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第2部 第3章 なにもない国 -村おこし-
第109話 あなたの言うことは、的外れなことばかり
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新素材生地がまとまった量、生産できた頃。
リリベル村に、十数人規模の商隊がやってきた。馬車の数も十を越える。
持ってきた商品は食料はもちろん、様々な調味料に香辛料、医療品や日用品。それらの種類も様々だ。食料でみれば、穀物や果物、お菓子、お茶などなど多岐に渡る。
おれが事前にベネディクト氏に頼んでおいたのだ。メイクリエ王国の貴族からではなく、スートリア神聖国の勇者からの要請という形にして。
もっとも、新興貴族として有名なシュフィール家の口添えがあればこそ、戦時下の国に商機があると信じさせることができたわけだが。
港町ユーリクの入国管理官にも勇者の要請だと話は通してあるため、入国には問題がなかった。
村人が差し出した生地を検分した商人は、感嘆の声を上げた。
「ほう……ほう! これは素晴らしい品ですな! もしやメイクリエ王国の社交界で、数回ほどお披露目されたという新素材の生地では? いや、しかしあの生地が、なぜここで……」
おれは口元に人差し指を立てて見せる。
「余計な詮索は、商機を逃すことにもなりかねませんよ。詳細はいずれ。今は、他に先んじてこの生地を扱える好機を、どう活かすか……ですよ?」
「もちろん、取引させていただきます! お代は……そうですね、ひと巻きにつき、この程度でいかがでしょう?」
提示された金額は、生地にしてはかなり高額だった。
が、おれは首を縦には振らない。
「この先、この生地を量産し続けられるかどうかは、今回の取引にかかっていると言ってもいい。あまり安く買い叩くと次が続かない。ここは投資のしどころだと思いますが」
「むむ……っ、しかしこれ以上は……」
「それなら他の商売人にも声をかけなきゃいけなくなるな……。せっかく独占契約を……と思っていたのだけれど」
「そ、そういうことでしたら、これでいかがでしょう!?」
先ほどの三割増しの金額に、おれは笑顔で頷いた。
「いいでしょう。今後もその価格でお願いします。心配しなくても、その投資のお陰でいずれ生産拠点は増やせます。生産量が増えれば価格も下がりますから」
契約が成立して、大量の金貨を用意してくれる。
おれはそれを受け取らず、村人の代表としてロンに受け取ってもらう。
「い、いいのでしょうか。こんな大金を、ぼくが……?」
「君たちが働いて手にした物だ。いいに決まってるじゃないか」
「でも装置を作ったのも、魔物を捕らえたのも、教えてくれたのも、なにもかもあなたたちです」
「それなら今後、新素材やこの生地を、この商隊を通じてある国にも輸出して欲しい。他より格安にしてくれたらさらに嬉しいな」
「……その国とは?」
「ふふっ、今は秘密。それよりほら、せっかく商隊が来てるんだ。売ったお金で、いっぱい買い物するといいよ」
ロンは一緒に働いた仲間たちや、その家族でお金を分け合う。
そして各々に、村のために必要なものを買い集める。それでもお金が余るので、最後には各人の趣味的な物を買うにまで至る。
その様子を見ていた他の村人は、自分たちも働かせてくれとロンたちに声をかける。
そこに商人もひと口噛む。新たな装置や工場を作るための人材を、連れてきてくれると……。
そんな前途明るい光景の中、カーラ司祭はわなわなと肩を怒らせてやってきた。
「なに勝手なことをしているの!」
カーラ司祭の一喝が、その場のみんなの注目を集める。
「この村のことを、私なしに決めるとは何事ですか!」
「すみませんカーラ様。でも……」
「口答えはいりません! 私は司祭なのよ! あなたがたを導く立場にあるの! その言葉をここまで蔑ろにするなんて、あなたたちは異端だわ!」
異端という言葉に、多くの村人が衝撃を受けて動きを止める。
特に年長の者ほどカーラ司祭を畏れ、萎縮してしまう。
だが、おれたちと共に働いてくれたロンたちは、真っ直ぐに背筋を伸ばし、カーラ司祭に顔を向ける。
「導くというなら、ちゃんとしてください……」
ロンが呟くように言う。
「はい?」
「あなたの言うことは、的外れなことばかりだった。どこへ導くというのです。ぼくたちの信仰を邪魔ばかりして……!」
「そう、あくまで反抗するのですね。ダリア! 異端者を捕えなさい!」
その呼びかけに、ダリアは前に進み出てくる。
若者たちは怯み、緊張が走る。
が、ダリアはおれにわずかに微笑みを見せると、若者たちの側に立ち、腕を組んでカーラ司祭と向き合う。
「悪いが勇者は司祭の部下じゃない。命令は聞かない。動いて欲しけりゃ正当性を示しな」
カーラ司祭は言葉を詰まらせた。
すかさずロンを始め、若者たちが次々に声を上げる。
高まっていく熱は、やがて村の年長者たちにも伝わっていく。
カーラ司祭の顔は徐々に青ざめていく。
やがて腹を括ったように目を瞑り、それから満面の笑みを浮かべた。
「みなさん、よくぞ言いました。それでこそスートリアの信徒です!」
なにを言っているのかわからず、おれたちは首を傾げた。
「これまでのことはすべて試練だったのです。あなたがたは私の言葉に惑わされず、恐れに負けず、正しい道を選んでくれました。私は大変誇らしく思います」
まるで本心かのように目をキラキラさせて言っているのがとても気持ち悪い。
「これからもその信仰心を忘れずに励み、村の――この国の発展に力を尽くしてくださいね」
そうしてカーラ司祭は、厳かな表情のまま退場していった。
「……カーラ様は、ぼくたちのためにあえてやってたってことなのかな?」
困惑する者、納得する者、呆れる者、反応はさまざまだ。
おれたちはもちろん、呆れている。
「って、そんなわけないでしょ」
ノエルのツッコミが、おれたちの総意だった。
リリベル村に、十数人規模の商隊がやってきた。馬車の数も十を越える。
持ってきた商品は食料はもちろん、様々な調味料に香辛料、医療品や日用品。それらの種類も様々だ。食料でみれば、穀物や果物、お菓子、お茶などなど多岐に渡る。
おれが事前にベネディクト氏に頼んでおいたのだ。メイクリエ王国の貴族からではなく、スートリア神聖国の勇者からの要請という形にして。
もっとも、新興貴族として有名なシュフィール家の口添えがあればこそ、戦時下の国に商機があると信じさせることができたわけだが。
港町ユーリクの入国管理官にも勇者の要請だと話は通してあるため、入国には問題がなかった。
村人が差し出した生地を検分した商人は、感嘆の声を上げた。
「ほう……ほう! これは素晴らしい品ですな! もしやメイクリエ王国の社交界で、数回ほどお披露目されたという新素材の生地では? いや、しかしあの生地が、なぜここで……」
おれは口元に人差し指を立てて見せる。
「余計な詮索は、商機を逃すことにもなりかねませんよ。詳細はいずれ。今は、他に先んじてこの生地を扱える好機を、どう活かすか……ですよ?」
「もちろん、取引させていただきます! お代は……そうですね、ひと巻きにつき、この程度でいかがでしょう?」
提示された金額は、生地にしてはかなり高額だった。
が、おれは首を縦には振らない。
「この先、この生地を量産し続けられるかどうかは、今回の取引にかかっていると言ってもいい。あまり安く買い叩くと次が続かない。ここは投資のしどころだと思いますが」
「むむ……っ、しかしこれ以上は……」
「それなら他の商売人にも声をかけなきゃいけなくなるな……。せっかく独占契約を……と思っていたのだけれど」
「そ、そういうことでしたら、これでいかがでしょう!?」
先ほどの三割増しの金額に、おれは笑顔で頷いた。
「いいでしょう。今後もその価格でお願いします。心配しなくても、その投資のお陰でいずれ生産拠点は増やせます。生産量が増えれば価格も下がりますから」
契約が成立して、大量の金貨を用意してくれる。
おれはそれを受け取らず、村人の代表としてロンに受け取ってもらう。
「い、いいのでしょうか。こんな大金を、ぼくが……?」
「君たちが働いて手にした物だ。いいに決まってるじゃないか」
「でも装置を作ったのも、魔物を捕らえたのも、教えてくれたのも、なにもかもあなたたちです」
「それなら今後、新素材やこの生地を、この商隊を通じてある国にも輸出して欲しい。他より格安にしてくれたらさらに嬉しいな」
「……その国とは?」
「ふふっ、今は秘密。それよりほら、せっかく商隊が来てるんだ。売ったお金で、いっぱい買い物するといいよ」
ロンは一緒に働いた仲間たちや、その家族でお金を分け合う。
そして各々に、村のために必要なものを買い集める。それでもお金が余るので、最後には各人の趣味的な物を買うにまで至る。
その様子を見ていた他の村人は、自分たちも働かせてくれとロンたちに声をかける。
そこに商人もひと口噛む。新たな装置や工場を作るための人材を、連れてきてくれると……。
そんな前途明るい光景の中、カーラ司祭はわなわなと肩を怒らせてやってきた。
「なに勝手なことをしているの!」
カーラ司祭の一喝が、その場のみんなの注目を集める。
「この村のことを、私なしに決めるとは何事ですか!」
「すみませんカーラ様。でも……」
「口答えはいりません! 私は司祭なのよ! あなたがたを導く立場にあるの! その言葉をここまで蔑ろにするなんて、あなたたちは異端だわ!」
異端という言葉に、多くの村人が衝撃を受けて動きを止める。
特に年長の者ほどカーラ司祭を畏れ、萎縮してしまう。
だが、おれたちと共に働いてくれたロンたちは、真っ直ぐに背筋を伸ばし、カーラ司祭に顔を向ける。
「導くというなら、ちゃんとしてください……」
ロンが呟くように言う。
「はい?」
「あなたの言うことは、的外れなことばかりだった。どこへ導くというのです。ぼくたちの信仰を邪魔ばかりして……!」
「そう、あくまで反抗するのですね。ダリア! 異端者を捕えなさい!」
その呼びかけに、ダリアは前に進み出てくる。
若者たちは怯み、緊張が走る。
が、ダリアはおれにわずかに微笑みを見せると、若者たちの側に立ち、腕を組んでカーラ司祭と向き合う。
「悪いが勇者は司祭の部下じゃない。命令は聞かない。動いて欲しけりゃ正当性を示しな」
カーラ司祭は言葉を詰まらせた。
すかさずロンを始め、若者たちが次々に声を上げる。
高まっていく熱は、やがて村の年長者たちにも伝わっていく。
カーラ司祭の顔は徐々に青ざめていく。
やがて腹を括ったように目を瞑り、それから満面の笑みを浮かべた。
「みなさん、よくぞ言いました。それでこそスートリアの信徒です!」
なにを言っているのかわからず、おれたちは首を傾げた。
「これまでのことはすべて試練だったのです。あなたがたは私の言葉に惑わされず、恐れに負けず、正しい道を選んでくれました。私は大変誇らしく思います」
まるで本心かのように目をキラキラさせて言っているのがとても気持ち悪い。
「これからもその信仰心を忘れずに励み、村の――この国の発展に力を尽くしてくださいね」
そうしてカーラ司祭は、厳かな表情のまま退場していった。
「……カーラ様は、ぼくたちのためにあえてやってたってことなのかな?」
困惑する者、納得する者、呆れる者、反応はさまざまだ。
おれたちはもちろん、呆れている。
「って、そんなわけないでしょ」
ノエルのツッコミが、おれたちの総意だった。
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