転生先は海のど真ん中!? もふ強魔獣とイケオジに育てられた幼女は、今日も無意識に無双する

ありぽん

文字の大きさ
4 / 90

4話 浮き島の正体に思わず大興奮!

しおりを挟む
『ポル、この人間の幼子は、私たちの家族になりましたよ。これからはいつもこの子と一緒です』

『ん? もう! ぐれいしゅ、なにいってるの? もうかぞくはきまってて、かぞくってどんなのって、おはなしてたんでしょ? だからくだものたべるのあとだった。あっ、でもおはなしおわり! くだものたべる!!』

『いえ、確かに話しは終わったのですが。まだ家族は決まっていなかったでしょう? また勝手に話しを進めたんですか。まったく。ポルはいつも、まだ決まっていなかったはずのことをすっ飛ばして、決めた事にしてしまうんですから。気をつけてくださいね? ちなみに生まれて2年のまだ赤ちゃんで、そうですね、あなたと同じです』

 ……同じ。赤ちゃんは可愛いから良いんだけど。そうか、今の私はこの子と変わらないのか。なんか何とも言えない。

『それから、家族になったのでもう1つだけ、あなたにお伝えすることがあります』

『ハッ!! つたえるってことは、まだおはなしってこと!? まだをはなしおわってない!? ぐれいしゅ、うそついた。うそはだめなんだよ!』

『はぁ、大体の話しは終わったんですよ。それで伝えたい事なのですが……』

 いつも通りの光景なのか、簡単にポル君をどけると、話しの続きをしてきたグレイスウルフ。ポル君はグレイスウルフの頭に乗っかり、毛を噛んでグイグイ引っ張る。

『けをぬいて、るるちゃんたちのおうちにする!!』

『ですから、大体の話は終わったと言っているでしょう! 私の毛で、巣を作らないように!! 今から話すのはアスピドケロンのことです。私たちのことは彼女に伝えましたが、彼のことを伝えないのだめでしょう?』

『おっ!! いいけがとれた!! ん? まだしょうかいしてない?』

『そうですよ、今から紹介するんです。ですから、これで最後ですから、静かにしていてください』

『わかった! しずかにけぬいてる!!』

『……毛を抜くのをやめなさい』

 ふふっ、本当にやることがコロコロ変わるし、考えていることが変わるんだね。そうそう、あんまり毛は抜かないであげてね。

 でも……、ポルピネラの言っていたルルちゃんも気になるけど、グレイスウルフは今、アスピドケロンって言ったよね? 同じ名前の生き物を、本で読んだ事があるけれど。

 もしかして本当にあの、アスピドケロン? じゃあ、もしかしてこのう浮き島は……。

『実は私たち家族には、もう1匹魔獣がいるんです。が、何も知らないあなたに、いきなり伝えるとビックリしてパニックになり、怪我をしたり海に落ちる可能性があったので、今まで話していませんでした』

 驚いて、か。確かに本当にあのアスピドケロンなら……。

「ですが、彼は決して恐ろしい存在ではありません。とても優しい魔獣なので、どうか彼を、家族の一員として受け入れてあげください。あなたが目を覚まさなかった時、1番心配していたのは彼で。あなたが安心して眠っていられるように、あれやこれやと気を配ってくれたのも、彼なのです」

 そうなんだ。でも私は別にに、もう家族なんだから、怖がったりしないよ。それに、全部神様のせいなのに、他のみんなと同じように、家族になろうって思ってくれたんでしょう? そんな魔獣が恐ろしい存在なわけないし、優しい魔獣に決まってるよ。

「あたち、だいじょぶ!! こわくない!!」

『そうですか! ……みんなあなたと同じようなら良いのですが』

「ん? ぐれいしゅうりゅふ、なに?」

「いえ、なんでもありません。それでは、紹介しますね。実は今、私たち居るこの浮き島、この浮き島こそが彼なのです。名前はアスピドケロン。巨大な身体と力を持っているため、人によっては恐れられることもあります。ですが、先ほどもお話しした通り、彼はとても優しい魔獣なので、安心してくださいね」

 私は何も答えないまま、自分の周りと、それから座っている場所を、そっと触れてみる。それからちょっと移動して、海を覗き込んでみた。すると一瞬だったけど、大きな足が見えたような?

 これは前に行けば顔が、後ろに行けば尻尾が見えるのでは? それで確認した方が良いよね?

「ぐれいしゅうりゅふ、このうきじまが、あしゅぴどけりょん?」

『はい、そうです』

「こりぇ、ぜんぶ?」

『はい』

「いま、あしみえたきがちた。かおはどち?」

『顔、ですか?』

「うん!」

『顔はそちらです』

 教えてもらった方へ急ぐ。そして陸地の1番はじまで来ると……。

 ザパアァァァッ!! と大きな水飛沫と共に、凛々しい顔の、大きなカメっぽい顔が現れて。私のことを、優しい大きな目で見てきたんだ。その顔を見た私は……。

 キタキタキタキタッー!! ってなったよ。だって、これぞ異世界って感じで。しかも私は、日本で読んでたライトノベルに出てくる巨大魔獣の中で、アスピドケロンが一番好きだったんだもんっ! 

「ひょおぉぉぉっ!!」

 叫んじゃうのは当たり前でしょう! って、叫んだら、そうしたらポル君が。

『ハッ!! いまのさけびは、うれしいときのさけび! あのね、うれしいさけびのときは、こうさけぶ。みにょおぉぉぉっ!!』

 みにょおぉぉぉ? まぁ、ポル君がそう言うなら。私は叫び直したよ。

「みにょおぉぉぉっ!!」

『私が恐ろしくはないのか?』

 おおお!! 声も体に合ってて、渋めのおじ様って感じの声。うんうん、最高だよ!! さっきも言ったけど怖いなんて事ないよ! それどころか最高だよ!!

『もしも、やはり恐ろしいと言うのなら、これからの事をもう1度はな……』

「こわくにゃい!! これかりゃ、よろちくおねがいちましゅ!!」

『お、おお、そうか』
 
 食い気味に、大きな声で答えたら、アスピドケロンが若干引いた気がした。でも引いた理由はそれだけじゃなかったみたい。ポル君とグレイスウルフがね。

『にやにやねぇ』

『ずいぶんへん……、いいえ変わった笑い方ですね』

 って言われて。それで何を言っているのか分からなくて、水溜まりに顔を映してみたけど、私は笑っているだけだったよ。

 でもポル君たちに言わせると、笑ってるっていうか、それを通り越してニヤニヤしているように見えたようで。そのニヤニヤがなんとも言えなかったみたい。まぁ、うん、その辺は何とも言えないけど、嬉しいのは本当だから、笑い方は許してね。

「うれちいなぁ。みんなとかじょく、うれちいね。これかりゃ、よろちくおねがいちましゅ!!」

『……こんなに喜ばれるとは。初めてのことで反応に困るな。だが……、そうだな。これからよろしく頼む』

『よろしくお願いします』

『しょうかいおわり! くだもののじかんです!!』

 うんうん、これからの新しい世界での生活、一気に楽しみになったよ。
しおりを挟む
感想 6

あなたにおすすめの小説

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。

旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。 前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。 ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。 「この家は、もうすぐ潰れます」 家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。 手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。

スラム街の幼女、魔導書を拾う。

海夏世もみじ
ファンタジー
 スラム街でたくましく生きている六歳の幼女エシラはある日、貴族のゴミ捨て場で一冊の本を拾う。その本は一人たりとも契約できた者はいない伝説の魔導書だったが、彼女はなぜか契約できてしまう。  それからというもの、様々なトラブルに巻き込まれいくうちにみるみる強くなり、スラム街から世界へと羽ばたいて行く。  これは、その魔導書で人々の忘れ物を取り戻してゆき、決して忘れない、忘れられない〝忘れじの魔女〟として生きるための物語。

間違い転生!!〜神様の加護をたくさん貰っても それでものんびり自由に生きたい〜

舞桜
ファンタジー
「初めまして!私の名前は 沙樹崎 咲子 35歳 自営業 独身です‼︎よろしくお願いします‼︎」  突然 神様の手違いにより死亡扱いになってしまったオタクアラサー女子、 手違いのお詫びにと色々な加護とチートスキルを貰って異世界に転生することに、 だが転生した先でまたもや神様の手違いが‼︎  神々から貰った加護とスキルで“転生チート無双“  瞳は希少なオッドアイで顔は超絶美人、でも性格は・・・  転生したオタクアラサー女子は意外と物知りで有能?  だが、死亡する原因には不可解な点が…  数々の事件が巻き起こる中、神様に貰った加護と前世での知識で乗り越えて、 神々と家族からの溺愛され前世での心の傷を癒していくハートフルなストーリー?  様々な思惑と神様達のやらかしで異世界ライフを楽しく過ごす主人公、 目指すは“のんびり自由な冒険者ライフ‼︎“  そんな主人公は無自覚に色々やらかすお茶目さん♪ *神様達は間違いをちょいちょいやらかします。これから咲子はどうなるのか?のんびりできるといいね!(希望的観測っw) *投稿周期は基本的には不定期です、3日に1度を目安にやりたいと思いますので生暖かく見守って下さい *この作品は“小説家になろう“にも掲載しています

昭和生まれお局様は、異世界転生いたしましたとさ

蒼あかり
ファンタジー
局田舞子(つぼたまいこ)43歳、独身。 とある事故をきっかけに、彼女は異世界へと転生することになった。 どうしてこんなことになったのか、訳もわからぬままに彼女は異世界に一人放り込まれ、辛い日々を過ごしながら苦悩する毎日......。 など送ることもなく、なんとなく順応しながら、それなりの日々を送って行くのでありました。 そんな彼女の異世界生活と、ほんの少しのラブロマンスっぽい何かを織り交ぜながらすすむ、そんな彼女の生活を覗いてみませんか? 毎日投稿はできないと思います。気長に更新をお待ちください。

追放即死と思ったら転生して最強薬師、元家族に天罰を

タマ マコト
ファンタジー
名門薬師一族に生まれたエリシアは、才能なしと蔑まれ、家名を守るために追放される。 だがそれは建前で、彼女の異質な才能を恐れた家族による処刑だった。 雨の夜、毒を盛られ十七歳で命を落とした彼女は、同じ世界の片隅で赤子として転生する。 血の繋がらない治療師たちに拾われ、前世の記憶と復讐心を胸に抱いたまま、 “最強薬師”としての二度目の人生が静かに始まる。

異世界転生旅日記〜生活魔法は無限大!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
 農家の四男に転生したルイ。   そんなルイは、五歳の高熱を出した闘病中に、前世の記憶を思い出し、ステータスを見れることに気付き、自分の能力を自覚した。  農家の四男には未来はないと、家族に隠れて金策を開始する。  十歳の時に行われたスキル鑑定の儀で、スキル【生活魔法 Lv.∞】と【鑑定 Lv.3】を授かったが、親父に「家の役には立たない」と、家を追い出される。   家を追い出されるきっかけとなった【生活魔法】だが、転生あるある?の思わぬ展開を迎えることになる。   ルイの安寧の地を求めた旅が、今始まる! 見切り発車。不定期更新。 カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

ドラゴンともふ魔獣に懐かれて〜転生幼女は最強ドラゴン騎士家族と幸せに暮らします〜

ありぽん
ファンタジー
神様のミスで命を落としてしまった高橋結衣(28)。そのお詫びとして彼女は、様々な力を授かり、憧れだった魔法と剣と魔獣の存在する、まるで異世界ファンタジーのような世界へと転生することになった。 しかし目を覚ました場所は、街の近くではなく木々が生い茂る森の中。状況が分からず混乱する結衣。 そんな結衣に追い打ちをかけるように、ゾウほどもある大きな魔獣が襲いかかってきて。さらにドラゴンまで現れ、魔獣と激突。数分後、勝利したドラゴンが結衣の方へ歩み寄ってくる。 転生して数10分で命を落とすのか。そう思った結衣。しかし結衣を待っていたのは、思いもよらぬ展開だった。 「なぜ幼児がここに? ここは危険だ。安全な俺たちの巣まで連れて行こう」 まさかのドラゴンによる救出。さらにその縁から、結衣は最強と謳われるドラゴン騎士の家族に迎え入れられることに。 やがて結衣は、神から授かった力と自らの知識を駆使し、戦う上の兄や姉を支え、頭脳派の兄の仕事を手伝い。可憐で優しい姉をいじめる連中には、姉の代わりに子ドラゴンやもふ強魔獣と共にざまぁをするようになって? これは神様の度重なるミスによって、幼児として転生させられてしまった結衣が、ドラゴンやもふ強魔獣に懐かれ、最強のドラゴン騎士家族と共に、異世界で幸せいっぱいに暮らす物語。

処理中です...