紡ぐ者

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【第21章 紡ぐ者】

第6節 合同訓練ー4

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「呪法連合(じゅほうれんごう)のスパイめ…」
椿はカーネリアの胸ぐらを掴む。
「スパイとは、人聞きが悪いな。」
椿はカーネリアを睨みつける。
「そう怖い顔をしなくてもいい。僕は君たちの敵になるつもりはない。」
「あんたが裏切らないという保証はあるの?」
「どこにもないよ。でも、僕は君たちを裏切らない。」
「呪法連合のやつを信用できるとでも?」
「君にとって、呪法連合はどういう評価なんだい?」
「傲慢で我儘で欲深い、ろくでなしの集まりでしょ?」
「ろくでなしか。やっぱり、世間の評価は最低らしい。」
「そりゃそうでしょ。呪法連合は、基本的に悪い噂しかない。」
椿はカーネリアの胸に指を当てる。
「いつ呪法連合に入った?正直に言え。言わなければお前の心臓を破裂させる。」
「いいよ。暇だしね。」
カーネリアは紅茶を飲む。
「僕が呪法連合に入ったのは、魔道士になってからだ。確か、そのときは上級だったかな?」
「あんたはここ数年、昇級試験を受けていない。名簿を見る限り、仙級になったのはかなり前の話でしょ?」
「あぁ、仙級になったのは3年以上前だ。」
「それより前から、あんたは呪法連合にいたわけね。」
(私がいない間に、面倒な奴らが出てきてるわね。)
椿はカーネリアを突き飛ばす。カーネリアは壁に激突する。
「痛いな、急に突き飛ばすなよ。」
「ふんっ。」
椿はカーネリアのことなど気にせずに、部屋から出る。
「やれやれ、嫌われたものだな。」
カーネリアは服装を整える。



「ロイヤルはどこ?」
1人の女性がカーネリアを探す。
「僕ならここだ。なんの用だ、ローズさん?」
「私のことはグレイ・ローズと呼びなさい。あなたみたいに、長いわけではないのだから。」
「はいはい、グレイ・ローズさん。」
カーネリアはグレイ・ローズの後ろを歩く。
「これで何回目かしら。でも、言わせてほしい。」
グレイ・ローズはカーネリアのほうを向く。
「………………を、私の……を…して。それが、……連合の、設立理念よ。」



 カーネリアは体を起こす。
(またか……最近、この夢を見る頻度が高くなっている。)
「……グレイ・ローズ。」
カーネリアは夢に出てきた女性の名前を発する。
(そういえば、彼女の本名を知らなかったな。)
カーネリアは髪を濡らしてかきあげる。


「ふわぁぁぁ……」
美桜は欠伸をする。
「寝不足か?」
「うん、たぶん。」
「それにしても、遅いですね。ホーリー様とガーネット様がおられません。」
他の団員も、少し戸惑っている。前方に、1人の男が歩いてくる。
「え?!」
美桜は男の姿を見て驚きを隠せない。
「少し待たせたな。急遽、ホーリー・サラブレットの代理としてここに来た。」
(天垣 時雨?!なんでここにいるの?!)
「皆が気になっていると思う。ホーリー・サラブレット、ガーネット・グローヴァーの2人は、本日の訓練に参加できない。よって、試合数が減る。」
団員たちから質問が飛び交う。
「理由は今から話す。」
天垣は少し間を置く。
「……二日酔いだ。」
団員たちからは驚きの声があがる。
(まぁ、でしょうねぇ……)
「ガーネットさんはわかるが、ホーリーさんまでって、どういうことだ?というか、アメジストはどこに行った?」
「あれ?いつの間に……」
アメジストは姿をくらましていた。
「こちらです。」
アメジストが部屋の端に2人を呼ぶ。
「急にいなくなって……どうしたんだ?」
「ガーネット様の様子を見に行っておりました。部屋にはホーリー様もいらっしゃいました。今思い出したことなのですが、ホーリー様とガーネット様は、昔から良き友人としてワインなどを飲むことがあったそうです。」
「あー、全てが繋がった。ようするに飲み友ってやつ?」
サーミルはやれやれと、ため息をつく。
「トーナメント表についてはこのあと、ロビーの掲示板にて公開する。手を煩わせて申し訳ない。」
そう言い残して、天垣は去っていった。


「うわぁ、いっぱいいる。」
ロビーには参加者が押し寄せていた。まだ公開されていないようだ。
「しっかしこの人たち、そんなにもトーナメント表が気になるんだ。まったく離れる気配がないわね。」
「その内の3人は私たちだがな。」
美桜はサーミルを黙らせる。すぐ後、掲示板にトーナメント表が公開される。
「うわっ、私最初じゃん?!昨日は最後だったのに……」
「私は同僚とあたったんだが……まぁ、2回戦にいける可能性は高いからいいか。」
「私は機能と同じで、可もなく不可もない相手ですね。」
「つまり互角というわけ?」
「そうなりますね。美桜様の相手は、カタレットのようですね。」
「あ、ホントだ。」
美桜は参加者の人数に注目する。
「2回戦って、どうするんだろう?」
「何か問題でも?」
「参加者って、合計で40人じゃん?その内2人が棄権したじゃん?2回戦の人数は19人だよ?」
「……1人はシード権なんじゃ?」
「あぁ、なるほど。でも、3回戦は準決勝だよ?」
「じゃあ、2回戦で4人にまで減らすってことか?何をする気なんだ……」
「とにかく、警戒はしておこ。じゃ、解散!」
3人はそれぞれの部屋に向かって準備をする。


「まったく、君は何をしているんだ?」
カーネリアはホーリーの様子を見に来ていた。
「すまない。ガーネットと飲んでいたらこのざまだ。久しぶりだったせいで、調子に乗りすぎた。」
ホーリーは水を飲む。頭痛が酷いらしく、頭をおさえている。
「まあいい。君の分まで、僕が勝ち上がるとしよう。」
カーネリアは食事券を置いて部屋から出る。
「ふぅ、どうするべきか。」
カーネリアは何も考えずに部屋へ向かう。
「やっぱり、自分の部屋が落ち着くね。」
カーネリアはグリモワールに触れる。
「おやおやぁ?急にどうしたんだい?まさか、僕が恋しくなったとか?」
「そんなわけないだろ。まったく、これだから悪魔は。」
「悪魔悪魔って、君は悪魔についてどれくらい知ってるんだい?」
「いつ、僕が悪魔に詳しいなんて言った?」
「なんだ、僕の思い違いか。ふふっ、そうだ。そこのケーキを取ってくれないかい?少し甘味を食べたい気分なんだ。」
カーネリアはケーキを皿に乗せて、グリモワールの上に置く。ケーキが少しずつ減っていく。
「やっぱり、ケーキは美味しいね。」
カーネリアは皿を下げる。
「わあっ、何をするんだ?!まだ食べきってないぞ!」
「僕の質問に答えてくれたら、残りのケーキをあげよう。」
「うぅ、仕方ないなぁ。いいだろう、君の質問に答えてあげるよ。」
「その前に、僕の目的について話さないといけない。」
カーネリアはグリモワールを持つ。
「僕の目的は、君を殺すことだ。そのうえで、質問させてもらう。」
「早くしろよ、僕はケーキが待ち遠しいんだ!」
「はぁ……君はグレイ・ローズという女性を知っているか?」
「グレイ・ローズ?あぁ、彼女のことか。彼女のことは今でも憶えているよ。僕に果敢に立ち向かった。人間にしては、中々骨のあるやつだったよ。でも結局、僕には勝てなかったね。」
「じゃあ、君はグレイ・ローズの本名を知っているか?」
「彼女の名前はチャロアイト。話が逸れるけど、ケーキはもっとないのかい?」
「あるけど、まだ欲しいのか?」
「もっとくれるのなら、チャロアイトについてもっと話してあげるよ。」
「へぇ、その取引にのった。約束通り、ケーキをあげよう。」
カーネリアはグリモワールの上に皿を置く。
「遥か昔、僕がまだ封印されていなかった頃の話だ。その頃は、僕以外にも悪魔がたくさんいた。だけど、ほとんどが殺された。彼女、チャロアイトによってね。彼女は名前の通り、世界の浄化を行っていた。僕も彼女と戦ったよ。」
「そして君は、チャロアイトを討ち取った。」
「その通り。激戦の末、僕はチャロアイトを倒した。まさにあれが、人間の限界だったんだ。人間1人では、僕を倒すことはできない。そういえば、なんで君はチャロアイトを知っているんだ?」
「僕は呪法連合という組織に所属している。その創設者こそ、グレイ・ローズ……チャロアイトだ。」
「そ、そんなことがあり得るのか?!だって、僕がチャロアイトを倒したのは、もう1000年以上前のことだぞ?!」
「何?どうしてそれを、先に言わなかったんだ?」
「いやぁ、このことは関係ないと思って……」
「まぁ呪法連合は、僕が産まれる前からあったからね。その創設者は、かなり昔から生きているとは思っていたけど……」
カーネリアはケーキをグリモワールの横に置く。
「残りも食べておいていい。ただし、僕がいない間、変なことはするなよ?」
カーネリアは釘を刺して部屋から出る。
「言われなくてもわかってる。それに、封印されてるから何もできないよ。」


 カーネリアが会場に着くと、そこでは激戦が繰り広げられていた。
「これはすごいな。」
美桜とカタレットは絶え間なく武器を振り続けている。武器がぶつかる度に、大きな音が会場に響く。
「せぇぃやあぁぁ!」
「はあぁぁぁ!」
2人の武器がぶつかった瞬間、勢いが強く、武器が両方とも弾かれる。
「両者の力は、ほぼ互角といったところか。」
カーネリアは客席から試合を観戦する。
「早く僕の番にならないかなぁ。楽しみで仕方ない。」

「くっ……」
「ひゅう~、やるなぁ嬢ちゃん。流石は天級、と言ったところか?しかし俺相手では、龍神を呼び出す必要はないみたいだな。」
「できれば呼びたくないの。疲れるし……」
「へぇ、いつでも呼び出せるわけか。なら、呼んでもらう努力をするぜ!」
カタレットは大剣に炎を集める。
「こいつを……受けてみろおぉぉっ!」
カタレットは美桜に接近して大剣を思い切り振り下ろす。
「せいっ!」
美桜は薙刀を翻して、大剣をかちあげる。
「何っ?!」
カタレットが怯んだ瞬間、足払いを仕掛けてカタレットのバランスを崩す。
「そうはいかないぜ!」
カタレットは地面に手をついて、大剣で薙刀を防ぎながら体勢を整える。
「体幹とか強いの?」
「昔からよく言われるぜ。」
カタレットは美桜の足元を狙って大剣を振る。美桜は軽やかにカタレットを飛び越える。
「でぇやぁぁぁ!」
カタレットは遠心力に逆らいながら、大剣を勢いよく振る。美桜は薙刀で防ぐが、非常に重い一撃のため、かなりの距離吹き飛ばされる。
(やばっ……どんな馬鹿力なわけ?)
美桜の両腕が震えている。
(若干影響を受けたみたい……これじゃあ武器が振れない。)
カタレットは美桜の左方から、大剣を構えながら接近してくる。
「休める暇はないか……」
美桜はバックステップをして攻撃を躱す。カタレットは美桜を追うように、大剣を薙ぎ払う。美桜は少しずつ壁に近づいていることに気づく。
(なるほど。むやみに振り回すんじゃなくて、壁際に追い込むように振り回しているんだ。しかも、振り方に規則性がない。並の魔道士からすれば、ただ適当に振っているようにしか見えない。アメジストの言う通り、実力はかなり高いみたいね。壁は……何かに使えるかも。)
美桜は壁に追い詰められる。カタレットは大剣を構えているが、どの方向から来るかが予測できない。カタレットは大剣を頭上に持ち上げる。
(上か?)
美桜は大剣を見て何かに気づく。
(いや、違う!)
カタレットは美桜に向かって大剣を振り下ろす。美桜は壁に飛びついて、壁を蹴ってカタレットの背後に着地する。大剣が地面に触れた瞬間、大剣の前方を爆炎が包み込む。
(上からくると見せかけて、炎による範囲攻撃で仕留める寸法ね。)
美桜はカタレットの首の横目掛けて薙刀を突き出す。薙刀は壁に突き刺さる。
「ふっ、俺の負けだ。やるな嬢ちゃん。」
カタレットは大剣を担ぐ。
「一瞬だけ、魔力を集めてるのが見えたからね。そうじゃなかったら、結果は変わってたかもしれない。」
「はっはっはっ!まさか、俺にそんな弱点があったとはな。次戦うときがあったら、それまでには克服しておくぜ。」
「あったらね。」
2人は客席へと向かう。


「きたきた、さっきの試合見たぞ。壁を利用するなんて、よく思いついたな。」
サーミルは美桜が座ってから早々、先程の試合の話をする。
「大剣に魔力を集めてたからね。横に避けると巻き込まれるから、背後に回るしかなかったの。でも、普通に走るとバレちゃう。」
「だから壁を使ったのか。」
「まあ途中から、壁を使うつもりではあったんだけど。」
「ちなみにだが、俺が普通に振ってたらどう動いていたんだ?」
「まぁ、ぶつかり合いじゃない?あんたがあの攻撃をしてくれたから、割と早く決着がついた。」
「ん?じゃあつまり、俺は自分で決着を早めたってことか?」
「そうなるね。」
「マジか……」
カタレットは額に手を当てる。
「ところで、あんたはどうだったの?」
「ふふんっ、勝ったぞ。」
サーミルはうれしそうに笑顔を浮かべる。
「うれしいの?」
「あぁそうだ。」
「……本当は?」
「……同僚との試合だからあまりうれしくない。」
サーミルはばつが悪そうに喋る。そうこうしていたら、アメジストが試合から戻ってきた。
「やほー。」
「皆様、揃ってどうされたのですか?」
「うーん、雑談?」
「だな。」
「おうアメジスト。試合はどうだった?」
「あなたがここにいることには一旦触れません。試合は私が勝利しました。」
「あーまじかぁ……俺だけ負けてんじゃん。」
「美桜様、おめでとうございます。」
「まだ1回戦が終わっただけ。問題は2回戦。何が起こるか分からないから、慎重にね。」


「どうやら1回戦は全て終了したそうです。2回戦の会場へと向かいましょう。」
勝者たちは、会場の真ん中に集められた。
「なんか、予想通りのメンバーが残ってるね。」
「ははっ、君たちも進出してきたみたいだね。」
後ろからカーネリアが手を叩きながら現れる。
「神宮寺 美桜。君の試合は観戦させてもらった。実に素晴らしい。あの状況で周囲の環境を利用するとは。」
「そりゃどうも。」
「サーミル・スルクーグ。君の剣捌きも見事なものだ。僕は剣が得意じゃないから、扱えるというだけでも称賛に値する。」
「はいはい……」
「アメジスト・カーカルド。君はイギリス支部の従者、俗で言うメイドのようなものだ。しかし君は、フランス支部の上級魔道士相手に互角以上の勝負をしてみせた。本当にすごいよ。」
「お褒めにいただき、ありがとうございます。」
カーネリアは他の参加者の方を見る。
「見ろ。今ここには、様々な支部の猛者達が勢揃いだ。これから始まる2回戦。一体どうなるのか?この結末は誰にも予想できない。」
カーネリアが高らかに喋っていると、会場に椿が降り立つ。
(えぇっ?!)
美桜は案の定、驚きを隠せない。
「今から、2回戦の説明を行う。今からお前たちを、私が作った迷宮に転送する。迷宮に転送したら、お前たちには黒のコインを1枚渡す。迷宮の中には白いコインが隠してある。2つのコインを持って、迷宮を脱出することでクリアできる。」
「思ったより簡単?」
美桜はサーミルに小さな声で囁く。
「それと、いくつか注意すべきことがある。1つ目は、白いコインは4枚しかない。よって、クリアできるのは4人だけだ。」
(何その難易度の上げ方……)
「2つ目は、迷宮の中には様々な罠がある。」
(罠まであるの?)
「3つ目は、迷宮内で死亡、その他特定の条件を満たすと、迷宮から強制送還される。死亡した場合は失格となる。なお、迷宮内での死亡は現実には適用されない。」
(死ぬ可能性があるってどゆこと?!)
美桜は驚愕する。
「最後に、お前たちに助言をしてやろう。全てを柔軟に考えろ。では、健闘を祈る。」
椿は指を鳴らす。参加者を囲うようにして、足元に巨大な穴ができる。
「えぇぇぇ?!」
参加者は穴の中へと落ちていった。
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