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第1話
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「聞いた?セレシアったら婚約破棄されたんですって!」
「やっぱりそうなのね!私の言った通りになったじゃない!」
「ちょっと、まだ油断は禁物よ!セレシアの事だから、まだ悪あがきをしてくるかもしれないもの!完全に婚約破棄が成立するまで喜ばないほうがいいわ!」
「そんなことを言って、あなたが一番喜んでるくせに♪」
アルバス王国において大きな影響力を持つ貴族である、ロンベル伯爵。
そんな伯爵には3人の妹がおり、上からセレーナ、ミレア、リリアという名だった。
そして今3人が話をしているセレシアと言う女性は、伯爵が自らの婚約者としてこの屋敷に招き入れた女性の名前であった。
「リリア、あなたがやった嫌がらせが一番効いたんじゃないの?ほんとどこまでいやらしい性格をしているのかしら♪」
「まぁ、それを言うならセレーナお姉様がお兄様の事を誘惑したことの方が大きかったのではないですか?あれ以来お兄様ったらお姉様に夢中ではありませんか。妹である私が嫉妬してしまうほどにね」
「ちょっと二人とも、私の存在を忘れてもらっては困るわよ?お兄様にセレシアとの婚約破棄を提案したのは私なのだから、少しは私にも感謝してもらわないと」
3人はそれぞれの言葉で、セレシアに対する思いを口にしていく。
そのすべてが彼女の事を快く思っていないものであり、その関係が良いものではなかったことをはっきりとわからせるものだった。
「ともかく、これで邪魔者はいなくなったわけね。お兄様が婚約されるというからどんな相手が来るのかと思っていたけれど、全然華のない相手でがっかりさせられたわ。あんな女がお兄様と婚約してしまったら、私たちにとってセレシアはお姉様になるということでしょ?そんなの絶対に嫌だったもの」
「セレーナお姉様は一番嫌がっていましたよね。はたからみていても、よっぽどセレシアの事が嫌いなのだろうなと思っていましたわ」
「それを言うならリリア、あなただってセレシアにあれをされたとかこれをされたとかありもしない被害を言ってお兄様に泣きついて、彼女の評価を下げることばかりしていたじゃない。あなただって同じことを思っていたんでしょ?」
「それはそれ、これはこれですよ♪」
非常に仲の良さそうな雰囲気でそう言葉を交わす彼女たち。
しかし、彼女らはもともとそこまで仲のいい関係ではなかった。
セレシアの容姿を気に入ったロンベルが彼女の事をそのまま自分の婚約者にすることを決め、半ば強引な形で彼女の事を自分の屋敷まで連れてきたのが、今から3か月ほど前の事。
3人が共通の敵をもって結束を始めたのも、ちょうどその頃からであった。
「お兄様ったら、一体どうしてあんな女を好きになったのでしょう?全く理解に苦しみますね…」
「私たちはお兄様に群がる害虫を駆除しただけの事。なんら文句を言われる筋合いはありませんしね」
そうは言うものの、彼女たちにとって邪魔な存在であるのはセレシアではなく、兄の婚約者であるのだから、たとえどんな理想的な婚約相手をロンベルが連れてきたところで、同じことをするのであろうことは誰の目にも明らかであった。
しかし、彼女たちはあくまで伯爵のために動いたのだというスタンスを崩さない。
「お兄様にはもっとふさわしいお相手がいるはずなのです。あんな自分の事しか考えないような女は、この屋敷に入る人間としてふさわしくありません」
「その証拠に、お兄様も私たちの事をほめてくださいましたものね。私たちだけはずっとお兄様の味方ですよと言ったら、お兄様すっごく喜んでくださいましたもの」
3人はよくわかっていた。
彼女らの兄であるロンベルは、彼女たち3人の事を等しく溺愛しているという事を…。
「二人とも分かってるわね?お兄様は私たちのお願いを何でも聞いてくれるのですから、それを他の女にとられるなんて絶対にあってはならない事よ。もしもお兄様の心が他の誰かに奪われてしまったら、その時は私たちの方が切り捨てられる運命になるのですから」
「よくわかっていますわお姉様。けれど、今までだってずっとそうしてきたのですから今更それを誰かに奪われるような事は絶対にしませんわ。当たり前の事でしょう?」
…そう、彼女らにとって兄であるロンベルの存在は非常に都合のいいものというだけのもので、そこに愛情関係があるわけではなかった。
ただ、ロンベルの方は心から彼女たちの事を愛しているため、その関係は非常に一方的なものであり、彼女たちが欲しいと言ったものはロンベルは伯爵の権力をフルに活用し、なんでも準備してプレゼントしていた。
「お兄様ったら、今度私に素敵なお城をプレゼントしてくださると約束してくださいましたのよ?もうすでに侯爵様がお持ちになっているものですけれど、伯爵の権力を使って奪ってくれるそうなのです。お姉様、それが実現したらぜひ私のお城に遊びに来てくださいませ?」
「「っ!?!?」」
…他の二人よりも、少し先んじているような雰囲気を発するリリア。
もうすでに、彼女たちの間では次の争いが幕を開けているのであった…。
「やっぱりそうなのね!私の言った通りになったじゃない!」
「ちょっと、まだ油断は禁物よ!セレシアの事だから、まだ悪あがきをしてくるかもしれないもの!完全に婚約破棄が成立するまで喜ばないほうがいいわ!」
「そんなことを言って、あなたが一番喜んでるくせに♪」
アルバス王国において大きな影響力を持つ貴族である、ロンベル伯爵。
そんな伯爵には3人の妹がおり、上からセレーナ、ミレア、リリアという名だった。
そして今3人が話をしているセレシアと言う女性は、伯爵が自らの婚約者としてこの屋敷に招き入れた女性の名前であった。
「リリア、あなたがやった嫌がらせが一番効いたんじゃないの?ほんとどこまでいやらしい性格をしているのかしら♪」
「まぁ、それを言うならセレーナお姉様がお兄様の事を誘惑したことの方が大きかったのではないですか?あれ以来お兄様ったらお姉様に夢中ではありませんか。妹である私が嫉妬してしまうほどにね」
「ちょっと二人とも、私の存在を忘れてもらっては困るわよ?お兄様にセレシアとの婚約破棄を提案したのは私なのだから、少しは私にも感謝してもらわないと」
3人はそれぞれの言葉で、セレシアに対する思いを口にしていく。
そのすべてが彼女の事を快く思っていないものであり、その関係が良いものではなかったことをはっきりとわからせるものだった。
「ともかく、これで邪魔者はいなくなったわけね。お兄様が婚約されるというからどんな相手が来るのかと思っていたけれど、全然華のない相手でがっかりさせられたわ。あんな女がお兄様と婚約してしまったら、私たちにとってセレシアはお姉様になるということでしょ?そんなの絶対に嫌だったもの」
「セレーナお姉様は一番嫌がっていましたよね。はたからみていても、よっぽどセレシアの事が嫌いなのだろうなと思っていましたわ」
「それを言うならリリア、あなただってセレシアにあれをされたとかこれをされたとかありもしない被害を言ってお兄様に泣きついて、彼女の評価を下げることばかりしていたじゃない。あなただって同じことを思っていたんでしょ?」
「それはそれ、これはこれですよ♪」
非常に仲の良さそうな雰囲気でそう言葉を交わす彼女たち。
しかし、彼女らはもともとそこまで仲のいい関係ではなかった。
セレシアの容姿を気に入ったロンベルが彼女の事をそのまま自分の婚約者にすることを決め、半ば強引な形で彼女の事を自分の屋敷まで連れてきたのが、今から3か月ほど前の事。
3人が共通の敵をもって結束を始めたのも、ちょうどその頃からであった。
「お兄様ったら、一体どうしてあんな女を好きになったのでしょう?全く理解に苦しみますね…」
「私たちはお兄様に群がる害虫を駆除しただけの事。なんら文句を言われる筋合いはありませんしね」
そうは言うものの、彼女たちにとって邪魔な存在であるのはセレシアではなく、兄の婚約者であるのだから、たとえどんな理想的な婚約相手をロンベルが連れてきたところで、同じことをするのであろうことは誰の目にも明らかであった。
しかし、彼女たちはあくまで伯爵のために動いたのだというスタンスを崩さない。
「お兄様にはもっとふさわしいお相手がいるはずなのです。あんな自分の事しか考えないような女は、この屋敷に入る人間としてふさわしくありません」
「その証拠に、お兄様も私たちの事をほめてくださいましたものね。私たちだけはずっとお兄様の味方ですよと言ったら、お兄様すっごく喜んでくださいましたもの」
3人はよくわかっていた。
彼女らの兄であるロンベルは、彼女たち3人の事を等しく溺愛しているという事を…。
「二人とも分かってるわね?お兄様は私たちのお願いを何でも聞いてくれるのですから、それを他の女にとられるなんて絶対にあってはならない事よ。もしもお兄様の心が他の誰かに奪われてしまったら、その時は私たちの方が切り捨てられる運命になるのですから」
「よくわかっていますわお姉様。けれど、今までだってずっとそうしてきたのですから今更それを誰かに奪われるような事は絶対にしませんわ。当たり前の事でしょう?」
…そう、彼女らにとって兄であるロンベルの存在は非常に都合のいいものというだけのもので、そこに愛情関係があるわけではなかった。
ただ、ロンベルの方は心から彼女たちの事を愛しているため、その関係は非常に一方的なものであり、彼女たちが欲しいと言ったものはロンベルは伯爵の権力をフルに活用し、なんでも準備してプレゼントしていた。
「お兄様ったら、今度私に素敵なお城をプレゼントしてくださると約束してくださいましたのよ?もうすでに侯爵様がお持ちになっているものですけれど、伯爵の権力を使って奪ってくれるそうなのです。お姉様、それが実現したらぜひ私のお城に遊びに来てくださいませ?」
「「っ!?!?」」
…他の二人よりも、少し先んじているような雰囲気を発するリリア。
もうすでに、彼女たちの間では次の争いが幕を開けているのであった…。
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