転生先は海のど真ん中!? もふ強魔獣とイケオジに育てられた幼女は、今日も無意識に無双する

ありぽん

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15話 ポル君が海賊から回収した地図で目的地へ

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『どこの街へ行きましょうか』

『何と言ったか。腕のいい鍛冶屋がいると、この間陸に上がった時に聞いたろう?』

『そういえば、そうでしたね』

『リアの剣を作ってもらうからな。その辺の鍛冶屋には任せられん』

『確か……、マルセリアではなかったでしょうか?』

『そうだそうだ、それだ。どこにあるか分かるか?』

『待ってください。前にもらった海の地図があったはずです』

 自分のマジックバックから、地図を探すグレイス。すぐに地図は見つかって、それを見せてもらったんだけど。全然分からなかったよ。だって何も描いてないんだもん。

「なにも、かいちぇない」

『ああ、普通にしていれば分からないんですよ。これは特別な地図で、普通の地図とは違うんです。私たちは基本、海にいる時は今いる場所にいることが多いのですが。前にバカな連中がやってきまして』

『うるさかったよねぇ。それにぽるくんのおふねも、まきこまれた』

『そうだったな。まぁ、すぐに片付けたが』

 話を聞いてみると、ここはどの陸地からもかなり離れた海域で、船はほとんど通らないらしい。

 だけど、数ヶ月に1度は、いろいろな船がやってきて、その中には厄介な船も混じっていると。そう、海賊だ。

 問題のない船なら、ケロケロたちに気づいても何もしてこないし。それどころか物資を分けてくれることもあるから、本当に問題はないんだけど――。

 海賊の場合は違う。ケロケロたちを無理やり捕らえ、強制的に契約させて、自分たちの力にしようとしたり、あるいはケロケロたちを討伐して、その素材を手に入れ、莫大な金を稼ごうとしたりする。

 それだけじゃない。ケロケロたちだけでなく、その周りに集まっている優しい魚魔獣たちまで、すべて自分たちのものにしようと、容赦なく襲いかかってくるらしいんだ。

 だからその時は、ケロケロ達も容赦なく対応する。前々回の時は、ポル君のおもちゃの船が、海賊たちの船に巻き込まれて、沈んでしまったと。

『あれは、ポルくんのたいせつなふねだった。とてもさみしい』

『ですが、きちんと仇も取りましたよね』

『ぽるくんのおふねをしずめたおふね、ちゃんとしずめた。かたきはとった』

 どういうことかと思ったら、海賊が来たってことで、避難したポル君と、ポル君と遊んでいた妖精のルルちゃんたち。でもおもちゃを片付ける時間がなくて。
 それで海賊の船が来てしまい、そのうちの一隻がおもちゃが浮いていた場所を通り、おもちゃの船を沈めちゃったんだって。

 それに怒ったポル君たち。まぁ、それは怒るのは当たり前だと思うんだけど。まずポル君があの突撃攻撃で、船底にたくさん穴を開け。動けなくなったところを、周りからルルちゃんたちが攻撃。

 穴だらけになった船には、海水が流れ込み、船はあっという間に沈んだって。ただ、それで終わらせずに、沈んだ船からしっかりと、いろいろ取ってきたらしい。海賊たちが集めた貴重品の数々を。ちなみに海賊たちは、海の魚魔獣も餌になった。

 そして他の海賊たちだけど。こっちも、いつも通りと言えばいつも通りだった。まぁ、ケロケロとグレイスだからね。あの訓練を見てれば……。

 ポル君曰く、3隻の船は、ケロケロがヒョイと大きな手で、虫でも払うみたいに軽く払いのけ。船は壊れながらどこかへ吹っ飛び、消えていったと。

 残りの2隻については、グレイスがまず、海賊たちを風の魔法で吹き飛ばし。海に落として魚魔獣の餌にした後、中の貴重品を回収。
 それから訓練で見た、海に穴を開ける魔法を使って、船ごと木っ端微塵にして海に沈めたって。

 毎回こんな感じらしい。ポル君たちは毎回じゃないよ、時々ね。……時々でも海賊船を沈めるのか。こんなに小さくて可愛いポル君が。

 まぁ、こんな感じで、海賊なんてどうってことないから、正直どうでもいいんだけど。

 さすがは海賊、回収した貴重品の内容は良くてね。前の年、やっぱりポル君たちのお菓子をダメにして、ポル君たちに沈められた船があったんだけど。その時に回収した貴重品の中に、特別な地図があったんだって。

 普通、地図はその場所ごとに描かれていて、陸には陸の地図、海には海の地図があるから、いろいろな場所へ行くにはたくさんの地図が必要なんだけど。

 この地図は、一度描いた地図の情報を記憶してくれて、見たい場所を思い浮かべながら魔力を流すと、その地図が勝手に浮かび上がってくるんだって。

 すごく便利だけど、そのぶんかなり高価らしく、そう簡単には買えないみたい。ケロケロたちは普通に買えるけど、これを手に入れられてよかった。おかげで、ほかの好きな物にお金を使える、って言ってたよ。

 ……地図って、いくらくらいするんだろう? やっぱり、ケロケロたちはお金持ちなのかな?

『……よし、と。あちらの方角ですね』

『セリュオンの方か』

『そうです。あれの3つ向こうの街で、あの辺では1番大きな街のようです』

『よし、じゃあそこへ向かおう。他のことは進みながら決めればいい』

『そうですね』

 しかもこの地図、自分たちが今どこにいるかも表示されるみたいで、迷子になることもないらしい。本当に便利な地図だったよ。

 ん? そういえば今、他も事は後で決めれば良いって。何か決めることがあるの? 行く街は決まったし、そこへ行くまでの地図も確認できた。後は街で何をするかも一応決まってるし。

 他に何を買うかとか、ご飯は何を食べるとかかな? ほら、街へ行くのは、また長い間海で暮らすための、必要な物を買いに行くためでもあるからね。

「きめりゅ、なにきめりゅの?」

『ああ、街への入り方だ。入り方というか上陸の仕方か?』

「じょうりく?」

『俺はこのまま陸へ近づけないだろう? 大きすぎるし、俺自体がちょっと問題だからな』

 大きすぎる? 俺自体がちょっと問題? ……あっ!!
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