私、これからいきます。

蓮ヶ崎 漣

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クリスマスパーティー⑤

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首を傾げた直後、大虎くんはニコッと微笑むと口を開いた。
 
「え?そんなの決まってるじゃん」
 
今度は私が首を傾げると大虎くんは続ける。
 
「俺が莉恵さんと一緒にいたかったから。莉恵さんが仕事終わってなかったなら我慢したけど終わらせたっていうしせっかくのクリスマスだから取られたくなかったんだよね」
 
その言葉にドキッとした。
 
「(あぁ、もうどうしてそういうことをサラッと平気で言っちゃうかな……嬉しいけれど恥ずかしい……)」
 
そんなことを思っていると美琴さんが口を開く。
 
「あーはいはい。トラの惚気はいらなーい!そんなことよりプレゼント交換しよ?はい、円になってープレゼント持って!音楽流すから流れてる間は右隣の人にプレゼントを渡してね。音楽が止まったときに持ってたプレゼントがもらえるってことで良いよね?」
 
「いいよ」
 
「私も」
 
「俺もいいけど……どうやって音楽止めるんだ?」
 
「自動で止まる仕組みになってるよ!じゃあ、音楽流すからね!」
 
美琴さんに言われた通りに円になって座り音楽が流れたと同時に右隣の美琴さんにプレゼントを渡す。
けれど、その音楽はジングルベール♪ジングルベール♪すっずがなーるー♪と誰かが歌っているものだった。
 
「お、おまっ!美琴!いつの間に録ってたんだよ!?」
 
どうやら田原さんの歌声らしい。
お世辞にも上手とは言えなかった。
美琴さんは楽しそうに笑っていて大虎くんも声を殺すように笑っている。
 
「『すっずのリッズムにー♪ひっかりの輪がーなっるー♪ヘイ!♪ジングルベール♪ジングルベール♪すっずがなっるー♪もっりにーはっやしにー♪ひーびーきーなーがーらー♪タンタラララタタン♪ウォウ!♪』」
 
そこで音楽?が止まった。
大虎くんも美琴さんもついに我慢できなくなったのか目に涙を浮かべながら笑っている。
 
「あははっ!もうっ!笑いすぎてお腹痛いっ」
 
「最高でしょっ!?いーっひっひっひっ!ホント、お腹痛いっ!」
 
そんな二人の様子に顔を真っ赤にして怒鳴る田原さん。
 
「お前らなっ!そんなに面白いかっ!?どうせ俺は音痴だよっ!」
 
「ま、まぁまぁ……素敵な歌声でしたよ……?」
 
私がそういうも田原さんは首を横に振る。
 
「いや!栗山さん!ハッキリ下手だって言ってくださち!俺が音痴なのは俺が一番分かってるんで!」
 
「え、えっと……」
 
何といおうか迷っているとやっと笑いが収まったのか大虎くんが涙を拭いながら口を開いた。
 
「あーっ!面白かった!音痴云々は置いといてなんであんな無駄にノリノリだった訳?」
 
「……覚えてねぇ」
 
「あれはねー、泰仁が珍しく酔って帰ってきたからさらに一本缶チューハイ飲ませてジングルベル歌って?って頼んだら歌ってくれた奴。まぁ、それより、受け取ったプレゼント開けようよー!」
 
田原さんは納得がいっていないようだったけれどしぶしぶ応じる。
 
「僕のは赤いチェックの紙と黄色いリボンでラッピングされてる奴だったー誰の?」
 
「あ、それ、私が選んだ物です」
 
「やった!栗山さんからのだったら外れはないね!開けても良いですか?」
 
「えぇ、もちろん」
 
私がそう答えると美琴さんは袋を開けて中の物を取り出した。
 
「わぁ!入浴剤セット!ありがとうございます!大当たりだぁ~」
 
「喜んでもらえて良かった」
 
入浴剤セットなら誰に当たっても平気と思って選んだけれど正解みたいでホッとする。
 
「それじゃあ、次はー……栗山さん、いってみよー!」
 
「私?私のは……緑の紙でラッピングされているわ」
 
「あ。それ、俺のっすね。気に入るか分かんないっすけどどうぞ開けてみてください」
 
田原さんにそういわれ私はプレゼントを開けた。
箱が入っていてその箱も開ける。
その中にはペアの可愛いマグカップが入っていた。
 
「可愛い!ありがとうございます!大切に使わせてもらいますね!」
 
「喜んでもらえてよかったっす!ぜひトラと一緒に使って下さい!」
 
「えぇ、もちろん!大虎くんと一緒に使わせてもらいます」
 
私がそう言うと大虎くんは驚いた顔をする。
 
「えっ!?使うの!?」
 
「……だめ?」
 
私が首を傾げてそう問うと大虎くんはため息と共に首を横に振った。
 
「……だめじゃないよ。莉恵さんが使いたいなら使う」
 
「うん!じゃあ、使いましょうね!」
 
「話しは終わった?じゃあ、次は泰仁!」
 
「俺か?俺のは……緑のチェックに赤いリボンでラッピングされてる奴だな。誰だ?」
 
「それ、俺。莉恵さんに当たったらどうしようかと思ってたけど泰仁で安心した」
 
「……おいおい。何が入ってるんだよ?」
 
「開けてみれば?」
 
田原さんは恐る恐るプレゼントを開ける。
入っていたのは高そうな電気シェーバーだった。
田原さんは嬉しそうに取り出す。
 
「おぉっ!電気シェーバーか!確かに栗山さんに当たったら困るな!これ、高かっただろ?サンキュー!トラ!」
 
「どういたしまして。じゃあ、最後は俺で美琴からのプレゼントだね」
 
「うん!開けて開けて!」
 
「はいはい」
 
そういって大虎くんはプレゼントを開けた。
 
「……家庭用、プラネタリウム?」
 
「あれ?トラ、知らない?」
 
「プラネタリウムは知ってるけど家庭用があったなんて知らなかった」
 
「じゃあ、ちょうど良いじゃん!栗山さんと一緒に見てみなよ!意外と綺麗だよ?結構人気だし!」
 
「へぇ……じゃあ、楽しみにしとく。ありがとう」
 
無事にプレゼント交換も終わり再びみんなで談笑する。
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