特に呼ばれた記憶は無いが、異世界に来てサーセン。

黄玉八重

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第15章 -2ndW_アルダーゼの世界-

†第15章† -05話-[ヴリドエンデ協力体制]

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 ドラウンド陛下からの書状を受け取ったラッセン殿下は上官に報告を済ませて抜ける分の編成調整をすぐさま行った。
 一応部屋に通されたけれど十分もしない内にラッセン殿下はカリガッソ氏と同じ立場の近衛を従えて再び俺達の前に登場した。

「お待たせしました兄上。それと……水無月みなづき殿、でしたか?」
「改めて。アスペラルダ王国、アルカンシェ様護衛隊所属。隊長の水無月宗八みなづきそうはちと申します」
「冒険者界隈では無名に等しいのにギルドでは名前を知らない職員は居ない。<万彩カリスティア>の二つ名持ち。私はラッセン様の側近を務めておりますクリスチャン=フォテマンリです。気軽にクリスとお呼びください」
「あぁ、どうも。ちなみに冒険者ランクもFなのにフォレストトーレのラフィート陛下が勝手に二つ名付けやがりましてね。恥ずかしいったらない」

 ラッセン殿下もクリス氏も荷物はあまり持たずに身軽な格好だった。
 今回は上映会で魔神族の脅威を認知させ直近の計画を立てる為の一時的な帰還の予定でラッセン殿下とクリス氏を王都に残す事になれば新たな辞令が砦に下る。その時に自身の荷物を持ち出せばいいのだ。


 * * * * *
 上映会は謁見の間ではなく会議室で行われた。
 ドラウンド陛下やアルカイド王太子殿下や宰相など国営の重鎮はもちろんだが、戦力として数えたい軍団長ならびに近衛やど複数人の国軍所属の兵士を揃えた会議室の夜が明ける。闇魔法《夜の帳》の解除と共に窓の外からはお昼時の日差しが降り注ぎ皆が眩しそうに腕で光を遮る動作を行った。

「……正直、言葉が無い。アスペラルダやフォレストトーレからの話は聞いていたが話半分どころか本当……なのか?」
「逆にアルカンシェ様のあの強さには納得がいきました。そして本気では無かった様です……」

 まず口を開いたのは陛下と王太子。
 王族あるあるの頭を抱えるポーズで映像の衝撃に慄く陛下の隣で王太子が納得と複雑な表情を浮かべて呟いている。どうやら俺が居ない間にアルシェに鍛錬場を希望された際に侮った態度を取った事を恥じているらしい。そして王太子は不合格だったらしい。
 カリガッソ氏が合格でも王太子を差し置いて採用ってのも難しいのかな?

「これほど強いお方に鍛えられるならば、俺もまだまだ強くなれそうだ!」
「……ふぅ」

 ラッセン様は逆にやる気が滾っている。貪欲に強さを求める割には玉座に興味が無いというのはヴリドエンデに取っては良い話だろう。兄であるアルカイド様を敬愛している事もあって強くするに当たって後顧の憂いも無い人材は得難い。
 そして、メリオも初めて完全体の魔神族との戦闘を見た結果、重い息を吐きだすに留めて感想は口にしなかった。あまりPTは上手く回っていないのか悩みが多くあるようだが、何とか乗り切って王都を守ってもらいたい。今回の異世界は暑すぎるから勇者といえど耐性がなければ連れて行けないからせめて王都で戦ってくれると俺も心労が軽くなるのだが……。
 もしかしてマクライン達は俺が異世界人だと伝えたのか? いや、ならメリオが何も言って来ないのはおかしいよな……。あいつの悩みに俺は関係なさそうだな。

「ドラウンド陛下、落ち着かれましたか?」
「ははは、アルカンシェ王女は豪胆だな。俺達はこれでも最強を自負していたのだがこれほど差を見せつけておいて落ち着いたか、だと? ふざけているのかっ!?」
「上映中に説明致しました通り人間では神に手は届きません。強さにおいては精霊と共に戦う事で得た力です。私達と同等の力は無理であっても今の限界を超える事は可能ですわ」
「アルカンシェ王女の言う通りです陛下。動揺はわかります。私達も同じ衝撃に飲まれそうですが、だからこそ少しでも力を蓄える時間に使うべきです!危機を知らせてくれた王女に当たり散らす事が王の役割ではありませんっ!」

 荒れる王様を聡明な王太子が止める。
 確かに魔神族や精霊と共に戦う俺達の姿はこの世界の常識に当てはめれば異常な強さであり、理解出来ないからこその漠然とした恐怖への耐性が王様よりもアルカイド様やラッセン様にあったという事だろう。彼らがレベル1の幼少期にレベル100の猛者に囲まれて育った事と若いからこそその怖さを忘れずに居られたことが功を奏したと言える。王はその恐怖を忘れるには十分な人生を歩み過ぎたのだ。

「出来れば早めに回答をいただけると助かります。ですが、今回の件を越えた後の事も踏まえて王族の方々には説明しておきたい事もございますのでまだお時間が有るのであれば人払いをお願い出来ますでしょうか?」
「わかった。王太子の名のおいて命令する。陛下とラッセンを除いて全員部屋の外へ出てくれ」
「アルカンシェ様。私達の下に弟と妹が居るのですが呼ぶべきでしょうか?」

 頭と気持ちの整理が付かない王の代わりにアルカイド様が指示出しを行ってゾロゾロとヴリドエンデサイドの面々は退室していく。
 その間にラッセン様がアルシェに確認を取って来た。もちろんその弟や妹とは勇者に絡んで来ていたハカヌマとマリアベルの双子殿下の事だな。といってもハカヌマは栄養失調で動けないしマリアベルは部屋に閉じこもっていると聞いている。アルシェは俺だけを残しマリエル達にも退室を指示しつつラッセン様の質問にも答えた。

「手を煩わされる事が無いならば連れて来ても構いませんが何度も世話を焼くことはしたくありません」
「え? 兄上!すでに何かあったのですか!?」
「ハカヌマは動かせないしマリアベルも無理に連れて来ても騒ぐだけになりそうだから今回は気にするな」

 やがて勇者も含めた全員が退室したのを確認し念の為に風の層を発生させて音漏れ防止も実施した上で魔神族の件と異世界人である俺の立場も説明する。勇者は自分達人間が召喚した存在だが水無月宗八みなづきそうはちは理由不明の召喚によりこの世界へ現れた事、破滅なる存在がこの世界に迫っており数人の魔神族が先行して活動している事、そのXデーがいつになるか不明であり基本的には自分達で解決する必要がある事、それを前提で戦力を整えているが勇者が魔王を討伐した時点で水無月宗八みなづきそうはちも消えてしまうだろうという事。
 すでにアスペラルダから王族間連絡で伝わっているはずの情報も半信半疑の状態で記憶を放置した結果、問題の大きさに陛下はまた頭を抱える事となった。邪魔になるなら力づくでも排除しなければ時間が勿体ないという説明に自分達の身内に起きた悲劇の理由に早くも辿り着いて表情を曇らせる。

「では、その破滅という謎の存在がこの世界に乗り込んで来る事を想定した上で敵戦力を削るには異世界に乗り込んで敵を減らすしかない、という事か……」
「オベリスクとやらは見た記憶は無いが破滅の呪いで意識から外れているだけの可能性があるのか……。それらの処理をアスペラルダの息が掛かった者たちが担っているからこの国でも同様の活動を認めて欲しいと……?」
「はい。初めこそ宗八そうはちも魔神族という存在は知らない中で精霊との契約方法を確立したりと素晴らしい実績を積んでいましたが存在を知ってからというもの被害が広がらぬ様、解決に向けての努力を私達と共に重ねて来ました。その結果が先の映像です。確かに魔神族は脅威ですが倒せない存在ではない事は証明されました。しかし私達は少数で世界は破滅が関わる事柄を気にせず忘れる様に仕組まれています」
「破滅の呪いは徐々に弱まっている印象です。精霊契約が無い者でも重ねてその存在を認識する事でオベリスクの存在や魔神族という言葉を忘れずに対応出来ます。この国のギルド以外の筆頭ギルドマスターはすでに協力関係にあります」

 陛下は相変わらず頭を抱えたままだがアルカイド様とラッセン様は引き続き話をまともに聞いてくれる。
 あくまで敵地に乗り込むのは俺達の役割であり、こちらの世界の防衛に当たってほしい旨も合わせて伝えた。そして、先の霹靂へきれきのナユタ戦から導き出された今後の展望としては、人が一人が通れる程度まで大きく亀裂が広がり次第俺が単身で突入してゲートを設置し、亀裂に関しては闇精霊に閉じさせるというもの。以前は臨界を迎えるまで10年という時間を要していたが正直人の生活圏内で侵入して来る瘴気精霊の処理や警戒をするのは難しい。
 改めて検討した結果、外出禁止と兵士の導入をした上で短時間だけ亀裂をこちらから広げて俺が侵入する作戦であった。ゲート設置後は闇精霊に亀裂を閉じてもらい、今後開く傾向があれば空間の修復をしてもらう方法。これで以前の臨界時の様に大量の瘴気モンスターを相手にする必要がなくなり王都の防衛もしやすくなる。

「では、我々が強くなる必要性が薄く無いでしょうか? 必要なのが水無月みなづき殿が侵入する一時だけならばアルカンシェ様やマリエル殿達で抑えられないとは思えない」
「アルカイド様の言う通りその時は私達で抑えられます。しかし、懸念事項として宗八そうはちがいつ元の世界に帰ってしまうのか。また、破滅がいつ本格的な攻めに転ずるのか。この2点が問題と捉えております」
「つまり、どのような攻勢に出て来るかもわからない上、水無月みなづき殿の協力を得られない場合は自分達で自分達の世界を守る為の戦いが待っているという事ですね? それに備えて各国が戦力を増強する必要がある為テコ入れを推奨されている、と……うぅむ……」

 確かに俺こと水無月宗八みなづきそうはちという駒は協力だ。
 盤面をひっくり返す為にこの世界で誰も実現しなかった七精霊を集めて契約もしたからこそ完全体となった霹靂へきれきのナユタも相手に出来た。しかし、今のところ俺が異世界召喚された事情は不明のままで、予想では勇者召喚に巻き込まれたとの見方が強い一方で次女クーデルカ曰く「世界に呼ばれたのでは?」という話も出ている。人馬一体の魔族が火の国に侵入していた件を考えると魔王は確実にこちらへの侵攻は考えている様に思えるし悠長に破滅到来を待っている間に本格的な戦争に発展して人材を失う事があればそれこそ世界のピンチとなってしまう。
 だが、勇者が魔王討伐に成功した場合勇者はもちろんの事、俺という駒を失う恐れも孕んでいる以上何が正解かわからないまま俺達はここまで進んで来ているのだ。

「傲慢だな……」

 ボソリと呟くように、考え込む両殿下の発言の隙間を通った言葉がドラウンド陛下から漏れ聞こえた。

「自分達が世界を守っているとでも考えている様だ。対応している者が強い使命感を持って行った事でも民草や渡り鳥共には何も伝わらない。誰も褒めない。気にしない。感謝しない……」
「父上……」
「……」

 両殿下の反応からして陛下のこの言葉は俺達に向けた言葉であると同時に自分達に向けた言葉なのかもしれない。
 渡り鳥とは移動しながら生活をする者を指す言葉なので移民や商人、冒険者などの事を言う。俺達も旅をしていたのでこの渡り鳥に含まれることを考えれば確かに俺達は破滅だの魔神族だのと口にしては魔族の事など考えた事は少なかった。人間領を守るヴリドエンデに感謝する日も意識した事もなく当然の事と受け入れ日常を過ごしていた。だが、感謝の声や義援金は届くことが無くとも彼らは誇りを持って志高く人と魔族の境を守るのだといつも対応して来たのだ。
 それは俺達の破滅対応にも言える内容だと、陛下は説いている。

「私は明日が欲しいのです。平穏で暖かな明日が欲しい。愛する人と過ごす日常、それは私だけではなく色んな人にも味わって欲しい。確かに守っている事に対する感謝は嬉しいことですがそれを求め始めては本末転倒です。陛下が欲しかったものは感謝では無かったはずです」

 水の国アスペラルダ、風の国フォレストトーレ、光の国ユレイアルド、土の国アーグエングリン。
 この人間が住む国々は魔族との牽制を全て火の国ヴリドエンデに任せる代わりに様々な救援物資や資金提供を行って来た。しかし物では陛下の心を満たすことは出来ず、日々摩耗していく誇りを王という立場が辛うじて支えていたのだろう。俺達は動き出してまだ2年未満だがヴリドエンデは世代交代も含めると約800年この役割を担っている事になる。そりゃ疲労も貯まる一方だ。

「父上。父上が本件を前向きに思えないのであれば王太子として私が前面に出て対処致します。幸い道筋に関してはアルカンシェ様が協力して下さる様子。父上は今まで通り政務に集中してください」
「その方が良いように私も思います。兄上に一旦全て任せて、落ち着いた頃に……。私も微力ながら兄上に力添えしますのでどうか……父上」

 今尚立ち直れぬ姿の父親を見て息子たちは覚悟を決めたらしい。
 疲れ切った父親に任せられる案件ではないと判断した両殿下は力を合わせてこれまで以上に支える事を胸に決め陛下に寄り添い言葉を掛けた。二人の言葉に反応を示した陛下は顔を上げるとゆっくりと交互の顔を見やる。

「わかった。ヴリドエンデ帝国国王ドラウンド=ユグノースが王太子アルカイドと次期軍団長ラッセンに此度の件は全て一任する。王族としての役割を確と勤め上げて見せよ。そしてアルカンシェ王女、まことに恥ずかしい限りだが俺は優秀な王ではなかった様だ。未だに現実的に考えられないのに漠然とした恐怖だけが先行してしまいまともな判断が出来そうにない……。今後の窓口は息子たちに委ねる故、要望や相談は全て彼らに頼む。出来る限りの協力を約束しよう」
「ありがとうございます。ですが、一つ訂正いたしますわ。ドラウンド陛下は恐怖心に抗い克服しようとしておいでな時点で優秀な国王なのですからご自分をその様に卑下しないでください。突然の飛び込んで来た話が大きすぎるだけですから。ご協力には感謝致します。お言葉通り今後はアルカイド様とラッセン様に相談させていただきます」

 こうしてヴリドエンデ帝国で発生した魔神族対策は前へ進み始めた。
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