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転生〜統治(仮題)
秘密特訓
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翌日、誰もが寝静まる夜も明けていない頃。城内にルークの姿は無かった。ダンジョンを脱出してからほぼ毎日、1人コソコソと外出していた。嫁さんの数が多い事もあり、当然気付いている者もいた。しかし、下手に後を付け回すとバレてしまうという事で、この日は切り札であるカレンが投入された。
しかし、流石のカレンも人気の無い場所でルークの姿を見失う。実力差を考えれば有り得ない事実に、カレンは見失った理由に思い当たる。
(どうやら転移魔法を使ったようですね。しかも愛刀、確かミオでしたか?あれを持って行ったという事は・・・。)
何処に転移したのか、何となく察したカレンは転移魔法を使用する。初めに魔の森の入り口付近。次に魔の森の転移門前。しかし、ルークの姿は見当たらない。
(ダンジョン、は朝までに戻れないので違うでしょうね。あとは・・・まさか!?)
ルークのレベルを考えて、有り得ないとは思いつつも転移門の行き先へと転移する。そこからかろうじて視認出来る距離で繰り広げられていた光景に、カレンは目を見張るのであった。
「グァァァ!」
「ギャァァァ!!」
「うぉぉぉ!!」
カレンが近寄ると、魔物の大群が360度何かを取り囲んでいた。時折姿を覗かせる何かを、カレンはじっと観察する。注意深く観察し、一瞬見えたそれは信じられない姿をしていた。
--ゾクリ
カレンの背筋を走る物があった。叫び声でルークだと理解していたのだが、まさか自らの視界を塞いでいるとは予想出来なかったのだ。
「いくら全方位からの攻撃が見えないからと言って、目隠しまでするとは・・・。あぁ!いいです!!私が本気で戦える日も、そう遠くはありませんね。」
ある程度の実力者ともなると、背後からの攻撃を察知する事が出来る。しかしそれは、完全に把握出来るという訳ではない。まして正面や左右から攻撃を受けた場合、当然意識はそちらに向かう。しかし、それではルークが生き残る事は出来なかった。
全方位から迫る攻撃に対処出来る程、現在のルークは強くない。レベルが低下した分、全ての能力が半分以下となっていた。そのままでは、全力を振り絞っても逃げ延びる事しか出来ない。そこで考えた方法が目隠しであった。
半端に見えるのが良くないと、何処かのバトル漫画に似た結論に至る。ダメだったら禁呪をぶっ放して逃げるつもりだったのだが、予想外に出来てしまったのだ。初日は全力で回避に専念した。ボロボロになりながらも武器と魔法を使って、必死に攻撃を防ぎ続けた。
2日目からは、徐々に余裕が生まれた。一定時間回避していると、一瞬空白の時間が生まれる。魔物に連携など無い為、当然と言えば当然である。その隙に魔法を放って敵の数を減らす事が出来た。
そんな日が何日か続いたある時、魔物の攻撃を避けながらも攻撃出来そうな気がしてくる。試しに刀を振るってみると、確かな手応えを感じた。しかし、相手の姿がわからない以上、致命傷には至らない。そこでさらに考える。視界を奪われた状態で、周囲を把握する術はないかと。
初めは空気の流れを感じようと考えた。しかし、風を感じた時にはもう遅い。危うく死にかけた事で、的外れなのだと悟る。現状の自分でさえ、風を切って動き回るのだ。格上の魔物がさらに速いのは当然である。
形振り構わず、使えそうだと思った事を片っ端から実行する。中でも全裸になって気配を感じようとしたのは、誰にも言えない秘密だった。格上の存在を相手に、無防備な姿を晒すというのはアホの極みである。
普段ならば、ある程度動きを制限されている男の急所は自由に動き回る。意識を向けていなかった部位を掠めた魔物の攻撃がもたらした衝撃と苦しみは、死ぬまで忘れられない黒歴史となった。
そうして辿り着いたのが、自身の魔力を利用する方法だった。肉体に纏って強化に使えるのなら、思い切り頑張ったら広げられるのではないかと考える。こうしてある事実に至る。体内から絞り出した分、魔力は減る。しかし、体から切り離すまでは無くならなかったのである。
自分の一部である魔力は、視界以上の情報をもたらした。相手の姿形のみならず、体内を流れる魔力さえも感じ取る事が出来たのだ。魔力の多い部分を的確に攻撃する事で、致命傷を与える事が出来た。
カレンが目撃するまでに倒した魔物の数は、実に10万を超える。その全てが格上だった事もあり、この時のルークのレベルは全盛期を越えていたのであった。
さらにもう1つ、カレンにとって誤算だったのは、ルークが全力を出していない事だった。その事に気付かないカレンは、残っている魔物の数が数十匹となった段階で不用意にもルークに近付いてしまう。
(うぉっ!1匹化物みたいなのがいるじゃねぇか!?)
まだ魔物に囲まれた状態だった為、少し離れた所に立つカレンの力のみを感じ取る。精神的な負担軽減の為、自身に近い位置だけの形状を把握する事にしていたルークは、相手が人の姿である事に気付かない。そしてこの場にいるのは魔物だけなのだから、当然倒すべき相手である。
(あれ?ひょっとして・・・オレより強くね?まぁ、新生美桜が耐えられるかも知りたいし、出し惜しみ無しの不意打ちでも勘弁して貰おう!)
➖➖ゴゥ!!
「なっ!?」
爆発的に高まったルークの魔力量に、カレンの体が一瞬硬直する。
「神崎流奥義・・・終の太刀『神威』!!」
左右からの薙ぎ払いと正面からの突きが、全く同時とも思えるタイミングでカレンに襲い掛かる。だがカレンは、その全てを自らの剣で相殺してしまう。いや、相殺しようとした。
左右の薙ぎ払いをきっちり受けきった。だが、最期の突きだけは相殺しきれなかったのである。ルークの剣先に、自らの剣先を寸分違わず合わせたカレンの実力は流石であるが、突きの型が異なっていた。
グリップを握るだけのカレンに対し、ルークは左手で柄を握り、右の手の平で柄頭を押していたのだ。加えられる力の量が違う。おまけにカレンは出だしの硬直により、わずかながらに遅れていた。突きに充分な力を入れる事が出来なかったのだ。
ーーキキキーン!
「くっ!きゃぁぁぁ!!」
「へ?」
金属同士のぶつかる音が響き、同時に押し負けたカレンが悲鳴を上げる。突如聞こえて来た悲鳴、しかも聞き覚えのある声に、ルークの思考はフリーズする。
ーードーン!!
遥か遠くから聞こえて来た衝突音に、ルークは首を傾げる。そのまま数秒間呆然とし、やっと声の主に思い当たる。最悪の事態を想像し、肝を冷やしながらも目隠しを外して走り出す。
「カレン!?」
カレンが吹き飛んだであろう場所に駆けつけると、崩れ落ちた岩が積み重なっていた。最悪の結末を想像したルークは、慌てて近付こうとする。しかし次の瞬間、積み重なった岩が粉々に吹き飛んだ。
「(ド○ゴ○ボ○ルかよ!?じゃなかった!) カレン!大丈夫!?」
「えぇ、大丈夫です。少し驚きましたけどね?」
「本当にゴメン!まさかカレンだとは思わなくて・・・。」
「いえ、不用意に近付いた私に非があります。・・・ふふふ。素晴らしい剣でした。」
服がボロボロになったカレンの元に駆け寄り、カレンの体を確認する。念の為に回復魔法をかけながら謝ると、悪いのは自分だと答えながら微笑んだ。
「褒めるなら、不意打ちに反応したカレンの方でしょ?まさか通用しないとは思わなかったよ。」
「いいえ。受けきれませんでしたから、こんな醜態を晒しているのですよ?」
「う~ん・・・ならおあいこって事で。」
ルークは引き分けだと言ったが、カレンは気付いていた。ルークの技が不完全だった事に。
(終の太刀・・・神威と言いましたか?まだ続きがあるようでしたね。もしくはあの技の後に続く奥義のような物があるのか・・・非常に興味深いです。)
カレンは最後の突きの際、ルークの両手が動こうとしているのを見逃していなかった。事実、ルークの繰り出した『神威』には続きがあった。そして、終の太刀の先には奥義と呼ばれる存在も・・・。
カレンが来てしまった事で、コソコソと外出している事がバレバレだったのだと知る。どう謝ろうか考えていると、カレンが口を開いた。
「もう気付いているでしょうが、近頃無断で外出している事は知られていますよ。」
「やっぱり・・・。どうするかなぁ?」
「修行の為なのですから、私の方から伝えておきますよ。」
「いいの?」
「はい。これが女性絡みでしたら別ですけどね?」
ニッコリと笑いながら、カレンが釘を刺してくる。大丈夫です。これ以上、女性関係で悩みたくありませんから。こんな所まで後をつけて来るような嫁さん達を、敵に回すメリットは無い。とにかく、一刻も早く話題を変えたいオレは、急いで別の話題を振る事にした。
「すっかり明るくなっちゃったし、そろそろ帰ろうか?」
「そうですね。と言いたい所ですが、倒した魔物は持ち帰る事にしましょう。」
「あ~、それはオレがやっておくから、カレンは早く戻った方がいいよ?」
「どうしてです?」
首を傾げながらカレンが問い掛けて来る。どうやら自分の状況に気付いていないらしい。
「女神様がそんなボロボロじゃマズイでしょ?」
「え?あぁぁぁぁぁ!この服、すごく気に入ってたのに!!」
初めて見た、プンスカしているカレンの様子にホッコリしていると、怒りの矛先がこちらを向いた。オレは慌てて先手を打つ。
「服なら沢山買ってあげるから、機嫌直して!」
「・・・でしたら洋服選びに付き合って下さい。」
「え?オレが?センス無いよ?スフィアの方が良くないかな?」
「問題ありません!何よりルークには、服をボロボロにした責任を取って頂きます!!」
えぇ!?さっき自分にも非があるって言ってたよね?オレも悪かったとは思うけど、オレだけの責任じゃないでしょ!?
「いいですね?」
「いや、さっきおあいこって「いいですね!?」・・・はい。」
「わかればよろしいのです。では、私は先に戻っていますので、早く戻って来て下さいね。」
笑顔で迫られ、オレは渋々了承したのである。怖くて断る事など出来なかった。だって、目が笑ってないんだもん。
こうして納得がいかないまま、アイテムボックスに収納出来るだけ魔物の素材を詰め込んでから帰宅する事となった。誰かカレンの弱みを教えてくれ~!!
しかし、流石のカレンも人気の無い場所でルークの姿を見失う。実力差を考えれば有り得ない事実に、カレンは見失った理由に思い当たる。
(どうやら転移魔法を使ったようですね。しかも愛刀、確かミオでしたか?あれを持って行ったという事は・・・。)
何処に転移したのか、何となく察したカレンは転移魔法を使用する。初めに魔の森の入り口付近。次に魔の森の転移門前。しかし、ルークの姿は見当たらない。
(ダンジョン、は朝までに戻れないので違うでしょうね。あとは・・・まさか!?)
ルークのレベルを考えて、有り得ないとは思いつつも転移門の行き先へと転移する。そこからかろうじて視認出来る距離で繰り広げられていた光景に、カレンは目を見張るのであった。
「グァァァ!」
「ギャァァァ!!」
「うぉぉぉ!!」
カレンが近寄ると、魔物の大群が360度何かを取り囲んでいた。時折姿を覗かせる何かを、カレンはじっと観察する。注意深く観察し、一瞬見えたそれは信じられない姿をしていた。
--ゾクリ
カレンの背筋を走る物があった。叫び声でルークだと理解していたのだが、まさか自らの視界を塞いでいるとは予想出来なかったのだ。
「いくら全方位からの攻撃が見えないからと言って、目隠しまでするとは・・・。あぁ!いいです!!私が本気で戦える日も、そう遠くはありませんね。」
ある程度の実力者ともなると、背後からの攻撃を察知する事が出来る。しかしそれは、完全に把握出来るという訳ではない。まして正面や左右から攻撃を受けた場合、当然意識はそちらに向かう。しかし、それではルークが生き残る事は出来なかった。
全方位から迫る攻撃に対処出来る程、現在のルークは強くない。レベルが低下した分、全ての能力が半分以下となっていた。そのままでは、全力を振り絞っても逃げ延びる事しか出来ない。そこで考えた方法が目隠しであった。
半端に見えるのが良くないと、何処かのバトル漫画に似た結論に至る。ダメだったら禁呪をぶっ放して逃げるつもりだったのだが、予想外に出来てしまったのだ。初日は全力で回避に専念した。ボロボロになりながらも武器と魔法を使って、必死に攻撃を防ぎ続けた。
2日目からは、徐々に余裕が生まれた。一定時間回避していると、一瞬空白の時間が生まれる。魔物に連携など無い為、当然と言えば当然である。その隙に魔法を放って敵の数を減らす事が出来た。
そんな日が何日か続いたある時、魔物の攻撃を避けながらも攻撃出来そうな気がしてくる。試しに刀を振るってみると、確かな手応えを感じた。しかし、相手の姿がわからない以上、致命傷には至らない。そこでさらに考える。視界を奪われた状態で、周囲を把握する術はないかと。
初めは空気の流れを感じようと考えた。しかし、風を感じた時にはもう遅い。危うく死にかけた事で、的外れなのだと悟る。現状の自分でさえ、風を切って動き回るのだ。格上の魔物がさらに速いのは当然である。
形振り構わず、使えそうだと思った事を片っ端から実行する。中でも全裸になって気配を感じようとしたのは、誰にも言えない秘密だった。格上の存在を相手に、無防備な姿を晒すというのはアホの極みである。
普段ならば、ある程度動きを制限されている男の急所は自由に動き回る。意識を向けていなかった部位を掠めた魔物の攻撃がもたらした衝撃と苦しみは、死ぬまで忘れられない黒歴史となった。
そうして辿り着いたのが、自身の魔力を利用する方法だった。肉体に纏って強化に使えるのなら、思い切り頑張ったら広げられるのではないかと考える。こうしてある事実に至る。体内から絞り出した分、魔力は減る。しかし、体から切り離すまでは無くならなかったのである。
自分の一部である魔力は、視界以上の情報をもたらした。相手の姿形のみならず、体内を流れる魔力さえも感じ取る事が出来たのだ。魔力の多い部分を的確に攻撃する事で、致命傷を与える事が出来た。
カレンが目撃するまでに倒した魔物の数は、実に10万を超える。その全てが格上だった事もあり、この時のルークのレベルは全盛期を越えていたのであった。
さらにもう1つ、カレンにとって誤算だったのは、ルークが全力を出していない事だった。その事に気付かないカレンは、残っている魔物の数が数十匹となった段階で不用意にもルークに近付いてしまう。
(うぉっ!1匹化物みたいなのがいるじゃねぇか!?)
まだ魔物に囲まれた状態だった為、少し離れた所に立つカレンの力のみを感じ取る。精神的な負担軽減の為、自身に近い位置だけの形状を把握する事にしていたルークは、相手が人の姿である事に気付かない。そしてこの場にいるのは魔物だけなのだから、当然倒すべき相手である。
(あれ?ひょっとして・・・オレより強くね?まぁ、新生美桜が耐えられるかも知りたいし、出し惜しみ無しの不意打ちでも勘弁して貰おう!)
➖➖ゴゥ!!
「なっ!?」
爆発的に高まったルークの魔力量に、カレンの体が一瞬硬直する。
「神崎流奥義・・・終の太刀『神威』!!」
左右からの薙ぎ払いと正面からの突きが、全く同時とも思えるタイミングでカレンに襲い掛かる。だがカレンは、その全てを自らの剣で相殺してしまう。いや、相殺しようとした。
左右の薙ぎ払いをきっちり受けきった。だが、最期の突きだけは相殺しきれなかったのである。ルークの剣先に、自らの剣先を寸分違わず合わせたカレンの実力は流石であるが、突きの型が異なっていた。
グリップを握るだけのカレンに対し、ルークは左手で柄を握り、右の手の平で柄頭を押していたのだ。加えられる力の量が違う。おまけにカレンは出だしの硬直により、わずかながらに遅れていた。突きに充分な力を入れる事が出来なかったのだ。
ーーキキキーン!
「くっ!きゃぁぁぁ!!」
「へ?」
金属同士のぶつかる音が響き、同時に押し負けたカレンが悲鳴を上げる。突如聞こえて来た悲鳴、しかも聞き覚えのある声に、ルークの思考はフリーズする。
ーードーン!!
遥か遠くから聞こえて来た衝突音に、ルークは首を傾げる。そのまま数秒間呆然とし、やっと声の主に思い当たる。最悪の事態を想像し、肝を冷やしながらも目隠しを外して走り出す。
「カレン!?」
カレンが吹き飛んだであろう場所に駆けつけると、崩れ落ちた岩が積み重なっていた。最悪の結末を想像したルークは、慌てて近付こうとする。しかし次の瞬間、積み重なった岩が粉々に吹き飛んだ。
「(ド○ゴ○ボ○ルかよ!?じゃなかった!) カレン!大丈夫!?」
「えぇ、大丈夫です。少し驚きましたけどね?」
「本当にゴメン!まさかカレンだとは思わなくて・・・。」
「いえ、不用意に近付いた私に非があります。・・・ふふふ。素晴らしい剣でした。」
服がボロボロになったカレンの元に駆け寄り、カレンの体を確認する。念の為に回復魔法をかけながら謝ると、悪いのは自分だと答えながら微笑んだ。
「褒めるなら、不意打ちに反応したカレンの方でしょ?まさか通用しないとは思わなかったよ。」
「いいえ。受けきれませんでしたから、こんな醜態を晒しているのですよ?」
「う~ん・・・ならおあいこって事で。」
ルークは引き分けだと言ったが、カレンは気付いていた。ルークの技が不完全だった事に。
(終の太刀・・・神威と言いましたか?まだ続きがあるようでしたね。もしくはあの技の後に続く奥義のような物があるのか・・・非常に興味深いです。)
カレンは最後の突きの際、ルークの両手が動こうとしているのを見逃していなかった。事実、ルークの繰り出した『神威』には続きがあった。そして、終の太刀の先には奥義と呼ばれる存在も・・・。
カレンが来てしまった事で、コソコソと外出している事がバレバレだったのだと知る。どう謝ろうか考えていると、カレンが口を開いた。
「もう気付いているでしょうが、近頃無断で外出している事は知られていますよ。」
「やっぱり・・・。どうするかなぁ?」
「修行の為なのですから、私の方から伝えておきますよ。」
「いいの?」
「はい。これが女性絡みでしたら別ですけどね?」
ニッコリと笑いながら、カレンが釘を刺してくる。大丈夫です。これ以上、女性関係で悩みたくありませんから。こんな所まで後をつけて来るような嫁さん達を、敵に回すメリットは無い。とにかく、一刻も早く話題を変えたいオレは、急いで別の話題を振る事にした。
「すっかり明るくなっちゃったし、そろそろ帰ろうか?」
「そうですね。と言いたい所ですが、倒した魔物は持ち帰る事にしましょう。」
「あ~、それはオレがやっておくから、カレンは早く戻った方がいいよ?」
「どうしてです?」
首を傾げながらカレンが問い掛けて来る。どうやら自分の状況に気付いていないらしい。
「女神様がそんなボロボロじゃマズイでしょ?」
「え?あぁぁぁぁぁ!この服、すごく気に入ってたのに!!」
初めて見た、プンスカしているカレンの様子にホッコリしていると、怒りの矛先がこちらを向いた。オレは慌てて先手を打つ。
「服なら沢山買ってあげるから、機嫌直して!」
「・・・でしたら洋服選びに付き合って下さい。」
「え?オレが?センス無いよ?スフィアの方が良くないかな?」
「問題ありません!何よりルークには、服をボロボロにした責任を取って頂きます!!」
えぇ!?さっき自分にも非があるって言ってたよね?オレも悪かったとは思うけど、オレだけの責任じゃないでしょ!?
「いいですね?」
「いや、さっきおあいこって「いいですね!?」・・・はい。」
「わかればよろしいのです。では、私は先に戻っていますので、早く戻って来て下さいね。」
笑顔で迫られ、オレは渋々了承したのである。怖くて断る事など出来なかった。だって、目が笑ってないんだもん。
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