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最終章 戦いの果てに
第十話 ダルメキアの為に
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「フィール!」
フラムは上空を旋回している自分のフィールを呼び寄せる。
「どうするつもりだ?」
「自分で呼び出した魔獣ですもの。何とかしないと」
「何とかってお前な……」
「そうですよ。お母様は風帝が居ますが、フィールではどうこう出来ないと思います」
「やれる事をやるだけよ。あんな姿だけど元はパルなのよ。元に戻った時、自分がこの世界を破壊したって知ったらどんだけ落ち込むか」
「フラムさん……」
その時、シャルロアが胸元に抱き留めているオロドーアが騒ぎ出す。
「急にどうしたんです?」
フリードと共にそちらに意識が移った間に、フラムは降下して来たフィールに飛び乗ってさっさと飛び去ってしまった。
「ほら、フラムさんが行ってしまわれたじゃありませんか。気を付けるように一言ぐらいお声掛けしておきたかったのですよ」
それでもオロドーアは騒ぎ立てる。
「一体どうしたと━━ええっ!?」
「どうしたんだ?」
「それが…………」
シャルロアの表情が苦いものに変わって行く。
フィールの背に乗り飛び立ったフラムは、炎帝と氷帝の姿を追った。
「何処に行ったのかしら……?」
周りを見渡しても炎帝と氷帝の姿はない。
更に上空から聞こえて来た爆発音に思わず見上げるが、分厚い雲の割れ間から覗く太陽の光が視界を奪う。
「炎帝?」
目を細めて微かに見える黒い点が勢いを増して大きくなって行く。
それが炎帝だと気付いた時には、考えられないスピードで降下してくる炎帝の口がフラムに向けて大きく開いていた。
その場から動くことを許されない速さで放たれた炎の塊がフラムを襲うが、あらぬ方向から飛んで来た氷の塊が炎の塊に直撃する。
水蒸気爆発によって少し飛ばされたフィールの横を物凄い勢いで炎帝が飛び抜けて降下して行った。
直後に氷の塊が飛んで来た方向から氷帝がフィールに寄って来た。
「何をしに来たのです?」
「炎帝は私が召喚したんです。私が何とかしないと」
「何を言っているのです。今分かったでしょう。五帝との戦いは次元が違うのですよ」
「分かってます。でもジッとしていられなくて」
「いつもながらに無茶を。今度ばかりは━━」
小言をぶつける最中にも、下方で向きを変えた炎帝が今度はフラム達に向かって上昇して来た。
「シュネーラヴィーデン!」
氷帝が口から冷気を吐いて迎撃しようとするが、上手く躱され、氷帝とフィールの間を飛び抜けて行く。
「今のを見れば━━」
小言の続きだとばかりにフィールに目を遣るが、その背中に先程まであったフラムの姿がない。
風圧で飛ばされたのかと、周りを見渡してみてもその姿はない。
「まさか!?」
その視線は自然と上空に向けられた。
消えたフラムの姿は、上空を飛翔する炎帝の頭上にあった。
ただ、余りのスピードに振り落とされないようにしがみつくのがやっとだ。
「何て風圧よ。よくこんな状況でビエント様やアインベルク様は戦えるもんだわ━━わっ!」
炎帝が更にスピードを上げる。
フラムが取り付いているのを知ってか、右に左に、更に錐揉みで上昇下降を繰り返し、振り落とそうとする。
その動きが急に鈍ったのは、近付いて来た氷帝に気付いたからだ。
「無茶をし過ぎですよ!」
並走して飛ぶ氷帝の頭上からアインベルクの声が飛んで来る。
「無茶は承知です! でも、何とかしないと、このままだとパルがダルメキアを破壊することに!」
「今そこに居るのはパルではなくアオスヴォルカーノです!」
「それも分かってます! でも、結果的には同じことでしょう!」
「全く、あなたって子はいつも無茶を。こうなっては仕方ありません! 何とかして見せなさい!」
「どうすればいいんです!」
「自我を目醒めさせれば良いのですが!」
「自我?」
「上位魔獣は高度な自我を持っています! 五帝なら尚更! パルが喋るようになったもその影響かもしれません!」
「どうやって目醒めさせるんですか!」
「分かりません!」
「ええっ!!」
驚きの余りフラムは飛ばされそうになるが、何とか踏ん張る。
「何せ自我を失った五帝を見るのは私も初めてですから! ただ、自我が戻れば少なくとも暴走は収まるでしょう! さもなければ!」
「どうなるんです!」
「ダルメキアを守る為、アオスヴォルカーノを殺さなければなりません!」
「殺す!!?」
アオスヴォルカーノを殺す事は即ち、パルを殺す事と同じだ。
フラムは上空を旋回している自分のフィールを呼び寄せる。
「どうするつもりだ?」
「自分で呼び出した魔獣ですもの。何とかしないと」
「何とかってお前な……」
「そうですよ。お母様は風帝が居ますが、フィールではどうこう出来ないと思います」
「やれる事をやるだけよ。あんな姿だけど元はパルなのよ。元に戻った時、自分がこの世界を破壊したって知ったらどんだけ落ち込むか」
「フラムさん……」
その時、シャルロアが胸元に抱き留めているオロドーアが騒ぎ出す。
「急にどうしたんです?」
フリードと共にそちらに意識が移った間に、フラムは降下して来たフィールに飛び乗ってさっさと飛び去ってしまった。
「ほら、フラムさんが行ってしまわれたじゃありませんか。気を付けるように一言ぐらいお声掛けしておきたかったのですよ」
それでもオロドーアは騒ぎ立てる。
「一体どうしたと━━ええっ!?」
「どうしたんだ?」
「それが…………」
シャルロアの表情が苦いものに変わって行く。
フィールの背に乗り飛び立ったフラムは、炎帝と氷帝の姿を追った。
「何処に行ったのかしら……?」
周りを見渡しても炎帝と氷帝の姿はない。
更に上空から聞こえて来た爆発音に思わず見上げるが、分厚い雲の割れ間から覗く太陽の光が視界を奪う。
「炎帝?」
目を細めて微かに見える黒い点が勢いを増して大きくなって行く。
それが炎帝だと気付いた時には、考えられないスピードで降下してくる炎帝の口がフラムに向けて大きく開いていた。
その場から動くことを許されない速さで放たれた炎の塊がフラムを襲うが、あらぬ方向から飛んで来た氷の塊が炎の塊に直撃する。
水蒸気爆発によって少し飛ばされたフィールの横を物凄い勢いで炎帝が飛び抜けて降下して行った。
直後に氷の塊が飛んで来た方向から氷帝がフィールに寄って来た。
「何をしに来たのです?」
「炎帝は私が召喚したんです。私が何とかしないと」
「何を言っているのです。今分かったでしょう。五帝との戦いは次元が違うのですよ」
「分かってます。でもジッとしていられなくて」
「いつもながらに無茶を。今度ばかりは━━」
小言をぶつける最中にも、下方で向きを変えた炎帝が今度はフラム達に向かって上昇して来た。
「シュネーラヴィーデン!」
氷帝が口から冷気を吐いて迎撃しようとするが、上手く躱され、氷帝とフィールの間を飛び抜けて行く。
「今のを見れば━━」
小言の続きだとばかりにフィールに目を遣るが、その背中に先程まであったフラムの姿がない。
風圧で飛ばされたのかと、周りを見渡してみてもその姿はない。
「まさか!?」
その視線は自然と上空に向けられた。
消えたフラムの姿は、上空を飛翔する炎帝の頭上にあった。
ただ、余りのスピードに振り落とされないようにしがみつくのがやっとだ。
「何て風圧よ。よくこんな状況でビエント様やアインベルク様は戦えるもんだわ━━わっ!」
炎帝が更にスピードを上げる。
フラムが取り付いているのを知ってか、右に左に、更に錐揉みで上昇下降を繰り返し、振り落とそうとする。
その動きが急に鈍ったのは、近付いて来た氷帝に気付いたからだ。
「無茶をし過ぎですよ!」
並走して飛ぶ氷帝の頭上からアインベルクの声が飛んで来る。
「無茶は承知です! でも、何とかしないと、このままだとパルがダルメキアを破壊することに!」
「今そこに居るのはパルではなくアオスヴォルカーノです!」
「それも分かってます! でも、結果的には同じことでしょう!」
「全く、あなたって子はいつも無茶を。こうなっては仕方ありません! 何とかして見せなさい!」
「どうすればいいんです!」
「自我を目醒めさせれば良いのですが!」
「自我?」
「上位魔獣は高度な自我を持っています! 五帝なら尚更! パルが喋るようになったもその影響かもしれません!」
「どうやって目醒めさせるんですか!」
「分かりません!」
「ええっ!!」
驚きの余りフラムは飛ばされそうになるが、何とか踏ん張る。
「何せ自我を失った五帝を見るのは私も初めてですから! ただ、自我が戻れば少なくとも暴走は収まるでしょう! さもなければ!」
「どうなるんです!」
「ダルメキアを守る為、アオスヴォルカーノを殺さなければなりません!」
「殺す!!?」
アオスヴォルカーノを殺す事は即ち、パルを殺す事と同じだ。
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