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本編
古代遺跡9
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先程までいた場所から出るとなんとゴーレムたちが跪いて私たちの前に並んでいた。
「〈わっ!びっくりしたー〉」
見事にスノウとハモったよ。そりゃ、びっくりするよね。多くのゴーレムが目の前にいるんだよ。それもまるで騎士みたいに。ゴーレムという騎士…異様な光景だな。
「な、なんでゴーレムたちは跪いてるの?」
〈それはティアが彼らにとってのマスターだからだよ。契約者になってるからね。〉
私そんな契約した覚えないよ!?いつから勝手にマスターにされてるの!?
「これどうしたらいいのスノウ?」
〈別にどうもしなくていいと思うけど。ティアの言うことは絶対だから僕が言うより確実だよ。〉
普通は強そうなスノウに服従じゃないの?
〈マスター…おかえりなさいませ…なんなりと…御命令…下さい〉
「ひょえ!特に何もないんだけど…あっそうだ。エリック隊長たちがどうなってるか教えてくれる?」
〈エリック隊長たち…それは…侵入者の事…ですか?〉
し、侵入者…多分それだよね。
「えっと、人数はわからないけど…」
エリック隊長はいる!ニールさんも高確率でいる気がする。他の皆んなはどうだろう?私なんかの為に危険を冒したりするかな?
〈ただ今…7体のゴーレムが交戦中…敵の数11です…〉
敵だと。それも交戦中!?侵入者は敵って事になるの!?しかもしかも!人数11人って…遺跡に入った全員って事だよね。誰一人として戻らなかったのかな。それとも戻れなかったとか?
「ええい!直接確認すればい良いんだい!スノウ、どこで戦ってるか分かる?」
〈勿論!こんなに離れていても分かるくらいの衝撃波が届いてるからね。〉
衝撃波?何も感じないけど…
〈不思議そうな顔だね。なんで衝撃波を感じないのかっていうとね、僕が緑魔法で打ち消してるからだよ。ある程度の範囲内の衝撃波を風で相殺してるんだ!すごいでしょ?〉
褒めて褒めてとしっぽを振るスノウ。うん可愛い。撫で撫でもふもふしちゃう。
「はっ!いけないいけない!スノウ急いでエリック隊長の所へ行くよ。ゴーレムさんたちはとりあえず待機していて。」
〈了解…マスターの…御心のままに…〉
ゴーレムさんたちなんて賢いの!
〈じゃあ交戦中の所まで止まらず進むよ。〉
再びスノウに乗って走り出す。速い速いっ!スノウは私が落ちないように結界を張ってくれてるらしく、おかげで風の抵抗もなく楽ちん。これはクセになりそう!
もうすぐで皆んなに会える!
♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢
その頃……
「くそっ!こいつら本当にゴーレムか!?動きも単純じゃないし頭を使って攻撃して来やがる。攻撃しても防御力も高くて完全に壊れないって厄介すぎるだろ!」
前へとなかなか進めないイライラが溜まっていくエリック。
「魔法耐性もかなり高いですね。しかも黄魔法を使いこなすゴーレムとは…」
「……戦いにくい…ゴーレム…嫌い…」
魔法攻撃を得意とするニールとデュースは苦い顔をする。
「おらっ!!…っ痛え~こいつら丈夫すぎるだろ!」
獣人であるバンは自慢の拳をお見舞いするが…ゴーレムには痛覚はなくバンはただ痛い思いをしたのみ。
他のメンバーも次々に攻撃を繰り出すが決定的な一撃には及ばない。
ゴーレムたちは完全に破壊しない限り動こうとする。普通のゴーレムと違い魔法を使う為、一部を壊して動けない状態にしても魔法を使い攻撃を永遠としてくる。
「どうやら新手がこちらに向かってきているようですよ。反応からして2つ…すごいスピードです。」
オーディが探知スキルの反応を伝える。
「この状況でまだ増えるのか!?どこからだ?どこから来る!?」
「これは……上?」
「「「はっ?上!?」」」
上と言えば天井しかない。そこから現れるとなると…
ドォオオン!!!
一斉に上を向いた瞬間崩れ落ちてくる天井。一同の心の声は揃った。
(((上からとかそうだと思ったよ!!!)))
「〈わっ!びっくりしたー〉」
見事にスノウとハモったよ。そりゃ、びっくりするよね。多くのゴーレムが目の前にいるんだよ。それもまるで騎士みたいに。ゴーレムという騎士…異様な光景だな。
「な、なんでゴーレムたちは跪いてるの?」
〈それはティアが彼らにとってのマスターだからだよ。契約者になってるからね。〉
私そんな契約した覚えないよ!?いつから勝手にマスターにされてるの!?
「これどうしたらいいのスノウ?」
〈別にどうもしなくていいと思うけど。ティアの言うことは絶対だから僕が言うより確実だよ。〉
普通は強そうなスノウに服従じゃないの?
〈マスター…おかえりなさいませ…なんなりと…御命令…下さい〉
「ひょえ!特に何もないんだけど…あっそうだ。エリック隊長たちがどうなってるか教えてくれる?」
〈エリック隊長たち…それは…侵入者の事…ですか?〉
し、侵入者…多分それだよね。
「えっと、人数はわからないけど…」
エリック隊長はいる!ニールさんも高確率でいる気がする。他の皆んなはどうだろう?私なんかの為に危険を冒したりするかな?
〈ただ今…7体のゴーレムが交戦中…敵の数11です…〉
敵だと。それも交戦中!?侵入者は敵って事になるの!?しかもしかも!人数11人って…遺跡に入った全員って事だよね。誰一人として戻らなかったのかな。それとも戻れなかったとか?
「ええい!直接確認すればい良いんだい!スノウ、どこで戦ってるか分かる?」
〈勿論!こんなに離れていても分かるくらいの衝撃波が届いてるからね。〉
衝撃波?何も感じないけど…
〈不思議そうな顔だね。なんで衝撃波を感じないのかっていうとね、僕が緑魔法で打ち消してるからだよ。ある程度の範囲内の衝撃波を風で相殺してるんだ!すごいでしょ?〉
褒めて褒めてとしっぽを振るスノウ。うん可愛い。撫で撫でもふもふしちゃう。
「はっ!いけないいけない!スノウ急いでエリック隊長の所へ行くよ。ゴーレムさんたちはとりあえず待機していて。」
〈了解…マスターの…御心のままに…〉
ゴーレムさんたちなんて賢いの!
〈じゃあ交戦中の所まで止まらず進むよ。〉
再びスノウに乗って走り出す。速い速いっ!スノウは私が落ちないように結界を張ってくれてるらしく、おかげで風の抵抗もなく楽ちん。これはクセになりそう!
もうすぐで皆んなに会える!
♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢
その頃……
「くそっ!こいつら本当にゴーレムか!?動きも単純じゃないし頭を使って攻撃して来やがる。攻撃しても防御力も高くて完全に壊れないって厄介すぎるだろ!」
前へとなかなか進めないイライラが溜まっていくエリック。
「魔法耐性もかなり高いですね。しかも黄魔法を使いこなすゴーレムとは…」
「……戦いにくい…ゴーレム…嫌い…」
魔法攻撃を得意とするニールとデュースは苦い顔をする。
「おらっ!!…っ痛え~こいつら丈夫すぎるだろ!」
獣人であるバンは自慢の拳をお見舞いするが…ゴーレムには痛覚はなくバンはただ痛い思いをしたのみ。
他のメンバーも次々に攻撃を繰り出すが決定的な一撃には及ばない。
ゴーレムたちは完全に破壊しない限り動こうとする。普通のゴーレムと違い魔法を使う為、一部を壊して動けない状態にしても魔法を使い攻撃を永遠としてくる。
「どうやら新手がこちらに向かってきているようですよ。反応からして2つ…すごいスピードです。」
オーディが探知スキルの反応を伝える。
「この状況でまだ増えるのか!?どこからだ?どこから来る!?」
「これは……上?」
「「「はっ?上!?」」」
上と言えば天井しかない。そこから現れるとなると…
ドォオオン!!!
一斉に上を向いた瞬間崩れ落ちてくる天井。一同の心の声は揃った。
(((上からとかそうだと思ったよ!!!)))
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