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かいぎ
かいぎ
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男が里帰りしたとき、ちょうど町内の会議がある日だった。
だが、男の父は腰を壊しており、ちょうど良いから町内の会議に出て欲しいと言われる。
ただ行って、座って、なにも発言せずに話を聞いていれば良いから、と。
逆に発言しないように、とも男は言われたが。
男は、そう言えば昔からそう言った町内の会議があったな、と、そう思いだす。
男の実家は物凄い山の中の田舎にある小さな町だ。
男は大学に行くために実家から出て暮らしていたが、まとまった休みがあったので帰って来たのだ。
丁度良いので父の代わりに男は、町内の会議とやらに行く。
とはいえ小さな田舎の町だ。
集まるのも顔見知りばかりだ。
ただ年配の者が多い。
辺鄙な田舎なので仕方はないが。
男は父親のことを聞かれるが、腰を壊しているので代わりに、とそう言うと、納得して貰えた。
そもそも、狭い田舎だ。
男にとっても、ほとんど顔見知りの人達だ。
疑う者などもいない。
会議とやらが始まる。
男はどんなことを話すのだろうと、そう思っていた。
議場は神社の神主がしている。
気づけばこの時点でおかしかったのだ。
村長とも言える立場の地主がいたのに、なぜか神社の神主が仕切っているのだから。
まずは、〇〇様の現状について、と神主が話し始める。
男は、誰かお偉いさんでも病気でいるのかと思ったが、どうも様子がおかしい。
神主は〇〇様は起きることなく現状眠ったままだ。
次起きるとすれば、やはり三十年後だろう、そんな話をしている。
男には理解できなかったが、父に言われた通り、ただただ話を聞いていた。
そして、神主は話を進める、今も三十年後にも、もう生贄は用意できない。
どうするべきか、と、そんなことを話している。
村長がやはり合わせて隠し子を、用意するしかない、と発言した。
それに対して、まだ若い、と言っても中年くらいのおじさんが、〇〇様は本当にいるのか? と質問したりした。
老人たちはそう発言した者を白い目で見る。
男が今まで見たこともない、近所の顔見知りの大人たちのその表情に、ドキリとする。
神主は冷静に、見たいなら見せましょう、後で神社に来てください、と、その中年にそう言った。
地主が見たこともない嫌な顔をしていたのが、男には印象的だった。
男は〇〇様とは、と聞きたかったが、父の言っていたことを思いだす。
話を聞いているだけで良い、発言はするな、という言葉を。
それに、この会議とやらは異様な雰囲気だ。
生贄と言っていたのも、家畜かと、そう思っていたが、もしかして、人の子なのでは、そう思えて来た。
後で父に聞こう、男はそう思い、ただただ黙って話を聞くだけに努めた。
会議とやらは一時間程度で終わり、男は無事家に帰って来た。
で、父に〇〇様とは? と聞く。
そうすると父親は、お前は知らない方が良い、知ったらこの町から出れなくなるぞ、と、そう真剣な表情でそう言った。
男は〇〇様について聞くことを止めた。
数日後、男が実家から帰るとき、道のベンチに一人の中年が呆けたように座っているのを見た。
会議で、〇〇様が本当にいるのか? そう言っていた中年だ。
まるで目の焦点が定まっておらず、意味のない奇声が口から漏れていた。
気がふれてしまったようになっている。
それを見た男は、○○様について聞かなくてよかった。
そう思って実家を、この田舎を、後にする。
両親には悪いが、もうあまり実家には帰って着たくはないと、そう思いながら。
だが、男の父は腰を壊しており、ちょうど良いから町内の会議に出て欲しいと言われる。
ただ行って、座って、なにも発言せずに話を聞いていれば良いから、と。
逆に発言しないように、とも男は言われたが。
男は、そう言えば昔からそう言った町内の会議があったな、と、そう思いだす。
男の実家は物凄い山の中の田舎にある小さな町だ。
男は大学に行くために実家から出て暮らしていたが、まとまった休みがあったので帰って来たのだ。
丁度良いので父の代わりに男は、町内の会議とやらに行く。
とはいえ小さな田舎の町だ。
集まるのも顔見知りばかりだ。
ただ年配の者が多い。
辺鄙な田舎なので仕方はないが。
男は父親のことを聞かれるが、腰を壊しているので代わりに、とそう言うと、納得して貰えた。
そもそも、狭い田舎だ。
男にとっても、ほとんど顔見知りの人達だ。
疑う者などもいない。
会議とやらが始まる。
男はどんなことを話すのだろうと、そう思っていた。
議場は神社の神主がしている。
気づけばこの時点でおかしかったのだ。
村長とも言える立場の地主がいたのに、なぜか神社の神主が仕切っているのだから。
まずは、〇〇様の現状について、と神主が話し始める。
男は、誰かお偉いさんでも病気でいるのかと思ったが、どうも様子がおかしい。
神主は〇〇様は起きることなく現状眠ったままだ。
次起きるとすれば、やはり三十年後だろう、そんな話をしている。
男には理解できなかったが、父に言われた通り、ただただ話を聞いていた。
そして、神主は話を進める、今も三十年後にも、もう生贄は用意できない。
どうするべきか、と、そんなことを話している。
村長がやはり合わせて隠し子を、用意するしかない、と発言した。
それに対して、まだ若い、と言っても中年くらいのおじさんが、〇〇様は本当にいるのか? と質問したりした。
老人たちはそう発言した者を白い目で見る。
男が今まで見たこともない、近所の顔見知りの大人たちのその表情に、ドキリとする。
神主は冷静に、見たいなら見せましょう、後で神社に来てください、と、その中年にそう言った。
地主が見たこともない嫌な顔をしていたのが、男には印象的だった。
男は〇〇様とは、と聞きたかったが、父の言っていたことを思いだす。
話を聞いているだけで良い、発言はするな、という言葉を。
それに、この会議とやらは異様な雰囲気だ。
生贄と言っていたのも、家畜かと、そう思っていたが、もしかして、人の子なのでは、そう思えて来た。
後で父に聞こう、男はそう思い、ただただ黙って話を聞くだけに努めた。
会議とやらは一時間程度で終わり、男は無事家に帰って来た。
で、父に〇〇様とは? と聞く。
そうすると父親は、お前は知らない方が良い、知ったらこの町から出れなくなるぞ、と、そう真剣な表情でそう言った。
男は〇〇様について聞くことを止めた。
数日後、男が実家から帰るとき、道のベンチに一人の中年が呆けたように座っているのを見た。
会議で、〇〇様が本当にいるのか? そう言っていた中年だ。
まるで目の焦点が定まっておらず、意味のない奇声が口から漏れていた。
気がふれてしまったようになっている。
それを見た男は、○○様について聞かなくてよかった。
そう思って実家を、この田舎を、後にする。
両親には悪いが、もうあまり実家には帰って着たくはないと、そう思いながら。
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