レベルが上がらない【無駄骨】スキルのせいで両親に殺されかけたむっつりスケベがスキルを奪って世界を救う話。

玉ねぎサーモン

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第四章 世界中が敵

第241話 覚醒

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「フヒャハハハヘヘヒヒヒィ……!!」

リベリウスの癇に障る高笑いが再びこだまする。

「なぜ動かん…!」

ウルバーノの体はやはり動かない。

多すぎる敵に加え、アッサールは武器とスキル、ハンナもスキルを貸している状態で、ウルバーノを助けにいけない。

リベリウスは【神速】への警戒も怠らない。


「ヒ、ヒ、ヒィ……。
 あ~、笑わしてくれるゥ…。
 俺様が本当に演出で死ぬリスクを負うと思うゥ~?
 俺様がなんで魔族やモンスターに命令できると思うゥ~?」

リベリウスがウルバーノを殴りつけながら話しかける。

ウルバーノはもう瀕死だ。

「俺様はねェ…、魔王の一部を身体に埋め込んでるんだよォ!」

そう言いながら自分の胸部をさらけ出すリベリウス。

そこには移植されたような『なにか』が脈打っていた。

「この魔王の一部に魔力を込めると、魔族やモンスターに命令できるのさァ…。
 そしてその状態なら、この一部は魔王と同じィ…。
 お前ら魔族は魔王には攻撃できないだろォ…?
 さっきも万が一のために魔力、込めてたんだよねェ…。」

そう言うと、また堪えられないと言わんばかりに笑い出すリベリウス。

「す、すまん…、みんな…。
 …ヨシュア…。」

「あぁ~、楽しかったァ…!
 ありがとォ…、ウルバーノ。」


ドシュッ…


リベリウスが振り切った斧は…、ウルバーノの命を奪った。


「「「「ウルバーノ(さん)!!!!」」」」


「ヒャハハハヒヒハァ…!!
 まさか楽しませてくれた上にィ…、敵のスキルや武器まで冥土の土産に持っていってくれるなんてェ…!
 なんて魔王想いの部下だろうゥ…!」


「…許さん。」

「あんなクズがこの世にいるなんて。」

「身をもって償わせる。」

「絶対に…倒す…!!」


4人の怒りは頂点へ。

しかし、敵は倒しても倒しても集まってくる。

加えてアッサールは素手の上に【再生】スキルしか残っていない。

突破口が見えない状況と思えたが、突然敵の動きが、攻撃がぎこちなくなってきた。


「…ロック、あんたかい?」

「…はい。
 ハンナさん、アッサールさん、いいスキルを奪え次第、渡します。」

ロックの【スキルスナッチ】は以前、戦いの中で成長した。

必要だったスキル発動のモーションがなくなり、よりスキルを奪いやすくなった。

だが、【スキルスナッチ】の存在が明らかになってしまい、敵に警戒され、なかなか奪えなくなった。

発動するのに、ある程度のタメの時間が必要だったのだ。

そして今、そのタメの時間が大幅に短縮された。

高速で動き回る鳥モンスターや、魔族はいくら撹乱する動きをしても、ロックの【スキルスナッチ】から逃れられなくなった。

スキルの有効範囲である20m圏内に入った敵は、どんどんスキルを奪われていく。


程なくして、魔族の1人から奪った【奥義】スキルをハンナへ。

S級モンスターから奪った【斧術師】【全能力50%UP】そして★3のスキルをアッサールへ渡した。

アッサールは斧を魔族から自力で奪い取った。

リベリウスが側にいるため、ウルバーノに渡した斧には近づけない。


近づけば攻撃手段を失っていく魔族・モンスター。

離れて攻撃する敵は、【奥義】を再び得たハンナとロヴェルの攻撃に対応するのに必死。

ハンナとロヴェルに攻撃できる魔族・モンスターがいなくなってきたため、存分に攻撃できるようになったためだ。

ただ、フェニックスの回復により、敵の負ったダメージはあっという間に回復していく。


一方、接近してくる敵はその数は確実に減らしていた。

減らしているのはアッサール。

そして、魔族の中にいた剣使いから【剣聖】スキルを奪い、ロックも容赦無く敵を斬り伏せていった。


リベリウスは突然の劣勢に、笑うことも忘れてあたふたしている。


「…あいつは俺にやらせてくれ。」

アッサールにとってウルバーノは憧れの存在であった。

でも、魔族になった彼をアッサールは途中まで信じることができなかった。

信じると決めたロックが信頼している相手だというのに。

そして、人間であるはずの『凶斧』が卑劣な手段で憧れをその手にかけた。

助けることもできず、それをただ見ているだけだった。

アッサールはそんな自分が許せなかった。


もちろんロックやハンナ・ロヴェルも許せない気持ちは同じ。

だから、アッサールの気持ちが痛いほど理解できた。


「しょうがないねえ。
 あいつが生まれてきたこと後悔するくらいボコボコにしてくれよ。」

「大事な武器やスキルを真っ先に貸したくらいです。
 思い入れがあるんですよね?
 お譲りします。」

「アッサールさん…。
 ウルバーノさんの無念を…、晴らしてあげてください…!」

「…任せろ!」


ロックの分裂体がアッサールが進む道をこじ開けた。

「…お前は生かしておけん!」

「年長者は敬わないといけないよォ…?」
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