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本編
古代遺跡3
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誘惑に負けた私は結局食べましたよ!だって美味しそうだったんだもん。
「それでは遺跡についてお話ししますね。私と第2騎士団は遺跡内に入り、報告にもあった中心部へと向かいました。魔物もおらず罠も仕掛けも解除されていましたので比較的スムーズに進めました。そして中心部まで辿り着くと…」
「オーディ教授が石碑にかじり付くかのように引っ付いていたな。」
「言い方は他にもあるだろう。夢中になっていたと言ってくれ。」
バンさんがその時のオーディ教授の様子を思い出したのか遠い目をしていた。
「続けますね。…私たちも確認しましたが確かに奥へと続くだろう扉がありました。大きな扉であり、魔法で攻撃してもびくともしません。」
「全く!急に魔法で扉を破壊しようとして。もし壊れでもしていたらどうするだ。」
「あれくらいで壊れるような代物ではありませんでしたから。やはり扉を開けるには石碑を読み解くしか無さそうです。私も少なからず古代語には知識があったのですが今回ばかりは役に立ちそうもありません。」
「当たり前だろう。いくら君に知識があると言っても限界はある。君よりも長く生きていて、且つ考古学を専門としている私と比べたら当然だと言えるさ。」
そりゃ200年生きてるからねオーディ教授。見た目=年齢じゃないとは恐ろしいな。
「何にしろ、その石碑を読み解く他ないのです。なにか他に手がかりがないか捜索したいと考えています。」
「そこで俺たち第1騎士団も参加って事だな。」
ふむふむ。手がかりを探す。つまり宝探しみたいなもの?
「ニールさん!私も参加してもいい?」
「今のところ危険はないとは言え、危ないので待機しておいて欲しいと言うのが本音ですが行く気満々ですね。」
「まぁティアの事は全員で注意して見ていればいいだろう。せっかく連れてきたしな。いいかティア、俺たちから絶対離れるなよ。言うことはしっかり聞くこと。分かったな?」
「りょーかいなのです!!」
そうと決まれば早く寝ないと!明日は朝から遺跡に入るんだって。寝坊したら置いてかれる。それに眠くなってきた。
「デュースさん、部屋に戻ろう?」
「…眠いの?……エリック…部屋…戻る…。」
「あぁ。ティアぐっすり寝るんだぞ。おやすみ。」
デュースさんに抱っこされる。
「皆んなおやすみなさい。」
「「「おやすみ」」」
デュースさんの部屋に入る頃にはもう半ば夢の中だった。
「ティア嬢…お風呂…どうする?」
お風呂…入りたい。パジャマにも着替えたいし。
「入る」
「…1人…大丈夫?…心配。」
「頑張る」
眠くて単語での応答になっちゃう。
「…セシィ…出てきて。……様子見ててあげて。……」
〈かしこまりましたわ。〉
むにゃ?なんか小さい女の子が出てきたよ?背中に羽生えてる。
「精霊さん?」
〈はい。私は水の上級精霊のセシィといいますわ。〉
ほへぇ。精霊さんって存在するんた。可愛いなぁ。
〈それじゃあお風呂に行きましょう?〉
水の精霊セシィに手伝ってもらって(お湯をかけてもらったりと色々してもらった)なんとかお風呂から上がってこれた。お風呂に浸かった時はコクっといって危なかった。焦ったセシィが慌てて起こしてくれたっけ?
「…おかえり。…セシィ…お疲れ様。」
〈これくらい何でもありませんわ。また何かあれば呼んで下さい。〉
それではと言うとセシィは消えた。
「ティア嬢…先寝てて…。」
「デュースさんは?」
「お風呂…入ってくる。」
うー!!一緒に寝るの。
「…なるべく早く戻ってくる。」
デュースさんは急ぐようにお風呂へと向かった。私は布団に入りデュースさんを待つ。
やばい。そろそろ限界。もうほとんど目が開いてない。
「ティア嬢?…まだ…起きてる?」
あっ。デュースさんの声だ。お風呂から戻ってきたみたい。デュースさんはそっと布団の中に入ってきた。
「デュース…さん。ちゃんと…待っ…てたよ」
「…我慢せず…寝てていいのに。…でも…嬉しい。」
デュースさんが私を温めるように抱き包んでくれる。私は温もりを逃さないようにデュースさんに引っ付く。
「おやすみ…ティア嬢。…よい夢を。」
「おやすみデュースさん…」
「それでは遺跡についてお話ししますね。私と第2騎士団は遺跡内に入り、報告にもあった中心部へと向かいました。魔物もおらず罠も仕掛けも解除されていましたので比較的スムーズに進めました。そして中心部まで辿り着くと…」
「オーディ教授が石碑にかじり付くかのように引っ付いていたな。」
「言い方は他にもあるだろう。夢中になっていたと言ってくれ。」
バンさんがその時のオーディ教授の様子を思い出したのか遠い目をしていた。
「続けますね。…私たちも確認しましたが確かに奥へと続くだろう扉がありました。大きな扉であり、魔法で攻撃してもびくともしません。」
「全く!急に魔法で扉を破壊しようとして。もし壊れでもしていたらどうするだ。」
「あれくらいで壊れるような代物ではありませんでしたから。やはり扉を開けるには石碑を読み解くしか無さそうです。私も少なからず古代語には知識があったのですが今回ばかりは役に立ちそうもありません。」
「当たり前だろう。いくら君に知識があると言っても限界はある。君よりも長く生きていて、且つ考古学を専門としている私と比べたら当然だと言えるさ。」
そりゃ200年生きてるからねオーディ教授。見た目=年齢じゃないとは恐ろしいな。
「何にしろ、その石碑を読み解く他ないのです。なにか他に手がかりがないか捜索したいと考えています。」
「そこで俺たち第1騎士団も参加って事だな。」
ふむふむ。手がかりを探す。つまり宝探しみたいなもの?
「ニールさん!私も参加してもいい?」
「今のところ危険はないとは言え、危ないので待機しておいて欲しいと言うのが本音ですが行く気満々ですね。」
「まぁティアの事は全員で注意して見ていればいいだろう。せっかく連れてきたしな。いいかティア、俺たちから絶対離れるなよ。言うことはしっかり聞くこと。分かったな?」
「りょーかいなのです!!」
そうと決まれば早く寝ないと!明日は朝から遺跡に入るんだって。寝坊したら置いてかれる。それに眠くなってきた。
「デュースさん、部屋に戻ろう?」
「…眠いの?……エリック…部屋…戻る…。」
「あぁ。ティアぐっすり寝るんだぞ。おやすみ。」
デュースさんに抱っこされる。
「皆んなおやすみなさい。」
「「「おやすみ」」」
デュースさんの部屋に入る頃にはもう半ば夢の中だった。
「ティア嬢…お風呂…どうする?」
お風呂…入りたい。パジャマにも着替えたいし。
「入る」
「…1人…大丈夫?…心配。」
「頑張る」
眠くて単語での応答になっちゃう。
「…セシィ…出てきて。……様子見ててあげて。……」
〈かしこまりましたわ。〉
むにゃ?なんか小さい女の子が出てきたよ?背中に羽生えてる。
「精霊さん?」
〈はい。私は水の上級精霊のセシィといいますわ。〉
ほへぇ。精霊さんって存在するんた。可愛いなぁ。
〈それじゃあお風呂に行きましょう?〉
水の精霊セシィに手伝ってもらって(お湯をかけてもらったりと色々してもらった)なんとかお風呂から上がってこれた。お風呂に浸かった時はコクっといって危なかった。焦ったセシィが慌てて起こしてくれたっけ?
「…おかえり。…セシィ…お疲れ様。」
〈これくらい何でもありませんわ。また何かあれば呼んで下さい。〉
それではと言うとセシィは消えた。
「ティア嬢…先寝てて…。」
「デュースさんは?」
「お風呂…入ってくる。」
うー!!一緒に寝るの。
「…なるべく早く戻ってくる。」
デュースさんは急ぐようにお風呂へと向かった。私は布団に入りデュースさんを待つ。
やばい。そろそろ限界。もうほとんど目が開いてない。
「ティア嬢?…まだ…起きてる?」
あっ。デュースさんの声だ。お風呂から戻ってきたみたい。デュースさんはそっと布団の中に入ってきた。
「デュース…さん。ちゃんと…待っ…てたよ」
「…我慢せず…寝てていいのに。…でも…嬉しい。」
デュースさんが私を温めるように抱き包んでくれる。私は温もりを逃さないようにデュースさんに引っ付く。
「おやすみ…ティア嬢。…よい夢を。」
「おやすみデュースさん…」
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