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むすめっすめ

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ピピッ...

ピピッ...

朝のアラームが鳴る...

「んっ...?」

カーテンから刺す光が眩しい

それより、

「重いっ...!!」

周りを見る、状況を整理しよう。

俺は弟に押し倒されたような形でベットの上にいる。
俺の上には弟が寝息をたてて寝ている。

...他にもベットの上には箱ティッシュと、何かで使用済みであろうくしゃくしゃのティッシュが散らばっている。

...ちなみに俺は頭が痛くて、ところどころ昨日のことが思い出せない。

え?待てよ?

...ヤった?


「終わった...」


まじでヤったのか俺ら?
泣いたところまでは覚えてんだけど...それで何かで安心して寝た気がするんだ。
...けどほんとに日向相手だと有り得るから死にたい。

いや、んな事言ったって服は着ているし...幸い(?)ケツに違和感はない。

いやけど抜きあいっこ的な...?

...うん、考えるのはやめにしよう。
俺の髪は少しベタついてるし、お互いに昨日と服は変わっていない、まずは起き上がって...シャワー浴びて...
アラーム鳴ったばっかだから時間は大丈夫だろう、それに今日は平日で授業もある。日向もいるんだから急がないと、

「おーい...日向ぁ...?」

ゆさゆさと俺の胸で眠る日向をゆする

「んぇ...?にぃさん...?なんで?」

日向は目を擦り、寝ぼけた顔で俺をまじまじと見る。
数秒後、日向も状況を理解したようで

「うっ...うわぁ!!」

と顔を真っ赤にして飛び起きる
なぜコイツはこんな慌ててるんだ、いや、気持ちは分かるけど...お前も覚えてないとなると...最悪なんだが...

「なっ...!えあ、そっか...そのまま...」

「そっ、そのまま?...なんの事だ?」

「兄さん...覚えてないの?」

うん、と言うと日向は少し悲しそうな顔をする。
えぇ...なんだよ、その顔...しかし、お前ちゃっかり覚えてんじゃん...俺泣いてから何言ったか覚えてないのに...

「だっ...抱き締め返してくれたのに...」

「...はぁっ??」

予想外な返答に間抜けな声が出る

「兄さんが泣いて...キレてて...それでなんか俺も泣いちゃって、どうすればいいか分かんなくて抱きついた。そしたら抱き締め返してくれて...嬉しくて...安心してそのまま寝ちゃった...」

えへへというように日向は頭を掻きながらそう言った。
...は??
うん、酔っ払いすぎだな...
兄弟揃って泣き上戸...

「うっわぁ...」

俺は思わず頭を抱えた。
ちょっとずつ思い出してきた、自分の言ったことも、日向に言われたことも...

それが...とんでもなく...

「ふふっ...あは、」

「...!!兄さん!?また...」

昨日のこともあり、突然震え出した陽太に心配した日向がこちらに駆け寄る


陽太は、


「あはははっ!!」


爆笑していた。

「ひーっ...!バカじゃん俺ら...ヤったかと思って勘違いしてたのもヤベー...!!」

「はっ...!!ヤった...って!!」

日向は再度顔を真っ赤にする、そのアホみたいな様子にも笑えた。

「あははぁ...バカだなぁ、俺ら...」

「ずっと...昔から...」


「バカだなぁ...」


「...そう、かもね...」

「...ふふっ、確かに!」


日向も俺に続いて笑う、



俺らはバカだなぁ、
逃げないで、ちゃんと話せばよかったのに。

逃げたのは兄さんでしょ!...もうどこも行かないでよね...

分かってるよ...もうとっくのとうに諦めてるっつの





「それより...もう時間ないけど...どうする?今日休むの?」

「いやぁ...兄弟揃って休んだら変な目で見られるから...今日はさすがに行こう。」

「じゃあ、シャワー...入んないと、兄さん先入っていいよ。」

「それだとお前遅れるじゃん、」

「...へへっ、じゃあいっその事一緒に入る?」

日向はニヤニヤとしながら冗談混じりに俺をからかう、


「...いいよ、入ってやるよ。」

「えっ、」

予想外の返答だったのか、日向は目を見開き固まっている、その様子は笑えた。

「いや...うん、じゃあ入ろっか...?」

「へーい...」


日向もそこで乗っかってくるんだ...



...俺ら兄弟は、どこまでも馬鹿だな。


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