特に呼ばれた記憶は無いが、異世界に来てサーセン。

黄玉八重

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第02章 -大滝の都ポルタフォール編-

†第2章† -04話-[ポルタフォールの守護者:2日目中編]

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 -13:12

「ノイティミル様、もうそろそろ予定の水源のはずです。
 なにか違和感などはございますか?」
『違和感もなにも、なんでこんなにスライムが凶暴なのか教えて欲しいです!』
「話は道中にさせていただいたと思いますが?」
『話に聞いていた凶暴に差が有り過ぎです!
 ≪グランドウェポン!≫シフト:バーバリアン!』

 最短距離で鬱蒼(うっそう)と茂る森を抜けながら走るメリー。
 街から一番近い第一水源にいたスライムは、
 近づけば激しく攻撃してくる程度で、
 お互いも距離があって同時に戦ったとしても3体程度だったが、
 明らかに戦闘に関しては知的な行動をしてくる。
 5体1組ファイブマンセルでうろついているし、1組と戦闘すると数M離れた組が乱入してくる。
 索敵範囲も連携もどれも段違いになっている。
 対処はメリーがしていたが、
 [疾風の指輪]の効果[クイック+6]で捌けないほど集まり始めた為、
 ノイが武装精製を行う。

 周辺から砂が集まり始めると瞬く間に岩となり、
 ひと塊の大岩が徐々に削れていき武器へと変化していく。
 それも1つではなく4つが2人の周囲で精製されている。

 棍棒     :ウォーハンマー【レアリティ】普通
 要求ステータス:STR/18 VIT/12 DEX/12

『≪エレメンタルコントロール!≫シフト:ディフェンス!』
「申し訳ございません。出来れば水源まで魔力を温存したかったのですが」
『聞いた話の通りなら行けたです!これでは仕方ないです!
 ≪スレッジハンマー!≫』

 精製されたウォーハンマーはノイに同行していた仲間の浮遊精霊が操作をして、
 周囲から乱入してくるスライムを殴り飛ばしていく。
 当たり所によっては核にヒットして絶命させているが、
 防御に重きを置いて弾くだけなので、
 倒しきれなかったスライムが再び飛びつこうとしては吹き飛ばされていく。
 進みながら謝罪するメリーに仕方ないと労いながら、
 正面で一塊(ひとかたまり)になっている群れを大型ハンマーで一気に潰す。

「そういえば、この浮遊武器はアルシェ様が使っている魔法に似ていますね」
『そりゃ、一緒に考案したセリア先生にボクも教わったからです』
「なるほど。それもそうですね・・・っ!水源に出ますっ!」

 ここまで追撃と逃走を繰り返していたスライム達はもう追ってきておらず、
 目の前に広がる水源も特に異常らしい異常は見当たらない。
 それこそ、異変など起きていないのではと思わせる。

「敵はどこでしょうか?」
『水源にドンッといるわけじゃないんです?』
「1体目もセリア先生が連れてきたので、その辺はわかりません」
『おかしなところと言えば・・・水源周囲の地面が濡れているって程度です』

 確かに地面が水濡れ状態で、所々に泥水が溜まっていた。
 しかし、敵影がない時点で不用意な行動も出来ず、
 周囲を警戒しながら水源へと近づく。

 あと数Mというところで、
 ウォーハンマーが何かに反応して泥溜りに殴りかかるが、
 泥が飛び散るだけで特に何も反応は・・・いや。
 飛び散った泥が徐々に泥溜りへと動き始めた。

「これはっ・・・!?」
『皆が反応したのは1つだけじゃないです!周辺警戒です!』

 合計4本あるウォーハンマーが各1つずつ泥溜りへ攻撃を仕掛けていた。
 その全てが飛び散った先から戻ろうと動いている。
 それだけでなく、泥溜りはその質量を保ったまま、
 スライムとして息を吹き返したかのように各々が這いずり、
 溜まっていたくぼみから出てきた。
 重い体はスライムを模(かたど)った姿はおおよそ2倍の大きさであった。

『もしかして、また土精霊を利用してますです?』
「泥ということで可能性はありますが、
 初見ですので早急に倒させていただきます!」

 通常のスライムであれば核が存在する辺りに[ギルドカード]を投げ込む。
 投擲武器として装備したギルドカードは半ばまで突き刺さるが、
 泥の表皮によりその先に進むことが出来なかった。
 急いでギルドカードの帰巣距離を開けて回収するが、
 泥で核は見えず遠距離も効かない、
 ノイだけにまかせるつもりはなかったメリーだったがこの時点で攻撃手段を失った。

「申し訳ございませんノイティミル様。
 私はここまでのようです」
『瀕死の人みたいな事を言うですね。大丈夫です。
 元マスターからメリーをよろしくと言われてますですから、
 撃破はまかせてくださいです!≪スレッジハンマー!≫』

 冗談を言う余裕を持ちながら周辺警戒へと移行するメリー。
 泥スライムへ放たれた大型ハンマーは一番近い固体へ当たりはしたが、
 表面の泥を少々弾けさせただけで核へは届かなかった。
 外側の泥をわざと分離させ、核を含んだ本体はヒット部分から逃れ、
 スレッジハンマーは囮とされた泥を叩き潰して、そのまま砂へと戻る。

 他3体のスライムが突進してくるが、待ち構えるウォーハンマーに弾かれる。
 すばやくウォーハンマーを回避した個体の攻撃もメリーが避ければ、
 その隙を突いてウォーハンマーが叩いてくれる。

「賢いスライムですね」
『冷静に感想を述べないでくださいです。もう少しスピードか範囲が必要です』
「泥さえなんとか剥いでくだされば私が止めを刺しますが」
『試してみるです!倒しきれなかったらお願いです!
 ≪ストーンバインド!≫シフト:ボックス!』

 本来の[ストーンバインド]は、
 足元から幾本も生えた細い石柱で身動きを奪う魔法だが、
 シフト:ボックスは厚さ1cmほどの箱が対象の足元から迫り出し、
 閉じ込めるタイプのバインド。
 もちろん、パワー系のモンスターや自爆覚悟の魔法で、
 簡単に破壊されてしまう程度の強度だが、
 今回捕まえた相手は泥スライム。
 それも防御特化ともいえる種類に進化したスライムだ。
 体当たりの威力も上がっているとはいえ、
 狭い空間に閉じ込めれば壊されることは無い。

『《ストーンバレット!》シフト:ウォーハンマー!』

 3体を相手に足止めをしていたウォーハンマーが敵を弾き飛ばした隙に、
 素早くノイの意思に従いボックスに近付く1本へ魔法付与マジックエンチャントが掛けられる。
 黄色い粒子が溜まりきると同時にボックスへ向けて振り抜かれる。
 打撃面とボックスの大きさはほぼ同じ。
 上からボックスを破壊しつつスライム諸共叩き潰すが、
 上部が壊れてひしゃげた隙間に泥でコーティングした核を逃がす。
 地面まで到達したウォーハンマーから大地を伝い、
 ストーンバレットのエネルギーが周囲へ衝撃波として発される。
 衝撃波の範囲はそこまで広くは無かったが、
 逃げた核を付着した泥諸共粉々にする威力を持っていた。

「私の出番はなかったですね。
 最後の核を見切ることが出来ればギルドカードでも破壊できそうでしたが」
『なら、次からそれで行くです。
 魔力の消費がすごいです・・・、
 契約がないと精霊が使うには厳しいです』
「かしこまりました。
 では、逃げた核を私がトドメを刺しますので宜しくお願いします」
『こっちこそお願いするです』


 * * * * *
 ー13:36

「そいつが最後ですかっ!?」
「見た感じはこいつ以外は潰したように見えるけどなぁ!」
「木の上に居ますよ!」
「あっぶな!声掛けサンキュー!!助かった!」

 俺と合流した冒険者と水源に着いてから、
 40分くらいずっとスライムの掃討を繰り返していた。
 もちろん水源には向かったが、
 何故かボスらしきモンスターがいなかった為、
 仕方なく周囲の凶暴化したスライムを片っ端から潰している。
 もしかしたら、当たりがいるかもしれないからな。
 他にも捜索班を作り、索敵も行っているけれど、
 今のところまだ発見の報告はない。

 俺は皆から離れておかしな水の流れを追っていた。
 当初の予定では冒険者たちだけで対処出来ると踏んでいたし、
 即全滅するほど戦力に開きがあるとは考えていないため、
 亜空間をこちらでも確認しようと思って歩き続けていた。

 それにしても・・・

「どこまで流れてるんだ?追い始めて10分くらい経つけど、
 まだ亜空間に辿り着かないぞ」

 もしかして、いくつかフェイクがあってそれに引っ掛かってるとか?
 有り得そうで嫌だなぁ。多分というか絶対に俺が1番働いてないよ!
 アクア達について行く事も考えたけど、
 襲撃された時に目を付けられると、
 今後の行動に支障が出かねないと考えて、
 わざと冒険者に紛れてるわけで。
 すぐに助けに行く準備もしているから、
 いまは敵が餌に掛かるのを待っているしかない。

「おや、こりゃ広い泉だナ・・・」

 森を抜けた先に先の水源よりも少し小さい泉があった。
 その中心に半透明の女の子がいる、ように見える。
 歳は10歳くらいか?アクアよりも年上でアルシェよりも幼い感じ。
 その女の子はスッポンポンのまま俺とお見合いをしている。

「・・・やぁ、綺麗な泉だね!」

 怪しい!俺から見たらこんな奥地にいる少女は怪しいし、
 女の子が白だった場合、俺の態度は覗きが見つかった男そのものだ!
 冒険者は遥か後方にいるため、現状は自力で抜けなければならない。

『お兄ちゃんだれ?なんでここにいるの?』
「お兄ちゃんの名前は[イクダニム]。水源の異常を調査しに来たんだよ」
『水源ならもっと手前だよ。なんでここにきたの?』
「仲間達があっちを調べてるけど、
 異常の原因が見つからなくてね。
 俺だけ道を外れてここに辿り着いたんだよ」
『ふぅーん。なんでいつまでも私の裸を見てるの?』
「これは失敬した」

 クルリと後ろを向くが警戒は解かずに気配を追う。
 おそらくは半透明で意思がある事から精霊だと判断するが、
 敵に精霊がいないかはまだわからない。
 咄嗟に出てきた偽名は出発前に王様へ提案していた名前だ。

『はい、いいわよ。イクダニムさん』

 改めて女の子を見ると、着崩した感じの衣装を身にまとっている。
 受肉していないから以前のアクアを彷彿とさせる。
 構成する全てが水で出来ていた。
 それでも、幾度か成長済みのように見える。顔の造形も曖昧さがない。

「改めて、冒険者のイタフォス=イクダニムだ。君の名前を教えて貰えるか?」
『名前はないわね。この辺りの水源の守護を任されているわ』
「守護?他の水源にはモンスターがいたけど?」
『同時に責められたら無理よ、
 たまたまここに居たからここの水源を守ったの』
「でも、ここのスライムも凶暴だったぞ?」
『休憩中の私を守ってたのよ。さしずめ私の騎士達ね』
「なるほど、それは申し訳なかった。
 多分君の騎士はほとんど倒されてしまっている」
『まぁ、勘違いはどこにでもあるし、
 いずれリポップするからいいわよ。
 で?異常を調べに来たならここに問題ないわよ』
「君の話が本当ならすぐに別の水源の浄化に向かうんだけど。
 何か証拠になるものはあるかな?」
『証拠になるかわからないけど、
 敵って黒く染まった核を持ったやつ?』
「そうだ」
『なら、私に核はないし。
 スライム達も私が指示すれば大人しくなるわよ。
 逆に貴方が味方だと言う証拠はある?』
「あぁ、そうだよな。
 えっと、俺が纏っている浮遊精霊に話を聞くってのはどうかな?」
『もう話を聞いたから大丈夫よ』
「何で証拠を聞いたんだよ!」
『人と接するなんて初めてだもの。楽しみたいじゃない?』
「はぁ・・・じゃあ皆を説得しに行こう」

 アクアの成長が早いことを考えれば、
 この水精霊はかなりの年数を経た存在だろう。
 見た目も相まって対応に困っている俺に道中あれこれと話しかけてくる。

『人族も大変ね』
「精霊もこの事態の収集に参加してるよ」
『誰よ?』
「風精霊のセリア=シルフェイド。
 あとは俺の契約精霊のアクアとクー、
 契約はしてないけどノイって言う土精霊もいるよ」
『セリアってのには聞き覚えがあるわね。
 誰だっけ?テンペスト様の所の精霊よね?』
「そうだよ。君はシヴァ様の所の精霊だろ?」
『まぁね。まだ受肉も果たしてないけれどね』
「セリア先生とアクアは受肉してるよ」
『へぇ、アクアって名前からして私の仲間よね?
 何年くらいで受肉したのかしら』
「アクアは俺と契約してひと月くらいで進化したよ。その時に受肉も果たした」
『は!?契約ってそんなに先に進めるの?』
「受肉ってそもそも人と対話する為に必要だからするって聞いたよ?
 アクアは人と常に触れ合っているからね。そのせいじゃないかな?」
『なるほどねぇ、貴方から好ましい気配があると思ったら、
 本当に精霊使いだったわけね。なるほどねぇ』
「それ言われるの2人目だわ。精霊にとって精霊使いって呼び方は微妙じゃない?
 なんか道具みたいに使われてる感じしない?」
『私達にとって契約とは各上位精霊との繋がりと同じく1番大切な物なの。
 親のような存在からの命令なら喜んで働くわよ』
「ノイはそんな感じがしないけど、
 アクアとクーは俺に懐いてくれてるな」

 雑談をしながら水源へと近づけば、
 数人の冒険者とスライムが無益な戦闘を繰り広げていた。
 俺が冒険者を、彼女がスライムへと声を掛けてその場を収める。
 彼女が言うようにスライムはすんなりと大人しくなり、
 俺の言に騒いでいた冒険者達も一旦話を聞く姿勢を取ってくれた。

「つまり・・・」
「俺達は・・・」
『罪のないスライム達を虐殺して回った大罪人ね』
「「「「「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」」」」」
『いずれリポップするから別にいいんだけれどね』
「次は3番の水源に行こうと思う。
 あちらは本当に凶暴化したスライムだから、今度こそ街の為に戦えるはずだよ。
 そうだよね?本当に浄化されてないんだよね?」
『えぇ、私の管理下に戻っているのは貴方が言う1番と2番、
 あとは・・・いま4番も浄化されたわね』
「メリーとノイがやってくれたか・・・疲弊している今狙われたら危ないな」
『迎えに行けば良いじゃない』
「遠いし、3番の浄化にも行かないといけないからな」
「いや、もともと向かっている連中と俺達が行けば戦力は十分だろ。
 お前1人位なら居てもいなくてもそう変わらないから迎えに行ってやれよ」
「そうだな、過剰戦力だし1人2人以内程度なら気にしなくてもいいだろ」
「う~ん、気遣いは嬉しいんだけど距離がな・・・、
 いまアクアがいないから速度が出ないんだよ」
『水源が開放されているなら私が連れて行ってあげるわよ』
「そんなこと出来るのか?」
『これでも守護者よ?
 限定的だけれど管理下の水源から水源への移動なら出来るわ』
「ほれ問題は解決だな。行って来い!
 心配しなくても原因っぽい奴が出てきたら一目散に逃げるから!」
「じゃあお言葉に甘えて行かせていただきます。みんなも気をつけて!」

 話をした冒険者はすぐに近場の冒険者へと声を掛けて回り、
 すぐに3番水源へと動き始めた。
 なんかすっごいカッコいい背中してるなぁ。
 俺もあんな感じのカッコいい冒険者になりたいなぁ。

『さて、ここでひとつ問題があるわ』
「・・・は?問題?」
『私の水源移動法は本来は私単身が行う方法なのね。
 つまりこのままだと貴方を届けられないの』
「なんで今更そんなことを・・・」
『貴方を連れて行くためには私と貴方の間にパスが必要になるわ。
 言っている意味がおわかり?』
「・・・つまり?契約が必要だと?」
『そうなるわね。別に本契約じゃなくていいのよ。
 私だって契約ってものを経験してみただけなの』

 なんという策士だろうか。
 冒険者の彼らに気持ちよく見送られた俺は、
 彼らの矜持を守る為に追うわけにはいかない。
 そして、仲間と早急に合流するためには彼女の助けが必要不可欠。
 なんといういけず!圧倒的いけず!

『どうするのかしらね、お兄ちゃん?』
「くっ!?殺せ・・・」
『なんで!?そんなに私と契約するのが嫌なの!?』
「いや、冗談だ。挟めるネタがあったんでついな。
 仮契約するのはいいんだけどな、アクアがな・・・、
 絶対にむくれると思うんだよなぁ」
『私なら同じ水精霊を契約されたら怒るわね!』

 この小娘が!!!君が原因なんだよぉぉぉぉ!!!
 一日中遊びに付き合わされるんだろうなぁ。
 子供の相手ってすっごい疲れるんだよなぁ・・・

「他に選択肢はないし、仮契約はする。しかし!
 アクアの遊びにお前も付き合うんだ!

 お前が玩具になるんだよぉぉぉぉぉ!!!
                     」
『怖い・・・。これが人間・・・。
 急にテンションが上がるなんて・・・怖い・・・』
「すまんな、これが人間だ。さぁ、契約しようか」
『痛くしないでね・・・』
「天井のシミを数えている間に終わるさ」
『意味がわからないから早くして』
「はい」


 * * * * *
 ー14:12

『っ!?』
「アクアちゃん?どうしました?」
『ますたーが・・・』
『どなたかと契約されましたね』
「ノイちゃんじゃないのですか?」
『ちがう・・・このかんじは・・・みずせいれい!』
『お父様・・・』
「え?アクアちゃんの他にも契約したんですか?
 何か起こったんでしょうか・・・」
『ちがう!んむぅー!すいげんのしゅごしゃだって!
 いどうするためにかりけいやくしたって!』
「んん?事情が読めませんがアクアちゃんのご機嫌がナナメになっている事はわかります」
『水源の守護者は水源間を一気に移動する手段があるそうなので、
 それをお父様が利用する為に仮契約をしたそうです』
「なるほど。なら仕方ないですよアクアちゃん」
『なっとくしない!
 あくあがいるのにみずせいれいとけいやくした!んむぅー!!』
『お父様!お姉さまはお怒りです!』
「(ですよねー。時間があるときに機嫌取るから宥めておいてくれー)」
『無理です!』
「お兄さんと話しているんでしょうけど、私だけ聞こえないから少し寂しいですぅ・・・」


 * * * * *
 ー14:16

「はぁぁぁぁ。やっぱり怒ってる・・・、
 だから水精霊と契約せずに探索してたのに・・・」
『これが契約なんですねぇ。自分の中に別の存在があるような不思議な感覚です。
 貴方の魔力もなかなか美味だし、私も契約者がほしくなるわねぇ』
「今だけだからな!アクアを宥めるのを手伝うんだぞ!」
『はいはい、やりますやります。
 じゃあ移動できるようになったけれど、4番に行く?』
「・・・あぁ、頼むわ」
『≪我、ポルタの水精が願う。水湧く泉へ我を誘え!≫』

 彼女が詠唱を言い終えると同時に水中から水が舞い上がり、
 そのまま俺達の周りを包み込む。
 まるでシャボン玉のようになり俺達を包む水の膜は、
 ゆっくりと浮き上がり俺と彼女を水源へと浸していく。
 全て浸かったのを見届けた瞬間、
 周りの景色が認識できない早さで通り過ぎていく。

「この移動ってどういう原理なんだ?どこを通っている?」
『原理としては水と一体化して移動しているわ、
 今は4番へと繋がる細い水脈を通っているところ。
 体が入らないほど細い水脈でも通っていけるのがこの移動のいいところね』
「水が繋がっていれば通れるのか?」
『この水源間だけよ。
 闇精霊とかなら時空を繋げて移動できるから制限なんてないけれど、
 私達はあくまで限定された水と水の間しか無理なの』
「うちのアクアにも出来るかな?」
『成長率によると思うわ。
 私だってここまで成長するのを待ってから守護を任されたからね』
「何年くらいで成長したの?」
『秘密よ』

 話を聞く限りはアクアにもいずれは可能みたいだ。
 流石にこの河のどこどこに行く!とかは細かくは出来ないだろうから、
 ランドマーク的な水関連の場所を見繕っておこうかな。

 5分くらい雑談をしていたら、とある水底で停止してゆっくりと浮上を始めた。
 どうやら4番水源に到着したようだ。
 アクアの怒りは買ってしまったがこの移動方法を選んで正解だったと思う。
 俺が走ってもメリーほどの速度で走り続けられないんだから、
 到着するのは夜になっていたかもしれない。

 浮上しきったシャボン玉は上から水へと変わっていき、
 水面へと零れていく。

「貴方が落としたのはこの金の斧ですか?それとも銀の斧ですか?」
『≪ストーンバレット!≫』
「うおっ!危ないなぁ!」
「ノイティミル様、敵ではなくご主人様のようです」
『え?あ、本当です!水源から出てくるから敵かと思ったです』
『意味のわからない言葉を言ってお仲間から攻撃・・・浅はかなり』
「いや、これって俺の言葉じゃなくて登場に関して勘違いしたんだろ!
 どちらかといえば君のせいじゃないのかな・・・」
「ゴホンッ!ご主人様、お互い無事に再開できて何よりです」
「あ、あぁ。こっちの戦闘が終わったと聞いたから迎えに来たんだよ。
 2人とも無事で良かった!」
『戦闘が終わったってどうやって知ったです?
 元マスターは2番水源に行ってたはずです』
「水源に特異個体がいなくてな、冒険者と手分けして探していたら彼女と出会って、
 話を聞くとポルタフォール一帯の水源を守護する水精霊らしくて、
 4番水源が管理下に戻ったって聞いたんだよ」
「さきほどの登場も彼女が?」
「そうなる。水源限定の移動が可能なんだそうだ」
『水源の守護者・・・なかなかの地位にいますです』
『お褒めいただき光栄ね。貴女がノイティミルね』
『はいです。改めて、ノイティミル=グランツァーと申しますです』
「私はご主人様の従者をしておりますメリー=ソルヴァと申します」
『私も名前の返礼をしたいのだけれど、残念ながら名前はまだないわ。
 ポルタフォール水源の守護者と呼んで頂戴』
「・・・ながっ」ボソッ
『何か言ったかしらお兄ちゃん?そんなことを言うなら名前をくれてもいいのよ?』
「ポルタ=ノ=シュゴシャじゃ駄目なの?」
『嫌よ!付けてくれるならもっとちゃんと考えてよ!』
「仲がよろしいですね」
『これを見たらアクアさんが怒ると思うです』
「契約者は繋がっているのですからもう怒っておられるのでは?」
『あ・・・』
「まぁ、考えておくから次は1番水源に頼む」
『ちゃんと考えなさいよね!』

 とりあえず戦力の分散を解消しないと不安が尽きないため、
 シュゴシャ(仮)を宥めつつ1番水源への移動を始める。
 
『はぁ・・・これが水精霊の縮地魔法ですか』
「あ、縮地でいいんだ。ワープとかそんな言い方をするのかと思った」
『言い方は様々に存在するです。
 元マスターが言うようなワープやゲートって言い方をする個体もいます』
「それにしても、すごい体験をしていますね。
 城で姫様の従者をしているだけではこんな光景を目には出来ませんでしたね」
「俺はそもそもこの世界に来なかったら、
 魔法なんて存在を目にする事がなかったよ」
『ちょっと!のんきに見学してないで私の名前も考えてよね!』
「お子様・・・出会った時の威厳はどこに行ったんだ・・・」
『まあ、長寿種族は精神の成長が遅いのです。
 精霊は魔法生命体なので尚のこと長寿ですし』
『聞こえてるからねノイ!』
「ノイをいじめるな。名前は着く前には考えとくから」
『絶対だからね』

 名前かぁ。この地から動けない彼女は俺に着いて来れないし、
 アクアが激おこだから絶対に本契約は出来ない。
 事件解決までの間なら俺のコミュ力で名前なんて呼ばなくても・・・。
 水・・・ウォーター・・・スプラッシュ・・・う~ん・・・、
 あまり水に拘り過ぎるとまとまらないな。
 水・・・水色っぽい感じで・・・こう・・・、
 スー・・スウルス・・・小さい字も入れたいな・・・。

『そろそろ着くわね』
「名前も決めたぞ。君の名前は[スィーネ]だ。どうだろう?」
「悪くはないかと思います。
 なんとなく水色っぽいイメージはありますし」
『センスの無さは自分で体験済みです。こんなところですね』
「君らの感想は聞いてないぞ。彼女に聞いてるんだ」
『・・・ま、まぁまぁね!時間もないしそれでいいわ!』
『めちゃくちゃ嬉しそうじゃないです?』
「ノイティミル様、お静かに」
「(そろそろ合流出来そうだから水源に注意しておけよ)」
『(・・・・)』
『(はいお父様。お待ちしております)』
「(アクアはどうかな?)」
『(私達ではどうにもなりませんでしたので、頑張ってください)』
「(やっぱりか・・・アルシェにも同じように伝えておいてね)」
『(はい)』


 * * * * *
 ー15:03

 ゆっくりと浮上していく。
 1番水源に到着したらしいが、心が重い。
 アクアにどんな顔をされるのか怖い。
 今回の事件で働いていない俺への罰なのだろうか・・・うぐぅ。

 やがて、水面下から出る瞬間・・・
 ポインッと弾かれた。水面から弾かれた。

『あら?おかしいわね。水面が凍っていて出られないわ。
 あと1分ほどで膜が消えるから急いで出たいのだけれど』
「アクアーリィ様ですかね」
『絶対にアクアさんです。やっぱり怒ってますです』
「(クー!氷が張ってるんだけど!)」
『(あ、お父様!到着したんですね!
 いまアルシェ様が[ヴァーンレイド]で氷を溶かしているんですが、
 お姉さまがその都度[ホワイトフリーズ]で凍らせるので・・・)』
「(アクア!俺だよ!マスターが来たよ!ここ開けて!)」
『(ますたー?だれー?あくあはのらせいれいだよー?)』
「(明日1日遊んであげるから!アクアに付き合うから!ここ開けて!)」
『(ますたー?だれだっけー?おもいだせないなー)』
「(この街に滞在する間アクアと一緒に居てあげるから!開けて!)」
『(そのせいれいとのけいやくかいやくしてー)』

「(アクア!いいかげんにしろ!
  水源間の移動に必要だから仮契約したって説明しただろ!
  俺だけじゃなくてみんなにも迷惑を掛けているんだ!
  いいかげんにふざけるんじゃない!)」

『(んむ・・・うっうっ・・・うえぇぇぇぇぇぇーーーーーーん!!!)』
『(お父様!お姉さまが泣き始めましたが!?)』
「(時間がないから今のうちに氷を溶かすようにアルシェに伝えて)」
『(は、はい・・・)』

 少し待つと水面の氷にやっと人が通れるような穴が開いた。
 と思ったら、膜が無くなり水中に投げ出される。
 穴が開いたところから1人ずつメリー、ノイ、俺、スィーネの順に水上へ上がる。
 みんなが陸へ向かい氷の上から逃れたのを確認して、周りを見る。
 アルシェとクーは俺に少し気まずい顔を向けており、
 2人の隣には問題のアクアはいなかった。

「敵はまだ現れてないんだよな?」
「はい、お兄さんの予想通りに亜空間があり、
 そこに水が溜まっていました。作業は進めていましたがまだ現れていません」
『索敵に引っかかっていません』
「わかった。水源の浄化は1,2,4番が完了した。
 残りの3番は冒険者総出で向かっているからいずれ浄化されるだろう。
 彼らが成し遂げれば彼女がわかるから、それで供給はなくなる」
「わかりました」
『初めまして、ポルタフォール水源の守護をしています[スィーネ]と言います。
 以後お見知りおきを。聞いているとは思いますが、
 諸事情により彼と仮契約させていただいてます』
「あ、こちらこそ。協力してくださり助かります。
 私はアルカンシェ=シヴァ=アスペラルダです」
『お父様がお世話になりました。クーデルカ=シュテールです』
「移動は助かったんだけど、排水も手伝ってもらえるか?」
『いいわよ。平穏な生活をするために協力してあげるわ』
「じゃあ、ここはまかせる。2人は案内を。メリー達はどうする?」
「やれる事がないのであれば街に戻ってセリア先生のお手伝いをしようかと」
「そうだな、一旦街に送るか。
 セリア先生達の様子も見ておきたいし、直接説明もしたいしな」
『ボクは疲れたのでしばらく寝ますね』
「あぁ、お疲れ様。助かったよ、ありがとう。
 で、うちの馬鹿娘はどこにいるんだ?」

 お互いの状況と自己紹介が終わり、次の行動に移る前に確認する必要があった。
 へそを曲げていたとはいえ溺死するところだったからな、
 保護者としてはしっかりと躾けをしておきたい。

「お兄さん・・・こちらに・・・」

 申し訳無さそうな顔をしたアルシェが後ろを向けると、
 彼女のローブに顔をうずめて俺を見ようとしないアクアがいた。

「アクア・・・」
『・・・・・』
「アクアは俺が引き取るから、スィーネを連れて排水をお願い」
「わかりました。
 ほらアクアちゃん、お兄さんがお話したいそうですよ」
『・・・・・』
「アクア。みんなやらないといけない事があるんだ。
 俺達の行動が大勢に影響を及ぼしているんだ。
 さっきは怒っちゃったけど、ちゃんと話をしよう」
『・・・・・うん』

 幼いけれど場数を踏んだ精霊なんだから、
 優先順位はなんとなく理解しているはずだ。
 今回は精神的に暴走してしまったが、話し合えばわかってくれると思う。
 こういう問題を起こしたときこそお互いをもっと知るチャンスなのだ。

「クー、敵が来たらすぐに連絡を頂戴。しばらくはアクアと宿で話をしてるから」
『わかりました』
「さぁ、俺達はポルタフォールへ戻るぞ」
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