彼は亡国の令嬢を愛せない

黒猫子猫

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31.人と竜のために

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 光に身を包まれながら、セシリアは不可思議な光景を見た。

 たくさんの大小異なる竜達が、空を自由に飛び回っていた。そして、地上の上にいる人々の元に降りて来て、どちらも楽しそうに戯れている。人間達は質素な身なりの者から、いかにも貴族然とした者まで様々だ。

 ただ、その中に大勢の子供がいた。親らしき人々は近くにいたが、竜が子供に近づいても温かく見守っているだけだ。子供は自分よりも遥かに強大な竜に怯えもせず、むしろ自ら駆け寄っていっている。

 人と竜、どちらにも信頼関係が築かれている証だ。

 一人だけ、明らかに雰囲気が異なる若い男がいた。男の周りに集った竜達は彼に敬意を示すように、頭を下げている。男は穏やかな眼差しで、周囲を見つめていた。

『ヴェルーク様』

 誰かがそう呼び掛けると、男は笑顔で軽く手を上げて応じている。
 その名前は、祖国であまりに有名だ。かつてこの世を支配した竜族と敵対し、人間に味方した飛竜の長である。

 彼が仲間を裏切ってまで興した国は、滅びてしまった。もしもそれを知ったら、どれほど悲しむだろう――セシリアがそう思い、胸を痛めたとき、彼がずっと人と竜を目で追っていることに気付いた。

 草木が生い茂り、美しい小川が流れ、どこまでも広がっていそうな雄大な大地が眼前にあるというのに、彼の眼差しの先はいつも人と竜にあった。もしも眼前に金銀財宝が積まれていても、やはり彼は変わらないような気がした。

 竜と人が共生する世界。
 それが、ヴェルークと共に戦った竜達が共に望んだことなのだ。

 ふっと眼前の光景が消える。その代わりに、セシリアの手が届くすぐ近くに光があった。目を凝らしてよく見てみると、中心に何か大きな珠のようなものが見える。その珠の周囲には見たこともないような複雑な文字らしきものが取り巻いていた。

 ――この地の封印ね⋯⋯。

 セシリアは直感的にそう思った。竜族の命を奪ってしまうほど、強い力だ。だが、恐ろしいとは思わなかった。光は何だか温かくて、優しい感覚を与えてくるからだ。セシリアに幻影を見せたのは、この封印を施した者だろう。ヴェルークのかつての姿を今でも残すほど、彼の志に深い思い入れがあったに違いなかった。
 そして、その者の想いは、セシリアを招き入れた。

 強い竜族のアッシュやロイを求めなかった。ラズのような弱い子竜には視認できるようにしていたようだが、封印を解く者ではないと拒んでいた。

 ――私が、封印に呼ばれたのは⋯⋯。

 セシリアの身体の中心が、ほんのりと温かくなる。視線を落とし、お腹に触れた。そこに新たな命が確かに存在することを、セシリアは今、確信している。
 封印に近づくセシリアを助けるように、僅かに動いた感覚がしたからだ。
 セシリアは勇気をもらい、光にそっと手を伸ばした瞬間、光は一際強い光を放ち、周囲へと広がった。

 眩しさに思わず目を閉じたセシリアが目を開けた時、そこには先ほど見た光景があった。広大な大地に、豊かな自然。足元を見れば、確かに大地がある。上を見上げれば雲一つない夜空が広がり、美しい月が輝いていた。遠くには川まであったので、いつの間にか地上に降りたのかと思った。

「――セシリア!」

 後ろからアッシュが大声で名を呼ぶ声が聞こえて振り返ると、空を飛ぶロイの背中からアッシュが飛び降りたのが見えた。かなりの高度がありながら、それをものともせず、着地すると同時に凄まじい速度で駆けて来て、セシリアの眼前で止まると、矢継ぎ早に「無事か」「怪我は⁉」「痛いところはないか⁉」と尋ねてくる。彼の顔は真っ青で、同じ勢いでやってきたラズも悲痛な声で繰り返し心配そうに鳴いてきた。

「大丈夫よ、何ともないわ」

 セシリアがそう答えると、ようやくアッシュは安堵した顔をして、今にも泣き出しそうにしながらも、優しく抱きしめてきた。

 アッシュは落ち着きを取り戻すように何度か深呼吸を繰り返してから、抱く腕を解き、周囲を見回す。

「⋯⋯どうやら、封印が解けたようだな」
「ここは地上ではないの?」
「あぁ。お前が光に吸い寄せられて消えた後、急に光が弾けて、ここが現われた。どういう原理か分からないが、こんな広い生きた大地を空が隠されてきたとなると⋯⋯やった奴は相当な力の持ち主だ」

 アッシュは、驚きと警戒を隠せずにいる。傍らに降りてきたロイも竜化を解かず、周囲を見つめていた。そんな彼らに、セシリアが光の中で見た光景を話すと、アッシュは軽く目を見張った。

「――つまり、お前が封印を解いたのか⋯⋯?」
「そうなるかしら。おいで、って言われた気がしたのよ。何だか、来るのをずっと待たれていたみたいね」
「封印を解いたにも拘らず、何の支障もないとなると、封印を施した奴が解除できる者を限定していたんだろう」
「人間⋯⋯」
「そうだな。でも、人間は空を飛べないから、ここまで辿り着くのに、飛竜が連れてくる必要がある」

 誇り高い飛竜は、まず人間を背に乗せない。それでも、封印を解かせるために、人間を口で咥えるなりして強引に連れてくる手はある。そんな推測をアッシュは口にして、苦笑した。

「――だが、成竜では目視出来ないようにしていたから、ただの人間では解除できなかったかもしれないな。ここを封印した奴は、子竜にしか見えないようにしていたくらいだ。弱い奴を徹底的に守ろうとしているようにも思える。それでも、ラズは封印の力に怯えて逃げたから、子竜はあくまでこの地の存在を竜族に教えさせるためのものだろう」

 竜族が強引に破壊しようとしても、捨てた隠れ家の地のように、命を奪い取るほど徹底的に拒む。ならば、人間の手を借りるしかないのだ。
 竜族が人間を空へ強引に連れて来られるのを避けようとするならば、人間側にも条件を付けたはずだ。
 強制されたものかどうか、封印が人間の感情を判断するのは難しいだろう。竜の番とて、半強制的に紋様が現われるものだ。

 それよりも、遥かに竜族と人間の深い絆を示す者こそ、封印を解くのに相応しい――。

 セシリアは微笑んで、お腹に触れたアッシュの手に自らの手を重ねた。

「竜と人の間に生まれる子⋯⋯竜人、と言えばいいのかしら?」
「そうだな――希望の子だ」

 アッシュはそう答え、セシリアの額にキスをした。
 ロイが一声鳴いて翼を広げ、空へと舞い上がる。移住できる地かどうか、まず確かめにいくつもりだろう。そして、ロイに続いて、いささか緊張した様子ながらもラズが後を追った。付いてこいとでも言われたのかもしれない。
 空を舞う大きな飛竜と、小さな竜を見つめ、セシリアの目から涙が溢れた。
 竜族と人が共に生きる世界を作れ、諦めるなと、先人たちの強い意思を感じた。


 その後、ルーフス軍は、セシリアやその従者達の捜索を打ち切ることになった。
 長い時間をかけても、一向に足取りがつかめないどころか、捜索に当たっていた部隊が消息を絶ってしまったというのが理由の一つだ。
 またセシリアの顔を見知っているということで、半強制的に同行させていたセシリアの元夫までも巻き添えとなる形になったが、彼が他国の者であったこともあり、問題は更に大きくなってしまった。
 新たな捜索隊を出しても空振りに終わっていたために、既に帰したという言い分を押し通し、一連の事態をルーフス軍はもみ消すことにしたのだ。
 セシリアを見せしめに処刑し損ねたことは悔やまれたが、国が亡びた貴族令嬢など無力である。どうせどこかで野垂れ死ぬだろう。自国の脅威には到底なりえない――そうルーフス軍の上層部は驕り、本国への報告も怠った。

 後にヤトと名乗る男が地竜を従えて、ルーフス王国を根底から覆すような反乱を起こしたときになってようやく、彼らは自分達の過ちを知ることになる。


 数年後――。
 空を回遊する大地の上を、元気に駆け回る子供がいた。その後を追うのは、更に大きくなったラズだ。時に共に大地を駆け回り、時にラズが子供を背中に乗せて空を飛んだ。
 誰も咎めはしない。空に浮かぶ地は、地竜に脅かされることはなく、子どもが自由に暮らせる場所になったからだ。封印が解かれた後も、この地はかつてセシリアの祖国があった地をゆっくりと巡回し、付かず離れずにいる。地上からはやはり目視できず、飛竜が飛んで近づいてようやく捉えることができる程度だ。

 飛竜の群れとセシリアの従者達はこの地へと移住し、時間をかけて新たな街を作っていた。地上に降りて必要物資を手に入れる必要はあったが、この地は肥沃かつ温暖であり、作物もよく育ち、暮らし向きは少しずつ良くなっている。
 また、流浪していた飛竜や行き場を失った人々を積極的に庇護し、住人も増えていった。それに伴って、時々諍いが起こることがあっても、アッシュとセシリアが仲裁して事なきを得ている。

 ラズと息子を見守るアッシュとセシリアの目は優しい。元気に産声をあげてくれた我が子は、誰に教わるまでもなくすでに竜語を理解していた。
 竜とは体格差も大きく敵うものではなかったが、竜語を巧みに操り、多くの飛竜と親しくなるのが早かった。ラズとは本当の兄弟のように育ち、最近では両親の見様見真似か、ラズと他の竜との間を取り持つようなこともしている。

 そして、同世代の人間の子よりも遥かに身体能力が高かった。非常に敏捷かつ跳躍力があり、飛竜と化したアッシュやラズの背から平然と空中に身を躍らせて、別の竜に飛び移るような真似までする。
 そんなわんぱくな息子は、頬を紅潮させながら、二人の元に駆けてきた。ラズは慣れた様子で後を追ってきたが、大人しく傍らで待ち、すっかり落ち着いた姿を見せている。

「ねぇ、父様。またラズとどこまで高い所まで行けるか、やってみていい?」
「構わないが、いきなり飛び降りて遊ぶのはよせ。母様に心配かけるなよ」

 真顔で言い聞かせるアッシュに、セシリアは苦笑しつつ、一緒に窘める。

「ラズも驚いたみたいよ。すぐに急降下して受け止めてくれなければ、怪我をしていたところだわ。貴方、どうしてそんな事をしたの?」
「僕が空を怖がっていたら、空で何もできないからだよ!」
「え⋯⋯?」

 無邪気な顔でありながらも、強い眼差しで、二人の子供は宣言した。

「僕は大人になったら、ラズと一緒に皆のために戦う! 母様の国を取り戻すんだ!」

 力強い言葉に、セシリアは涙ぐみながらも頷き、アッシュが穏やかに微笑んで、子どもの頭を撫でた。

「あぁ、そうだな。俺達は共に戦うべきだ」

 そうして、ラズと共に空へと舞い上がった我が子をセシリアは見つめ、目を細めた。

 国は亡び、帰る場所はない。それでも生きている。沢山の希望がある。愛する者がいる。
飛竜の旗が再び国土にたなびく日を願って――家族と共に生き抜こうと、セシリアは誓った。


 それから百年後——旧王家の最期の王女ティナを名乗る娘が、飛竜の国を再興すると立ち上がった。傍には、彼女を密かに守り抜き、転生させていた始祖の飛竜ヴェルークがいた。
 ヴェルークの元に生き残った飛竜を引き連れて駆けつけたのは、古参の配下であるロイとその妻リンである。
 彼らはどちらかといえば、ティナよりもヴェルークに信奉してのことだったが、それでも人間に対しての態度は遥かに軟化していた。以前ならば見捨てられて育つことのなかったラズのような小さな弱い竜達が、卵の頃から人間達に世話をされ、多くの竜が無事に育っていたからだ。人間達が育てた竜の子は、『バシュリス』と呼ばれて愛され敬われ、飛竜の誇りを傷つけるものではなかった。

 飛竜達の再起に欠かせなかったのが、空に隠されていた大地だった。その地の守護をロイから任されたアッシュは、妻となったセシリアと共に町づくりに奔走し続け、発展に寄与した。夫婦仲は極めて良好であり、ラズ以外にも多くの子竜を引き取って、我が子と共に育て上げたという。
 アッシュは強い飛竜で、周囲の人々や竜族の信頼も篤かった。愛妻の前ではやや形無しなときもあったが、堂々とした振る舞いを見せていた。しかし、彼の元に小さな雌竜がやって来た時だけは、誰の目も憚らずに涙を零したという。
 シュリと名乗ったその雌竜は大変驚いたらしく、アッシュに釣られて彼を遥かに上回る勢いで大泣きし、彼女を溺愛する騎士カイゼルが血相を変えて駆け付けてきた。セシリアが慌てて彼を宥め、双方大騒ぎになった末に和解した――という逸話が残っている。

 カイゼルは飛竜と盛大かつ子供のような喧嘩をした男だったが、人と竜の共闘方法を確立した騎士としても知られている。
 バシュリス達は成竜になってもやはり仲間達とは一回りも二回りも小さく、初めは戦力とは見られなかったが、彼は溺愛する一際小さな雌竜シュリに乗りながらも、まるで人と竜が一体となったかのような動きで敵軍を翻弄し、次々に駆逐していった。
 竜の背に乗って戦う人間は『竜騎士』と呼ばれ、騎士達の中でも一目置かれた。その姿は小さなバシュリス達にも勇気を与え、彼らは人間を背に乗せて共に戦うことで力不足を補うようになった。

 いわゆる、アルティナ空軍の始まりである。

 先駆け的存在となったラズは特に勇敢に戦い、兄弟同然で育った騎士を背に乗せて数々の戦功をあげ、カイゼルの有能な副将として歴史に名を残している。

 転生した王女ティナ。
 強い飛竜達を率いるヴェルークと、再起のために群れを護ってきたロイ夫妻。
 小さな飛竜シュリと共に戦ったカイゼルや彼らと共に歩んだラズ達。
 滅亡により激減してしまった飛竜を増やし、育て上げた人々。
 祖国を失った人や竜を庇護した飛竜アッシュと、その妻セシリア。

 全ての者が、新たな飛竜の国――アルティナの礎となった。

【了】
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感想 2

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みんなの感想(2件)

idea
2025.12.07 idea

更新ありがとうございます

2025.12.08 黒猫子猫

コメントありがとうございます。
もう少しで完結となりますので、頑張って書きます!(汗)

解除
deko
2025.02.15 deko
ネタバレ含む
2025.02.15 黒猫子猫

感想ありがとうございます!
アッシュの妹は、同シリーズで出てきた、あのシュリの事です。同一世界観のため、微妙に繋がっています。読み返して頂けるとのこと、ありがとうございます!
アッシュは一直線なので、ヒーローとして安定感がありますね。頑張って幸せな未来を掴んでほしいと思います。

解除

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