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子にゃんこ、毛を逆立てる
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翌日は、やはりと言うか目が覚めたら、とっくに王都は見えなくなっていた。騎士全員が騎乗し、街道を南東へと進んでいく。今回は11部隊あるうちの6部隊がインリア辺境領へと派遣されることになった。いつもより2部隊も多いらしい。
「ザム。お腹すいた」
「起きたか。もう少し待てるか?この近くの川で休憩することになってる」
「うん。大丈夫」
私は、ザム特製のちっちゃなスコーンを取り出し、ポケットの中でまぐまぐすることにした。結果、ザムのポケットは食べこぼしたカスが占拠し、私はカスまみれだ。ついでにジャムとクロテッドクリームがところどころについている。
「ポケットでの飲食は禁止だ!」
お詫びに魔法で綺麗にしたが、ダメだった。ベッドでご飯はなかなか難しい。
「団長、フィーを連れてきたんですか?迷子にならないようにしっかり捕まえておいてくださいよ?探してる暇はないんですからね!」
ランツはちょっと呆れ顔だ。
「大丈夫だ。フィーは賢いから許可なくここから出ることはない」
「にゃー、にゃにゃ」
大丈夫~、ザムから離れないよ。
「そうかそうか」
なんだか嬉しそうなザムだけど、顔はね。ネズミをいたぶる猫のようだ。ランツも同じことを思ったのか、顔がひきつっていた。
短い休憩のあと、再び進み出す。いつもならザムの軍馬ジェイ(雄)の頭を陣取るのだけど、今回はジェイに止められた。曰く「吹き飛ばされるぞ」ということだ。ジェイたちに負担にならない程度に飛ばしているそうだ。ジェイとは、初めて子ネコになった日に会っている。それ以来、散歩の度に会いに行っているから仲良しだ。そのジェイの忠告だ。素直にザムのポケットにお邪魔した。
全行程の1/3辺りで、2部隊が離脱した。ここから魔獣を間引きながら進んでいくためだ。毎年、この辺りから討伐に入るということだった。いくら急いでいるとはいえ、この季節に間引いておかないと来年の春が大変になる。残りはとにかく急ぐ。半壊状態の軍がそれほどもつとは思えないからだ。
それからさらに飛ばすこと5日。インリア辺境領まであと少し、というところで足留めされた。それまでにも魔獣は出てきていたが、1部隊も差し向ければ、すぐに殲滅して合流できるような規模と強さだった。でも、今回は・・・・。
「なんだ、あれは!?」
ザムの呆気にとられた声に私はポケットから顔を出した。そこにいたのは・・・・。
「キメラ・・・・」
そのあまりに不気味な容姿に私の毛がぶわっと逆立った。気持ち悪い~。
「フィー、キメラとは何だ?」
「・・魔法で創った人工の魔獣。禁術のひとつ。魔女の監視対象。強いよ。髭がピリピリする」
「この人数でも無理か?」
「無理。見つかる前に撤退した方がいい」
「即答か。全員、あれが見えなくなる場所まで静かに後退!急げ!」
ザムの一言で全員が速やかに静かに撤退した。そして、ここに来る途中にあった草原まで戻ると各隊の隊長を呼び出しどうするか話し合うことになったようだ。私はここに戻る途中で師匠とアーノにメッセンジャーを送った。私のメッセンジャーはてんとう虫。可愛いでしょ?魔女の間ではメジャーなもので、気軽にやり取りしている。ちなみに、アーノのメッセンジャーは海亀。空飛ぶ海亀。他にも紙飛行機だったりモモンガもいる。ただ、あまり気持ち悪い形態だと受け取り拒否されるから、グロテスクなのはない。蜘蛛やGブリなら私は迷わず焼き殺す!
ザムと各隊の隊長が揃ったところで、アーノが転移してきた。
「団長。キメラが出たそうですね?」
「ファビアーノか。ああ。聞いたのか?」
「フィリアをこちらに。今後の事については、フィリアの話しを聞いてから。インリア辺境伯のところへは我々の師匠が向かいました。なんとかするでしょう」
私はザムのポケットからアーノの掌に移動した。ザムは隊長たちに説明すべくこの場を離れていった。
「さて、フィリア。どう思いますか?」
「う~ん。なんかおかしい気がするの」
「おかしい?」
「キメラにしては、強度がありすぎる。ちょっと見てきてよ」
アーノは直ぐ様キメラのいる場所まで飛んだようだ。一瞬居なくなり、すぐに戻ってきた。
「確かに、おかしい気がしますね。何がと言われると、困りますが。カイザーを呼びましょう」
アーノの海亀がカイザーの元に飛んでいった。すぐに来るだろう。
「団長。あれはあなた方の手には負えない。速やかにここから撤退することをお勧めし・・・・チッ。遅かったか。フィリア!奴がこっちに気づきましたよ!!!」
「えー!アーノ!どうすんのぉ~!?」
先程まで視界に入らないほど遠く離れていたキメラが、何故か私たちに気づき、こちらに凄い勢いで向かってくるのが見えた。
「団長!全員をなるべく遠くへ!ここは私とフィリアが何とかします!」
アーノの言葉に各隊の隊長は、直ぐ様踵を返し自分の隊に指示を出すと混乱することなく、後退していった。
しかし・・・・。
なんで残ってるの~!!!
早く逃げてよ、ザム!
ジェイも~!!!そんなにな勇ましい顔してもダメ!とっととザムを運んでいきなさ~い!
「ザム。お腹すいた」
「起きたか。もう少し待てるか?この近くの川で休憩することになってる」
「うん。大丈夫」
私は、ザム特製のちっちゃなスコーンを取り出し、ポケットの中でまぐまぐすることにした。結果、ザムのポケットは食べこぼしたカスが占拠し、私はカスまみれだ。ついでにジャムとクロテッドクリームがところどころについている。
「ポケットでの飲食は禁止だ!」
お詫びに魔法で綺麗にしたが、ダメだった。ベッドでご飯はなかなか難しい。
「団長、フィーを連れてきたんですか?迷子にならないようにしっかり捕まえておいてくださいよ?探してる暇はないんですからね!」
ランツはちょっと呆れ顔だ。
「大丈夫だ。フィーは賢いから許可なくここから出ることはない」
「にゃー、にゃにゃ」
大丈夫~、ザムから離れないよ。
「そうかそうか」
なんだか嬉しそうなザムだけど、顔はね。ネズミをいたぶる猫のようだ。ランツも同じことを思ったのか、顔がひきつっていた。
短い休憩のあと、再び進み出す。いつもならザムの軍馬ジェイ(雄)の頭を陣取るのだけど、今回はジェイに止められた。曰く「吹き飛ばされるぞ」ということだ。ジェイたちに負担にならない程度に飛ばしているそうだ。ジェイとは、初めて子ネコになった日に会っている。それ以来、散歩の度に会いに行っているから仲良しだ。そのジェイの忠告だ。素直にザムのポケットにお邪魔した。
全行程の1/3辺りで、2部隊が離脱した。ここから魔獣を間引きながら進んでいくためだ。毎年、この辺りから討伐に入るということだった。いくら急いでいるとはいえ、この季節に間引いておかないと来年の春が大変になる。残りはとにかく急ぐ。半壊状態の軍がそれほどもつとは思えないからだ。
それからさらに飛ばすこと5日。インリア辺境領まであと少し、というところで足留めされた。それまでにも魔獣は出てきていたが、1部隊も差し向ければ、すぐに殲滅して合流できるような規模と強さだった。でも、今回は・・・・。
「なんだ、あれは!?」
ザムの呆気にとられた声に私はポケットから顔を出した。そこにいたのは・・・・。
「キメラ・・・・」
そのあまりに不気味な容姿に私の毛がぶわっと逆立った。気持ち悪い~。
「フィー、キメラとは何だ?」
「・・魔法で創った人工の魔獣。禁術のひとつ。魔女の監視対象。強いよ。髭がピリピリする」
「この人数でも無理か?」
「無理。見つかる前に撤退した方がいい」
「即答か。全員、あれが見えなくなる場所まで静かに後退!急げ!」
ザムの一言で全員が速やかに静かに撤退した。そして、ここに来る途中にあった草原まで戻ると各隊の隊長を呼び出しどうするか話し合うことになったようだ。私はここに戻る途中で師匠とアーノにメッセンジャーを送った。私のメッセンジャーはてんとう虫。可愛いでしょ?魔女の間ではメジャーなもので、気軽にやり取りしている。ちなみに、アーノのメッセンジャーは海亀。空飛ぶ海亀。他にも紙飛行機だったりモモンガもいる。ただ、あまり気持ち悪い形態だと受け取り拒否されるから、グロテスクなのはない。蜘蛛やGブリなら私は迷わず焼き殺す!
ザムと各隊の隊長が揃ったところで、アーノが転移してきた。
「団長。キメラが出たそうですね?」
「ファビアーノか。ああ。聞いたのか?」
「フィリアをこちらに。今後の事については、フィリアの話しを聞いてから。インリア辺境伯のところへは我々の師匠が向かいました。なんとかするでしょう」
私はザムのポケットからアーノの掌に移動した。ザムは隊長たちに説明すべくこの場を離れていった。
「さて、フィリア。どう思いますか?」
「う~ん。なんかおかしい気がするの」
「おかしい?」
「キメラにしては、強度がありすぎる。ちょっと見てきてよ」
アーノは直ぐ様キメラのいる場所まで飛んだようだ。一瞬居なくなり、すぐに戻ってきた。
「確かに、おかしい気がしますね。何がと言われると、困りますが。カイザーを呼びましょう」
アーノの海亀がカイザーの元に飛んでいった。すぐに来るだろう。
「団長。あれはあなた方の手には負えない。速やかにここから撤退することをお勧めし・・・・チッ。遅かったか。フィリア!奴がこっちに気づきましたよ!!!」
「えー!アーノ!どうすんのぉ~!?」
先程まで視界に入らないほど遠く離れていたキメラが、何故か私たちに気づき、こちらに凄い勢いで向かってくるのが見えた。
「団長!全員をなるべく遠くへ!ここは私とフィリアが何とかします!」
アーノの言葉に各隊の隊長は、直ぐ様踵を返し自分の隊に指示を出すと混乱することなく、後退していった。
しかし・・・・。
なんで残ってるの~!!!
早く逃げてよ、ザム!
ジェイも~!!!そんなにな勇ましい顔してもダメ!とっととザムを運んでいきなさ~い!
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