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1章
3話 パーティー潜入(4)
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◇◆◇
ルークが退場してしばらくは歓談を楽しみ情報を得た。貴族社会の散々な側面ばかりを見てきたクリスにとって、伴侶がいる状態での会話は悪くない。特に夫人方には気さくな人も多く思える。
まぁ、旦那側は相変わらず視線が気持ち悪いので遠慮しているが。
そうして多少楽しみながら夜会を過ごしていた。
その時、不意にガタン! と大きな音がして視線がそちらへと集中する。
そこでは一人のウエイターが押していたカートを盛大にひっくり返し、苦しげに胸を押さえ今にも倒れそうになっていた。
「なんだ!」
「どうしたのかしら……」
不安そうにしながらも自然と遠巻きに人々は様子を伺うが、騎士であるクリスは助けようと僅かに数歩近付いていた。
だからこそ、異様さに気付いた。
彼はダラダラと涎を垂らし、目は爛々と光っている。胸を押さえていた手は自身を抱きしめるように腕に回り、丸めた背中がボコボコ不自然に波打ち肥大していく。
「なんだ!」
「きゃぁぁ!」
流石に異変に気付いた人々が逃げるように出入口へと向かう中、クリスは身構えて距離を置きつつも離れはしなかった。
やがて男の上半身は大きく肥大し、着ていたシャツも破れ散る。そこから現れたのは黒い毛に覆われた体だ。口は前へと伸び、牙が生え、耳は尖り徐々に上へ。手が大きく変形し、鋭い爪が出来上がる。
それは紛れもなく、人狼の姿だった。
「なん、だ……」
人が、魔物になった。こんなこと、あるはずがない。
人狼は「人」とつくが、実際は人に変化などしない。二足歩行し、武器を使う知能があり、性格は凶暴。
だがあり得ないんだ。まず人が魔物になることもありえないし、王都に魔物が入り込むこともありえない。教会が魔物を防ぐ結界を張っている。これが破られることなど、建国以来ありえなかったんだ。
ウオォォォォォォォン
狼の遠吠えが響く会場は混乱の極み。スタッフすら冷静な判断が出来ずにいる中、クリスの声が響いた。
「スタッフは今すぐ人の避難を! 会場からは出さず、堅牢な部屋へ誘導を!」
「っ! はい!」
「誰か、兵をお願いします!」
それだけを叫ぶと同時に、クリスは武器を探した。社交の場に剣など持ち込めない。今は完全な丸腰だ。
それでも何かしらあるはず。辺りを見回し、目に入ったのは柄の長い燭台だった。
なんでもいい、殺傷能力のありそうなものであれば! 飛びつくように走るクリスの後ろで気配が動く。人狼の脚力は数メートルくらい一瞬で詰める。
「っ!『フラッシュ!』」
咄嗟に放った目眩ましの魔法は存外効いた。目の前で閃光弾を食らった人狼は両目を押さえて転げ回っている。その間に、クリスは燭台を手にして構えた。
槍とも違う、不安定なバランス。形は三つ叉の槍に近く、蝋燭を刺す部分も鋭く尖っている。
少しの間だけでも凌げれば、誰かがきてくれる。ルークが間に合えばいいが、そうでなくても近衛騎士あたりがいれば。
人狼は思わぬ反撃に唸り声を上げる。頭くらい簡単に噛み砕きそうな凶悪な牙を剥き出しにしている。
冷や汗が出る。魔物を狩るのはこれが初めてではないが、こちらは武器なしだ。魔法も選ばなければならない。炎など、火災の原因になりかねない。
迫る人狼の爪を燭台で防いだクリスは押し込まれた。馬力が違う。これを、身体強化の魔法で補うがそれでも踏ん張った足がズズッと後ろに下がる。
燭台を振り抜き、間合いを取って放つのは氷の初級魔法アイスニードル。だがこの程度のもの、何の攻撃にもなっていない。当たったとしても分厚い毛に阻まれてかすり傷すら負わせられない。
左右ジグザグに迫った人狼の爪を、鉄の燭台は頑張って防いでくれている。だが傷は明らかについていく。距離が近ければ魔法の命中率は上がるが、ターゲットを指定するにはクリスの腕では片手を相手に向けないと無理だ。
「グッ!」
強力な上からの一撃で大きく引き離される。人狼は……ニタリと笑った。
次の瞬間、気付いたら目の前にある凶刃をクリフは呆然と見た。上から叩き落とすような爪に反応して燭台で防ごうと構えた、その燭台ごと、人狼の爪はクリスを切り裂いた。
「がは……」
視界が、やけにゆっくりになる。裂けた胸から血が飛び散り、痛みと目眩と脱力が同時にくる。衝撃が逃がせないままやや後ろによろけながらも、クリスは床に膝をついてどうにか耐えた。
だが、耐えただけだ。反撃できる力はわいてこない。
手が震える。足に、力が入らない。ボタボタと落ちる血が淡い衣服を染めていく。
いや、まだだ……この傷は致命傷じゃない。爪は肺にも到達していない!
人狼は狩りを楽しむように獲物であるクリスを追い込む姿勢を見せる。そして、今度こそ大きく口を開けて飛びかかった。
クリスの目がギラリと光り、折れた燭台を手に持つとバカみたいに大開の狼の口にそれを突っ込んだ。縦に、つっかえ棒のように口に嵌まった燭台が人狼の口内に刺さり、「ひぃぃん!」という情けない声が上がる。
「はは……間抜け狼……死ね」
冷や汗が止まらない。体が言うことをきかない。だが、これがクリスに残されたおそらく最後のチャンスだ。
ターゲットを狙う手に、白い光が集まっていく。それは徐々に神々しいまでの光量となり、熱をもっていく。狙うは、人狼の口の中。
『シャイニング!』
光の槍が真っ直ぐに人狼の口へと吸い込まれ、飛んでいく。会場のテーブルや椅子も巻き込んでぶっ飛んだそれが壁にビタン! と叩きつけられたのを見て、クリスは倒れた。
ベチャッと肌に触れる不快な水気と、鼻につく臭い。その中で意識が朦朧としていく。それでも何処かでやりきった爽快感はあった。託された使命を全うした満足感だ。守り切れて良かったと、思った。
だが無情な足音がする。人とは違う、重みを感じる音。視界に映る毛むくじゃらの足。でも、さっきの奴じゃない。なら、もう一匹いたのか……。
力の入らない体をそれは持ち上げた。爪のある手で胴を鷲掴みにする。爛々とした目と、傷一つ無い体。別個体だと直ぐに分かったが、もう抵抗できる力はない。ギリギリと締め上げる爪が腹や背中にも食い込んできて、圧迫にギシギシと肋骨が音を立てる。痛みに悲鳴が上がり、体に力が入った。
食われる。感じる恐怖は心の臓から体を冷たくする。動けない……無抵抗のままだ。
悔しい。結局任務を全うできないままだ。託されたのに……信頼されたのに、それに応えることができない。あの人なら、例え剣を持たなくても倒せただろうか。こんな無様、晒さないのだろうか。
視界に過ぎる幻はあまりに眩しい。騎士としての憧れ。
実はだらしなくて、子供っぽい所があって、そのくせ紳士で嫌味も言って……優しい一面も、確かにあって。
あの人は、悲しんでくれるだろうか。無残な死体に、涙してくれるだろうか。
そんなことを、呆然と思っていた。
視界が揺れる。血を流しすぎて、意識も朦朧としている中で大きく口が開いていく。引き寄せられる体。目の前に牙が見える。生臭い息がかかる中、それでも諦めて目を瞑ることができないクリスの目に、一瞬キラリと光るものが見えた。
剣の一閃がなめるように人狼の首を落とした。その光景を、クリスは呆然と見ている。閃く黒衣と、強い紫色の瞳を見た瞬間、泣きたくなるほどほっとした。
人狼の体が頭を失いぐらりと揺れて倒れる。クリスもそれに巻き込まれた。がっ、その前にルークの剣が更に一閃して腕を切り落としそのまま抱えて着地する。そして直ぐに地面へと下ろすと食い込む手を外してくれた。
締まっていたものが解放されて楽になるはずなのに、体は何も楽にならない。息が苦しくて、胸の奥でゴボゴボと水音のようなものが聞こえる。
「しっかりしろクリス! 救護班早くしろ!」
見れば近衛兵らしい一団が、戸口で怯えたように蹲っている。
あぁ、見捨てられたんだな。助けに、入ってくれなかったのか。
「ごっ! ぐっ!」
「クリス!」
込み上げる咳には赤いものが混じる。締め上げられて肋骨でも折れて刺さったんだろうか。
そこに救護の神官と王太子が駆けつけて、回復魔法を掛けてくれた。
胸の奥でしている音が徐々に止まって、息ができる。痛みがゆっくりと引いていく。
それでも朦朧とする意識の中で、不意に優しく大きな手が撫でてくれた。
「遅くなって悪かった」
それは、いい。任務なんだから。こちらこそ、倒しきれなくて情けない。
「よく頑張った」
……少し、嬉しい。そう、頑張った。会場は滅茶苦茶で、スマートではないけれど、人的被害は出さなかった。
「あとは眠れ。もう、何も心配しなくていい」
いつもより長く、優しい手つきで撫でられるから意識が保てない。うとうとして……気持ちが落ち着いて、安心したらもうダメだった。
ルークが退場してしばらくは歓談を楽しみ情報を得た。貴族社会の散々な側面ばかりを見てきたクリスにとって、伴侶がいる状態での会話は悪くない。特に夫人方には気さくな人も多く思える。
まぁ、旦那側は相変わらず視線が気持ち悪いので遠慮しているが。
そうして多少楽しみながら夜会を過ごしていた。
その時、不意にガタン! と大きな音がして視線がそちらへと集中する。
そこでは一人のウエイターが押していたカートを盛大にひっくり返し、苦しげに胸を押さえ今にも倒れそうになっていた。
「なんだ!」
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不安そうにしながらも自然と遠巻きに人々は様子を伺うが、騎士であるクリスは助けようと僅かに数歩近付いていた。
だからこそ、異様さに気付いた。
彼はダラダラと涎を垂らし、目は爛々と光っている。胸を押さえていた手は自身を抱きしめるように腕に回り、丸めた背中がボコボコ不自然に波打ち肥大していく。
「なんだ!」
「きゃぁぁ!」
流石に異変に気付いた人々が逃げるように出入口へと向かう中、クリスは身構えて距離を置きつつも離れはしなかった。
やがて男の上半身は大きく肥大し、着ていたシャツも破れ散る。そこから現れたのは黒い毛に覆われた体だ。口は前へと伸び、牙が生え、耳は尖り徐々に上へ。手が大きく変形し、鋭い爪が出来上がる。
それは紛れもなく、人狼の姿だった。
「なん、だ……」
人が、魔物になった。こんなこと、あるはずがない。
人狼は「人」とつくが、実際は人に変化などしない。二足歩行し、武器を使う知能があり、性格は凶暴。
だがあり得ないんだ。まず人が魔物になることもありえないし、王都に魔物が入り込むこともありえない。教会が魔物を防ぐ結界を張っている。これが破られることなど、建国以来ありえなかったんだ。
ウオォォォォォォォン
狼の遠吠えが響く会場は混乱の極み。スタッフすら冷静な判断が出来ずにいる中、クリスの声が響いた。
「スタッフは今すぐ人の避難を! 会場からは出さず、堅牢な部屋へ誘導を!」
「っ! はい!」
「誰か、兵をお願いします!」
それだけを叫ぶと同時に、クリスは武器を探した。社交の場に剣など持ち込めない。今は完全な丸腰だ。
それでも何かしらあるはず。辺りを見回し、目に入ったのは柄の長い燭台だった。
なんでもいい、殺傷能力のありそうなものであれば! 飛びつくように走るクリスの後ろで気配が動く。人狼の脚力は数メートルくらい一瞬で詰める。
「っ!『フラッシュ!』」
咄嗟に放った目眩ましの魔法は存外効いた。目の前で閃光弾を食らった人狼は両目を押さえて転げ回っている。その間に、クリスは燭台を手にして構えた。
槍とも違う、不安定なバランス。形は三つ叉の槍に近く、蝋燭を刺す部分も鋭く尖っている。
少しの間だけでも凌げれば、誰かがきてくれる。ルークが間に合えばいいが、そうでなくても近衛騎士あたりがいれば。
人狼は思わぬ反撃に唸り声を上げる。頭くらい簡単に噛み砕きそうな凶悪な牙を剥き出しにしている。
冷や汗が出る。魔物を狩るのはこれが初めてではないが、こちらは武器なしだ。魔法も選ばなければならない。炎など、火災の原因になりかねない。
迫る人狼の爪を燭台で防いだクリスは押し込まれた。馬力が違う。これを、身体強化の魔法で補うがそれでも踏ん張った足がズズッと後ろに下がる。
燭台を振り抜き、間合いを取って放つのは氷の初級魔法アイスニードル。だがこの程度のもの、何の攻撃にもなっていない。当たったとしても分厚い毛に阻まれてかすり傷すら負わせられない。
左右ジグザグに迫った人狼の爪を、鉄の燭台は頑張って防いでくれている。だが傷は明らかについていく。距離が近ければ魔法の命中率は上がるが、ターゲットを指定するにはクリスの腕では片手を相手に向けないと無理だ。
「グッ!」
強力な上からの一撃で大きく引き離される。人狼は……ニタリと笑った。
次の瞬間、気付いたら目の前にある凶刃をクリフは呆然と見た。上から叩き落とすような爪に反応して燭台で防ごうと構えた、その燭台ごと、人狼の爪はクリスを切り裂いた。
「がは……」
視界が、やけにゆっくりになる。裂けた胸から血が飛び散り、痛みと目眩と脱力が同時にくる。衝撃が逃がせないままやや後ろによろけながらも、クリスは床に膝をついてどうにか耐えた。
だが、耐えただけだ。反撃できる力はわいてこない。
手が震える。足に、力が入らない。ボタボタと落ちる血が淡い衣服を染めていく。
いや、まだだ……この傷は致命傷じゃない。爪は肺にも到達していない!
人狼は狩りを楽しむように獲物であるクリスを追い込む姿勢を見せる。そして、今度こそ大きく口を開けて飛びかかった。
クリスの目がギラリと光り、折れた燭台を手に持つとバカみたいに大開の狼の口にそれを突っ込んだ。縦に、つっかえ棒のように口に嵌まった燭台が人狼の口内に刺さり、「ひぃぃん!」という情けない声が上がる。
「はは……間抜け狼……死ね」
冷や汗が止まらない。体が言うことをきかない。だが、これがクリスに残されたおそらく最後のチャンスだ。
ターゲットを狙う手に、白い光が集まっていく。それは徐々に神々しいまでの光量となり、熱をもっていく。狙うは、人狼の口の中。
『シャイニング!』
光の槍が真っ直ぐに人狼の口へと吸い込まれ、飛んでいく。会場のテーブルや椅子も巻き込んでぶっ飛んだそれが壁にビタン! と叩きつけられたのを見て、クリスは倒れた。
ベチャッと肌に触れる不快な水気と、鼻につく臭い。その中で意識が朦朧としていく。それでも何処かでやりきった爽快感はあった。託された使命を全うした満足感だ。守り切れて良かったと、思った。
だが無情な足音がする。人とは違う、重みを感じる音。視界に映る毛むくじゃらの足。でも、さっきの奴じゃない。なら、もう一匹いたのか……。
力の入らない体をそれは持ち上げた。爪のある手で胴を鷲掴みにする。爛々とした目と、傷一つ無い体。別個体だと直ぐに分かったが、もう抵抗できる力はない。ギリギリと締め上げる爪が腹や背中にも食い込んできて、圧迫にギシギシと肋骨が音を立てる。痛みに悲鳴が上がり、体に力が入った。
食われる。感じる恐怖は心の臓から体を冷たくする。動けない……無抵抗のままだ。
悔しい。結局任務を全うできないままだ。託されたのに……信頼されたのに、それに応えることができない。あの人なら、例え剣を持たなくても倒せただろうか。こんな無様、晒さないのだろうか。
視界に過ぎる幻はあまりに眩しい。騎士としての憧れ。
実はだらしなくて、子供っぽい所があって、そのくせ紳士で嫌味も言って……優しい一面も、確かにあって。
あの人は、悲しんでくれるだろうか。無残な死体に、涙してくれるだろうか。
そんなことを、呆然と思っていた。
視界が揺れる。血を流しすぎて、意識も朦朧としている中で大きく口が開いていく。引き寄せられる体。目の前に牙が見える。生臭い息がかかる中、それでも諦めて目を瞑ることができないクリスの目に、一瞬キラリと光るものが見えた。
剣の一閃がなめるように人狼の首を落とした。その光景を、クリスは呆然と見ている。閃く黒衣と、強い紫色の瞳を見た瞬間、泣きたくなるほどほっとした。
人狼の体が頭を失いぐらりと揺れて倒れる。クリスもそれに巻き込まれた。がっ、その前にルークの剣が更に一閃して腕を切り落としそのまま抱えて着地する。そして直ぐに地面へと下ろすと食い込む手を外してくれた。
締まっていたものが解放されて楽になるはずなのに、体は何も楽にならない。息が苦しくて、胸の奥でゴボゴボと水音のようなものが聞こえる。
「しっかりしろクリス! 救護班早くしろ!」
見れば近衛兵らしい一団が、戸口で怯えたように蹲っている。
あぁ、見捨てられたんだな。助けに、入ってくれなかったのか。
「ごっ! ぐっ!」
「クリス!」
込み上げる咳には赤いものが混じる。締め上げられて肋骨でも折れて刺さったんだろうか。
そこに救護の神官と王太子が駆けつけて、回復魔法を掛けてくれた。
胸の奥でしている音が徐々に止まって、息ができる。痛みがゆっくりと引いていく。
それでも朦朧とする意識の中で、不意に優しく大きな手が撫でてくれた。
「遅くなって悪かった」
それは、いい。任務なんだから。こちらこそ、倒しきれなくて情けない。
「よく頑張った」
……少し、嬉しい。そう、頑張った。会場は滅茶苦茶で、スマートではないけれど、人的被害は出さなかった。
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