【R18】君に届くまで〜カタギの俺には資格がないの?〜

keco

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〚46〛抜け落ちた 大切な記憶

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*.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜


 会社のカバンから出てきた
 ジュエリーの預かり書を手に
 店へと向かった


 *・゚・*:.。.*.。.:。゜⋆。゜⋆


 こんなところに
 何を買いに来たんだろう

 どんなもの買ったのか 気になる…



 しばらくすると
 白手袋をつけた店員さんが
 トレイに乗せられた品物を持ってきた


「これ…」

「お客様のオーダーを元に
 忠実にお作り致しました!
 …いかがですか?」


「すごい…っ…」


 本当に…俺が オーダーしたのか?


 プラチナのネックレス
 トップには 直径3cmくらいの
 胴体をくねらせた龍が
 あしらわれている


 龍が掴んでいる…
 小さな石に目を奪われた


「この石…」

「誕生石のアレキサンドライトです!
 お客様が仰った通り 深い色合いですし
 色も変わるので 
 こちらで お奨めしたパールより
 デザインのモチーフにピッタリでしたね!
 彼女さん、必ず喜んでくださいますよ!」


 色が変わる誕生石?…俺が言ったの?


 スマホを開いて調べてみた

 アレキサンドライト…



 1月生まれの麗香…
 彼女のために作った物じゃない…




 6月の誕生石
 石言葉は 高貴、情熱…
 光源によって
 色が変わって見えるという


 ── ズキンッ


「痛っ…」

「お客様?」

「あ、すみません!
 すごく素敵に作っていただいて…
 ありがとうございました!」

「いえ、こちらこそありがとうございます!
 裏側の刻印もご確認ください!」


 店員さんが トップの龍を裏返した


 ━━〖J to A〗━━


 胸の奥が あったかくなると同時に
 目頭も熱くなる…


「商品をお渡しする前に
 ご本人様確認をさせてください!」


 預かり書に記載の名前等
 財布から出した免許証を照らし合わせる


 "ん?これは なんだ?"


「ネックレスはケースに入れて
 お包みしますので…」

「いえ…」


 このネックレスを
 いつでも眺めていたい…と強く思った


「…ケースだけで良いです」

「かしこまりました!」



 *・゚・*:.。.*.。.:。゜⋆。゜⋆


 アパートに戻ると どっと疲れが出て
 一気に体がダルくなる


 受け取ったネックレスは
 ケースごと クローゼットの棚へ


 ━━ 早く…思い出したい



 さっきのジュエリーの店での違和感

 財布の中身を もう一度見る


 銀行のカードと重なっていたもの


 カードキー …



 記憶を無くす前の俺は

「…何をしてたんだ?」



「……チッ…」


 イライラして仕方ない…


 麗香と別れたあと 6月生まれの女性と…
 どうなってるんだ?



 *・゚・*:.。.*.。.:。゜⋆。゜⋆



 → 親戚のBARで
 開店準備をしているてつ


 ブーッ、ブーッ…

 ん?仁?


「どした?なんか用か?」

 ──「教えて欲しい、思い出したいんだ」

「…何かあったのか?」

 ──「分からない事ばかりだから
  いい加減…頭がイカれそうで」

「俺、これからバイトなんだよね…」

 ──「あ、そっか…ごめん、忙しいのに」

「今、家なの?」

 ──「…アクセサリーの預かり書が
  カバンから出てきたんだ…
  さっき 引き取りに行ったんだけど
  全然 身に覚えがないから
  気分が悪いよ…
  今日はもう 家から出る気もない」


 そういえば 事故に遭った日
 嬉しそうな顔して
 頼んでいたものを引き取るって
 言ってたな~


「わかった…
  今、ジミンしぃと連絡取ってみる」

 ──「じ、ジミンって 俺の同級生の?」

「友達になったんだよ…
  "ある人"が 引き合わせてくれたんだ」

 ──「……また 神か?」

「そう、神だよ!
  記憶に無いからって あまり落ち込むな!
  とりあえず 電話切るよ」

 ──「あぁ…」


 そっか…
 俺とジミンしぃが友達になったことも
 覚えてないんだ…

 入院中も 見舞いは 
 時間ズラしてたからなぁ…


「キツイなぁ、仁…」


 全部言ってしまいたい
 でも…

 ジミンしぃに 連絡を入れた


 *・゚・*:.。.*.。.:*・゚・*:.。.*.。.:


 ──「アンニョン、哲氏!」

「俺、もう限界…
 お姉さんとの約束…守れないかも…」



 *・゚・*:.。.*.。.:。゜⋆。゜⋆


「哲とジミンが…友達に…?」


 知らないことが また増えた…



 ブブッ…


 ジミンからのメッセージ


 ── "今、そっちに向かうから!"



 *・゚・*:.。.*.。.:。゜⋆。゜⋆


 しばらくすると
 ジミンが部屋にやってきた


「仁氏!!体調どう?!」

「うん…何とか生きてるよ
 入院中、ジミンにも世話になったね!
 ありがとう…」

「気にしないでいいよ!
 哲氏から聞いた…
 記憶が無くなる前の事
 知りたがってるって」

「…分からないことだらけで 苦しいんだ」

「……きっと 抜け落ちた記憶は
 仁氏にとって 濃厚で
 輝いていたんだろうね」


 きっとジミンの…言う通り…

 なんだか分からない…温かい感情が
 勢いよく溢れてくる


「ジミン、っ…教えてくれ、
 きっと 大切な記憶なんだ…っ…
 俺は 思い出したい…助けて……」


 ジミンに支えられながら
 その場で 泣き崩れた


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