レベルが上がらない【無駄骨】スキルのせいで両親に殺されかけたむっつりスケベがスキルを奪って世界を救う話。

玉ねぎサーモン

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第四章 世界中が敵

第239話 凶斧の覚悟

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「…俺のスキルを使ってくれ。」

アッサールが突然そう願い出た。

「…【斧聖】と【全能力50%UP】、【再生】がある。
 …どうせなら、倒して欲しい。」

「それじゃあアッサールさんが無防備に…!」

「…そこは任せた。」

ロックならなんとかしてくれるだろう?そんな目をするアッサール。

「私は【奥義】と【神速】を貸せるよ。」

「ハンナさん!」

【分裂】があるとはいえ、ボスモンスターや魔族の前でスキルを貸してしまうのはあまりに危険。

しかし、アッサールとハンナは意に介していない。

「私は魔法系のスキルしかないが、バフや回復魔法で支援する。」

ロヴェルもウルバーノを後押しする。

そして全員がロックを期待を込めた目で見つめる。


「…絶対に死なないでくださいよ…?」

「…あんなやつに負けはせんよ。」

「相手のスキルはわかるんですか?」

「【力50%UP】【護身術】、そして斧のユニークスキル【斧神】だ。」

「ユニークスキル…!」

「大丈夫だ。
 皆のスキルを貸してもらえるのなら、きっと勝つ。
 【中級回復魔法】は残っているからな。
 【斧聖】【全能力50%UP】【奥義】を貸してもらえるか?」
 
アッサールとハンナが頷く。

【神速】はMPと、慣れの問題で選ばなかった。

ロックが【スキルスナッチ】と【スキルギフト】でウルバーノへスキルを渡した。

そこにロヴェルがバフと[ハイシールド]をかける。

「…恩に着る。」

「他のモンスターや魔族は僕が【分裂】で抑えます。
 思う存分戦ってください。」


気がつくと、いつの間にか癇に障るリベリウスの高笑いが止まっていた。

「いいねェ…。
 あの試合の続きだァ…。
 安心しなァ。
 他のやつには手出しはさせないよォ…。」

「…どうだかな…。」

「信用ないなァ…。
 お前なんて俺様一人でェ…楽勝なんだよォ!!」


ガキッ…!


その言葉を合図に、リベリウスとウルバーノが飛び出し、斧を交えた。

その衝撃があたりに響く。


リベリウスは涅槃珠をふんだんに使い、レベルを上限の100にしていた。

だが、ウルバーノの【全能力50%UP】と比べ、力のステータスだけしか1.5倍にできないため、力以外はウルバーノが優勢であった。

戦いは互角。

お互い必殺の威力を誇る斧を振り回すが、クリーンヒットを許さない。


「リベリウス…お前だけは許さない!!」

均衡を破ったのはウルバーノだった。

自分が傷つくことをいとわない猛攻で、重い一撃をリベリウスに直撃させた。

大きく弾き飛ばされるリベリウス。

追撃するため追いかけ、斧をリベリウスの首にあてるウルバーノ。

「…終わりだ。
 仲間に助けを呼ばんのか?」

「…いやァ…。
 一対一の勝負だからねェ…。
 そんな恥ずかしいマネできないよォ…。」

「…!!
 今更どの口がそんなことを!?」

斧を振り上げるウルバーノに対して、動こうとしないリベリウス。

リベリウスの目は穏やかに、じっとウルバーノを見つめていた。

「…何か隠してることがあるのか?」

リベリウスの変化を感じ取ったウルバーノが問いかける。

「…すまなかったァ…。」

「…なに?」

「謝って許されることではないィ…。
 だからァ…こうやってお前に殺されるのをォ……望んでいたァ…。」

「…なんのつもりだ?
 何を言っている!?」

「俺様もォ…人質を取られていたんだァ……。
 仕方がなかったァ…。
 魔王に取り入ったふりをして復讐の機会を狙ったがァ…俺様ごときでは…ダメだったァ…。
 あいつらならァ…託せるなァ…。」

「嘘を…嘘をつくな!!」

ウルバーノが斧を振り下ろすが、静かに目を閉じて逃げようともしないリベリウス。


ドガッ!


斧が地面をえぐった。

「…なぜェ…?」

「殺されたい奴を殺しても、復讐にならんだろうが。
 それに…、倒したい敵は同じ相手のようだ。
 …違うか?」
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