いわゆる異世界転移

夏炉冬扇

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629:御託

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マティスはテントを出して、寝床を置くと、
そこにモウちゃんを寝かしていた。
パフンと体が沈んだ。
それいいな!
雨の日前に作ってもらうことにした。
もちろん、金は払う。
が、帳簿はつけたくないというので、
トックスに卸すからそこで買えと言われた。
なんでも、モウちゃんが言うには、
こっちに来てから何がよかったかというと、
言霊とかは関係なく、
マティスに会えたことと帳簿付けから解放されたことらしい。
モウちゃんのところでは余程面倒な仕様なのだろう。

それで、そのままここでパン焼きの窯を作っている。

俺たちは月無し石からの報告を分担して聞いていく。

「カリクの護衛は元暗部だ。
ガイライが入る前の人間だがな。」
「問題は無いと?」
「ないだろうな。そいつらがこの時点でカリクの配下ならな。」
「なるほど。カリク殿の後継者狙いは元配下だと?」
「そういうこった。」




─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘



「半分を近くになりましてからの面会、申し訳ありません。
何分、早ければ早いほど良いと判断いたしましたので。」
「御託はいい。なにを持ってきたの?」


あははははははは!!

「モウちゃんの言うとおりだな!」
「パターンエー?は有りませんでしたね。
断るというのは。」
 「パターンシーは3件?
断ってあとで襲うというもの。ということはカリク殿の手に3個の
コールオリンが手に入ったと。
これ、キャムロンの石だとしても大丈夫なんですかね?」
「食われるなと言霊を掛けている。ほら、コーヒーだ。」

マティスが、コーヒーを持ってきてくれた。
なんというか、モウちゃんがそうだからか?
いや、思えば昔からだな。
どこが緑の眼なのだろうか?
赤チーズが入ったクッキーはうまい!

「例の3人娘は買ったのか?」
「ええ。3人同時。3人一緒でしたからね、宿も。
7件分、2100万リングですか?素晴らしい!早速預けてくれていますね。」
「お前がいたからな。詮索されようがないからだろう。」
「あとで、メモ帳を渡さなくては!」
「それに音石を仕込んでいるのか?」
「そうしたかったんですが、モウに止められました。
強行すれば資産院に信用無しと触れ回るぞと言われましてね。」
「元からないだろう?」
「あはははは!まさか!」

「門外から戻ってくるようだな。」
「ガイライ?聞こえるのか?」
「カリクがさっそく襲われているぞ?
音石が拾っている。小さな音だ。それを月無しが届けている。
お前たちでは聞こえないだろう。
盗賊が来る。」
「どうだ?勝てそうか?」
「わからん。音もこれ以上は聞こえん。」
「ちょっと戻るわ。カリクがいないとモウちゃんが虫のことを頼めないからな。」
「行ってこい。馬車で帰ってくるならカリクの飯の用意もしておこう。」


ガイライとワイプ、3人で10番門外に移動。

交渉中か?
30人ほどのいかにもな盗賊。

(ガイライ、ワイプと繋げてくれ。知ってる顔は?)
(便利ですねー。わたしは、盗賊のほうですね。5人ほど)
(わたしは後方6人と1人。あれは、タンダードだな?)

一番前にいる男、タンダードだ。
こんなところに。

(だれです?)
(かなり前の奴だよ。ガイライと同時期に軍に入った。
ガイライと同格と言われていたがな)
(で、落ちぶれたと?)
(いや、もっと修行すると言って辞めたんだ。止めたよ?
だが、平和すぎたな、あの時代は。もっと腕を磨きたいと。しばらくは噂話も聞こえてきたがな
お前たち、ワイプとマティスの名が出るころにはまったくな)
(どこにいたんでしょうね?最後の噂は?)
(東方だ)
(面白いですね~。腕はどうなんでしょう?)
(ガイライと同等。ガイライ以上に鍛錬をしていればそれ以上だ)
(ガイライ殿は耳のことがありましたからね、どうでしょうか?)




「クインタの手配?今、ここで襲うのは余りにも愚かだ。
そうではないと思いたいですね。
ではお嬢関連?それほどの手練れはいないし、それこそ愚かだ。
が、それ半分と、別口半分?便乗ですか?」
「後方、3組は面会時にいたものたちですね。」
「なるほど。では残りは?」
「クインタの手の者。5人とあらたに3人。
あとは、東方あたりでしょう。あの腰飾りはエルトナガのルロイド入れだ。
守りも兼ねている。」
「ルロイドはいま品薄ですからね。儲かりますね。」
「親父殿?それ強盗ですよ?」
「おや、そうなるんですか?」
「またあの連中と商売するんでしょ?見抜きますよ?
特にあの女。二度と商売ができなくなるでしょうね。」
「それは困りますね。正直に言えばいいのでは?
襲われることは予測していた。そこから頂いたと言えばいいのでは?
彼女は別に清廉潔白ではないですよ?なかなかにご自分の念をお持ちだ。
ああ、早く帰りたい。知ってますか?砂漠の民は食事を3度するそうですよ?
今から急げば、月入り後の食事を一緒に出来るとおもうんですよ。
報告がてらにね。」
「・・・・・。」
「何?」
「いいえ。」



(彼強いですね)
(俺と同期だよ?歳も同じだ。いやー、年取ったな!)
(軍部からこちらに?)
(暗部の仕事の途中で嫁さんもらって、抜けた)
(ああ!ムムロズですか!資産院で有名ですよ?数字系では?)
(お前と一緒だ。数字と武だな。俺は武だけの暗部だったけどな)
(なんで有名なんだ?)
(数字だけでも嫁が来ると。資産院の妻帯者は少ないんで。皆の憧れです。
数字だけじゃなかったんですね。これは残念だ)
(かなり前だろ?わたしは知らないしな。名前も)
(ガイライが入る前だもんな。あの頃は軍も暗部も余裕があったからな
あー、これ言い出すと年取ったと思うよ)
(まったく)
(やめてくださいよ?ほんと、爺臭い。で?問題は?
カリク殿に付いているのが彼だけなんですが?)
(残り3人は寝返ったようだな)
(東側に?そのクインタとやらに?)
(分からんな。クインタとやらが東と手を組んで、お嬢関連が便乗?)
(彼一人では無理だろ?タンダードはわたしが)
(護衛の仕事だな。10リングじゃない仕事をしようか!)
(納税してくださいよ!わたしは参加しませんから!!)


「カリク殿?いまからお戻りなんですか?」
「な!ニック殿?」
「ニック!!」
「いよ!ムムロズ!元気そうだな?」
「お前!よくも俺の前に顔を出せたな!!」
「えー、まだ怒ってんの?テンレは元気?」
「元気だよ!!」
「それはいいな!で、カリク殿?護衛は必要?
ガイライと2人、対人一人500リングで片を付けますが?」
「殺さず確保で。」
「700だ。」
「600ですね。ん?お嬢さんは?」
「食事の支度をしてると思いますよ?ああ、わたしは参加しませんから。」
「それはいいですね!ではお願いします。
ムムロズ?お前が頑張れば、払わなくて済むからな?
その分、半分は報酬としてお前にやろう。」
「よっしゃ!!」



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