最強のチート『不死』は理想とはかけ離れていました ~ 人と関わりたくないので史上最強の家族と引きこもりを目指したいと思います

涅夢 - くろむ

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214話 - 保護

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 王都の孤児院の子供達の保護は完了した。
 保護……したはずだ。
 保護したんだよね??

 例え、それが秘密裏に搔っ攫うって方法であっても……。

 この世界は魔物での事故は相次いでいる。
 結局、これが1番波風が立たないんだよね。
 だから保護で間違いはないはずだ!

 王様も、この方法が1番事後の対処が楽と言ってくれた。
 ちょっと攫うことにこなれて来ている気はするが、気にしないことにしよう……



 1つ気になること。
 これは根本的な解決にはなっていない。
 教会が回復魔法に適性のある幼児を集めている事自体を減らせている事ではないからね。

 教会がしっかり教育をして民の為になる活動をしているなら文句はない。
 もしその治療料金が多少高額であったとしてもだ。

 それがこの世界のルールなら異世界から来た僕が口を出すことではないんだから。
 一般の民的にとって教会に入れることは素晴らしいことらしいし……。

 でも、まともな組織なら孤児達がこんなに貧しい生活をしている訳がない。
 王からしっかり寄付も受けているのに。
 その寄付を中抜きしたり、稼いだ孤児から資金回収を迫る組織がまともであるはずがない。

 でも、この件は僕にどうにかできるとは思えない……
 規模が大きすぎる。さらに本部が国内ですらない。

 目の前の組織を潰してもきっとトカゲの尻尾切りになってしまう。
 悪化することも考えられるくらいだ。

 それに市民の生活への浸透が強すぎるんだ。
 僕には対処療法で精一杯だ……

 ただ今後、教会の事情には耳を傾けることにしようとは思う。
 今回はとりあえず目の前の子供達の生活が安心になった。

 今後もし困っている子供達を見たらエデンを紹介しようと思う。
 これが僕に今できる最善だったはずだ。



 孤児達の保護が完了したのが夕方くらい。
 そこからは孤児院の案内や部屋の割り振りなどを行っていた。

 夜からはもちろんパーティーだ!
 孤児院がとても広くなったので孤児院内で行うことにした。
 子供達は食べたことのない料理に舌鼓を打っていた。

 ハイエルフさん達も皆参加してた。
 80人全員だ。

 本当に子どもが好きなようで皆各々子供と遊んだり話したりしているんだ。
 特にエルノアママがマリアさんから紹介されていた。
 エルノアママは今後孤児院を中心に寝泊りするみたいだね。

 子供が居る事ですごい生活感が出たね。
 これぞ村って感じがするよ。

 今この孤児院には100人以上の人がいる……
 すげぇ。いつの間にこんなに人が……。
 僕の引きこもりも大所帯になったもんだなぁ。




「みんな無事だな!クロムに助けてもらえてよかった!」

「これからはこっちでも宜しくね!」

 こんばんは~! だれ~? 
  おっきいひとだ~!

「お、王と王妃様……。この度は私と孤児院の子供達の為に……」

 僕が王様に孤児院の皆を保護した事を伝えるついでに連れてきた。
 まだ帰るまでに少し時間あるって。
 王様は地球時間で言えば20時~5時くらいの間の数時間こっちに来るみたいだ。

 今日マリアさんは緊張しっぱなしだろうなぁ……
 落ち着いたらしばらくゆっくり休んで欲しいね。

「待て待て。俺達はここに王止めに来てんだ。これからはただの近所のおっさんとでも思ってくれ!あっはっは!あ、ここに俺たちがいるのは内緒だぞ?」

「そうよ!というかエデンはクロムくんの国よ!私達の地位なんて関係ないわ!」

『国じゃねーっての!』

 それに王様に気を遣うなってなかなか無理だって……。
 あ、でも子供はすぐに慣れそうな気もするかな?

「そうは言われましても……。では、改めまして、いつも孤児院に寄付いただきありがとうございます」

「礼を言われることなんかねぇ。子供は宝だ。本来はもっとしっかり保護してやるべきなんだ。むしろそんなことしか出来てなくてすまねぇ」

「教会に手出しできなくてごめんね。それにこの件に関しては完全にクロムくん達のおかげ。私達は何にもしてないわ!」

『逆だよ。後処理が1番大変なんだ。だから2人が協力してくれないと僕なんか何もできないよ』

 気にせず行動できるってめちゃくちゃ楽。
 僕がこんなことが出来るのは協力してくれる皆の力があってこそだ。

 僕1人ならこんなに穏便に事は運べないんだから。
 力が強くなってもそれだけで世の中うまく渡れたりしないよ。

 王様と王妃様は少しだけ皆と話して獣人国に戻っていった。
 明日の朝早くから予定があるみたい。

 王って大変だなぁ……。
 絶対にやりたくないわ……。
 今度美味しいお酒でも差し入れてあげよう。



 獣人国からはスチュワードさんとキャシーが残っていた。

 キャシーは子供に取り囲まれていた。
 特に8歳くらいの孤児の中では大きな子に人気だね。

 王様より全然人気。
 というか王様のところには子供はそんなにいなかった。

 よく考えると王様って市民が目にする機会なんか全くない。
 子供達から見れば、知らない人だ~くらいなもんだろうな。

 逆にキャシーは元S級、現ギルドマスター。
 子供達のヒーローらしいんだ。

 キャシーのことはみんな知ってるらしい。
 キャラの濃いさも認知度の加速に輪をかけてると思うよ……

 キャシーって実は王都ではめちゃくちゃ有名人だった。
 面倒見もすごい良いしなぁ。
 僕らが話しかけられる余地は無かったね。



「皆は欲しいモノはありますかな?」

 今日はラクトさんも参加していた。
 明日から孤児院に必要なものを色々調べて仕入れてくれる。
 おばあちゃんも一緒に居て何を作って欲しいか聞いているようだ。

「あまいもの~!」
「おもちゃ~!」
「俺は新しいボールがほしい!」
「……靴もかってもいい?」
「あたらしい服がほしいの……」

「衣類は特に買うがよいのじゃ。魔法で綺麗にはしたがお主ら服がボロボロじゃ……。かわいそうに……。身に纏うものは全て買い換えたほうがいいんじゃないかのぉ?」

『うん、もう衣料品は全部買い換えよう。やっと好きに出来る……。今着てる服は雑巾とかにしな?』

 孤児たちは僕らの家にはずっと来てた。
 ただ露骨に見た目を変えてしまうと教会が何を言ってくるかわからなかった。

 衣類には特に手を出せなかったんだよ。
 服をあまり清潔にするのも控えていたくらいだ。
 クリーンなんか論外だったんだよね。

 ハイエルフさん達は、基本的に服は自作している。
 ただ、さすがに人数が多い。

 それに必要最低限である必要もない。
 今後はおしゃれもしたらいいと思うよ。

 自作する服も購入する服もどっちもあっていいんだ。
 だから今後は衣料も仕入れた方がいいよね。

「王都に仕入れに行くときに買ってきますかな!はっはっは!」

 子供からもうまく話を聞き出してたなぁ。
 何が欲しいか子供目線に立って聞きながらメモを取っていた。

 ラクトさんって結構子煩悩みたいだね?
 おばあちゃんは言わずもがなだ。

 ……小さな子供達よ。
 ラクトさんのお腹をポンポン叩くでない。
 いい音がしているぞ。

「あまり必要ないものを頼んだりしてはいけませんよ?」

 モノを粗末に扱うのはダメだけどね。
 今まで色々我慢した分、楽しめばいい。
 その辺はマリアさんがきっとうまくやってくれるはずだ。

「子供は楽しく遊ぶべきですな!それに資金は充分あります。気にせず欲しいモノを言えばいいのですよ」

 子供達はその発言を発端に次々と欲しいモノを言っていた。
 マリアさんは止め処なく注文を繰り返す子供達にあたふたしていた。

「じゃあ、その時に王都に興味がある人を誘おうかな?」

 エルンさんが商いを重点的にするハイエルフさん達を取りまとめていた。
 ハイエルフは獣人国に行っても見た目で判断がつくような感じではない。
 商いに数人連れて行って商品の勉強をするようだね。

 自己防衛の為にある程度力がつくまでは参加してなかったんだ。
 とりあえずもうB級下位くらいの力はあるからね。
 そろそろ仕入れに参加しに行くようだ。

 まぁちょっと美男美女軍団になるかもしれないけれど。
 うっすら認識阻害のネックレスでも作ってあげようかなぁ。

 あ、でも国の許可いるんだっけ……
 でもうちって治外法権だよね?いいよね?



 そして、子供達のお買い物が落ち着き出すと、クラムとマリアさんとスチュワードさんの料理好きトリオが出来上がっていた。

 おじいちゃんと娘と孫みたいな構図になってるなぁ。
 さらに執事と侍女長って感じ?

「これは、ミルク煮込みですか。私の腸詰を同じ調理方法で……」

「このような料理は見たことがありません。とても美味しいです。どなたが作られたんでしょうか?調理法を教えていただきたいですね」

『つくったのはエミルだよ~?エミル~!』

 クラムが楽しそうに話していた。
 クラムはとても人懐っこい。

 子供が起きているときにはあっちこっちに行って話しかけていた。
 子供が落ち着くとハイエルフに食事のお礼を言ったり、他にどんな建物が欲しいか聞いたり。
 本当にみんなに愛されているみたいだ。

 それが僕には1番嬉しかった。
 家族はみんな変わらず大好きだ。
 そこに差はない。

 ただ、クラムは僕の子という認識に関しては1番強いんだよ。
 今後エステルみたいに認識が変わることは絶対にない。
 実際血を分けている子と言っても過言ではないんだ。

 クラムの楽しそうな姿を見て居るのが僕にはとても心地よかった。
 友達がたくさん出来るといいね。
 話せなくてもきっともう友達だったけどね。



「クロムさん嬉しそうです。クラムちゃんが皆と気兼ねなく話せるようになってよかったです!」

『あの子だけ誰とも自由に話せなかったからさ。ずっと心配していたんだ。本当に良かった』

 人懐っこいとはいえ、街中で知らない人にまで話しかけようとはしない。
 これでクラムが仲良くしたいと思う子と話す事に関しては遠慮せず話せるようになったね。

『それに各々で勝手に生活が回るようになってきた。それが嬉しくてね』

「皆生き生きしてますね!幸せな気持ちになります、ふふ♪」

 街にはきっとまだ足りないものも多い。
 でも、一旦ハイエルフと孤児院の子供達の保護は終わった。

 詳しい事は僕にはわからないけど経済も少しずつ回せるといいな。
 その辺りはラクトさんに任せていれば大丈夫だろう。

 僕は場を作っただけだ。
 皆の生活に口を出すつもりは全くない。

 好きに楽しく生活して欲しいんだ。
 僕の仕事はこの辺りで終わったかなぁ。
 特別な頼み事や、大きなトラブルがない限り介入しなくても大丈夫なはずだ。



 あれ……
 そう言えば、クラマとココちゃんはどこに行ったんだ?

『ねぇマリアさん、クラマとココちゃん知らない?』

「ハチちゃんと話してくると言っておりましたよ?あと食事を渡してくるとのことです」

 もちろんここに来た時にハチとの顔合わせはしている。
 エデンに来る前にちゃんと伝えておいたからね。
 何も知らずにヘルハウンドが目の前に出てきたらマリアさんの心臓が止まっちゃうよ。

 ただ、ハチの事を伝えてもリアクションは意外と薄かった。
 少人数だが冒険者にはテイマーが居るしね。
 この世界であり得ることに関しての驚きは少ないようだ。

 子供たちにもとても人気だった。
 何もすることが無ければハチは孤児院の庭で過ごしてもらえればいいかも?
 ここって、とても大きいしね。

 ちなみに最近、エデンに居るときはクラマとハチがセットで動いてることが多いんだ。

 クラマは僕等に比べるとハチとしっかり話せるからね。
 ハチはクラマの弟子、もしくは狩り仲間って感じになっている。

 ハチの言葉って僕の家族にはちゃんと伝わるんだよ。
 逆に人の言葉の認識は出来ているみたい。

 ただ、会話をしている感覚では無いんだよね。
 ハチは人の言葉を使いこなせてるわけではないからさ。

 最初はクラムも意思伝達で話していた。
 ただクラムは僕と言葉の勉強をしたからね。
 ハチとは意思の疎通が出来てるって感じだね。

「通りで中で見ないと思いましたねぇ。デートでしょうか、ふふ♪」

『それは素敵な事だけど……んー。違うと思うけどなぁ?』

 クラマにそういう意識が芽生えてそうには全く見えないけれどなぁ。
 でも、ココちゃんはクラマにずっと親切にしててくれた子だ。
 特別意識はあるみたいだけどね。

 ココちゃん側の気持ちは分かんない!
 僕には女の子の気持ちはわかんないの!

 ってかそういえばココちゃんって何歳なんだろ?
 見た目は8歳くらいだけど……。

 この世界の子供達って見た目と実年齢って結構違うんだよねぇ。
 特に貧しい生活を送ってきた子は顕著だ。
 栄養不足だったりするからね。

 そして種族毎に成長スピードに差異がある。
 もう本当にわかんないんだ。
 僕もいちいち年齢調べたり種族調べたりしてないんだよね。

 鑑定を使いまくることなんてしない。
 プライバシーは大切なんです!

 危害を加えられない限り、一般の方とは会話ベースにコミュニケーションを取る事にしてるんだ。
 これは僕の中の絶対的なルールだ。

 あと、さらに教育水準が地球と全然違うんだよ。
 だから言葉が拙くても年齢はそれなりってこともありうるんだ。

 そういえばハイエルフさん達って文字はみんな使いこなせるんだよね。
 計算も全然できる。
 教養のレベルはこの世界ではすごく高いんだよ。

 特に本好きなエステルやエルンさんじゃなくてもだ。
 この辺は長年生きてるからそりゃそうだなって感じだね。
 この広い孤児院を使って勉強してもらってもいいかもなぁ。



「もう夜ですが、本日くらい野暮なことを言うのは辞めようと思いまして。早めに帰ってくるようにとは伝えてあります。止めた方が宜しかったでしょうか?」

『マリアさんに任せる!僕は教育方針に口出すつもりない。それにエデンは夜でも安全だ。それにハチとクラマといるんでしょ?2人とも索敵のプロだよ。万が一魔物が出たとしても食料が増えるだけだね』

 最近ハチは皆の家を訪ねて肉を調理して貰ったりしている。
 レア気味だけど表面に焦げ目をつけてあるものが好みなんだって。

 ハチは野菜でも何でも食べる。
 それにちゃんと魔物と交換してるんだよ?ハチ賢い!

「ちなみにクロムさんは外の様子はわからないのですか?」

『意識すればわかるよ?でも意図的に調べてないんだ。ずっと誰かに見られてるの嫌じゃない?」

 僕って感知能力が強すぎるんだよね……。
 索敵には便利だけど日常生活にはちょっと邪魔なんだ。
 最近は危険な時やダンジョンに行かない限り感知系の常時発動はやめた。

 特にエデン内は完全にOFFにしちゃってる。
 意識的に外してるんだ。
 ちなみに危機感知は働くよ?

 だってみんなにもプライベートってあるじゃん?
 人の生活を覗く趣味ないんだよねぇ。

「見られている……。いえ、クロム様……さんに守っていただいているとしか思いませんが……」

『……。ちょっと待ってね。”空間感知”…………。あ、うん。みんな揃って庭にいるよ。心配しないで』

 どうあってもマリアさんの中で僕は神目線になるのか……
 僕がこれから話すこと神託だとか思わないでよね。

 まぁいいや。
 普段の生活に問題ないならそれで。
 
 ……それにしてもこれって何してんだろ。
 3人の魔力がくるくる回ってるぞ? 

 まぁ、深く詮索はしない!
 楽しく遊んでくれ!

「そうですか。それなら安心です」

『今日くらいのんびり過ごせばいいよ。あとハチでもゲートの起動はできるんだ。そのうち勝手に帰ってくるよ』

 魔力込めるだけで使えるなら種族関係なくね?って思ってさ。
 この石に魔力込めればゲート起動できるよ?って伝えたら1発で魔石の起動は出来た。

 家の外と中に魔石置いておけば勝手に出入りできる。
 だからハチ用に家の外と中に魔石置いてるんだよね。
 ここに魔石盗って行く人なんかいないし。

 おばあちゃんに仮面とおそろいの柄の水色の綺麗な異空間巾着を作ったんだ。
 ずっと忘れちゃってたからね。
 その時にハチ用の首から下げるカバンもクラムが作ってくれたの。

 ハチは異空間倉庫は使えない。
 あれは僕の加護が入ってる子にしか使えないんだ。
 そのかわりハチのカバンには魔石が3種類入っている。

 ①クラムの結界シールド
 ②おばあちゃんの復活リザレクション
 ③僕の転移ゲート

 この3種類が数個ずつ。
 使ったら伝えるように言ってあるの。
 まぁ使った事は一度もないんだけどね。

 これで万が一があってもハチも安全。
 ハチに守ってもらってる村人も安全だ。
 この世界って魔力の扱いは魔物の方が断然上手いよなぁ。



 今日は子供達にとっては少し夜更かしした日になっただろう。
 眠くなった子供達は少しずつ寝室に向かい眠りについた。

 それくらいの時間になるとココちゃんも孤児院に帰ってきた。
 クラマはココちゃんを送り届けて先に家に帰ったらしい。

 そろそろパーティーもお開きだ。
 メインは子供だからね。
 素敵な夜だったなぁ。

 明日からは皆各々好きなように生活してくれるはず。
 エルンさんとラクトさんを中心に危険が及ぶこと以外は僕に許可なんていらないから自由にやって欲しいと伝えてある。

 みんながスローライフを満喫してくれればそれでいいんだ。
 幸せがたくさん詰まった村になりますように……


 ・
 ・
 ・


「おはようございます~!朝だよ~!」

『……ん、別に今日は予定ないけど……って誰だ!?』
「どなたですか!?」

 エステルも飛び起きたみたいだ。

『今家の中から声したよね!?』

「え、えぇ。戸締りはしたはずなのですが……」

 昨日はお酒も飲んでないし、みんなと普通に家に帰ってきたぞ?

 22時過ぎくらいだったかな……。
 家についてお風呂に入って、クラムが寝て……
 ちょっとエステルとおばあちゃんとお酒飲んで……
 
 うん、ちゃんと家の寝室で寝たぞ。
 ってかそもそも僕酔わないから意識飛んだりしないんだって……

 家、だよな。
 合ってるよね……

 えっと……
 うん、みんなはベッドで寝てるな。
 クラム、ベッドから落ちるぞ。

「下に降りて見てきます!」
『僕もいくよ』

 トットットット……

「誰もいないです……」

『もしやセバス!?』

 ガサガサ……

「調理場から音がします……」

『えぇ……。怖いんだけど……。い、行くか……』

 キッチンから音がするとか、もうあいつしかいないじゃん……
 僕、虫ダメなんだって……
 こんなの強くなっても関係ないよ……。

 チラッ……

「ココちゃん……?」
『え……?なにしてんだ……』

 冷蔵庫ゾーンでココちゃんが野菜を物色してる……。
 え、なんで?

「おはようございます!あさはあいさつするんだよ!」

『「お、おはようございます」』(ペコ)

 注意されてしまった。
 僕いい大人なのに、ダメだな。
 挨拶はしっかりしな……

『いや、そうではなくさ。こんな朝早くに家でなにしてんの?』

「あさごはんつくりにきたの!」
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