【R18】君に届くまで〜カタギの俺には資格がないの?〜

keco

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〚44〛本当のこと

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*.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜


 退院の日…AM10:00


「仁くん 忘れ物はない?」
「うん、これで全部だよ」
「荷物 車に積んでくるね」
「じゃあ…俺は会計してくる」


 。゜⋆。゜⋆。゜⋆。゜⋆。゜⋆。゜⋆


 ナースステーションに
 一言お礼を言いに行く


「お世話になりました!」

「日常生活を送ってみて
 少しでもおかしいと思ったら
 遠慮なく受診してくださいね!」

 師長さんが にこやかに話す


「はい、わかりました…」

 …(・ω・。)キョロキョロ(。・ω・)


「どうかしましたか?」

「あ、えっと…湊さんは…」

「湊は 本日お休みを頂いてます…」

「そうですか…よろしくお伝えください」

「はい、承知しました」


 一礼すると
 会計をしに 受付に行く


 。゜⋆。゜⋆。゜⋆。゜⋆。゜⋆。゜⋆


「えっ……」

「木村 仁様…
 お調べしましたけど
 やはり お会計は既に済んでます…」

「そうですか…」


 そんなはず ないのに…

 また、俺は忘れてるのか?
 それとも…麗香か?

「………」


 わからなすぎてイライラする…



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜


 麗香の車で 家まで送ってもらった


「ごめんね!片付けとか 手伝いたいけど
 これから仕事だから戻らなきゃ」

「忙しいのに ありがとう!
 麗香、入院費なんだけど…」

「個室だったから
 結構 高かったんじゃない?
 でも あの部屋、静かで良かったよね♡」

 この反応だと
 麗香が支払ったわけじゃないな…
 じゃあ、誰なんだ?


「また 来るね!
 今日はゆっくり休んで」

「うん」


 麗香の車を見送ると
 郵便受けを開ける

 数通の郵便物を取り
 家へ入っていく


 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜


 空気がひんやりした
 久しぶりの我が家


 記憶が無いからか…
 もう随分と ここには
 帰ってきてないような気がして


「変な感じだ…」


 病院から持ち帰ってきた荷物の
 片付けを始めた


 部屋の掃除をして 洗濯している間に
 買い出しでも行こうか…


 行き慣れたスーパー

 でも、すごく 久しぶりに入った感…


「ハハッ…浦島太郎か、俺は…」


 買い物かごに 食材を入れていく


「ねぇ!これも買おうよ!」

 声が聞こえて 振り返ると
 若いふたりが仲良く買い物をしていた


「………」

 
 胸がギュッと
 締め付けられて 苦しい…

 …早く買い物を終わらせて帰ろう


 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 家に戻って 冷蔵庫に食材を放り込む

「あれ?」

 こんなに 狭かったっけ?
 冷蔵庫に入り切らない…


「買う量、間違えたな…」

 腐るから無理やり突っ込んだけど


 …なぜこんなに買ったんだ?


 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜


 退院してから
 "なぜ?"…"どうして?"…が
 どんどん増えていく

 毎日リハビリに通っても
 あまり効果が出てない気がして
 通うことさえも躊躇してしまうほど…

 1ヶ月は通わないとならない
 まだ先は長い



 。゜⋆。゜⋆。゜⋆。゜⋆



 退院して2週間後、職場にも復帰した


「よォ、仁!大丈夫か?」

てつ、色々世話になったな!」

「いいってことよ!(つ∀`*)ヌハッ!!
 あんま無理するなよ?
 まだ 記憶戻ってないんだろ?
 分からないことあったら
 遠慮なく聞いて!」

「うん、ありがとう!」


 *・゚・*:.。.*.。.:。゜⋆。゜⋆


 終業時間…

 "記憶が無い"とかいいながら
 仕事は、ちゃんと こなせたようだ…


「仕事の方は 大丈夫そうだな(´▽`*)アハハ」

「頭ん中、フワフワしてるんだ…
 記憶抜けてるせいなのかな~」

「まだ思い出せそうにないのか?」

「スマホのパスコードも覚えてなくて
 開けないんだよね…
 まぁ…スマホに頼らない生活にも
 ジワジワ慣れつつあるんだけど(ノ∀`笑)」

「…スマホ、貸してみ」

「え?知ってんの?哲の誕生日とか?」

「んなわけ あるかぃ!……ほら開いたぞ」

「ウォーーー!すげぇ!
 俺、お前にパスコード教えてたのか?」

「…ある人から聞いた」

「ある人…?」

「神だよ…」

「おっと ファンタズィ~(*つ▽`))))アハハ」

「今のうち、新しいパスコードに変えとけ」

「あ、そうだな!」


 ポチポチいじって
 久々に開かれたスマホを覗く

 何か…思い出すかもしれない…


 LIMEのトーク履歴…
 写真や動画…もともと撮ることは
 あまりなかったけど


「・・・・・・」


 何故か…
 麗香の連絡先もトーク履歴も
 見当たらなかった


「今日は まっすぐ帰るか?」

「あ、えっと…ん~」


 何となく
 まっすぐ帰りたくないような


「リハビリがてら、歩いて帰るか?
 付き合うぞ?」

 病院では ほぼベッドの上で過ごしてたから
 運動不足でもある
 捻挫の具合も良いし…

 哲に促され
 少し歩くことにした



 *・゚・*:.。.*.。.:。゜⋆。゜⋆



 哲と一緒に会社を出ると…


 ── ズキンッ…


「痛っ……」
 頭が痛くなる

「おい、大丈夫か?」

「うん、ちょっと痛みが出ただけ…」

「…事故にあった日
 仕事が終わって会社を出たこの場所で
 仁は あのオンナをかばって
 車に撥ねられたんだ…」

「麗香…か?」

「あ、ごめん…あのオンナとか言って」

「なぁ、哲…教えてくれないか?
 麗香と俺、何があったんだ?」

「…俺が話してもいいのか?」

「本当のこと…知りたいんだ…」

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