ナイトメア・アーサー ~伝説たる使い魔の王と、ごく普通の女の子の、青春を謳歌し世界を知り運命に抗う学園生活七年間~

ウェルザンディー

文字の大きさ
166 / 247
第1章3節 学園生活/楽しい三学期

第161話 はじめての誕生日

しおりを挟む
 離れに戻ってきても、アーサーの作業は続く。エリスに心配されない程度に部屋に籠り、針を握って手を動かす。



「……」
「ワンワン!」
「……ああ、悪いな」


 カヴァスが持ってきた苺をつまみ、針を置いて手をほぐす。


「ワンワン?」
「……そうだな。今日はもう終わりにしよう。これで明日には完成するはずだ……」
「ワンワン! ハウッ、ハウッ!」


 カヴァスは尻尾を振りながら、机の下に置かれていた小箱を引っ張り出す。


「……焚いてみろと」
「ワン!」
「そうだな……」



「……」



 小さな壺の中に水を入れ、付属の火打石で火をつける。

 そうすると、壺の中から心地良い香りが溢れ出してくる。



「月見草の香り……」


 清廉な月の見える夜のように、すっきりと且つ微睡まどろむような香りが特徴。サラに言われた説明を、ベッドに横渡りながら思い出す。


 店員に熱烈に薦められて買ったもう一つのアロマだが、意外と彼の気にも召したようだった。



「エリス……」





 そしてやってきた、三月二十三日。エリスの誕生日当日。





「はううう~。タピオカおいひいよぉ~」
「喜んでくれて何より~。ずるずる」
「ぶっ……けほっ。もぐもぐ」


 昼休憩の時間、エリスはリーシャとカタリナに連れられて屋上のカフェにやってきていた。そこで列に並び、新作メニューを堪能している。


「セバスン、これ凄いもちもちする……」
「なんと……その黒々とした見た目からは想像もできませんな」
「美味しいけれど、顎が疲れる……」
「タピオカいいねタピオカ。絶対流行ると思う」


 話しながら三人はドリンクを飲み終え、容器を返却口に戻す。


「ふうー。リーシャありがとうね、奢ってもらっちゃって」
「いいよこれぐらい。だって誕生日なんだもん、正直財布事情はきついけどこれぐらい大したことない!」
「えへへー。ありがとー。わたしもリーシャの誕生日にはスイーツ奢るねー」
「あたしは特に関係ないんだけどね……」
「何言ってんの友達でしょ!」
「そ、そうかな……」



 教室に戻りつつ更に会話は弾む。



「ねえねえ、他の誰かに祝ってもらった?」
「んとねー、まずハインリヒ先生。あとビアンカさんとアレックスさん。でもってイザーク。あとヒルメ先輩。それにアザーリア先輩にもお祝いしてもらったかなー」
「おお、アザーリア先輩にまで……何かエリス顔広くない?」
「えー、普通にしていればこんなもんじゃない?」


 そして一年一組の扉を開く。


「んじゃあねー。タピオカほんとにありがとー!」
「ばいばーい!」




 エリスとカタリナは席に戻る。隣にはいつものように、すまし顔のアーサーとにやけ顔のイザークが座っていた。


「お帰りー。タピオカ美味しかった?」
「……」

「うん、とっても。何というか、新触感だったよ」
「そうだったかー。ボクも落ち着いたら食べに行こうかな」
「……」

「えー、もったいないよー。流行りの物は流行ってるうちに食べるから美味しいんだよー」
「意地でも並ぶの嫌だからねボクは。味が知れればそれでいいんすよぉ!」
「むぅ、この男子脳である」
「……」



「……なあアーサー? オマエも何か一言言おうぜ?」



 イザークがアーサーを横目に見ると、彼は口を固く結んで拳を膝に強く擦り付けていた。



「……そうだな」
「いや、うん……何かオマエ、朝からずっとこんなんだぞ? 平気か?」
「平気だ」
「そっ、かあ……ならいいんだけど……」


 その時始業五分前を知らせる鐘が鳴った。


「あ゛~……授業だ。もう寮に帰りてえよお……」
「あと三回なんだから頑張ろう?」
「う゛う゛~……眠てえ……」
「……」


 教科書を取り出すアーサーの背中に、カタリナは心の中で声援を送る。


(……緊張してるみたいだけど、大丈夫だよ)

(アーサーが頑張ってたの、あたし知ってるから。想いは伝わるはずだよ)





 こうして一年最後の授業も終わり、離れでの夜。





「えへへ、レースのブラウス~。お母さんが送ってくれたの~。可愛い~」
「……」

「春休みはこれ着ようかな~。黄緑のワンポイントが、素敵っ!」
「……エリス」



「んー?」



 ソファーに座り、両親からのプレゼントを開封していたエリスを見て、アーサーは遂に覚悟を決める。



 カヴァスが全てを察して身体に収まった所で、行動に移す。



「……」
「……んー? どうしたのー?」
「……ふっ」


「何々、早く言ってよぉ。気になるなぁ」
「いや……」



「そのブラウスに……似合うと思ってさ」


 入り方は上々。すっと立ち上がり、彼女の前まで移動する。


「……」

「……えー。えーっと……」

「……誕生日おめでとう」



 素っ気なく、本人はそう思い込んで言い放った。



 彼女の手を取ってから、赤い小箱をそこに置いてやる。



「……え」


 エリスは急いで体勢を立て直し、

 目をくりくりと丸くして、贈り物を見つめる。


「……」
「……」


「……開けてもいい?」
「当然」
「……ありがと」



 エリスの小さな手が箱にかけられる。


 それが一つ、また一つと包装を剥がしていく度、アーサーの心臓は大きく脈打つ。視線は離されず、口も沈黙を守り続ける。





「わあ……!!」



 小箱の中の贈り物――クローバーのヘッドドレスとオレンジのアロマオイルが彼女の前に現れたその瞬間。



 彼女は、これまで聞いたこともないような声で、その顔に可愛らしい花を咲かせた。



「ヘッドドレス……これ、わたしに?」
「実用品としてアロマオイルもつけておいた……だからまあ、そういうことだ」
「そっか……うん」


「……何だ」
「……縫い目がかなり雑だね。わたしが欲しいって言ってたの買えなかったから、代わりにアーサーが作ってくれたんでしょ?」
「なっ!?」
「えへへ……わたし、女の子だもん。それぐらいわかっちゃうよ」



 エリスは箱からヘッドドレスを取り出し、そして、



「……どう? 似合う……かな?」


 頭につけてから、アーサーに微笑みかける。





「……」



 赤くて艶めかしい髪を、白のレースに緑の布を付けてクローバーのパーツを付けた、手作りヘッドドレスが彩る。


 素朴で可憐な、華奢な体格の彼女。頬を赤らめながら、緑の瞳で彼を見据える。



「……ああ」

「とても似合ってるよ」


 贈られた言葉と微笑みに、彼女ははにかみだけで答える。




「……あのね」
「ん……どうした」
「実は……わたしからもアーサーにプレゼントがあるの」
「……オレに?」
「うん。これをどうぞっ」


 エリスはプレゼント箱の中で、唯一手を付けていないものをアーサーに渡す。


「だが……何故だ」
「ナイトメアの誕生日ってね、主君と一緒なの。だからわたしが誕生日を迎えるってことは、アーサーも誕生日を迎えるってことなんだよ。だから……」
「……?」



「騎士を気にかけてあげるのは、主君の仕事でしょ?」
「……!」



 アーサーが目を丸くすると、エリスはまた笑ってみせる。

 それを受け、アーサーは渡された小箱を開けた。中身も早々に取り出す。



「……ブレスレットか」
「うん。腕輪も装飾も、材料買ってきて自分で作ったんだ」
「……そうか。オレと同じだな」

「あ、今ヘッドドレス作ったの認めたね」
「っ……お前。ずるいぞ」
「えっへへー」
「……ふん……」



 アーサーも箱からブレスレットを取り出し、右手首につける。銀の腕輪に赤いビーズなどが付けられて、見てくれもよく着け心地も快適だ。



「……どうだ。似合うか」



「……うん。とても似合ってるよ……似合ってよかった」


 そこで会話は一旦途切れる。


「……ふふっ」
「ははは……」


 だが、その後に言葉を続ける必要はない。互いに快く笑い合えれば、それで十分だ。





 こうしてアーサーの計画は、概ね予想の範疇で終えることができた。


 だが、不足の事態は翌日に待ち受けており――




「ビアンカさん、アレックスさん! おはようございます!」
「あら、おはようエリスちゃん……まあ可愛い物着けちゃって!」
「これ、誕生日プレゼントでアーサーが作ってくれたんです!」
「アーサーが!? へえ、思わぬ所で才能発揮したな~!」
「うふふ、その勢いで手芸部入っちゃう~? なんてねっ!」



「あっ、ウェンディさんとカイルさん! おはようございます!」
「ん……エリス殿にアーサー殿。今日は修了式のはずでは」
「修了式は十時からなので、まだ時間あるんです。あとこれ見てください!」
「わぁ、可愛いヘッドドレス……! どこで買ったの!?」
「それがですね、なんと! これアーサーが作ってくれたんです!」

「たった今イズヤは強い衝撃を受けたぜ。剣も裁縫も上手だなんて、アーサーは一体何者なんだとイズヤは勘繰るぜ」
「イズヤ、んなことよりもなあ! お前さんよかったなあ、ええもん作ってもらえて! 大事にしろよ!」
「もちろんです!」



「アザーリア先輩! マイケル先輩もおはようございます!」
「おっはよー。確か君は苺姿のエリスちゃん。それはさておき、何かいい感じのアクセサリー着けてんじゃん」
「おはようございますわ! ヘッドドレスがお似合いですわね!」
「ありがとうございます! これ、アーサーが作ってくれたんですよ!」
「まあそうだったんですの! うふふ……こんな素晴らしい物を作れるなんて、アーサー君は才能に溢れていますのね!」

「……」
「……どうしたアーサー君。急にアザーリアに感謝するような視線を送って」
「いや……何でもないです」




 知り合いに会う度、エリスは早速身に着けたヘッドドレスを自慢する。


 ご丁寧にもアーサーが作ったという一言を添えて。



 おかげでアーサーは、自分を話題に出される度に、恥ずかしさで溶けてしまいそうになっていたのだった。


 彼女がここまで喜び、自慢することは想定外だったのである。




「えっ、本当にー!? これアーサー作ったのー!?」
「そうなのー! ねえ、すごいかわいいでしょ!?」
「えっ嘘マジ可愛いー! 私も欲しいー!」
「だめ~。欲しかったら自分で作ってくださ~い」

「ううー! じゃあさ、せめて試着は!? 一瞬だけ被らせて! ねっ!?」
「え~どうしよっかな~。またタピオカ奢ってくれたら考えようかな~」
「うわー!! 足元見られてるー!! 今月はもうきついって言った気がするのにー!!」



 一組の教室にリーシャがやってきて、そこで修了式後の後の予定について話し合った。

 可愛いに敏感な思春期女子がそのまま帰ってくれるはずがなく、当然ヘッドドレスに興味を示した。そこから繰り広げられたガールズドークを、アーサーは隣でぼーっと眺めている。



「……」
「……アーサーよお」
「何だ……」
「オマエってさあ……マジでわかりやすいよな」

「……何の話か身に覚えがないな。抽象的な言葉で鎌をかけるのはやめてもらおうか」
「だからそういう所だぞ。早口で難しい単語並べて、何も無いように装ってよ。ぶっちゃけ顔に出てっぞ」
「それはあんたが勝手にそう解釈しているだけだ」
「わー!!! アーサー君このブレスレットおっしゃれー!!! どこで買ったのー!?!?」
「やめろっ! それに触るなっ!」



 アーサーとイザークの取っ組み合いが始まった所に、ハインリヒが扉を開けて入ってくる。後ろには紙束を抱えたカタリナもついてきていた。



「おっもう十分前になるのか~。じゃあまた後でね!」
「ばいばーい!」



 リーシャと入れ替わりに、二人は教壇に紙束をまとめて置く。非常に不快な、且つ鈍い音が響く。



「……カタリナ様。今お腕で握られているそれは一体何でございましょうか……?」
「え、これ? 春休みの宿題だって。帝国語、算術、魔法学……」
「うおおおおおおーーー!! 今この一瞬だけ死にてーーー!!」
「だからオレの腕を放せ……!」


 イザークがアーサーの腕をぶんぶん振り回す間に、エリスはハインリヒの手伝いに入る。その理由は当然、


「ハインリヒ先生、これ見てください!」
「ん、おや……中々可愛らしい物を身に着けておられますね」
「アーサーが作ってくれたんです! わたしに似合うようにって!」
「ほう、アーサーが……非常に良いセンスをお持ちのようで」

「わかるんですか? ハインリヒ先生でもわかっちゃうんですか?」
「ええ。形も大まかにわかりますが、何よりも情熱と真心が伝わってきますよ」


 丁寧に説明されると、製作側は冥利に尽きる。恥ずかしがる体力もそろそろ尽きそうである。


「……」
「……やべえぞ、アーサーが本格的に顔真っ赤になってきた」
「よかったねアーサー、頑張った甲斐があったね」
「……~~!!」

「あーっとカタリナからの追い打ちを喰らってアーサー君倒れ込んだぞー!? ていうか頑張った甲斐って何の話だよ!?」
「それは追々ね。はい、宿題後ろに配っていってね」
「ああもうボクも追い打ちを喰らって倒れ込みそうー!!」



 かくして修了式前最後の十分は、騒々しく過ぎていく――
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

旧校舎の地下室

守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

Radiantmagic-煌炎の勇者-

橘/たちばな
ファンタジー
全てを創世せし神によって造られた、様々な種族が生息する世界──その名はレディアダント。 世界は神の子孫代々によって守られ、幾多の脅威に挑みし者達は人々の間では英雄として語り継がれ、勇者とも呼ばれていた。 そして勇者の一人であり、大魔導師となる者によって建国されたレイニーラ王国。民は魔法を英雄の力として崇め、王国に住む少年グライン・エアフレイドは大魔導師に憧れていた。魔法学校を卒業したグラインは王国を守る魔法戦士兵団の入団を志願し、入団テストを受ける事になる。 一つの試練から始まる物語は、やがて大きな戦いへと発展するようになる──。 ※RPG感のある王道路線型の光と闇のファンタジーです。ストーリー内容、戦闘描写において流血表現、残酷表現が含まれる場合もあり。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

女男の世界

キョウキョウ
ライト文芸
 仕事の帰りに通るいつもの道、いつもと同じ時間に歩いてると背後から何かの気配。気づいた時には脇腹を刺されて生涯を閉じてしまった佐藤優。  再び目を開いたとき、彼の身体は何故か若返っていた。学生時代に戻っていた。しかも、記憶にある世界とは違う、極端に男性が少なく女性が多い歪な世界。  男女比が異なる世界で違った常識、全く別の知識に四苦八苦する優。  彼は、この価値観の違うこの世界でどう生きていくだろうか。 ※過去に小説家になろう等で公開していたものと同じ内容です。 ※カクヨムにも掲載中の作品です。

貞操逆転世界に転生したのに…男女比一対一って…

美鈴
ファンタジー
俺は隼 豊和(はやぶさ とよかず)。年齢は15歳。今年から高校生になるんだけど、何を隠そう俺には前世の記憶があるんだ。前世の記憶があるということは亡くなって生まれ変わったという事なんだろうけど、生まれ変わった世界はなんと貞操逆転世界だった。これはモテると喜んだのも束の間…その世界の男女比の差は全く無く、男性が優遇される世界ではなかった…寧ろ…。とにかく他にも色々とおかしい、そんな世界で俺にどうしろと!?また誰とも付き合えないのかっ!?そんなお話です…。 ※カクヨム様にも投稿しております。内容は異なります。 ※イラストはAI生成です

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

処理中です...