妄想女医・藍原香織の診察室

Piggy

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障害編

25話【hot spring travel】佐々木 楓 25歳:混浴(楓編)①

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「わあ~、素敵~! 気持ちいい~!」

 大橋くんの運転するレンタカーに乗って、都心から2時間。高速を降りてしばらくすると山道に入っていき、緑の渓谷が日ごろの疲れを忘れさせてくれる。

「もう、これだけでも来てよかったって感じ!」
「あはは、楓さん、早いよ~。楽しむのは温泉でしょ」
「それと、おいしいお食事ね!」

 大橋くんと藍原先生がご機嫌にいう。新條くんは、助手席でにこにこ笑ってる。
 大橋くんが張り切って選んでくれたのは、栃木県の鬼怒川温泉。仕事も忙しいからなるべく近場で、あとは食事と温泉の種類で吟味したらしい。大橋くんが、旅行とかを仕切るタイプだったとは、意外。本人はよほど自信があるのか、終始得意げだ。

「はい、着いたよ~」

 山道を20分ほど進んで到着したのは、綺麗な和風の構えの温泉旅館だった。期待に胸が高鳴る。温泉旅行なんて、どれくらいぶりだろう。ナースは休みが不規則で平日が多いから、同じナース同士じゃないと、なかなか一緒に旅行になんて行けない。それがまさか、このメンツで実現するなんて。
 仲居さんに案内されて入った部屋は、目の前に山の緑、眼下に川のせせらぎが眩しい十畳の和室だった。

「ごゆっくりおくつろぎくださいませ」

 仲居さんが出ていき、大橋くん以外の三人が顔を見合わせる。出た言葉は、みんな同じだった。

「一部屋だけ?」

 大橋くんがきょとんとする。

「え? そうだよ? みんなで一緒に寝るでしょ?」

 えええー!? 何それ! 普通はさ、普通はさ、

「男と女で分けるでしょ!?」
「カップル二組で分けるでしょ!?」

 ……あれ。新條くんだけ、カップルで分けるとかいってる。そうか、そうよね、藍原先生とふたりきりでイチャイチャしたいわよね。……でも、藍原先生も、当然あたしと二人だと思ってたみたい。

「何小さいこと気にしてんだよ~。俺は気にしないよ、四人一部屋でも、ヤリたければヤッてもらって」
「ふざけんな、誰でもおまえみたいに人前でするわけじゃねえんだよ」
「何だよ、人のことを露出狂みたいに」

 ああ、また喧嘩が始まった。このふたり、仲がいいんだか悪いんだか。

「まあまあ二人とも。いいじゃない、四人でまたいつもみたいに楽しく飲んで寝ましょうよ! いつも新條くんの部屋で寝落ちしてるんだから、今さらでしょ」

 平和主義の藍原先生がとりなして、何とか落ち着いたけど。……ちょっと不安だなあ。大橋くん、藍原先生たちがいる前でも、気にせずあたしと……する気、かなあ?
 ひゃあ、ちょっとドキドキする。そりゃあね、事故とはいえ、今までもう2回くらい、藍原先生には大橋くんとヤッてるとこ見られてるから、今さら恥ずかしがるなといわれればそれまでだけど……別に、自分から進んで見せたわけじゃないし、大橋くんに、あたしは人前でもオッケーな女なんだと思われてると、ちょっと、困るなあ……。……でも……。見られながら、するの……興奮するかも……? ああっ、ダメダメ、だいたい大橋くんは彼氏でも何でもないんだからっ! そんな、えっちするの前提で、温泉旅行に来たわけじゃないんだからっ!

「でね、このあと部屋出しの食事で、そのあと露天風呂だから! 男湯と女湯と、混浴風呂があるからね! そこで集合だよ!?」

 混浴!? そんなの、聞いてないし! エロ大橋め、だからあんなにノリノリで旅行計画立ててたのね。鼻息荒くしちゃって、もう。

「……先生、イヤだったら、無理して混浴来なくていいからね?」

 新條くんが藍原先生に耳打ちしてる。優しいなあ、新條くん。大橋くんとは大違い。
 まあ、何にしても。出された食事はとても美味しくて、お腹いっぱいで入りきらないくらいだったし、大満足。そのまま二手に分かれて、あたしは藍原先生と女湯に向かった。
 一応混浴にも入れるように、タオルを巻いて露天風呂へ。

「うわあ、素敵な景色ね! 来てよかったわぁ」

 藍原先生が、紺色の空と深緑の山を見て感嘆の声をあげる。

「あ、先生、左の坂道登ると、混浴みたいですよ」

 ちょっとした斜面に、丸い飛び石みたいなのが敷かれて、その奥が植栽と竹の衝立で仕切られてる。……混浴はどうでもいいけど、さらに高いところにある露天風呂からの景色は、ちょっと見てみたい。

「え、楓ちゃん、行くの!? こ、混浴、行くの!?」
「ちょっと偵察行ってきまーす! 誰もいなかったら声かけますから、藍原先生も来てくださいねー」

 戸惑う藍原先生を置いて、先に行ってみる。坂道を登りきって、衝立の横からそっと顔を覗かせる。……なんだ、誰もいない。やっぱり混浴って人気ないのかな。

「せんせーい! 誰もいませんよー! 景色サイコー!」

 声をかけると、しばらくしてからタオルを巻いた先生が恐る恐るやってきた。うわあ、先生、きゅっと巻いたタオルの上に、ものすごい谷間が出来上がってる。これは、新條くんのみならず、大橋くんだって、一度見たらもぉ目が離せないんじゃないかしら。

「先生、こっちこっちー」

 誰もいないとはいえ、ちょっと奥まったところに先生を誘導。先生はほっとした様子であたしの隣に浸かった。

「よかったわ、大橋くんたちがいなくて」

 藍原先生、心底ほっとした様子だ。

「大橋くんはともかく、新條くんはいいじゃないですか、彼氏なんだし」
「そうはいっても、やっぱり恥ずかしいわよ……まだ日も浅いし……」
「でも先生、相手は二十歳の若者ですよぉ? 先生みたいな巨乳の美人彼女ができちゃったら、もう毎日発情期で大変なんじゃないですか?」

 そうよ。大橋くんほどじゃないにしても、二十歳くらいの男の子って、一番性欲が強い時期なんでしょ? こんな体の彼女を相手に、我慢できるわけがない! ……いったい、どんな性生活をしてるのかしら……。

「やっぱり、胸、揉みたがるんですか?」

 そういいながら、藍原先生のおっぱいを、タオルの上からもみっと揉んでみる。

「ひゃあっ!? か、楓ちゃん、何するの……」

 うわあ、やっぱり揉み心地最高。すっごく柔らかい。巨乳の人って、みんなこうなのかしら。それとも、藍原先生限定?

「いいじゃないですか、女同士だし~。いいなあ、先生のおっぱい、憧れるなあ~」

 今度は両手でもみもみ。

「あっ、ねえ、だめよ楓ちゃんっ、そ、そんなにしたら……アッ!」

 揉んでる間に、先生のバスタオルがほどけてゆらゆらと漂っていってしまった。先生が慌てて胸元を隠す。

「大丈夫ですよ先生、暗いし水面も動いてるし、おっぱいなんて外からじゃ見えませんから~」
「そ、そういう問題じゃないし! た、タオルタオル……!」

 あれ、白いタオルなんてすぐ見つかると思ったけど、暗くてよく見えない。ばしゃばしゃとお湯をかき分けてる間に、女湯とは反対のほうから話し声が聞こえてきた。

「楓さーん! いる~?」
「おい、うるせえよ大橋。ほかのお客のことも考えろよ」

 大橋くんと新條くんの声が近づいてくる。途端に、藍原先生の顔が真っ赤になった。

「やだ! まずい、まずいわ、早くタオルを見つけないとっ! 女湯に帰れないじゃない!」

 もう藍原先生たら、慌てすぎ。だから、一緒に入ったって、そうとう近づかなければおっぱいなんて見えないってば。……でも、そうね、タオルが外れちゃったの、あたしのせいだし……。

「じゃあ、あたしがふたりをあっちのほうに引き留めておきますから、先生、がんばってタオル探してください」

 混浴風呂はハート型の形をしてるから、うまく死角に隠れれば、お互いに見えないようになってる。ちょうど藍原先生の姿が見えなくなるくらいまで離れたところで、男湯のほうから大橋くんたちが現れた。腰にタオルを巻いている。大橋くんは中肉中背、新條くんは……背は高いけど、ひょろっと細身。……体だけなら、大橋くんのほうが好みだな。

「やっほー、いいお湯加減だよ~」

 手を振ってふたりを誘導。

「あれ、藍原先生は?」

 尋ねたのは大橋くん。やっぱり、基本エロいよね。どうせ先生の胸が見たいだけでしょ。

「ざんねーん。藍原先生は恥ずかしがりやなので、こっちまでは来ません」
「えー!? なんだよ楓さん、そこは誘うとこじゃん!?」
「誘ったけど恥ずかしいっていうんだからしょうがないじゃん。そんなに先生のおっぱいが見たいわけ?」
「そっ、そういうわけじゃないけど……っ」

 先生のおっぱいなら、ただいま絶賛丸出し中。……なあんていったら、先生のほうまでぶっ飛んでいきそうだから、口が裂けてもいえない。それに、大橋くん。あなたの目の前には、あたしがいるでしょ。

「でかいおっぱいがいいなら、誰か来るまでずっとここにいたら?」
「えーっ、違うよ楓さん、俺は楓さんのおっぱいでいいよ」
「私ので、いい?」
「ああっ、違うよ、楓さんのが、いい」
「もう今さら遅いし!」

 やっぱり大橋くんだって、あたしがいいとかいってるけど口だけなんだわ。前だって、カラオケ屋で藍原先生がレイプされそうになったとき、よだれ垂らしそうな顔で先生のおっぱい見てたし。こないだ飲んだときだって、先生のおっぱい触りたいっていってたし! やっぱり、最初に酔った勢いで始まった関係だから、あたしは簡単にヤれる女だと思われてるに違いない。それで、タダでヤれるんだからおっぱいが小さいくらい我慢しようとか、そういうことなんだわ、きっと――

「楓さん、そんなにすねないでよ。俺さ、楓さんのこと、体も中身も、どっちも大好きなんだからさ……」

 大橋くんが取り入るような猫なで声で近寄ってきた。
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