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第四章 世界中が敵
第240話 倒したい相手
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「倒したい敵は同じ相手のようだ。
…違うか?」
そう言ってウルバーノはリベリウスに向かって回復魔法を唱えた。
「最終的に妻を手にかけたのは俺自身だ。
その段取りをお前がやったと言われて逆上したが、魔王…様に仕組まれたことならばお前を憎む理由はないだろう。」
「…甘いィ…。」
「何?」
「甘いんだよォ…!!
そんなんであいつを…、魔王を倒せるわけがないィィ!!」
「いや、やってくれる。
あいつらなら。
俺よりも甘いがな。」
フッと笑うウルバーノ。
だが、リベリウスの表情は硬いまま。
「そんなんじゃァ…そんなんじゃあいつは倒せないんだよォ!
それに…俺様は…自分のやったことが許せないィィ!
お前に殺されたいんだァァアア!!」
斧を構えて振りかぶるリベリウス。
「そんな殺気のない斧、避けるまでもない。」
全く殺気のこもっていないリベリウスの斧に対して、構えようとしないウルバーノ。
ドシュッ…!
「…え……?」
ウルバーノ、そしてロックたちが言葉を失う。
殺気がこもっていないと思われたリベリウスの斧は、ウルバーノに致命傷を与えた。
「う…ぐっ……。」
膝をつくウルバーノ。
「どういう…ことだ…。」
「えェ…?
人を殺すのに、今更殺気なんかこめないよォ…?」
「くっ…。」
事態が把握できないが、回復魔法を自分に施そうとするウルバーノ。
しかし…。
ドゴォォォン!
ウルバーノへ向けて攻撃魔法が飛んでくる。
それを皮切りに、魔族・モンスターが襲ってきた。
回復したダメージがすぐに減っていく。
同時にロックたちにも襲いかかっており、ウルバーノを助けにいけない。
そこに、突如ハンナが姿を現した。
【神速】を使い、ウルバーノを救出するために。
「知ってるよォ…!」
それを読んでいて待ち構えていたリベリウスが斧を振り抜く。
「くっ…!」
ハンナは持っていた弓でなんとか斧を防ぐが、大きく吹き飛ばされた。
「え、MPが…。」
ウルバーノはいつの間にかMPが枯渇しており、魔法を発動できなくなっていた。
ふと気付くと、1人の魔族がウルバーノの体に触れ続けている。
「…【吸魔】か…!」
MPを吸い取るスキルを使われていた。
ドガッ…!
「ぐっ…!」
リベリウスがウルバーノを蹴り上げる。
「甘いんだよォ…!
そんなんだから、奥さんを殺しちゃんだよォ…?」
「く…そっ…!
儂の攻撃を避けなかったのはどういうことだ…!?
儂が外さなければ死んでいたというのに…!!」
「あぁ~、あれ?
演出だよォ~?
盛り上げるためのォ…え・ん・しゅ・つゥ~。
人質取られてェ…っていうのもねェ。」
パシュッ。
ウルバーノと話すリベリウスの背中に、ハンナが矢を放った。
「うわっ…!」
【神速】で突如後ろを取られたリベリウスは焦りながら矢を弾く。
ウルバーノはその隙を見逃さなかった。
最期の力を振り絞り、リベリウスに斧を振りかざす。
リベリウスは気付いたが、防御が間に合わない。
「くたばれ…!」
ウルバーノの想いを乗せた渾身の斧。
その一撃は…、
リベリウスに届かなかった。
「…な!?」
リベリウスが止めたのではない。
ウルバーノの体が、斧を振り下ろす動きを止めた。
「か、体が…。
なぜ…!?」
「フヒャハハハヘヘヒヒヒィ……!!」
…違うか?」
そう言ってウルバーノはリベリウスに向かって回復魔法を唱えた。
「最終的に妻を手にかけたのは俺自身だ。
その段取りをお前がやったと言われて逆上したが、魔王…様に仕組まれたことならばお前を憎む理由はないだろう。」
「…甘いィ…。」
「何?」
「甘いんだよォ…!!
そんなんであいつを…、魔王を倒せるわけがないィィ!!」
「いや、やってくれる。
あいつらなら。
俺よりも甘いがな。」
フッと笑うウルバーノ。
だが、リベリウスの表情は硬いまま。
「そんなんじゃァ…そんなんじゃあいつは倒せないんだよォ!
それに…俺様は…自分のやったことが許せないィィ!
お前に殺されたいんだァァアア!!」
斧を構えて振りかぶるリベリウス。
「そんな殺気のない斧、避けるまでもない。」
全く殺気のこもっていないリベリウスの斧に対して、構えようとしないウルバーノ。
ドシュッ…!
「…え……?」
ウルバーノ、そしてロックたちが言葉を失う。
殺気がこもっていないと思われたリベリウスの斧は、ウルバーノに致命傷を与えた。
「う…ぐっ……。」
膝をつくウルバーノ。
「どういう…ことだ…。」
「えェ…?
人を殺すのに、今更殺気なんかこめないよォ…?」
「くっ…。」
事態が把握できないが、回復魔法を自分に施そうとするウルバーノ。
しかし…。
ドゴォォォン!
ウルバーノへ向けて攻撃魔法が飛んでくる。
それを皮切りに、魔族・モンスターが襲ってきた。
回復したダメージがすぐに減っていく。
同時にロックたちにも襲いかかっており、ウルバーノを助けにいけない。
そこに、突如ハンナが姿を現した。
【神速】を使い、ウルバーノを救出するために。
「知ってるよォ…!」
それを読んでいて待ち構えていたリベリウスが斧を振り抜く。
「くっ…!」
ハンナは持っていた弓でなんとか斧を防ぐが、大きく吹き飛ばされた。
「え、MPが…。」
ウルバーノはいつの間にかMPが枯渇しており、魔法を発動できなくなっていた。
ふと気付くと、1人の魔族がウルバーノの体に触れ続けている。
「…【吸魔】か…!」
MPを吸い取るスキルを使われていた。
ドガッ…!
「ぐっ…!」
リベリウスがウルバーノを蹴り上げる。
「甘いんだよォ…!
そんなんだから、奥さんを殺しちゃんだよォ…?」
「く…そっ…!
儂の攻撃を避けなかったのはどういうことだ…!?
儂が外さなければ死んでいたというのに…!!」
「あぁ~、あれ?
演出だよォ~?
盛り上げるためのォ…え・ん・しゅ・つゥ~。
人質取られてェ…っていうのもねェ。」
パシュッ。
ウルバーノと話すリベリウスの背中に、ハンナが矢を放った。
「うわっ…!」
【神速】で突如後ろを取られたリベリウスは焦りながら矢を弾く。
ウルバーノはその隙を見逃さなかった。
最期の力を振り絞り、リベリウスに斧を振りかざす。
リベリウスは気付いたが、防御が間に合わない。
「くたばれ…!」
ウルバーノの想いを乗せた渾身の斧。
その一撃は…、
リベリウスに届かなかった。
「…な!?」
リベリウスが止めたのではない。
ウルバーノの体が、斧を振り下ろす動きを止めた。
「か、体が…。
なぜ…!?」
「フヒャハハハヘヘヒヒヒィ……!!」
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