転生した愛し子は幸せを知る

ひつ

文字の大きさ
105 / 314
本編

古代遺跡2

しおりを挟む
 夕食の準備も終えて、ニールさん達の帰りを待つ。


「ただいま戻りました。」


「ニールさん!!」


「おや?ティアさん帰りを待っていてくれたのですか?ありがとうございます。」


 ふふふ。ちゃんと良い子で待ってたんだよ。


「ティア嬢、俺も居るんだが…」


 バンさん!あぁ落ち込まないで。その素敵な熊耳がしょげてる。罪悪感が…


「バンさんもおかえりなさい!」


 ぎゅーと抱きつく。除け者したつもりはないんだよ?許して??


「ぐぅ…!!」


「…バン…負け。…ティア嬢には勝てない…」



 何も勝負はしてないよ?デュースさんそれどーゆう意味なの?


「ほぅ。この子が君らの言っていた大事な子かな?これはまた随分可愛い子だ。」


 ひょわっ!!バンさんの影に隠れて見えていなかった人物が急に現れた。


「お嬢さん、私の名はオーディ。考古学を専門としている学者だよ。宜しく。」


 この人がオーディ教授!!


「はじめまして!私はティアと言います。宜しくお願いします。」


「うん、礼儀正しくてなりよりだね。」


 古代について詳しいって聞いていたから、てっきりおじいさんなのかと思っていたけど若いんだ。あれ?


「オーディ教授はエルフなの?」


「そうさ。エルフを見るのは初めてかい?」


 ニールさんはハーフでどちらかと言うと人族寄りだし、本当のエルフはオーディ教授がはじめてだ。コクコクと頷く。


「エルフは国から滅多に出てこないからね。これでも私はね、200年近く生きているんだよ。どうだい?驚いたかい?」


 200年!!エルフって詐欺だ。どう見たって桁が一つ少ない20代でしょ。冗談抜きでエルフの神秘だよ。


「す、すごいね。」


 もはやこれしか言えない。



「ここで話すのもなんですし、詳しくは座ってからにしましょうか。」


「あっニールさん達も疲れたよね。夕食の準備は終わってるから一緒に食べようよ!!」


 ニールさん達は一度部屋へと着替えに戻った。そして再び夕食の席に集まる。








「それじゃあ、いただきます!!」


「「「いただきます。」」」



 もぐもぐ。うまうまぁ~



「ふふっ。ティアさんは本当に美味しそうに食べますね。」


「見てて飽きないな」


「…小動物。……和む…。」


 ニールさん?バンさん?デュースさん?私を見てないで食べようよ。



「ティアは食べる姿でさえ可愛いんだ!ほらティアあーん」


 エリック隊長が美味しそうなお肉を前に持ってくる。それを私は迷わず食べる。


 うまうまぁ~♪


「「「可愛いすぎる」」」



 およよ?わっ!皆んな見てる。ここ家じゃないんだった。恥ずかしい。


「そ、そうだ!ニールさん、バンさん、遺跡の中はどうだったの??」



「もう少し見ていたかったのですが…仕方ないですね。」


 いやいやそんなに見ないで下さい!私の食べる姿見て良いものなんて無いからね?


 ちょっと?周りの皆さん?なんでニールさんに同感しているの!!あ、エリック隊長!また目の前に食べ物持ってきたな。食べたりなんかしないんだから。……ごくん。なんて美味しそうな良い匂い。


 ちらっとエリック隊長を見る。くそー良い笑顔だな!!














しおりを挟む
感想 169

あなたにおすすめの小説

義弟の婚約者が私の婚約者の番でした

五珠 izumi
ファンタジー
「ー…姉さん…ごめん…」 金の髪に碧瞳の美しい私の義弟が、一筋の涙を流しながら言った。 自分も辛いだろうに、この優しい義弟は、こんな時にも私を気遣ってくれているのだ。 視界の先には 私の婚約者と義弟の婚約者が見つめ合っている姿があった。

婚約破棄されなかった者たち

ましゅぺちーの
恋愛
とある学園にて、高位貴族の令息五人を虜にした一人の男爵令嬢がいた。 令息たちは全員が男爵令嬢に本気だったが、結局彼女が選んだのはその中で最も地位の高い第一王子だった。 第一王子は許嫁であった公爵令嬢との婚約を破棄し、男爵令嬢と結婚。 公爵令嬢は嫌がらせの罪を追及され修道院送りとなった。 一方、選ばれなかった四人は当然それぞれの婚約者と結婚することとなった。 その中の一人、侯爵令嬢のシェリルは早々に夫であるアーノルドから「愛することは無い」と宣言されてしまい……。 ヒロインがハッピーエンドを迎えたその後の話。

愛する夫にもう一つの家庭があったことを知ったのは、結婚して10年目のことでした

ましゅぺちーの
恋愛
王国の伯爵令嬢だったエミリアは長年の想い人である公爵令息オリバーと結婚した。 しかし、夫となったオリバーとの仲は冷え切っていた。 オリバーはエミリアを愛していない。 それでもエミリアは一途に夫を想い続けた。 子供も出来ないまま十年の年月が過ぎ、エミリアはオリバーにもう一つの家庭が存在していることを知ってしまう。 それをきっかけとして、エミリアはついにオリバーとの離婚を決意する。 オリバーと離婚したエミリアは第二の人生を歩み始める。 一方、最愛の愛人とその子供を公爵家に迎え入れたオリバーは後悔に苛まれていた……。

愛する夫が目の前で別の女性と恋に落ちました。

ましゅぺちーの
恋愛
伯爵令嬢のアンジェは公爵家の嫡男であるアランに嫁いだ。 子はなかなかできなかったが、それでも仲の良い夫婦だった。 ――彼女が現れるまでは。 二人が結婚して五年を迎えた記念パーティーでアランは若く美しい令嬢と恋に落ちてしまう。 それからアランは変わり、何かと彼女のことを優先するようになり……

【完結】20年後の真実

ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。 マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。 それから20年。 マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。 そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。 おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。 全4話書き上げ済み。

【本編完結】転生令嬢は自覚なしに無双する

ベル
ファンタジー
ふと目を開けると、私は7歳くらいの女の子の姿になっていた。 きらびやかな装飾が施された部屋に、ふかふかのベット。忠実な使用人に溺愛する両親と兄。 私は戸惑いながら鏡に映る顔に驚愕することになる。 この顔って、マルスティア伯爵令嬢の幼少期じゃない? 私さっきまで確か映画館にいたはずなんだけど、どうして見ていた映画の中の脇役になってしまっているの?! 映画化された漫画の物語の中に転生してしまった女の子が、実はとてつもない魔力を隠し持った裏ボスキャラであることを自覚しないまま、どんどん怪物を倒して無双していくお話。 設定はゆるいです

魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します

怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。 本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。 彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。 世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。 喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。

どうして私が我慢しなきゃいけないの?!~悪役令嬢のとりまきの母でした~

涼暮 月
恋愛
目を覚ますと別人になっていたわたし。なんだか冴えない異国の女の子ね。あれ、これってもしかして異世界転生?と思ったら、乙女ゲームの悪役令嬢のとりまきのうちの一人の母…かもしれないです。とりあえず婚約者が最悪なので、婚約回避のために頑張ります!

処理中です...