』
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