【R18】君に届くまで〜カタギの俺には資格がないの?〜

keco

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〚42〛同居 解消

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*.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 郷布ごぉふを警察に引き渡した後

 ゆうの部屋に マサを呼び
 改めて 仁の状況を詳しく話をする


「う、嘘だ…俺達のこと
 忘れちゃってるんですか…」

 ガックリと肩を落とすマサ


「うん、ここ半年くらいの記憶
 ぶっ飛んじゃってる」


「キツいなぁ…」

 優はガシガシと項を掻く


 予定では あと数日で 退院になる
 リハビリは通院でもできるから

 そうなると "私たち"の記憶がない仁と
 一緒に暮らすのは到底無理がある

 いつ、記憶が戻るのか…

 もしかしたら 最悪
 このまま戻らないかもしれない


「マサ…
 仁の前の家、家具の配置覚えてる?」

「一応、荷造りする前に
 写真は撮りましたけど…って
 もしかしてあねさん…っ!」

「同居は解消するよ…」

「姉ちゃん…知ってたのか?
 俺が仁の部屋、契約更新してたこと…」

「考えたらわかるよ…
 なにか 状況が変わるのを
 想定してのことでしょ?」

「まさか、こんな形で役に立つとは
 思ってねぇし…(。´-д-)ハァ-」

「仕方ないわ…好き合ってたことも
 覚えてないんだもん…」


 もう…どうしようもない…
 同居を継続するのは難しいと判断した私


「あとね…優…」

「ん?」

「一度断ったあずまとの あの話…
 引き受けようと思う」

「えっ…おぃ!それはダメだ、姉ちゃん!」

「須賀組の為だよ」

「仁の記憶がもし 戻ったら…!」

「戻ったとしても…仁とは離れた方がいいの」

「はぁ……元はと言えば
 全部、郷布のせいだっ!!!クソがっ!!!!」

「姐さん、須賀組の為って 何ですか!?」

「また今度教えるわ!
 あ、マサ!明日、私夜勤で
 夕方まで時間あるから 荷造り手伝って!」

「…わかりました」



 忘れていいんだよ…
 私の事なんて…

 "ヤクザとカタギ"…

 結ばれることなんて ありえないもんね…



「(。´-д-)ハァ-…姉ちゃんは
 一度決めたら曲げないからなぁ」



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 数日前には 冷凍されてたものも含め
 仁の作り置きのおかずは 食べ尽くした


 冷蔵庫には 何も入ってない

「………」

 

 仁のベッドに寝るのは
 今日で最後…


 …ぐっすり眠れてるかな?
 頭痛…良くなってるといいなぁ



「……っう…っ…」


 抱きしめたいよ……仁…
 私、今すごく…苦しいよ…


 私との生活は 楽しくなかった?
 やっぱり ストレスだった?
 だから…忘れちゃったの?



 私は…覚えてるよ


 夜のスーパーで 買い出し…
 バイクで海に行って 次の日熱を出したこと
 頭を わしゃわしゃしたこと
 手を握って 指を絡ませたこと
 仁が プチ家出したこと
 買ってあげたスーツが…
 とても 似合ってたこと

 ド突き合いの喧嘩もしたね…


 一緒に笑って過ごした日々

 2人で見た空の色

 このベッドで何十回、何百回と
 愛し合ったことも…







 全部






 覚えてる…





「…愛してるよ…っ…」




 今も



 きっと…この先もずっと



「愛してるっ……仁…っ…」


 もっと 言葉にして
 伝えておけば良かった…



 どうして仁を
 好きになっちゃったんだろう…



 ずっと ここにいると思ってたのに



 私は逃げるわけじゃない…

 仁を手放すだけ…



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 次の日


 マサの他に
 ハルも手伝いに来てくれた


あねさん、ホントに良いんですか?」
「今なら まだ…」

「うん、いいの…早くあっちの部屋に
 運んじゃって」

「わかりました…」


 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 空っぽの部屋を眺める


「……今まで ありがとう、仁」



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 夜勤…

 鈴木師長からの呼び出し


「個室の木村さんの担当なんだけど
 湊を外して欲しいって言われたのよ」

「もしかして…あの女性ですか」

「うん…悪いけど
 日勤の時は外してもらうわね!
 面会時間が終わったら 大丈夫だから」

「はい…」


 師長をはじめ、同僚には
 私と仁のことは話してあった

 今日の夜勤バディ
 小室ちゃんが仁の担当となる

「お任せあれ!(*^^)v」
「頼んだよ、小室ちゃん!」


 *・゚・*:.。.*.。.:。゜⋆。゜⋆


 仁は 朝から頭を痛がっていて
 昨夜も眠れなかったので
 今日は眠剤を処方されたと
 引き継ぎの時に聞いた

 そして 退院の日程も決まったようだ

「あと4日…」

 部屋の荷物移動…
 タイミング良すぎじゃん…(。´-д-)ハァ-

「・・・・・・」


 就寝時間前に 小室ちゃんは
 仁に薬を渡して 飲んだのを確認した


 午前0時 巡回時間


 仁の病室へ行く

 薬が効いてるみたい…
 寝息を立てて寝ていた


 今日で最後
 洗いたての下着等の着替えを
 病室の収納ケースに入れた


 ベッドに近づくと
 仁の頭を優しく撫でる

 わしゃわしゃしたいところだけど
 起きたら困るから…


 病室に様子を見に来て
 仁が寝ている時には
 こうやって頭を撫でてきた

 "どうか 記憶が戻りますように…"

 願いを込めて
 おでこをコツンと くっつけて…



 でも今日は…おでこにキス

 最後だから許してね…



「仁……愛してるよ(ボソッ)」



 静かに病室を出た


 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜


 今、何時だ?


 枕元のスマホを見ると
 5時をすぎたところ…

「もう少し眠れるか?」

 数日の頭痛であまり眠れなかったのに
 眠剤を飲んだら
 この時間までぐっすりだ

「…あれ?なんで?」

 泣いてた? 枕が濡れている…


「夢、見たっけ?」



 記憶が無い…


 まただ…


 イライラする…

 このモヤモヤは
 いつになったら
 スッキリするんだろう

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