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255話 - 認識隠蔽
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昨日は結局夜遅くまで起きてしまっていた。
家に帰ってきたら夜中の3時を回っていた。
寝たのは4時過ぎ。
91階層から先の階層って白夜みたいな感じで日が沈まないみたいなんだ。
まぁ猛吹雪だしあんまり関係ないんだけどね。
真っ暗にはならないみたい。
しかも100階層は洞窟。
僕等の魔法や魔石で光を灯している状態だ。
慣れない睡眠欲求と合わさって中々生活リズムが作りにくいなぁ。
で、今日も今日とてみんなが起きたのはお昼だ。
今は昼食中。
「結局お昼まで寝てしまいましたねぇ~」
『みんなが急にかけっこ始めるからじゃん……』
あれから結局僕のトイレ事情は解決した。
クラムとおばあちゃんが使ってた暗黒階層の魔石を使って行うことにする。
帰りはまた転移魔石仕込んで来ればいいしね。
そして用を足した後は階層丸ごと焼却して帰って来ようと思う。
トイレは綺麗に使わないとね。
色んな魔法使ってみたけどフェンリルだからって火の魔法が使いにくくなったりはしないみたいだな。
よかったよかった。
「……久しぶりにパパと遊んだ。楽しかった」
『パパとおにごっこたのしいよね~!まほうぜんぶよけられちゃた~』
おにごっこ……。
3対1だったけどな!
でも、そういうことか……。
僕を真剣に止めてる感じはしなかったもんなぁ。
通りでみんな楽しそうに追いかけてくるなとは思ってたよ。
まぁ、攻撃魔法バンバン飛んできてたけどね。
それに巻き込まれた魔物やられまくってたけどね。
「……心配はしてなかった。嘘。遊びたかっただけ。ごめん」
その後、話を詳しく聞いてみるとかけっこはクラマ志望だったみたいなんだよね。
クラマも寂しかったから遊びたかったって。
沢山心配かけたもんなぁ。
『僕こそ寂しい思いさせてごめんね。それに、楽しかったならよかったよ。僕もみんなと遊べて楽しかった!かけっこくらいいつでも付き合うからやりたいときは遠慮せず言ってね?……あ、トイレ行きたいときはやめてよ?』
「……わかった。またしたい。……でも、それは、ちょっと考えがあった」
『考えって?』
「それは私も初耳ですね?」
「じぃじとよく体を使う訓練をした……。……パパ、まだ体全然使えない。だから……」
ってことは僕の訓練の為なの?
かけっこが?
『かけっこがじぃじとやった訓練なの?』
「……いや、違う。……危険な時が覚えが1番早い」
「火事場の馬鹿力というやつじゃの?我の能力も殆ど敵から逃げて身に付いたものじゃ。それは確かに効果的じゃのぉ」
この世界でもその言葉あるんだね?
でも確かに……
土壇場だと本来意識してないような動きが出来たりするよなぁ。
「……うん。じぃじとは魔物との戦いで訓練した。……ぼくなりにパパの訓練考えてた」
僕が狼になるって決めた後日。
そうなったら歩行訓練をクラマにお願いしたいって言ってたんだ。
この家族で四足歩行が出来るのってクラマだけなんだもん。
クラマは剣術を除けば全然狐形態でも戦闘出来ちゃうんだ。
凄くすばしっこいんだよ?
狐姿の時はそれはそれでちゃんと強いんだ。
狐の姿で基本的に何年も生き抜いてきたらしいからね?
僕の為に考えてくれてたんだなぁ……。
「……でも、パパ……。魔物と戦っても危なくならない……。だから……」
あぁ……。
そういうことか……。
『僕が火事場の馬鹿力出せるってどういう時だって考えた挙句……。ちょうどトイレに行きたくなったあの時に閃いたと……』
「……そう。……沢山考えた。……でも、パパが危険になる方法……どれだけ考えても……何も思いつかなかった。……だから……トイレ……なら……」
ちょっとクラマが恥ずかしそうだ。
なんかごめん……。
『ぼ、ぼくさ!どちらかと言えば頭でっかちなタイプだから!急な訓練はすごく効果的だったよ!縮地も天駆もつかえた!ありがとうクラマ!おかげですごく動けるようになったよ!!』
「……うん。遊びたかったのもほんと。訓練と半分。でも、あれは……」
『あれって?僕の動きどこかダメだった?参考にしたいから教えて?』
フワ~。
ヒョイ。パクッ。モグモグ。
「……それ」
『……これ?魔力手?』
「……体、使いこなしてる?……いや、でも、動いてる。縮地も天駆も使ってた.....。......でも、ぼくが知ってる使い方じゃない......ん」
クラマがフリーズしてしまった。
『すごくはやかったよ~?クラムはいいとおもう~!』
クラムは賛成派と。
クラマは体の動きとしては訓練になってるのかわからないってところかな?
「難しいところですねぇ……。クラマくんとクラムちゃんの言い分はどちらもわかります。ただ……少し……」
『少し……?はっきり言っていいよ?』
エステルはなんか渋い顔してるよなぁ。
訓練がどうのって話じゃないのか?
「そんなに酷かったのかぇ?」
「いえ、酷いというかですね……。動きが……」
僕的には普通に動いてるつもりなんだけどなぁ。
魔力は使ってるけどさ……。
魔力で普通に手足動かしてる感覚だよ?
「クロムさんは魔力の見えない手足で飛んでいるのでしょうが、正直、奇妙です。しかもそれで私達が追い付けないくらい速いんですよ?なのに、体は微動だにしないんです。……怖いです」
『そんなに……?』
「クロムさんは途中から雪玉を投げてたでしょう?」
そうね?
みんなが攻撃魔法バンバン打ってくるからちょっとやり返そうと思ったんだけど……。
でもやっぱ家族に攻撃魔法使うの嫌でさぁ。
なんだかんだ僕の魔力すごいみたいだし。
体変えたばっかで万が一予測できないコントロールミスとかあったら怖いしね。
ちょうど豪雪降ってるし、雪合戦ならいいでしょ?
走りながら魔力手で雪玉作って下投げしてたんだ。
魔力手と足同時に使う練習になるでしょ?
てか、やろうと思えば10本でも20本でも出せるけど……。
『かわいい抵抗だったでしょ?』
「地面の雪がひとりでに浮き上がって勝手に球を形成してこっちに飛んでくるんですよ?……魔法より……怖いと言いますか……やはり奇妙と言いますか……」
そうなの?
でもこの世界の魔法も似たようなもんじゃないのかな?
バレットとか空中で岩が勝手に弾丸形成して高速回転してるんだけど……。
まぁでもこれは当人の感覚の問題だしな。
『自分の感覚と見た目って違うもんだねぇ……』モグモグ
「……うん。狼の動きは全くしてない。……でも、確かにその方がこっちは戦いにくい。……たぶんパパは......魔力で戦う方が全然強い……。ん……」
あ、またクラマがフリーズしちゃった。
いや、そうなんだよ。
僕そもそも体力より魔力の方が高いんだよ。
ってことはだよ?
もはや腕立てするより魔法打つ方が楽なんだよ。
高所恐怖症から解き放たれた今、走るより魔力で飛ぶ方が楽なんだよね……。
魔力手使いだしてからわかったんだ。
僕はこれで動く方が遥かに強いと思う。
めちゃくちゃ自在なんだぁ。
それにとっても生活もしやすいなぁ~。
後は体が縮めばいいのになぁ~。
「見た目の話なら、今のお主の食事姿もなかなか珍妙じゃがのぉ……」
……それはそうっすね。
『でもみんな僕の魔力感じるでしょ?そんなに不思議?当人の感覚だとは思うんだけどさ?他の魔法も似たようなもんじゃん』
「……それが、違うんです。クロムさんの魔力があれから殆どわからないんです。特に魔力手は……」
『まぁ、魔力手は魔力あんまり使ってないからね。コントロールの問題だし。ってかあれからって?』
「寄生後……。少し経ってから……」
寄生後に少し経ってから?
僕、家で食っちゃ寝してただけだけど……
ここ3日生活リズムズタボロだよ?
「うむ。感知能力に関しては我は優れているとは思うのじゃが……。我でもクロムが目の前におる今、微かにわかるかどうかじゃの」
『うん~。パパのまりょくちょっとしかわかんなくなったの~』
「……かけっこ、苦労した。……ほとんど耳と目で追いかけてた」
「転移門で視界が切れる程遠くに飛ばれていたら恐らく見つからなかったですねぇ」
え、そうなの?
ラグ無く転移できる方がいいと思って敢えて瞬間転移の方使ってたんだけどなぁ。
『みんなの前でそんなにがっつり魔力遮断してないんだけどなぁ。それに僕スライムの時と魔力隠蔽能力に関しては別に……。訓練もしてないし、1か月寝たきりだったし……』
「……パパ。フェンリルになってからスキル作った」
「認識隠蔽というスキルを作っておったじゃろ?それじゃないのかぇ?」
『たぶんそれ~!まりょく探してもあんまりわかんないの~』
あ!そうだ……。
スライムの時と魔法能力は変わってないんだよ。
ただ、僕スキルかなり組み替えたんだった……
魔力隠蔽と認識隠蔽はちょっと違うってことか?
確かにステータス隠蔽とか隠密とか色々入ってるしなぁ。
ちょっと意識してしっかり使ってみるか。
”認識隠蔽”
「……!……消えた。パパの存在……」
「うむ。これは……恐怖じゃの……」
『ごめんごめん、戻すね?”解除”っと……』
ガッツリ消した瞬間速攻バレたなぁ。
それにクラマとおばあちゃんが感知不可能なのか。
おばあちゃんは魔力感知や空間感知能力が高い。
クラマは耳や目での感知能力が高いんだ。
「……私にはその前からほとんどわかりません……。なので、すごく、何と言いますか……。視界に入っていないと不安になるといいますか……。目の前にいるのに居ないです……」
そうだったのか……。
確か獣人国に入った時にポートルのギルマスのおっさんがそれと全く同じこと言ってたなぁ……。
この家族で感知系統が一番苦手なのはエステルだ。
とは言え僕等以外とは比べものにならないくらいすごいんだけどね?
『それが理由でエステルはずっと怖いとか奇妙とか言ってたんだね』
「見た目もありますけどね?やはり見た目も不思議ですよ?ただそれだけでは怖いという感覚にはならないですね」
「恐らく魔力感知や空間感知の能力で追えんところまで隠蔽してしまえるんじゃろぉのぉ。土台が違う、と言った感じじゃろうかの?」
なるほど……。
僕が合成したスキルって、みんなが簡単に覚えられる魔法やスキルの基盤から少し外れちゃったのかもしれないなぁ。
普段は必要ないなら切っておくか。
『それやりながらワープしたらどこにいるかわかんないね~!』
……確かに。
認識隠蔽と転移系統ってシナジーがすごいな。
僕がいつどこから出てくるかわかんないんだね。
……我ながらこわっ。
『おけおけ。みんなに怖がられるのは嫌だね。エステルは不安みたいだしね。普段は切っとくし、うまくコントロールも考えてみるよ。たぶん加護とか意思伝達の兼ね合いでいけるんじゃないかな?』
「そうしていただけるとありがたいです……。魔力手に関しても全く何をしているのかわからないのはやはり少し……怖いと言いますか……」
『エステルはもっとはっきり言っていいのに……。了解!戦闘中以外は意識しておくね?』
「助かります!ありがとうございます!」
みんな魔力感知使えるから僕が何してるのかわかると思ってた。
ってことは、だ。
僕のこの姿ってみんなには完全に超常現象の類にしか見えないって事でしょ?
超能力者って言われる方がしっくりくるってことだよ。
更に目の前にいるのに居ないってか?
そりゃこわいわ。
ってかキモイわ。
普段はある程度ちゃんと魔力出してしっかり地に足付けて歩こっと……。
『ちまちま体のトレーニングもするね?クラマ付き合ってよ?』
「……うん。……いや、でも……絶対……そっちの方が強い……それなら普段から魔力で生活した方が……でも体……」ピタ。
またまたクラマがフリーズしてしまった……。
『パパはパパだよ~?クラムはパパがいればなんでもいい~』
「そうじゃの。クロムのことは考えんほうが良いのじゃ?」
「そうでしたね、ふふ♪私も今のクロムさんに慣れることにします!居てくれるだけで嬉しいです♪」
「……うん。そうだね。考えるのやめた」
『僕、普通にしてるだけなのに……』
家に帰ってきたら夜中の3時を回っていた。
寝たのは4時過ぎ。
91階層から先の階層って白夜みたいな感じで日が沈まないみたいなんだ。
まぁ猛吹雪だしあんまり関係ないんだけどね。
真っ暗にはならないみたい。
しかも100階層は洞窟。
僕等の魔法や魔石で光を灯している状態だ。
慣れない睡眠欲求と合わさって中々生活リズムが作りにくいなぁ。
で、今日も今日とてみんなが起きたのはお昼だ。
今は昼食中。
「結局お昼まで寝てしまいましたねぇ~」
『みんなが急にかけっこ始めるからじゃん……』
あれから結局僕のトイレ事情は解決した。
クラムとおばあちゃんが使ってた暗黒階層の魔石を使って行うことにする。
帰りはまた転移魔石仕込んで来ればいいしね。
そして用を足した後は階層丸ごと焼却して帰って来ようと思う。
トイレは綺麗に使わないとね。
色んな魔法使ってみたけどフェンリルだからって火の魔法が使いにくくなったりはしないみたいだな。
よかったよかった。
「……久しぶりにパパと遊んだ。楽しかった」
『パパとおにごっこたのしいよね~!まほうぜんぶよけられちゃた~』
おにごっこ……。
3対1だったけどな!
でも、そういうことか……。
僕を真剣に止めてる感じはしなかったもんなぁ。
通りでみんな楽しそうに追いかけてくるなとは思ってたよ。
まぁ、攻撃魔法バンバン飛んできてたけどね。
それに巻き込まれた魔物やられまくってたけどね。
「……心配はしてなかった。嘘。遊びたかっただけ。ごめん」
その後、話を詳しく聞いてみるとかけっこはクラマ志望だったみたいなんだよね。
クラマも寂しかったから遊びたかったって。
沢山心配かけたもんなぁ。
『僕こそ寂しい思いさせてごめんね。それに、楽しかったならよかったよ。僕もみんなと遊べて楽しかった!かけっこくらいいつでも付き合うからやりたいときは遠慮せず言ってね?……あ、トイレ行きたいときはやめてよ?』
「……わかった。またしたい。……でも、それは、ちょっと考えがあった」
『考えって?』
「それは私も初耳ですね?」
「じぃじとよく体を使う訓練をした……。……パパ、まだ体全然使えない。だから……」
ってことは僕の訓練の為なの?
かけっこが?
『かけっこがじぃじとやった訓練なの?』
「……いや、違う。……危険な時が覚えが1番早い」
「火事場の馬鹿力というやつじゃの?我の能力も殆ど敵から逃げて身に付いたものじゃ。それは確かに効果的じゃのぉ」
この世界でもその言葉あるんだね?
でも確かに……
土壇場だと本来意識してないような動きが出来たりするよなぁ。
「……うん。じぃじとは魔物との戦いで訓練した。……ぼくなりにパパの訓練考えてた」
僕が狼になるって決めた後日。
そうなったら歩行訓練をクラマにお願いしたいって言ってたんだ。
この家族で四足歩行が出来るのってクラマだけなんだもん。
クラマは剣術を除けば全然狐形態でも戦闘出来ちゃうんだ。
凄くすばしっこいんだよ?
狐姿の時はそれはそれでちゃんと強いんだ。
狐の姿で基本的に何年も生き抜いてきたらしいからね?
僕の為に考えてくれてたんだなぁ……。
「……でも、パパ……。魔物と戦っても危なくならない……。だから……」
あぁ……。
そういうことか……。
『僕が火事場の馬鹿力出せるってどういう時だって考えた挙句……。ちょうどトイレに行きたくなったあの時に閃いたと……』
「……そう。……沢山考えた。……でも、パパが危険になる方法……どれだけ考えても……何も思いつかなかった。……だから……トイレ……なら……」
ちょっとクラマが恥ずかしそうだ。
なんかごめん……。
『ぼ、ぼくさ!どちらかと言えば頭でっかちなタイプだから!急な訓練はすごく効果的だったよ!縮地も天駆もつかえた!ありがとうクラマ!おかげですごく動けるようになったよ!!』
「……うん。遊びたかったのもほんと。訓練と半分。でも、あれは……」
『あれって?僕の動きどこかダメだった?参考にしたいから教えて?』
フワ~。
ヒョイ。パクッ。モグモグ。
「……それ」
『……これ?魔力手?』
「……体、使いこなしてる?……いや、でも、動いてる。縮地も天駆も使ってた.....。......でも、ぼくが知ってる使い方じゃない......ん」
クラマがフリーズしてしまった。
『すごくはやかったよ~?クラムはいいとおもう~!』
クラムは賛成派と。
クラマは体の動きとしては訓練になってるのかわからないってところかな?
「難しいところですねぇ……。クラマくんとクラムちゃんの言い分はどちらもわかります。ただ……少し……」
『少し……?はっきり言っていいよ?』
エステルはなんか渋い顔してるよなぁ。
訓練がどうのって話じゃないのか?
「そんなに酷かったのかぇ?」
「いえ、酷いというかですね……。動きが……」
僕的には普通に動いてるつもりなんだけどなぁ。
魔力は使ってるけどさ……。
魔力で普通に手足動かしてる感覚だよ?
「クロムさんは魔力の見えない手足で飛んでいるのでしょうが、正直、奇妙です。しかもそれで私達が追い付けないくらい速いんですよ?なのに、体は微動だにしないんです。……怖いです」
『そんなに……?』
「クロムさんは途中から雪玉を投げてたでしょう?」
そうね?
みんなが攻撃魔法バンバン打ってくるからちょっとやり返そうと思ったんだけど……。
でもやっぱ家族に攻撃魔法使うの嫌でさぁ。
なんだかんだ僕の魔力すごいみたいだし。
体変えたばっかで万が一予測できないコントロールミスとかあったら怖いしね。
ちょうど豪雪降ってるし、雪合戦ならいいでしょ?
走りながら魔力手で雪玉作って下投げしてたんだ。
魔力手と足同時に使う練習になるでしょ?
てか、やろうと思えば10本でも20本でも出せるけど……。
『かわいい抵抗だったでしょ?』
「地面の雪がひとりでに浮き上がって勝手に球を形成してこっちに飛んでくるんですよ?……魔法より……怖いと言いますか……やはり奇妙と言いますか……」
そうなの?
でもこの世界の魔法も似たようなもんじゃないのかな?
バレットとか空中で岩が勝手に弾丸形成して高速回転してるんだけど……。
まぁでもこれは当人の感覚の問題だしな。
『自分の感覚と見た目って違うもんだねぇ……』モグモグ
「……うん。狼の動きは全くしてない。……でも、確かにその方がこっちは戦いにくい。……たぶんパパは......魔力で戦う方が全然強い……。ん……」
あ、またクラマがフリーズしちゃった。
いや、そうなんだよ。
僕そもそも体力より魔力の方が高いんだよ。
ってことはだよ?
もはや腕立てするより魔法打つ方が楽なんだよ。
高所恐怖症から解き放たれた今、走るより魔力で飛ぶ方が楽なんだよね……。
魔力手使いだしてからわかったんだ。
僕はこれで動く方が遥かに強いと思う。
めちゃくちゃ自在なんだぁ。
それにとっても生活もしやすいなぁ~。
後は体が縮めばいいのになぁ~。
「見た目の話なら、今のお主の食事姿もなかなか珍妙じゃがのぉ……」
……それはそうっすね。
『でもみんな僕の魔力感じるでしょ?そんなに不思議?当人の感覚だとは思うんだけどさ?他の魔法も似たようなもんじゃん』
「……それが、違うんです。クロムさんの魔力があれから殆どわからないんです。特に魔力手は……」
『まぁ、魔力手は魔力あんまり使ってないからね。コントロールの問題だし。ってかあれからって?』
「寄生後……。少し経ってから……」
寄生後に少し経ってから?
僕、家で食っちゃ寝してただけだけど……
ここ3日生活リズムズタボロだよ?
「うむ。感知能力に関しては我は優れているとは思うのじゃが……。我でもクロムが目の前におる今、微かにわかるかどうかじゃの」
『うん~。パパのまりょくちょっとしかわかんなくなったの~』
「……かけっこ、苦労した。……ほとんど耳と目で追いかけてた」
「転移門で視界が切れる程遠くに飛ばれていたら恐らく見つからなかったですねぇ」
え、そうなの?
ラグ無く転移できる方がいいと思って敢えて瞬間転移の方使ってたんだけどなぁ。
『みんなの前でそんなにがっつり魔力遮断してないんだけどなぁ。それに僕スライムの時と魔力隠蔽能力に関しては別に……。訓練もしてないし、1か月寝たきりだったし……』
「……パパ。フェンリルになってからスキル作った」
「認識隠蔽というスキルを作っておったじゃろ?それじゃないのかぇ?」
『たぶんそれ~!まりょく探してもあんまりわかんないの~』
あ!そうだ……。
スライムの時と魔法能力は変わってないんだよ。
ただ、僕スキルかなり組み替えたんだった……
魔力隠蔽と認識隠蔽はちょっと違うってことか?
確かにステータス隠蔽とか隠密とか色々入ってるしなぁ。
ちょっと意識してしっかり使ってみるか。
”認識隠蔽”
「……!……消えた。パパの存在……」
「うむ。これは……恐怖じゃの……」
『ごめんごめん、戻すね?”解除”っと……』
ガッツリ消した瞬間速攻バレたなぁ。
それにクラマとおばあちゃんが感知不可能なのか。
おばあちゃんは魔力感知や空間感知能力が高い。
クラマは耳や目での感知能力が高いんだ。
「……私にはその前からほとんどわかりません……。なので、すごく、何と言いますか……。視界に入っていないと不安になるといいますか……。目の前にいるのに居ないです……」
そうだったのか……。
確か獣人国に入った時にポートルのギルマスのおっさんがそれと全く同じこと言ってたなぁ……。
この家族で感知系統が一番苦手なのはエステルだ。
とは言え僕等以外とは比べものにならないくらいすごいんだけどね?
『それが理由でエステルはずっと怖いとか奇妙とか言ってたんだね』
「見た目もありますけどね?やはり見た目も不思議ですよ?ただそれだけでは怖いという感覚にはならないですね」
「恐らく魔力感知や空間感知の能力で追えんところまで隠蔽してしまえるんじゃろぉのぉ。土台が違う、と言った感じじゃろうかの?」
なるほど……。
僕が合成したスキルって、みんなが簡単に覚えられる魔法やスキルの基盤から少し外れちゃったのかもしれないなぁ。
普段は必要ないなら切っておくか。
『それやりながらワープしたらどこにいるかわかんないね~!』
……確かに。
認識隠蔽と転移系統ってシナジーがすごいな。
僕がいつどこから出てくるかわかんないんだね。
……我ながらこわっ。
『おけおけ。みんなに怖がられるのは嫌だね。エステルは不安みたいだしね。普段は切っとくし、うまくコントロールも考えてみるよ。たぶん加護とか意思伝達の兼ね合いでいけるんじゃないかな?』
「そうしていただけるとありがたいです……。魔力手に関しても全く何をしているのかわからないのはやはり少し……怖いと言いますか……」
『エステルはもっとはっきり言っていいのに……。了解!戦闘中以外は意識しておくね?』
「助かります!ありがとうございます!」
みんな魔力感知使えるから僕が何してるのかわかると思ってた。
ってことは、だ。
僕のこの姿ってみんなには完全に超常現象の類にしか見えないって事でしょ?
超能力者って言われる方がしっくりくるってことだよ。
更に目の前にいるのに居ないってか?
そりゃこわいわ。
ってかキモイわ。
普段はある程度ちゃんと魔力出してしっかり地に足付けて歩こっと……。
『ちまちま体のトレーニングもするね?クラマ付き合ってよ?』
「……うん。……いや、でも……絶対……そっちの方が強い……それなら普段から魔力で生活した方が……でも体……」ピタ。
またまたクラマがフリーズしてしまった……。
『パパはパパだよ~?クラムはパパがいればなんでもいい~』
「そうじゃの。クロムのことは考えんほうが良いのじゃ?」
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死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。
だが、その力の代償は、あまりにも大きい。
彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”――
つまり平和で自堕落な生活そのものだった。
これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、
守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、
いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。
―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。
猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る
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旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・
何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。
異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。
ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。
断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。
勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。
ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。
勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。
プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。
しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。
それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。
そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。
これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。
田舎娘、追放後に開いた小さな薬草店が国家レベルで大騒ぎになるほど大繁盛
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田舎娘ミントは、王都の名門ローズ家で地味な使用人薬師として働いていたが、令嬢ローズマリーの嫉妬により濡れ衣を着せられ、理不尽に追放されてしまう。雨の中ひとり王都を去ったミントは、亡き祖母が残した田舎の小屋に戻り、そこで薬草店を開くことを決意。森で倒れていた謎の青年サフランを救ったことで、彼女の薬の“異常な効き目”が静かに広まりはじめ、村の小さな店《グリーンノート》へ、変化の風が吹き込み始める――。
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