27 / 46
4章
6章
しおりを挟む
「ん……」
達すると共に意識を失ってしまったユキが意識を回復させると、見たことがないほどに心配そうな色を浮かべた永瀬の瞳が眼鏡の向こう側に見えた。
「ユキ、どこか痛いところはないか?」
いつの間にかパジャマに着替えさせられていて、躯も何処もベトついたりはしていない。
「大丈夫です」
永瀬は腹部にそっと触れると
「直後に子宮がすこし固く張ったようだったから心配した……今は柔らかく戻ったな……」
よかった……と溜め息を吐く。
いつもはきっちりと整えられた髪が乱れて額にかかるのがセクシーだなとぼんやりユキが永瀬を見詰めると
「お願いだから、そんな目で見ないでくれ……」
どれだけ自制しているか、わからないわけじゃないだろう?
「あ………」
ユキは思わず耳まで赤くなるが、
「だ、いじょうぶだと思いますよ……?もう一回くらいなら」
だって、随分と久しぶりであったし、そもそも永瀬と躯を繋げて一度で済んだことなどないので、そのつもりでもあった。
「……っ」
永瀬はユキの腹部にそっと頬を寄せた。
「そんな可愛いこと言われたら我慢がきかなくなる」
可愛い子供がユキのナカに在ることを忘れて襲ってしまいそうになる本能を抑えるためにすこしだけ膨れた腹部にパジャマ越しにキスを贈る。
そんな永瀬の頭をそっと抱き締めてユキは笑った。
「安定期に入って経過が順調であれば、セックスしたって大丈夫なことなんて、先生ならよくわかってるんでしょう」
「それは……そうだが」
今のユキは何だか壊してしまいそうで怖いのだとと腹部から顔を上げてユキを見ると、永瀬ははっと息をのんだ。今まで何度も何度もユキの表情に目を奪われてきたが、胎内に永瀬の子を孕んだユキは神々しいと言ってもいいほどに美しかった。
瞳が合うと、ユキは永瀬にそっと触れるだけのキスをしてささやいた。
「大丈夫……俺もこの子もそんなに簡単に壊れませんよ?」
さっきのみたく、うんと大事に優しく……シテ?
「……っ参ったな……」
永瀬は呟いて……それから、ユキの心も躯もとろとろに蕩けてしまうほどに優しく抱いた……
達すると共に意識を失ってしまったユキが意識を回復させると、見たことがないほどに心配そうな色を浮かべた永瀬の瞳が眼鏡の向こう側に見えた。
「ユキ、どこか痛いところはないか?」
いつの間にかパジャマに着替えさせられていて、躯も何処もベトついたりはしていない。
「大丈夫です」
永瀬は腹部にそっと触れると
「直後に子宮がすこし固く張ったようだったから心配した……今は柔らかく戻ったな……」
よかった……と溜め息を吐く。
いつもはきっちりと整えられた髪が乱れて額にかかるのがセクシーだなとぼんやりユキが永瀬を見詰めると
「お願いだから、そんな目で見ないでくれ……」
どれだけ自制しているか、わからないわけじゃないだろう?
「あ………」
ユキは思わず耳まで赤くなるが、
「だ、いじょうぶだと思いますよ……?もう一回くらいなら」
だって、随分と久しぶりであったし、そもそも永瀬と躯を繋げて一度で済んだことなどないので、そのつもりでもあった。
「……っ」
永瀬はユキの腹部にそっと頬を寄せた。
「そんな可愛いこと言われたら我慢がきかなくなる」
可愛い子供がユキのナカに在ることを忘れて襲ってしまいそうになる本能を抑えるためにすこしだけ膨れた腹部にパジャマ越しにキスを贈る。
そんな永瀬の頭をそっと抱き締めてユキは笑った。
「安定期に入って経過が順調であれば、セックスしたって大丈夫なことなんて、先生ならよくわかってるんでしょう」
「それは……そうだが」
今のユキは何だか壊してしまいそうで怖いのだとと腹部から顔を上げてユキを見ると、永瀬ははっと息をのんだ。今まで何度も何度もユキの表情に目を奪われてきたが、胎内に永瀬の子を孕んだユキは神々しいと言ってもいいほどに美しかった。
瞳が合うと、ユキは永瀬にそっと触れるだけのキスをしてささやいた。
「大丈夫……俺もこの子もそんなに簡単に壊れませんよ?」
さっきのみたく、うんと大事に優しく……シテ?
「……っ参ったな……」
永瀬は呟いて……それから、ユキの心も躯もとろとろに蕩けてしまうほどに優しく抱いた……
159
あなたにおすすめの小説
ヤンキーΩに愛の巣を用意した結果
SF
BL
アルファの高校生・雪政にはかわいいかわいい幼馴染がいる。オメガにして学校一のヤンキー・春太郎だ。雪政は猛アタックするもそっけなく対応される。
そこで雪政がひらめいたのは
「めちゃくちゃ居心地のいい巣を作れば俺のとこに居てくれるんじゃない?!」
アルファである雪政が巣作りの為に奮闘するが果たして……⁈
ちゃらんぽらん風紀委員長アルファ×パワー系ヤンキーオメガのハッピーなラブコメ!
※猫宮乾様主催 ●●バースアンソロジー寄稿作品です。
断られるのが確定してるのに、ずっと好きだった相手と見合いすることになったΩの話。
叶崎みお
BL
ΩらしくないΩは、Ωが苦手なハイスペックαに恋をした。初めて恋をした相手と見合いをすることになり浮かれるΩだったが、αは見合いを断りたい様子で──。
オメガバース設定の話ですが、作中ではヒートしてません。両片想いのハピエンです。
他サイト様にも投稿しております。
学内一のイケメンアルファとグループワークで一緒になったら溺愛されて嫁認定されました
こたま
BL
大学生の大野夏樹(なつき)は無自覚可愛い系オメガである。最近流行りのアクティブラーニング型講義でランダムに組まされたグループワーク。学内一のイケメンで優良物件と有名なアルファの金沢颯介(そうすけ)と一緒のグループになったら…。アルファ×オメガの溺愛BLです。
親友が虎視眈々と僕を囲い込む準備をしていた
こたま
BL
西井朔空(さく)は24歳。IT企業で社会人生活を送っていた。朔空には、高校時代の親友で今も交流のある鹿島絢斗(あやと)がいる。大学時代に起業して財を成したイケメンである。賃貸マンションの配管故障のため部屋が水浸しになり使えなくなった日、絢斗に助けを求めると…美形×平凡と思っている美人の社会人ハッピーエンドBLです。
平凡な僕が優しい彼氏と別れる方法
あと
BL
「よし!別れよう!」
元遊び人の現爽やか風受けには激重執着男×ちょっとネガティブな鈍感天然アホの子
昔チャラかった癖に手を出してくれない攻めに憤った受けが、もしかしたら他に好きな人がいる!?と思い込み、別れようとする……?みたいな話です。
攻めの女性関係匂わせや攻めフェラがあり、苦手な人はブラウザバックで。
……これはメンヘラなのではないか?という説もあります。
pixivでも投稿しています。
攻め:九條隼人
受け:田辺光希
友人:石川優希
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグ整理します。ご了承ください。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
世界一大好きな番との幸せな日常(と思っているのは)
かんだ
BL
現代物、オメガバース。とある理由から専業主夫だったΩだけど、いつまでも番のαに頼り切りはダメだと働くことを決めたが……。
ド腹黒い攻めαと何も知らず幸せな檻の中にいるΩの話。
巣作りΩと優しいα
伊達きよ
BL
αとΩの結婚が国によって推奨されている時代。Ωの進は自分の夢を叶えるために、流行りの「愛なしお見合い結婚」をする事にした。相手は、穏やかで優しい杵崎というαの男。好きになるつもりなんてなかったのに、気が付けば杵崎に惹かれていた進。しかし「愛なし結婚」ゆえにその気持ちを伝えられない。
そんなある日、Ωの本能行為である「巣作り」を杵崎に見られてしまい……
番を囲って逃さない
ネコフク
BL
高校入学前に見つけた番になるΩ。もうこれは囲うしかない!根回しをしはじめましてで理性?何ソレ?即襲ってINしても仕方ないよね?大丈夫、次のヒートで項噛むから。
『番に囲われ逃げられない』の攻めである颯人が受けである奏を見つけ番にするまでのお話。ヤベェα爆誕話。オメガバース。
この話だけでも読めるようになっていますが先に『番に囲われ逃げられない』を読んで頂いた方が楽しめるかな、と思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる