14 / 90
14話 それぞれの今(前半ある家族視点、後半ある男視点)
しおりを挟む
「最近、港の治安はどうだ? 揉め事は起きていないか? 怪しい動きは?」
「はっ、いずれも以前の半分以下にまで減っております」
「そうか、それは良い知らせだ。……これも兄上の働きによるものだろうか」
「多少強引な手も使っておりますが、そうかと存じます」
「さすが兄上だな。私が何年も悩まされていたというのに」
「アーセリオ様には、今の立場がよく合っておられるかと」
「私はどうしても話し合いの方が性に合っていてな。しかし兄上は昔から、力でも言葉でも結果を出せる人だった。そのせいで……」
「……こちらが新しい報告書でございます」
「どれ……。本当にすごいな。今、兄上は?」
「酒場に行くとおっしゃっていました」
「なんだ、今日は一緒に食事でもしようと思っていたのに」
「自分には、ともに食事をする資格はないと……」
「そんなことはないのだがな。私たちは家族なのだから。……父上は、冒険者となった兄上を最後まで認めないまま、数年前に亡くなられた。だが今の兄上の働きを見ていたら、きっと何か思うところがあったはずだ。もしかしたら、認めてくれていたかもしれない」
「……」
「母上も、兄上と一緒に食事をしたがっている。次に会った時に、そう伝えてくれないか? 今度は一緒に食事をしようと」
「かしこまりました」
執事のアルセインが部屋から出ていく。私は窓辺に歩み寄り、港の方を見下ろした。いつものように、港には多くの船が停泊している。
父にこの街を任されて以来、私はこの街をより良いものにしようと尽力してきた。だが、思うようにいかないことが多く。
そんな時、兄上が戻ってきた。何があったのか、その理由を聞くことはできなかったが。兄上は、もう冒険者を辞める、とだけ私たちに伝えてきて。
S級冒険者にまで上り詰めた兄上が、あんなにもボロボロの姿で現れ、誰の説得にも耳を貸さず、ただ引退を口にするなんて。一体どれほどの出来事があったのか……。
今はなんとか引き止めているが、このまま何もなければ、またふらりとどこかへ行ってしまい、今度こそ戻ってこない気がしてならない。
だから兄上には今、港の治安維持を任せている。何もしないよりは、何かにをして、気を紛らわせていた方が良いと思ったのだ。
幼い頃から、兄上は何でもできる人だった。政治の才にも、武の才にも恵まれ。それは今もそれは衰えていないようで、その手腕のおかげで、荒れていた港の治安は、目に見えて回復しつつある。
辛ければ、私たち家族を頼って欲しい。消して居なくなるなんて選択をせずに。私たちでなくても良い。何か、兄上の心をここに繋ぎ止める、何かがあれば……。
◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇
「よう、ベルナード、仕事は終わりか!」
「ああ」
「じゃあ一緒に飲もうぜ。俺たちも今来たところなんだ」
俺はかつての冒険者仲間だった奴らと、同じ席に着く。
「何食べる?」
「イノブーの焼肉を」
「飲み物は?」
「エールを」
「おばさん! イノブーの焼肉とエールをちょうだい!!」
「あいよ!!」
「久しぶりだな。相変わらずか?」
「まぁな」
「仕事には慣れたの? あなた、時々余計なことをするから、みんなに迷惑をかけていない?」
「普通に仕事をしているだけだ。言う事を聞かない奴らや、隠れてコソコソ何かをしようとしている奴らとも、ちゃんとした話し合いをして、解決しているからな」
「話し合いねぇ。あなたの話し合いって、話しじゃなかったと思うのだけど」
そう言ってきたのはミレーネだ。
「なんだ、俺はいつもちゃんと話し合いで、問題を解決してただろう?」
「私の知らないベルナード」
そう言いながら、俺に出されたつまみを取ろうとするノエル。
「ハハハッ! いつものベルナードって事だな! 元気で良かった良かった! なっ、ベルナード!!」
そう言い、俺の背中をバシバシ叩くドランツ。
「……ドランツ、今ので私のご飯に、ゴミが飛んできたんですが?」
ジト目でドランツを見るイザーク。
「あ? ゴミ? そんなちっこいほこりみたいなもん、気にすんな」
「ではこれは、あなたが食べてください。私はあなたのお金で、ウルヒドの肉を食べますから」
「おい! そんな高級肉頼んでんじゃねぇよ」
「おかみさん、こちらに……」
「おい、待て!!」
皆、相変わらずのようだ。注文したイノブーの焼肉が届き、俺はすぐにそれを食べ始め。皆が食べ終わる前に食べ終わり、さっさと店を出ようとする。
「もう行っちゃうの? もう少し話しましょうよ」
「そうだぜ、そんな早く戻らなくても大丈夫だろう」
「いや、俺はもう宿に戻る。明日も早いからな」
「……もっとお話し」
「ノエルすまないな。また今度だ」
「この前も同じ事を言っていましたが?」
「……そうだったか? それじゃあな」
「ねぇ!! あなたは港の仕事をしていても、私たちの冒険者活動を把握しているでしょう!私たちはいつも仕事終わりはここにいるから、いつでも来て! そして食べて話しましょう! その日の出来事を話すだけで良いから!」
「……そのうちな」
「必ずよ!!」
「そうだぜ!! ゆっくり話そうぜ!!」
「くだらない事で良いんですから」
「……」
最後は何も言わずに店を出た。月が静かに照らす夜道を、宿へ向かって歩き出す。……あいつらが俺を心配して、ここに残ってくれているのは分かってる。分かってはいるが、それでもな。俺が、いつまでも過去を引きずっているのがいけないのだが。
……あの事件からどれくらい経った? あの時は悲しみと、自分がいかに無力なのかということを突きつけられ、立ち上がる気力も、前を向く余裕もなくなっていた。
しかしここで過ごすし、暮らしに落ち着きが出てくると、少しずつ癒えてきた気がして。なんとか普通に過ごせるようにはなったし、あれは仕方のなかったことだ、とそう思えるようにもなってきた。……いや、そう思い込もうとしているだけかもしれんが。
いずれにせよ、これは俺自身の問題だ。勝手に家を出た俺に、それでも変わらぬ温かさで接してくれた母上や弟、アーセリオ、そして、あいつらにも。いい加減ちゃんと接しないといけない、と心では分かってはいるんだ。
……今の俺を見て、あの子は何と言うだろう。もし、再びあのときのような場面に直面したら、俺はどう行動するのか。もう2度と、幼い犠牲は見たくない。
「はっ、いずれも以前の半分以下にまで減っております」
「そうか、それは良い知らせだ。……これも兄上の働きによるものだろうか」
「多少強引な手も使っておりますが、そうかと存じます」
「さすが兄上だな。私が何年も悩まされていたというのに」
「アーセリオ様には、今の立場がよく合っておられるかと」
「私はどうしても話し合いの方が性に合っていてな。しかし兄上は昔から、力でも言葉でも結果を出せる人だった。そのせいで……」
「……こちらが新しい報告書でございます」
「どれ……。本当にすごいな。今、兄上は?」
「酒場に行くとおっしゃっていました」
「なんだ、今日は一緒に食事でもしようと思っていたのに」
「自分には、ともに食事をする資格はないと……」
「そんなことはないのだがな。私たちは家族なのだから。……父上は、冒険者となった兄上を最後まで認めないまま、数年前に亡くなられた。だが今の兄上の働きを見ていたら、きっと何か思うところがあったはずだ。もしかしたら、認めてくれていたかもしれない」
「……」
「母上も、兄上と一緒に食事をしたがっている。次に会った時に、そう伝えてくれないか? 今度は一緒に食事をしようと」
「かしこまりました」
執事のアルセインが部屋から出ていく。私は窓辺に歩み寄り、港の方を見下ろした。いつものように、港には多くの船が停泊している。
父にこの街を任されて以来、私はこの街をより良いものにしようと尽力してきた。だが、思うようにいかないことが多く。
そんな時、兄上が戻ってきた。何があったのか、その理由を聞くことはできなかったが。兄上は、もう冒険者を辞める、とだけ私たちに伝えてきて。
S級冒険者にまで上り詰めた兄上が、あんなにもボロボロの姿で現れ、誰の説得にも耳を貸さず、ただ引退を口にするなんて。一体どれほどの出来事があったのか……。
今はなんとか引き止めているが、このまま何もなければ、またふらりとどこかへ行ってしまい、今度こそ戻ってこない気がしてならない。
だから兄上には今、港の治安維持を任せている。何もしないよりは、何かにをして、気を紛らわせていた方が良いと思ったのだ。
幼い頃から、兄上は何でもできる人だった。政治の才にも、武の才にも恵まれ。それは今もそれは衰えていないようで、その手腕のおかげで、荒れていた港の治安は、目に見えて回復しつつある。
辛ければ、私たち家族を頼って欲しい。消して居なくなるなんて選択をせずに。私たちでなくても良い。何か、兄上の心をここに繋ぎ止める、何かがあれば……。
◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇ ◆◇
「よう、ベルナード、仕事は終わりか!」
「ああ」
「じゃあ一緒に飲もうぜ。俺たちも今来たところなんだ」
俺はかつての冒険者仲間だった奴らと、同じ席に着く。
「何食べる?」
「イノブーの焼肉を」
「飲み物は?」
「エールを」
「おばさん! イノブーの焼肉とエールをちょうだい!!」
「あいよ!!」
「久しぶりだな。相変わらずか?」
「まぁな」
「仕事には慣れたの? あなた、時々余計なことをするから、みんなに迷惑をかけていない?」
「普通に仕事をしているだけだ。言う事を聞かない奴らや、隠れてコソコソ何かをしようとしている奴らとも、ちゃんとした話し合いをして、解決しているからな」
「話し合いねぇ。あなたの話し合いって、話しじゃなかったと思うのだけど」
そう言ってきたのはミレーネだ。
「なんだ、俺はいつもちゃんと話し合いで、問題を解決してただろう?」
「私の知らないベルナード」
そう言いながら、俺に出されたつまみを取ろうとするノエル。
「ハハハッ! いつものベルナードって事だな! 元気で良かった良かった! なっ、ベルナード!!」
そう言い、俺の背中をバシバシ叩くドランツ。
「……ドランツ、今ので私のご飯に、ゴミが飛んできたんですが?」
ジト目でドランツを見るイザーク。
「あ? ゴミ? そんなちっこいほこりみたいなもん、気にすんな」
「ではこれは、あなたが食べてください。私はあなたのお金で、ウルヒドの肉を食べますから」
「おい! そんな高級肉頼んでんじゃねぇよ」
「おかみさん、こちらに……」
「おい、待て!!」
皆、相変わらずのようだ。注文したイノブーの焼肉が届き、俺はすぐにそれを食べ始め。皆が食べ終わる前に食べ終わり、さっさと店を出ようとする。
「もう行っちゃうの? もう少し話しましょうよ」
「そうだぜ、そんな早く戻らなくても大丈夫だろう」
「いや、俺はもう宿に戻る。明日も早いからな」
「……もっとお話し」
「ノエルすまないな。また今度だ」
「この前も同じ事を言っていましたが?」
「……そうだったか? それじゃあな」
「ねぇ!! あなたは港の仕事をしていても、私たちの冒険者活動を把握しているでしょう!私たちはいつも仕事終わりはここにいるから、いつでも来て! そして食べて話しましょう! その日の出来事を話すだけで良いから!」
「……そのうちな」
「必ずよ!!」
「そうだぜ!! ゆっくり話そうぜ!!」
「くだらない事で良いんですから」
「……」
最後は何も言わずに店を出た。月が静かに照らす夜道を、宿へ向かって歩き出す。……あいつらが俺を心配して、ここに残ってくれているのは分かってる。分かってはいるが、それでもな。俺が、いつまでも過去を引きずっているのがいけないのだが。
……あの事件からどれくらい経った? あの時は悲しみと、自分がいかに無力なのかということを突きつけられ、立ち上がる気力も、前を向く余裕もなくなっていた。
しかしここで過ごすし、暮らしに落ち着きが出てくると、少しずつ癒えてきた気がして。なんとか普通に過ごせるようにはなったし、あれは仕方のなかったことだ、とそう思えるようにもなってきた。……いや、そう思い込もうとしているだけかもしれんが。
いずれにせよ、これは俺自身の問題だ。勝手に家を出た俺に、それでも変わらぬ温かさで接してくれた母上や弟、アーセリオ、そして、あいつらにも。いい加減ちゃんと接しないといけない、と心では分かってはいるんだ。
……今の俺を見て、あの子は何と言うだろう。もし、再びあのときのような場面に直面したら、俺はどう行動するのか。もう2度と、幼い犠牲は見たくない。
310
あなたにおすすめの小説
ストーカーから逃げ切ったのも束の間、転移後はヤンデレ騎士団に殺されかけている現実!
由汰のらん
ファンタジー
ストーカーから逃げていたある日、ハルは異世界に召喚されてしまう。
しかし神官によれば、どうやらハルは間違って召喚された模様。さらに王子に盾ついてしまったことがきっかけで、ハルは国外追放されてしまう。
さらに連行されている道中、魔族に襲われ、ハルの荷馬車は置き去りに。
そのさなか、黒い閃光を放つ騎士が、ハルに取引を持ちかけてきた。
「貴様の血を差し出せ。さすれば助けてやろう。」
やたら態度のでかい騎士は、なんとダンピールだった!
しかしハルの血が特殊だと知った騎士はハルを連れ帰って?
いっそ美味しい血と癒しを与えるダンピール騎士団のセラピストを目指します!
掃除婦に追いやられた私、城のゴミ山から古代兵器を次々と発掘して国中、世界中?がざわつく
タマ マコト
ファンタジー
王立工房の魔導測量師見習いリーナは、誰にも測れない“失われた魔力波長”を感じ取れるせいで奇人扱いされ、派閥争いのスケープゴートにされて掃除婦として城のゴミ置き場に追いやられる。
最底辺の仕事に落ちた彼女は、ゴミ山の中から自分にだけ見える微かな光を見つけ、それを磨き上げた結果、朽ちた金属片が古代兵器アークレールとして完全復活し、世界の均衡を揺るがす存在としての第一歩を踏み出す。
ひっそり静かに生きていきたい 神様に同情されて異世界へ。頼みの綱はアイテムボックス
於田縫紀
ファンタジー
雨宿りで立ち寄った神社の神様に境遇を同情され、私は異世界へと転移。
場所は山の中で周囲に村等の気配はない。あるのは木と草と崖、土と空気だけ。でもこれでいい。私は他人が怖いから。
巻添え召喚されたので、引きこもりスローライフを希望します!
あきづきみなと
ファンタジー
階段から女の子が降ってきた!?
資料を抱えて歩いていた紗江は、階段から飛び下りてきた転校生に巻き込まれて転倒する。気がついたらその彼女と二人、全く知らない場所にいた。
そしてその場にいた人達は、聖女を召喚したのだという。
どちらが『聖女』なのか、と問われる前に転校生の少女が声をあげる。
「私、ガンバる!」
だったら私は帰してもらえない?ダメ?
聖女の扱いを他所に、巻き込まれた紗江が『食』を元に自分の居場所を見つける話。
スローライフまでは到達しなかったよ……。
緩いざまああり。
注意
いわゆる『キラキラネーム』への苦言というか、マイナス感情の描写があります。気にされる方には申し訳ありませんが、作中人物の説明には必要と考えました。
転生したらちびっ子になって、空を落ちていた件 〜もふもふたちのお世話はお任せあれ。ついでに悪もやっつけます!〜
ありぽん
ファンタジー
神のミスで命を落とした高橋凛は、お詫びとして理想の世界へ転生することに。しかし気がつけば幼児の姿で、しかも空を落下中だった!?
バカ神、あいつまたミスったな!? そう思いながらも、凛はどうすることもできず、空を落ちていく。しかも更なるアクシデントが凛を襲い……。
が、そのアクシデントにより、優しい魔獣に助けられた凛は、少しの間彼の巣で、赤ちゃん魔獣や卵の世話を教わりながら過ごすことに。
やがてその魔獣を通じて侯爵家に迎え入れられると、前世での動物飼育の知識や新たに得た知識、そして凛だけが使える特別な力を活かして、魔獣たちの世話を始めるのだった。
しかし魔獣たちの世話をする中で、時には悪人や悪魔獣と対峙することもあったため、凛は、『魔獣たちは私が守る!!』と決意。入団はできないものの、仮のちびっ子見習い騎士としても頑張り始める。
これは、凛と魔獣たちが織りなす、ほんわかだけど時々ドタバタな、癒しとお世話の物語。
異世界召喚されたけどスキルが地味だったので、現代知識とアイテムボックスで絶品料理を作ったら大商会になっちゃいました
黒崎隼人
ファンタジー
手違いで剣も魔法もない異世界に召喚された、しがない日本のサラリーマン、湊カイリ。
彼に与えられたのは、無限に物が入る【アイテムボックス】と、物の名前が分かる【鑑定】という、あまりにも地味な二つのスキルだけだった。
戦闘能力は皆無。途方に暮れるカイリだったが、異世界の食事が絶望的に不味いことを知り、大きなチャンスに気づく。
現代日本の「当たり前」の知識は、この世界ではとんでもない「宝」なのだと!
「醤油?味噌?そんなものがあれば、この世界の食文化はひっくり返るぞ!」
ひょんなことから出会った没落貴族の美少女・リリアナと共に、カイリは現代知識と地味スキルを駆使して屋台から商売をスタート。
絶品料理で人々の胃袋を掴み、さらには便利な生活用品を次々と発明していく。
伝説の神獣の幼体「フェン」やドワーフの鍛冶師など、頼れる仲間たちも加わり、彼らが立ち上げた「サンライズ商会」は瞬く間に大躍進!
迫り来る悪徳商会や腐敗した貴族の妨害も、現代のマーケティング術と知恵で痛快に打ち破る!
これは、平凡なサラリーマンが異世界の常識を覆し、食と生活に革命を起こして一代で大商会を築き上げる、痛快成り上がりファンタジー!
美味しい料理と、もふもふな相棒、そして仲間との絆。
人生、逆転できないことなんて何もない!
モブっと異世界転生
月夜の庭
ファンタジー
会社の経理課に所属する地味系OL鳳来寺 桜姫(ほうらいじ さくらこ)は、ゲーム片手に宅飲みしながら、家猫のカメリア(黒猫)と戯れることが生き甲斐だった。
ところが台風の夜に強風に飛ばされたプレハブが窓に直撃してカメリアを庇いながら息を引き取った………筈だった。
目が覚めると小さな籠の中で、おそらく兄弟らしき子猫達と一緒に丸くなって寝ていました。
サクラと名付けられた私は、黒猫の獣人だと知って驚愕する。
死ぬ寸前に遊んでた乙女ゲームじゃね?!
しかもヒロイン(茶虎猫)の義理の妹…………ってモブかよ!
*誤字脱字は発見次第、修正しますので長い目でお願い致します。
30年待たされた異世界転移
明之 想
ファンタジー
気づけば異世界にいた10歳のぼく。
「こちらの手違いかぁ。申し訳ないけど、さっさと帰ってもらわないといけないね」
こうして、ぼくの最初の異世界転移はあっけなく終わってしまった。
右も左も分からず、何かを成し遂げるわけでもなく……。
でも、2度目があると確信していたぼくは、日本でひたすら努力を続けた。
あの日見た夢の続きを信じて。
ただ、ただ、異世界での冒険を夢見て!!
くじけそうになっても努力を続け。
そうして、30年が経過。
ついに2度目の異世界冒険の機会がやってきた。
しかも、20歳も若返った姿で。
異世界と日本の2つの世界で、
20年前に戻った俺の新たな冒険が始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる